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2012.02.13

山形弦楽四重奏団第5回庄内定期演奏会(サロン・コンサート第18回)、無事終了。

連日の降雪、凍てつく寒さ、お天気の心配される中、第5回目となる山形弦楽四重奏団(山形Q)の庄内定期演奏会が2/12(日)午後3時開演で、「ジョンダーノ・ホール」にて行われました。

QQ_2サロン・コンサートの主催者としてまず行ったのは、クリニックの駐車場の除雪です。前日の夜も降りましたので、柔らかい新雪が積もり、その下には凍った雪が地面にへばりついています。
kanonは自分のお誕生日なのですが、balaineより一足早く会場準備と除雪をしてくれました。
朝9時半頃から二人だけで1時間ほど、頑張ってようやく車を15,6台は駐車できるスペースを確保。午後2時半の開場まであとは降らないでくれ!と祈る様な気持ちです。

Q_3Q_4山形市と大江町から来る山形Qの4人の道中もやや心配はされましたが、12時少し過ぎに到着。ゆっくり昼食をとる余裕はなかったので、皆さんコンビニのおにぎりやパンで済ませ、早速リハーサル。
普段とは違う、小さな会場での響き、今日の日のために山響の演奏会や文化庁派遣事業演奏などの合間に積み重ねてこられた成果の確認作業。
balaineは残念ながら準備などもありゆっくりGPは聞けず。

早い方は午後2時過ぎには来られたので、クリニックの玄関を開けて、待合室で会場まで待って頂きます。心配した駐車スペースの方も皆さん考えて詰めて停めてくださったおかげで、開演間際までにはぎっしり20台台程が入りました。
午後3時少し過ぎにに主催者挨拶をして、続いて今日のMC担当今井東子さんの登場。
Qmc山響ファーストVn奏者の今井東子さんは、昨年4月から山形Qの2nd Vnとして加わり、昨年9月の第4回の庄内定期(サロン・コンサート第15回)で庄内デビューでした。
まずは簡単に自己紹介をされました。千葉県生まれ、千葉県育ち(英国留学経験有り)なのですが、なんとお父上が酒田市の出身、お母様は仙台市の出身ということで、東北の血を濃く引き継いでおられるのです。お話の中で、普段はあまり多くを語ったり笑顔を見せたりすることの少ないお父上が、東子さんが山形交響楽団の入団が決まった時にたいそう喜ばれたそうで、「父の嬉しそうな笑顔を珍しく見た」「少し親孝行が出来たかな、と思った」などというエピソードも話されました。
Mc曲目解説は簡潔でしたが、ハイドンの「ご機嫌いかが」は、ハイドンらしいユーモア溢れる、美しい作品であること。幸松肇の力作「日本民謡第2番」では、「おてもやん」は聞いたことはあったけど今回これが初めて熊本の民謡だと認識したこと、ピチカート奏法が指定されているが、今回普通のピチカートではなく三味線の音を意識したちょっと変わったピチカートを行うことなどを話されました。そしてベートーヴェンのラズモフスキー2番では、ラズモフスキー伯爵という人がいてその人に依頼され献呈された3曲のうちの一つというお話。

Q_5午後3時10分過ぎ、いよいよ演奏の始まり。
まず、一曲目はハイドンの弦楽四重奏曲 ト長調 Op.33-5「ご機嫌いかが?」。
ユニークなタイトル通り、曲の出だしもユニーク。

Q_6Q_72曲目、幸松肇の「弦楽四重奏のための4つの日本民謡第2番 〜八木節・南部牛追い唄・おてもやん・会津磐梯山〜」は、日本人なら誰でもどこかで聞いたことのある懐かしい旋律がちりばめられていて耳馴染みがよく、お客様もすこし柔らかい表情で聴いていたようでした。しかし、よく練りに練られた編曲というか、弦楽四重奏によるクラシック音楽の醍醐味が十分発揮され、そのモチーフとして4つの日本民謡が用いられた「作曲」と言って良い作品だと思います。
チェロやヴィオラが弦が外れるんじゃないかと思う位強く弾いたり、楽器本体の木の部分を叩いたり、バルトークの作品などにも用いられるコル・レーニョ奏法「バルトーク・ピチカート」なども取り入れられていたようでした。
今井東子さんが前説でお話しされた様に、「おてもやん」では確かに三味線や箏のような撥弦で演奏され、独特の雰囲気が伝わりました。

