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2014.01.28

サロン・コンサート第33回「鈴木秀美のガットストリーム」報告記。

2014年1月26日(日)、鈴木秀美さん2年振り、3回目の登場となったサロン・コンサート、無事終了しました。

Gutstreamprogram今回は、その10日前に同じ出演者、同じプログラムが東京のハクジュホールで行われていて、プログラムは共通にして頂きました。
ハクジュホール300名全指定席の公演入場料は5,000円でしたが、ジョンダーノ・ホール70名(入りませんでしたが)全自由席は4,000円でした。
お二人の音楽家が酒田まで来て前泊して公演に臨むので、いわゆる「アゴアシマクラ」は酒田公演の方がかかるのですが、なかなか酒田周辺のコンサートで5,000円以上演奏会というのはありません(あまり高いと売れ行きが落ちるのです)。

Photo公演前日25日(土)に鈴木秀美さんが自ら運転する車に積んで運んで来た、ご自身のイタリアン・チェンバロと、アンドレア・アマティ作のチェロです。
ジョンダーノ・ホールにはチェンバロが2台あり、昨年3月に曽根麻矢子さんがいらした時は、久保田彰氏作のフレミッシュチェンバロを演奏して頂きましたが、今回は17世紀のイタリアのチェロ曲が中心ということで、チェンバロもやはり発音が良くおしゃべりなイタリアンが良いということではるばる埼玉から雪の月山道を超えて運んで来られた訳です。


Photo_7Photo_2上尾さんは18時前酒田駅着のJRなので、それまで秀美さんはソロのリハーサル。
ドメニコ・ガブリエッリの「7つのリチェルカーレ」を中心に練習をされていました。

無事に上尾さんも到着。チェンバロの調律調整をして、軽く合わせのリハ。
その後、「前夜祭」という名のお食事会は酒田が誇る寿司屋「鈴政」へ。車の運転によるお疲れはリハビリ室(=ジョンダーノ・ホール)のウォーターベッドで癒して頂き、明日への活力は美味しいもので、という魂胆(笑)。


翌26日(日)、あいにく雨模様。
午前中は、軽いリハ、そして希望者への個人レッスンです。
Photo_3秋田青少年オケでチェロを弾いている中学1年のR子さんが、ご家族で秋田からいらっしゃいました。
2年前の2012年1月、その前の2011年4月時の個人レッスンも受けたのは、秋田のチェロ弾きK子先生とその門下生のKさんとT君と、秋田勢ばかり。
地元酒田のチェロ弾きは何をしているのでしょう。私がチェロ弾きなら喜んでレッスンを受けるところですが、山形人、庄内人は引っ込み思案というか恥ずかしがり屋というか、「秀美さんにレッスンを受けるなんて、そんな畏れ多い、とんでもない」という考えなんですねぇ。
勿体ない!!!

秀美さんのレッスンは、チェロの構え方(エンドピンがあるのでそれを刺す位置と身体の関係、チェロの位置)、弓の持ち方から教えられていました。練習曲をどれだけ弾くかも大事なのですが、なにより大切な基本の「き」からというレッスンだった様に思います。R子さんもとても勉強になったことでしょう。

Photo_4チェロのレッスンはクリニックの待合室でお願いしました(これまではジョンダーノ・ホールでやってました)。
というのも、今回はkanonが上尾さんからチェンバロレッスンを受けるためです。音が混じらない様に別室でと言う形になったのです。
kanonは、憧れの上尾さんからレッスンを受ける事ができて目が♡になってましたね。そして、「レオンハルトはね、、、」とかの有名な、ちょうど2年前に故人となってしまったグスタフ・レオンハルトの弟子であった上尾さんの言葉に内心「おお〜」と感じていた様です。


午後2時半開場、あいにくの真冬のため、客足は伸びませんでしたが有料入場者60名を迎え、午後3時開演です。

Photo_5プログラムは、フレスコバルディの「バスのためのカンツォン第8番”デッタ・ランピツィオーザ”」という短い曲から始まりました。
上尾さんのチェンバロの装飾音、秀美さんのガット弦の擦れる音、いきなり400年程の前の世界に誘われました。

Photo_6ガブリエッリの「7つのリチェルカーレ」演奏前に、楽曲、楽器の解説をされる秀美さん。
以前に八百板正己氏のチェンバロリサイタルの時にも書きましたが、古楽演奏をされる方は(あくまで一般に通りの良い名称として「古楽」という言葉を使っています)お話が上手です。時代様式、ピッチの違い、使用する楽器の違い、演奏法の違い、弦の違いなどなどを説明して頂くと、聴く側の理解が深まります。音楽への入り込み方が変わります。

秀美さんの使用する楽器は、アンドレア・アマティという、有名なストラディバリウスの師匠であるニコロ・アマティの祖父に当たる人が1570〜1580年頃に作成したと伝わるものです。ヴィオローネ、ヴィオロンチェッロなど言葉の由来や意味、弦(ガット)の話などをされて、楽器の横腹に描かれているテンペラ画を観客に見せたりしてサービスされました。

後半のプログラムも魅惑的、魅力的で、ガブリエッリ、ヤッキーニ、ラウレンティと、ほとんど耳にしたことのない曲が続きます。中でもbalaine個人的にはヤッキーニのソナタが良かった。上尾さんのチェンバロも美しく、秀美さんのチェロも胸がキュンとなるような鳴りで、良い音楽に心が満たされて行くような感じでした。

Photo_8アンコールに「ボローニャ」ではなく「ナポリ」ですが、フランシスケッロの可愛らしいソナタ。
レッスンを受けたR子さんと妹のA子から花束贈呈!そして、もう一曲、ラウレンティのソナタの楽章一つをアンコール演奏して頂きました。

今回も、秀美さんのCDと著書「ガットカフェ」、そして上尾さんの最新CD2種の販売とサイン会を行いました。本は全部売れ、前2回のコンサートにも来られた方が多かったのですがCDも売れました!


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そして、真冬の、雪の酒田に、月山越えしてまで来られた目的の一つである「美味礼賛」。

Photo_9Photo_10冬の庄内の味覚の代表と言えば、寒ダラ。その白子のことを庄内では「だだみ」と呼びます。
左の写真は、生のだだみを紅葉おろしポン酢で(&鱈の子漬け)、右の写真はだだみの天ぷら。どちらも穫れ立ての新鮮なものでこそ、です。

Photo_11Photo_12そして、1/25,26の2日間ちょうど酒田で開催されていた「寒ダラ祭り」のメインである「寒ダラ汁」。
新鮮な鱈の切り身、肝などの内蔵、プルプルの皮、そして庄内浜の岩場で採れる岩のりの完璧なセットです。

Photo_13そして、庄内浜ではアンコウもあがるそうで、アン肝。
これらの美味美食によりお酒も進みました。
この他にも、蒸したズワイガニ、ノドグロの塩焼き、鱈の身の昆布〆、美味しい刺身の数々、握り、、、ランチにもスズキのポワレなど、美味しいものを一緒に頂きました。

鈴木秀美さんには、今年もう一度酒田にお出でいただきます。
6月7日(土)に、バリトン(Baryton)という古楽器の奏者ライナー・ツィッパリング氏と、バロックヴァイオリン奏者の若松夏美さん(balaineの仙台の中学の同級生)がヴィオラのお二方と「トリオ・コンサート」でお出でいただくのです!
大変楽しみです!


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