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2012.04.16

仙台フィル酒田公演を聴く

いい演奏会でした。
以前、2年前、3年前に仙台フィルの酒田公演を聴いた時には、普段の演奏会場ではない「アウェー」なのでやりにくいのかな、とも思いましたが、なんとなく統一感の希薄なオケだなと感じたものです。
その原因ははっきりしませんが、個々の団員の問題よりも指揮者の問題なのかもしれないと思いました。

Photo今回、4/14(土)のコンサートはなかなかにすばらしいものでした。
客演指揮の高関健さんが素晴らしい。棒が分かりやすいとか何とかよりも、オケをかなりまとめあげていた感じを受けました。それでもVnの中で、コンマスや指揮よりも先に動くというか音が出てくるプルトがあったり、あれ?というバランスのところも感じましたが、とにかく以前よりずっと良かった。

1曲目の弦セレ。
チャイコフスキー作曲セレナード ハ長調 作品48。少し前はTVCFで毎日の様に聴いていた冒頭の強奏。後半のメインのベト7のために「対向配置」になっていて、弦5部の動きが目でも楽しめ、音でも理解でき、特に内声部であるヴィオラや第2Vnの重要性がよく理解できました。

2曲目のブルッフ。
数あるヴァイオリン協奏曲の中でも上位5曲の中に入るでしょう。ソリストは仙台フィルのコンミス神谷未穂さん。4年前、希望ホールで酒田フィルのファミリーコンサートとして行ったオペラ『ラ・ボエーム』でゲストコンミスにお迎えした方です。

「私の東北オケコンマスデビューは酒田フィルです!」とその後言って下さっていてすごく親近感がわきます。新潟のもぎぎオケに出るときも、せんくらでソロ弾く時も都合が付いた時は応援に行きました。

そして、久しぶりに希望ホールで、コンツェルトのソリストということで、kanonと「ガン見席」をゲット。2列目の16,17番というソリストの立つど真ん前に席を取り、未穂さんがどんなドレスを着てくるのだろうと楽しみで待っていました。

「萌黄色」。

Mihosannto正に春!という素敵なドレスに身を包んで和やかな表情で登場した未穂さん。ところが曲が始まった途端、もう別人の様な、まるで鬼の形相で渾身の演奏です。息をするのを忘れてしまう程の気迫が伝わってきて、ダウンダウンで弓を強くこすりつけて演奏する時などこちらの体もまるで押される様な力強さ。第2楽章の昔を懐かしむ様な、夢見る様な旋律の弱奏では一転、甘い柔らかな音色を響かせ、楽章感の休みのないこの協奏曲では、一気に3楽章を疾走してフィニッシュ。

感動的な演奏でした。
弾ききった!という満足げな笑顔の未穂さんを見て隣のkanonは、その迫力と美しさに「演奏している時と全然違う顔」と口をぽかんと明けて圧倒されておりました。

15分の休憩後、後半はベートーヴェンの「交響曲第7番」。「ベト7」です。
あの「のだめ」ではまるでテーマ曲のようになりましたね。

本当に、最初から最後まで、もちろん楽章間の休みはあるのですが一気に駆け抜ける、あの舞踏と高揚感。名曲は誰が弾いても何処で聴いても名曲ですが、マエストロ高関のタクトのもと一体感の高い仙台フィルが希望ホールで演奏すると感動的でした。

アンコールは、シューベルトの歌劇「ロザムンデ」から3幕と4幕間の間奏曲。
たゆたうようなワルツに身も軽くなる感じでした。

今回のコンサートで感じたことは、まず選曲が良かった。
まるで「麺工房さらしな」の「いいとこ取りラーメン」の様。前プロも協奏曲も交響曲も、そしてアンコールも超有名曲で耳馴染みがあって、名曲には名曲と言われるだけの「美味しさ」がちりばめられていて、リラックスして音楽に没頭できる時間でした。
そして、あの大震災を経験して苦労されたであろう仙台フィル団員が、以前と違って「お仕事」的ではなく音楽をする喜びが溢れた様な演奏をされたこと、マエストロ高関の統率力?に団員がうまく乗って、曲想によってはホントにニコニコと笑顔を浮かべながら演奏している弦楽器奏者が目立ちました。

以前はなんとなく、荒削りな、攻撃的な音が聞かれた管楽器群もしなやかな感じで良かった。
個々の奏者のレベルの話ではなく、オケ全体のまとまりという点ではまだ山響の方に部がある感じがしますが、仙台フィルもオケとしてのレベルが上がってきてるんだなと思わされた演奏会でした。

Canon終演後、多くの団員が出口まで観客を見送ってくださったのはとてもよかったですね。
毎年4月には仙台フィル希望ホールコンサート。これは続けて頂ければと思います。
写真は、4年前のオペラでお世話になった仲間、団内指揮者Y氏、地元の合唱団をまとめ「ラ・ボエーム」2幕のカルチェ・ラタンの場面の合唱指導をしたSさん、そしてkanonと。
酒フィル団員、あと10名ぐらいは居たんですけど集合写真撮れなくて残念。

〜〜〜〜〜〜〜
Photo_2Photo_5一端会場出口に向かい、kanonは楽屋へ移動。私は市役所駐車場から車を希望ホール楽屋出入り口に回します。
翌日のサロン・コンサートにご出演頂く首席チェロ奏者の原田さんと、観客として来ていた奥様、ピアニストの高橋麻子さんと合流し、三代目兵六玉へ移動。
春を感じさせる食べ物として左は「春にしん」、右は「孟宗汁」。

Photo_4その他にも山菜の天ぷらや名物竹筒豆腐、むきそばなどとともに地元のお酒(初孫、上喜元、杉勇、東北泉、麓井など)を楽しんで頂きました。と言っても、日曜のチェロ・リサイタルを控えているので原田さんも高橋さんもやや控え目(?)な酒量の感じでしたが。

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