Q_815分の休憩のあと、後半はベートーヴェンの弦楽四重奏第8番 ホ短調 Op.59-2「ラズモフスキー第2番」。
前半の2曲の、明るい楽しい親しみやすい雰囲気とは打って変わって、ベートーヴェンらしい重厚さと深みのある作品。1806年の作曲ということは、ちょうど交響曲の第4番、第5番、ピアノソナタ第23番「熱情」、バイオリン協奏曲、ピアノ協奏曲第4番などを作曲した、まさに脂の乗り切ったルードヴィッヒの真骨頂を発現したような曲でした。
「運命」や「ピアノ協奏曲第4番」などにも見られる同音連打を彷彿とさせる、ダウンボー(下げ弓)での音の連打や、同じ旋律の繰り返しにくわえ、3楽章に用いられるロシア民謡など変化に富み、かつ凄みのある弦楽四重奏であり、4楽章通して40分弱という長さは、交響曲一曲分に相当する重厚さ。
最後は急に速度が上がって力強いコーダで4人とも弓を上げてカッコ良く終わります。

Q_9Qfl素晴らしい演奏をされた4名に花束贈呈。
つづいて、山形Q庄内定期のアンコール定番となった(苦笑)、balaineが参加してのアンコール。今回はモーツァルトのフルート四重奏イ長調の第1楽章。控え室に置いておいたフルートが冷えきってて、4分程の短いアンコールでは笛も鳴らず、音程が下がるので弦3本のピッチに合わせるためにどうしても線の細い音になってしまい、ややガッカリの演奏でした。

つづいて、お願いしておいたサプライズ。
2/12生まれのkanonのお誕生日を弦楽四重奏バージョンで祝って頂きました。ありがとうございました。
最後に本当の(?)アンコール。おそらく「次回の予告」と思いますが、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番(これまた長大な作品)の第5楽章カヴァティーナ。緩やかで複雑に絡み合う弦楽の妙、カルテットの魅力満載の、悲しみに満ちていながらも抒情的な美しい曲でした。
温かい拍手をたくさん頂き、山形Qの4人も満足げでした。

打ち上げは、クリニック近くの「串きの」へ。
山響FCのKさんや、この雪の中を寒河江から来られたSさんにも参加頂き、楽しく打上りました。
山響の演奏会は定期演奏会の他にさまざまな場があり、さらに山形県内だけではなく各地の学校を回る「音楽教室」など1年に200を越える演奏をする中、山形Qは昨年1年に9回のクローズドの演奏会をを含めると17回ものコンサートを行っています。そのうち2回はジョンダーノ・ホールでの庄内定期です。
今後も年2回の庄内定期演奏会をお願いしたいと思っています。

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オマケの写真。
Photoお誕生日プレゼントに簪を2本買いました。
オペラ「蝶々夫人」に端役ですが出演するkanon。そこで蝶をあしらった塗り物の簪と、洋装にも付けられるガラス玉と金属の簪を贈りました。普段から着物をよく着ていますので、自分でも自分用のプレゼントとして帯を買っていました(かぶらなくて良かった)。
その帯もひとつは蝶のデザイン。帯と簪をセットでパチり。
おめでとう!

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コメント

本当に準備から、当日も朝から夜まで、演奏を含めてお疲れ様でした。演奏会を継続するにつれて、ますます楽しくなってきました。今回の演奏会では、今までで一番と言っていいほどに本番を楽しむことが出来ました。

せっかくなので、少々訂正話を書きます。
日本民謡第2番には、コル・レーニョ奏法は用いられていなく(弓の木の部分で演奏する奏法)、たぶんバルトーク ピッチカートと間違われたのかもしれません。指板にバチン!と音をさせるようにはじく奏法です。

