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2013.09.17

第9回新潟古楽フェスティバルのこと<前半>

2013/9/15(日)、新潟市の「りゅーとぴあ」2階Studio Aで開催された、第9回の新潟古楽フェスティバルに行ってきました。毎週のようにお出かけが続くので、今回は酒田ー新潟間JRの特急「いなほ」で移動(お酒も飲めますしね)。

PhotoPhoto_2台風が近づきつつあるという状況を少しは心配していましたが、順調に「りゅーとぴあ」に到着。3階のレストランで食事をしつつ開場を待ちます。

Photo_3Photo_4Photo_5新潟でなぜこのように古楽を愛する人が集まるのか、そのはっきりとした理由はわかりませんが、単に「古楽オタク」「古楽器オタク」の集団ではなく、良い音楽を愛する人達が自然に集った感じなのです。
 会場に入ると、120名ぐらいの客席がセッティングされた小さなホールに写真のようにチェンバロだけで4台、それに加えてポジティブオルガン、ヴァージナル、クラヴィコードがズラリと壮観です。これだけの楽器が一堂に会するシーンが見られるのは、他に日本チェンバロ協会の大イベントぐらいでしょうか。
 この日の出演者は、第1部第2部合わせて29名という、これまた壮観なのでした。


Photo_6Photo_7スタジオのサイドの壁側には写真のような展示。
個人所蔵のフラウト・トラベルソ(ルネッサンスからバロック)やリコーダーだけで30本程並べられ、これにヴィオラ・ダ・ガンバやその仲間達、バロックトロンボーン(サックバット)、そしてハーディガーディ(後ほど説明)まで展示してあり、まるで「ここは新潟楽器博物館か!?」という様相を呈しているのでした。

13:30に第1部がスタート。
オープニングにヴォーカル・アンサンブル・ルミネの合唱も加わって「主よ ひとの望みの喜びよ」の全員合奏。観客にもドイツ語の歌詞が配布されていて、会場全員で歌いましょうとの指示。私もkanonと共に”Jesus bleibet meine Freude, Meines Herzens Trost und Saft,,,"と歌いました。

第1部の前半は、「シェイクスピアの周辺」というタイトルで、クルムホルンという杖の柄の手に持つ方側のような曲がった管を持つ吹奏楽器とサックバットと呼ばれる昔のトロンボーンの組合わせで演奏が始まりました。その見慣れない、そして聞き慣れない音と音楽にワクワクします。
独唱、ヴィオラ・ダ・ガンバ、オルガン、合唱、リコーダー、ギター、トラベルソ、ヴァージナル、シターンと「これでもか!」という多彩な音楽。ソロ、コンソート、ブロークンコンソートで、16〜17世紀のダウランド、バード、ギボンなどの小品の演奏が次々と50程に渡って繰り広げられました。

20分の休憩(その間にチェンバロなどの再調律を済ませる)の後、第1部の後半は「めったに聴かれないバッハ」というサブタイトルの音楽。オルガン、クラヴィコード、チェンバロと歌、合唱など素敵な演奏が続きます。

Photo_8個人的には八百板正己氏のクラヴィコード(写真)演奏で、バッハの「平均律クラヴィーア曲集第1巻」より前奏曲ホ短調 BWV855a/1, BWV855/1の演奏が興味深かった。
いつもの様にお話の上手な八百板氏の解説によると、「バッハ最愛の鍵盤楽器」であるクラヴィコード。本当に音量が小さく、会場はシーンと静まり、皆が耳を澄ませているのがわかります。それでも聞き取れないような音色もあるのですが、その小さな音で凛として主張する音楽。今回は長男の教育用に作ったとされる初期稿と晩年の改作した最終稿の弾き比べだったのですが、初期稿の方が私好みだったかな。
クラヴィコードの音量はどんなに響がよくても音楽ホールではコンサートが成り立たない楽器だということを思い知らされました。数十人程度が楽器の近くに集まって聴かないと聴こえないくらいの、まるでささやくような鍵盤楽器だという印象です。

Photo_9こちらはヴァージナル。発音機構はチェンバロと同じですが、弦が横に張られた長方形のコンパクトな鍵盤楽器で、フェルメールの絵によく登場します。当時家庭用鍵盤楽器として流行したそうです。チェンバロのような迫力ある低音や複数の弦による多彩な音色は望めませんがとても魅力的な楽器でした。

さて第1部が終わり、50分程の少し長い休憩。第1部、第2部それぞれの入場券と通し券があるのです。
ホワイエでは、古楽関係の本のほか、リコーダー(バスリコーダーまで置いてあった)、廉価版のバロックバイオリン(本体より弓の方が高かった)やCD、アクセサリーの物品販売に、ドリンク、軽食の販売も。
そして今回の演奏者の中でゲスト出演者であるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の品川聖氏のCDとサイン会もありました。

Photo_10Photo_11休憩の終わりを告げるチャイムの代わりに、MrBach1954さんことH氏による「ハーディ・ガーディ」の演奏。
ロジンを塗った円盤状の木を右手で回しながら、張ってある6本の弦を擦って音を出す、バイオリンと同じ擦弦楽器。6本の弦のうち2本は大正琴のような鍵盤様のボタンを押して弦の長さを変化させて音の高さを変えてメロディを奏でます。

(長いので2つに分け、後半に続きます)

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