これから取り組む演奏のこと(2)
似た様なタイトル(「これから取り組む音楽」)で4/9に記事を書きました。
6/18(土)の「サロン・コンサート第14回」でCPE Bachのトリオ・ソナタに挑戦します。通奏低音はkanonのチェンバロ。1st fluteは、東京の師匠(千代丸最初のお父さん)上坂学氏。
リズムとか装飾音とかなかなかに難しく、軽く羽の映えた様な生き生きとした音楽を創る以前の問題にまずは取り組んでいます。つまり譜面通りの音を出すということ。
当たり前なんですが、完璧にはなかなかできないんですよ、これが。
さて、直近の演奏として、毎年東北大学学生オケのOB(本当にかなりoldな人々、苦笑)有志が集まってやっている木管五重奏、八重奏などの合宿に参加させて頂くことになりました。
場所は、なんと庄内町響ホールの大ホールを借り切って、練習し、録音し、CDまで創ってしまうという企画。もう何年続けられているのでしょう。今まで、2回程、遊び感覚で参加させて頂いた事がありますが、皆さん、仕事を持ちながら忙しい中で自分なりの練習をして全国から(東京方面が多いようです)参加され、2泊3日(演奏自体は実質1日半)で仕上げると言う「過酷な」合宿なんです。
今日楽譜がメールでpdfにて送られて来ましたが、あまり木五や管楽器アンサンブルをやっていないbalaineにとっては、全て初めての曲ばかり。
これも訓練ですね。
つづいて、7/18(月・海の日)に新たにコンサートに参加させて頂くことになりました。
酒田中央高校の「第39回定期演奏会」(写真はそのチラシ)は幻になった訳ですが、7/18に第40回として(大震災によって第39回は中止欠番のまま)一部のプログラムが蘇る事になったのです。
酒田中央高校の夏の演奏会には、元々先日山形弦楽四重奏団を「卒業」した駒込綾さんがVnのソリストとして招かれて出演することになっていたようですが、第39回の目玉であった山響首席ホルン奏者の八木健史さんもそのままモーツァルトのホルン協奏曲第2番もやることになったそうです。
なんと豪華な!
招待ソリスト2名、という超贅沢な組み合わせ。
・ベートーヴェン:ロマンス ヘ長調……Vn独奏 駒込綾さん
・モーツァルト:ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 ……Hn独奏 八木健史さん
そして更にこのプログラムに
・バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第5番 第1楽章
が加わることになりました。
チェンバロは当然kanon、フルートはbalaine、Vn soloは中央高校音楽部のコンミスちゃん。
この他に数曲プログラムがありますが、バッハにモーツァルトにベートーヴェンですよ!まさに王道。まさに正調。
そして、八木さんに駒込さん。
そんな超贅沢な演奏会が、なんと「入場無料」の予定だそうです。その代わり、会場に義援金を募る募金箱を設置して今回の大震災の被災者の方々への援助の足しにされる予定との事。
前日の7/17は日曜日ですから、他にご予定のない方は、是非、7/18に酒田市公益研修センター 多目的ホール(「公益ホール」)においで下さい。有名な「土門拳記念館」の向かいにある新しいホールです。
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コメント
練習する曲がたくさんあって大変そうですが、楽しそうですね。6/18は行きたかったのでですが、予想通り大学の同窓会の仕事が入ってしまいました。残念!