あと昨年1年間での演奏は、クローズドを含めて、17回ほどでありました。音楽鑑賞教室や授賞式でのお祝い演奏などブログに書かないこともありますので、正式な回数というのはなかなか判断が難しいです。私がVnを演奏する「さくらんぼQ」もしょうがなく山形Qという名前で演奏したこともありました。全部入れると20回は越えてきます。山形Qの正式メンバーで演奏した回数は17回と言うことです。

本当に何から何までありがとうございました。そのうち、冬の定期演奏会では、Happy Birthdayの主題による変奏曲をプログラムしましょうかね。

アンコールは、L.v.ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op.130の第5楽章でした。

投稿: らびお | 2012.02.14 01:56

らびおさん、コメントありがとうございます。
少々疲れた頭で考えもまとまらずに、でも時期を失することなきようにと書いてしまいました。録音を聞いて、アンコールは13番の第5楽章カヴァティーナとわかりました。
後ほど、記事内容を少し書き直します。
ありがとうございました。
らびおさんに花束贈呈をした酒フィルVnのS氏夫人が2/10生まれで、打上った「串きの」の奥さんが2/13の生まれと分かりましたので、2/12前後にやるときは、HB全編曲バージョンもよろしいのではないでしょうか?(笑)

投稿: balaine | 2012.02.14 09:11

今回も本当にお世話になりました、ありがとうございました!!大変さを微塵も表に出されませんが、これだけのことを継続されるのは多大なご苦労がおありだと認識しています。先生ご夫妻のご尽力とお客様の温かい雰囲気のお陰で、気持ちよく演奏させて頂くことが出来ました。サプライズも楽しかったです。kanon様もお幸せですねぇ。いつまでもこんな素敵なご夫婦でいらして下さい☆

投稿: 東 | 2012.02.15 00:01

東子さん、ありがとうございます。
前にも書いたかもしれませんが、弦楽器演奏は弾けない私にとっては憧れなのです。そしてカルテットやクインテットはオーケストラの基本のアンサンブルですし、優れた作品がたくさんあって、まだ聴いたことのない曲がい〜っぱいあるのですよね。それを「生」で聴ける楽しみを主催出来るなんてなんと幸せなことだろうと思っています。
お客様の中には、今回サロン・コンサートを初めて知った方も居て、「いつからやってたんですか?」「前のコンサートも来たかった!」とおっしゃって頂いたり、「いい時間をありがとう」と感謝されると、準備の疲れも消えますし、コンサート自体の収支はいつも「赤」ですが、そんなことも忘れてしまいます。
家内の協力なくしては続けられないサロン・コンサートですが、故佐藤久一氏の「コンツェルト・ハウス」に近づけるように努力を続けたいと思います。

投稿: balaine | 2012.02.15 02:39

コンサート大成功おめでとうございます。
朝から雪かきされた甲斐がありましたね。

kanonさんのお誕生日、山形QのHBと簪と雪かきとで、印象に残るものになりましたね。お目出度うございます。

投稿: Teddy | 2012.02.15 23:34

Teddyさん、ありがとうございます!
いつか、どうぞ、ジョンダーノ・ホールへいらしてくださいね。楽器持参で!(笑)

投稿: balaine | 2012.02.16 04:49

大雪の中のコンサートのご成功おめでとうございます☆
そしてkanon様、おめでとうございます♪
開催日を知った時からkanon様のブログのプロフにあった誕生日を
思い出してました。素敵なプレゼントですね~♪
毎回コンサートの日程と体調が・・・悔しいくらい。
ちなみに私は音楽家コレルリと同じbirthdayらしい!
来年の2月は是非お伺いしたいと、、、

投稿: ボリジ | 2012.02.17 01:04

え?ボリジさん、それは今日ではないのですか?
おめでとうございます!
では来年の2月は是非。誰か内陸からの運転手付きで(今回来られたASさんは、寒河江から入らしたんですよ!)。

投稿: balaine | 2012.02.17 18:11

はじめまして、東京在中稲原です
7月7日(月)清瀬SQ演奏との事、詳細ご連絡頂けると幸いです

投稿: 稲原和雄 | 2013.06.12 13:06

稲原和雄様、
直接メールでお返事致します。

投稿: balaine | 2013.06.12 13:40

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