クラシック音楽界の雄、ベルリンフィルハーモニー。その第1コンサートマスターを務める樫本大進さんと、ベルフィルメンバーで構成される「ベルリンバロックゾリステン」(BBS)。そのコンサートが山形テルサで開催されました。
左は、ピンぼけですがプログラム表紙。
平成23/10/21(金)、通常18時までの診療を16時半で切り上げて山形まで行って来ました。
左の写真は、開場時の山形テルサ1階。チケットは完売だったそうで、開場時にこんなに並ぶなんてクラシック音楽ではなかなか観られない事です。
プログラムは、
ピゼンテル:弦楽のためのソナタ ハ短調
J.S.バッハ:『音楽の捧げ物』 より 「6声のためのリチェルカーレ」
J.S.バッハ:『フーガの技法』 より 「対位法 1」 「対位法 9」
J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 [ヴァイオリン・ソロ:ベルンハルト・フォンク 樫本大進]
ヴィヴァルディ:『四季』[ヴァイオリン・ソロ:樫本大進]
最初の3つは小品なので、この3つと4番目の二つのヴァイオリンのための協奏曲まで前半に演奏。
15分の休憩の後、「四季」という構成でした。
BBSの生みの親で音楽監督のライナー・クスマウルさんや日本語が堪能でMCなどを務めることもあるセバスチャン・ヘーシュさんなどは来ていませんでしたが、Violone(Cb)のクラウス・シュトールの小柄で愉快なお姿はすぐにわかりました。
フォンクさんがBBSきっての長身なのにたいし、樫本大進さんは小柄なので、二人のソリが中央に建って演奏している姿は大人と子供みたいに見えました。
しかし、大進氏の演奏は「さすが!」の一言。
音楽の演奏に「完璧」なんてないと思いますが、その完璧にほとんど近い、非の打ち所のない演奏。そしてBBSの演奏の余りの凄さにポカーンと口を開けてしまいそうでした。フォンク氏と大進氏の二人のソロの掛け合いの見事さ、技術の高さには「恐れ入りました」という感じで、あとは素晴らしい音楽に酔うしかありません。
ビゼンテルの最初の一音が聞こえた瞬間から自然にステージの方に体が前のめりになってしまいます。なんと凄いアンサンブル、「丁々発止」とはこのことか!と思います。
楽譜を元にした上でのなんと自由でかっ達な音楽。ステージ上の10〜12人の楽器によって会話がなされ、本当に目の前に楽しそうに談笑する人達がいるようです。
通奏低音の巧みさ。ヴィオラやセカンドヴァイオリンの技術の高さ。
クラウスさんのVioloneのバランスと音色の見事さに、やや強調気味のVcシュテファン・コンツ氏の弓さばきも巧みで、チェンバロのラファエルさんの洗練されたアルペジオ。どれをとってもやはり超一流。
『四季』の「秋」2楽章の最初のチェンバロのソロの部分では、隣りに座るチェンバロ弾きのkanonはもちろんbalaineも鼻血が出そうでした(苦笑)。
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