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2012.08.24

山響鶴岡公演と堀米ゆず子さんの事

ブログってしばらく書いていないと、なんだか何を書いていいのかわからなくなって来たりしますね。
以前は、どうでもいい様な事、その日にあった事、食べたものなどを手当り次第に書いていたのですが、今はFacebookでそういう刹那的な記事がアップ出来るので、「何か少しマトモな内容の記事を、、、」なんて力んだりするから駄目なのかもしれません。

さてもう2週間近く経ってしまいましたが、8月の山響定期、庄内定期鶴岡公演は8/10−12で、指揮にイジー・シュトルンツ氏、ソリストに堀米ゆず子氏を迎えて行われました。
balaineは8/12の鶴岡公演を聴いてきました。

Photo_9前プロは、スメタナの「我が祖国」より『モルダウ』。
山響のプログラムでは「モルダウ」と記載されていますが、最近では「ブルタヴァ」とチェコ語で記載する事が多くなって来たように思います。日本人にも馴染みのある曲ですし、酒フィルでも以前から「これやりたい!」って言っているんですが、弦の人達から「弦が難しすぎる」と反対されています。
プルタヴァの水源の水がチョロチョロと流れ出して大河を形成して行く、最初のフルート2本がとても印象的ですよね。
フルート吹きとしてはいつかは挑戦したい曲です。

2曲目は名曲、ベートーヴェンのVn協奏曲。
堀米ゆず子さんは、もうベテランの貫禄で、指揮者とオケを従えて、「さあ、来なさい!」とでも言う様な感じで演奏されました。力みのない、流れる様な、熱演でした。
盛んな拍手に、アンコール。
山形公演ではJ.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番第3楽章」だったそうですが、鶴岡公演では「無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番」からガヴォット。ベートーヴェンとはまた違う味わいで、軽快に演奏され、ブラヴォの声も上がっていました。

休憩後のメインは、ドヴォジャークの交響曲第7番。
8番の場合は、よく「ドボはち」と呼ばれるのですが、これを「ドヴォ7」とはあまり呼ばないか。
いずれにせよ、2009年の酒田フィルの定期演奏会でbalaineがフルートトップを吹かせてもらった曲なので、思い入れは強く、まだ曲の細部までよく覚えていました。
チェロ主体に重苦しく、静かに始まる1楽章。管楽器が加わってオケの総奏もあまりテンポを早めずにカッチリと演奏されます。チェコ人だからこそ、チェコの生んだ大作曲家の作品に絶大な敬意を払って丁寧に演奏されているように感じます。
2楽章、3楽章の木管アンサンブルや弦との掛け合いも素敵で、シュトルンツ氏の指揮は特にpを大事にして、ダイナミクスの変化を強調しているよう(というか楽譜に忠実ということですが)。
4楽章もフィナーレさえも猛然と爆発するというよりは、理性を残したまま情熱的に語るという感じに聞こえました。「ドボ8」に代表されるTpなどの金管の咆哮というよりは、抑制的で落ち着いた内省的な音楽に聴こえ、好感を持ちました。


さて、コンサートから12日経ってその感動はやや薄れつつあるのですが、ここ数日FBや新聞もにぎわせている堀米ゆず子さんの「事件」について。
Photo写真は昨日8/23の山形新聞の記事。
上記演奏会から、ご自宅のあるベルギーのブリュッセルに帰る途中、ドイツのフランクフルトで通関しようとして、1741年にクレモナで作られた名器「ヨゼフ・グァルネリ・デル・ジェス」を税関で没収され、関税として時価100万ユーロの価値としたヴァイオリンに対して19%、さらに申告漏れとして19%の計38%(約3800万円相当)の支払いを請求されているとの事。
これは、ドイツを含むEU諸国の通関の際に必要なATAカルネを所持せず、高額な価値のあるVnを「手荷物」として「申告する物がない」窓口を通ろうとしてひっかかったものらしい。EU諸国内や日本とベルギーを良く行き来している堀米さんだからこそ起こってしまった事件なのかもしれません。

通常はVnの「所有証明書」、高額な楽器を演奏のために持ち運んでいることを申告するATAカルネなどとともに「申告するものがある場合」の窓口を通るべきらしいのですが、これまで損な事をしなくても普通に通っていたのでまったく申告するつもりもなかったらしいのです。
結果、名器「デル・ジュス」はフランクフルト税関で没収され、堀米sなんは所有証明書を提出し返還を求めているそうですが、この税金についてどうなるのか、注目されています。

こういった楽器に限らず、ビジネスマンが仕事のために持ち込むパソコンや、仕事や趣味で持ち込むカメラやビデオなどもある一定価格以上の物は、本来ATAカルネを提出して「申告」しなければならないらしいのです。申告せずに高額なカメラやヴィデオカメラの所持がわかった場合、輸入しようとしたものとして関税をかけられる、申告漏れの追徴金を請求される恐れがあるそうです。

鶴岡でその音を実際にお聴きする事が出来たあのグァルネリ、数々の名演を奏でて来た堀米ゆず子さんの愛器が早く何事もなく持ち主の元に返還されるようにお祈りするものです。

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