オークラウロ;先週末のその他
9/10、11と上京して講演会、そして白寿ホールでのガット・サロンのことは昨日記事にしました。
それ以外のことの追加です。
今回故あってホテルオークラ東京に初めて宿泊。
日曜の午前中、特に何も予定していなかったのですが、ホテルの敷地内にある「大倉集古館」がとっても気になっていました。
「大倉集古館」は←このサイトに詳しいので内容はそちらに譲ります。
簡単に言うと、新潟は新発田の出身の大倉財閥の創業者大倉喜八郎がその趣味で集めた物を展示するために建てた「日本初の私立美術館」。息子の喜七郎(喜八郎の跡を継いで帝国ホテルのオーナーだったが、戦後公職追放により失職し、代わってホテルオークラを設立)が継いで二代目理事長を務めた。
今回、ちょうど展示期間にあたっていた「オークラウロ」が大変興味を惹きました。
大倉喜七郎が開発に携わり、ギリシャの古代の縦笛アウロスを合わせて、オークラ+アウロス=オークラウロと命名された、尺八の発音機構を頭部つけた縦型フルート。名前は知っていましたが実物を見たことはなく、興奮を抑えながら展示を楽しみました。
世の中にはこれを吹いている人がいるもので、なんとYouTubeにいくつか見つけました。
「オークラウロ演奏”旅愁”」
オークラウロと同じような発想で、しかし頭部管だけ尺八そのもので下はフルートそのものという「シャクルート」という楽器もありますが、これも展示されていました。
なんと世の中にはシャクルートのHPを作っている人もいます。
こちら→「SHAKULUTE」です。
尺八頭部管さえ手に入れればすぐに吹けそうです。
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いくつかのおまけの写真。
右は今回泊まったホテルオークラ本館の部屋。
ゴージャス感よりも洗練された落ち着きを感じさせる調度品の配置。バスルーム、特に左の写真のシャワールームがスゴかった。座ったままで、身体の左右から計4つ、頭の上から1つ、さらに自由に動かせるハンドシャワーを合わせると6つもシャワーがでるヘッドがあり、全部出しながら入ると、さながらミストサウナ状態で脇腹へのマッサージ効果などもあり気持ちよかった。
土曜の講演会の後の立食の情報交換会の席。
ホテルオークラが誇る、和洋中の銘店が出ていましたが、目を引いたのは「東北復興支援メニュー」。
山形の芋煮(醤油で牛肉)、仙台の牛タン、宮城のはらこ飯、盛岡の冷麺などが並んでいましたが、思わず「牛タン」を食べてしまいました。山形から来て芋煮もねぇだろ、ということでその他の和洋中を頂きました。
あの銀座久兵衛がホテルに店を出しています。
美味しかった、ですよ、まあ。お寿司ですからね。お米が良くて酢飯がまともでネタが良ければ、握らずにただ重ねただけでも美味しいでしょう。
ここからはちょっと小声で内緒話。
balaineは酒田の「鈴政」「こい勢」「だるま寿司」、鶴岡の「八方寿司」を基準に寿司を考えますからねぇ。味はもちろんのこと、東京のど真ん中の有名なお寿司屋様のお値段と比較すると、その料金の安さ、コストパフォーマンスから言っても断然庄内のお寿司の方が上だと思いました。お代わりできるぐらい握ってありましたが、お代わりしませんでしたもの。
おまけの番外編。
こちらは庄内空港1階にある平牧カフェの「ポークカレー」、800円也。
9/10、診療終了後、直行で空港に着いたのが13:25頃。乗る飛行機は13:50発。保安検査場を通る時間制限まで15分あるので、昼食に頼みました。
結局、5分で食べざるを得なかったので美味しかったような気がするけれど、味わう余裕はありませんでした。
9/11、羽田発20:15の最終便。着物のkanonのことも考えてプレミアムシートにしていたので、軽い夕食が付きました。
良く知らないのですが、仙台のフレンチレストラン「プレジール」のものらしい。シンガポール・チキンライス、という説明でしたが。。。まあ、機内食ですし、不味くはなかったですよ、という程度かな。
ビールは「プレモル」で美味しかった!これも食事が出されてから、飛行機が降下を始めるまでの時間が15分程度しかなかったのでゆっくり味わう余裕なし。
慌てたくないのでさっさと食べて、ビール飲んで、さっさと片付けてもらってやっとのんびりしました。プレミアムシートは、確かに座席がゆったりしていて足下も広く気持ちはいいですが、飛んでいる時間が実質1時間もない庄内便ではその「ゆとり」もあまり感じられません。
一番先に乗り降りできるということは大きな利点ですけど、前の方の通路側のノーマルシートであれば、庄内空港に到着後空港の駐車場の車のところに到達する時間はプレミアムシートの人とほとんど変わりませんから、こういう時にはたまに利用して見てもいいですけど、普段は通常シートで十分だと思うなぁ。
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コメント
初めまして。
シャクルート命名者のこうざんです。
大倉集古館にオークラウロと共にシャクルートが展示されていると聞いて、インターネットで検索していたところ、貴ブログへ辿り着きました。
2003年以来、カリフォルニアのモンティさんと交流し、その楽器のために作品を書き、演奏して製作者にさらなる改良に向けてアドヴァイスを送っているものです。
ヘッドジョイントだけ購入するとフルートをお持ちの方は、縦に吹けて肩も疲れません。色々な音色も楽しめて素晴らしい楽器ですよ。
投稿: こうざん | 2011.09.24 22:19
こうざんさま、サイトも拝見致しました。
オークラウロもシャクルートも開発し発展させようと努力された方々の苦労と歓びが偲ばれます。一度試してみたいと思っています。
しかしながら、フルートの世界でフラウト・トラヴェルソが見直され、現代音楽とは違うルネッサンスやバロックの音楽には欠かせないものとして復活しているように、尺八には尺八にしかない音楽があると思います。尺八の頭部管にフルートの体部足部管をつけて、ピッチの安定や音色の安定を図るのも一つのアプローチでしょうが、明るい音、暗い音、出やすい音、出にくい音があるからこその光と影、それこそバロックの世界を現代フルートで描くのが難しいのと同じではないでしょうか。シャクルートでは、尺八やトラヴェルソのような陰影やニュアンスがかえって付けにくいのではないでしょうか。実際に試してみたいものです。
投稿: balaine | 2011.09.26 03:39