ブランデンブルグ協奏曲の復活、よかったですね。
投稿: MrBach1954 | 2011.04.28 01:01
ブランデンブルグ5番の復活、よかったですねぇ。39回が欠番になってしまったのはとても残念ですが。練習した成果を発表できるのはやはり大事なことです。ホルンの八木さんも意気に感じるところがあるんでしょうね。
実は5月3日にちょっとしたコンサートがあり、私たちのアンサンブルも出演するんですが、コンサートの中心人物が指導しているブラスバンドが、やはり停電のあおりをくって、3月末の定期演奏会が中止になってしまっていたのです。
で5月3日の演奏会の時間を延長してブラスバンドの演奏会をあとにつけることしたんだそうです。団員たちは涙を流してよろこんでくれたとか。
投稿: Teddy | 2011.04.28 12:35
MrBach1954さま、そうですか。それはちょっと残念、少しホッとしたかも(笑)。balaineのヘボイ演奏を聴かれなくて良かったかな。。。
実はこれらにもう一つプッチーニの「蝶々夫人」が加わります。来年3/18に希望ホールで藤原歌劇団や二期会の歌手の方々とプロの演出家たちとともにオペラをやるのです。今はブラームスの3番だけでもヒーヒー言っているのですが、これからどうなりますか。
投稿: balaine | 2011.04.28 22:01
Teddyさま、青森までの新幹線ももう復旧するようですね。酒田周りしなくてすみそうですね。
5/3、もうすぐですね。
私も5/4、5、そして6/18、7/18と続くのでひとつひとつじっくり準備をしたいところです。
被災されている方々の事を思うと、今は演奏が出来るだけでも幸せ、感謝の気持ちを持って演奏を楽しみたいですね。
投稿: balaine | 2011.04.28 22:15
balaine先生の演奏がもし仮に「ヘボ」だとしたら、私の演奏など「カス」以下ですね(^0^)。先生の演奏は人柄がよく表れていて、すてきですよ。
言ったかもしれませんが、私は大のブラームスファンです(^_^)/ 年に一回は必ず全4曲を聴きたくなります。
ちなみにシューマンとマーラーも大好きです。この3人の交響曲を最も好んで聴きますね。鬱傾向があるのかな??・・とてもそうは思えませんが。
投稿: MrBach1954 | 2011.04.29 18:25
MrBach1954さま、そういえば私はまだMrBach1954さまの演奏や歌をお聴きした事がなかったと思います。kanonは、「とても楽しそうに、気持ちを込めて演奏していると思う」と言っておりました。
私は、自分で言うのもおかしいですが、やや生真面目な演奏、「正しく譜面通り演奏しよう」という気持ちが強すぎるので、もっと遊びを持たせた余裕の演奏が出来るようになりたいと思っています。それには技術が必要なんですが、そこが問題なんですよね。
今年の定期でやるブラームスの3番は、4曲の中で最も好きな曲です。浪人中、鬱々とした気分の中でほとんど毎日近く聴いていた事を思い出します。
マーラーは真剣に聴いているとなんだか精神状態がバランスを保てなくなりそうであまり聴きませんが、実は来年の酒フィルの定期(第40回記念)では1番「巨人」をやる予定なんです。
シューマンの「春」は大好きな交響曲の一つ。前から酒フィルでやろうやろうと主張しているのですが、メインとするにはすこし短いため却下され続けていて、いつか春のファミリーコンサートでやりたいと考えています。
投稿: balaine | 2011.04.29 18:35
balaine先生
「正しく譜面通り演奏しよう」という考え方は、ご存知のように、第1次大戦後、行き過ぎロマン主義への反動として生まれた近代の演奏様式です。それ自身は悪くはないのですが、「楽譜に忠実」が必ずしも「作曲家の意図に忠実」ではないことも同時に知っておく必要があります。
第1次・第2次大戦後、従来クラシック音楽を支えて来た社会階層が大幅に縮小してしまい、その結果として最も重要な音楽の場だったサロンが消え、劇場とホールは、大衆をパトロンにするために大型化してしまいました。その結果、そのような空間に合った、新しい演奏様式が生まれ、ルネサンス時代以来連綿と伝えられて来た多くの演奏伝統が失われてしまいました。
しかし、やはりそのような演奏様式での古典演奏は表現が限られてしまうことから、音楽学の発達とともに、歴史的な演奏法に対する知識を基盤とした新しい演奏様式(historically inspired performance)が1950年代から発展してきました。最初はピリオド楽器(オリジナル楽器)によるバロック音楽が中心でしたが、今では現代楽器のオーケストラですら、そのような様式で前期ロマン派までの曲を演奏するようになってきました。理由は、その方が曲のもつ表現の可能性をより多く引き出すことができるためです。
balaine先生もぜひ一度、八百板先生からバロック音楽の解釈を教えてもらってください。体験レッスンもありますよ。古典に対する音楽感が一変すること請け合いです。
投稿: MrBach1954 | 2011.04.30 15:02
追伸:私の演奏に対する奥様のあたたかいお言葉は、「兄弟弟子」に対する仲間内の評価です。実際には「下手な横好き」の典型ですね(^_^)
投稿: MrBach1954 | 2011.04.30 15:06