« 4月になりましたよ! | トップページ | リサイタル後の諸々 »

2011.04.03

「鈴木秀美リサイタル」のご報告

Photo_2H23年4月2日(土)、午後4時過ぎ、遠くは被災地の岩手県宮古から電車を乗り継いで来られた方や、秋田、新潟、仙台、山形市、新庄市など庄内以外のお客様も多く来て頂き、表記演奏会は大盛況、大感激の中開催することが出来ました。

Photo_3まずは、関係して下さった方々皆さんに、そしてなにより素晴らしい音楽を100人を超えるお客さんに響かせて下さった鈴木秀美さんに大感謝です。
写真は2枚とも、本番前のリハーサル中のものです。

手前味噌ですが、「ジョンダーノ・ホール」は弦楽器に合う、特に低音系がよく響くと思っていたのですが、その通り。秀美さんのチェロの低弦から出て来る「グヮ〜ン」とか「ゴォ〜ン」という音は、お腹に響いて身体が震える感じです。くやしいけれどフルートにはこんな音は出せません。

Photo_4演奏中の写真はありませんので、「お話し」の際の写真を。
これは楽器の説明をしているところ。「ハイベリー」という、お腹のでっぷりした厚みのある楽器です。決して「古い」楽器ではなく、秀美さんのオランダの友人が製作してまだ20年経っていない「新しい」古楽器(設計上、製作上、現代楽器と違う)です。

楽器の胴体のリムの部分に黒い枠の部分があり、これは「鯨のヒゲ板」で出来ているということでした。デザイン的な面もあるけれど、楽器の強度の増強、ひびが入った場合に割れが進まない様に止める役目もあるそうです。
「デザイン」的、見た目という意味では、「なぜ?と言われれば、『なぜお化粧するの?』と問う様なもの」と軽妙で理解しやすいお話(解説という堅苦しいものでは全然ない!)に会場のお客さんも惹き付けられます。

Photo_5これは弓の説明をしているところ。
現代楽器の弓は逆に反っている形が一般的ですが、古楽器(秀美さんは「古楽器という名称は使いたくない、「オリジナル楽器」と呼びたいと仰っていますが)の場合はこのような形状が普通のようです。
弓の素材の木材の問題、弓に使う毛の問題、その他いろいろな理由で現代楽器の弓の形状になって来たのでしょうが、「バロックはぼそぼそとお喋りする様な」と表現されていた、アーティキュレーションにはこの形の方が向くようです。

演奏そのものの感想はあえて書きません。
言葉で表現出来るのなら、演奏会が成立しない訳です。

演奏を始める前に、今回の大震災のこと、直後にBCJで渡米したこと、今週の月曜に帰国したばかりであること、音楽家としての思いなどを語られました。
1番、3番は間にお水を飲む時間だけで続けて演奏され、20分程休憩。5番の前に上記の楽器の説明などをされました。5番は、普通の調弦と違って第1弦(最も高音側)をラ(A)ではなくソ(G)に調弦し、他の第2〜4弦は普通にレ、ソ、ド(D−G−C)に調弦する様に、バッハが楽譜に指定しているそうです。それによって、響きが変わり、共鳴する音が変わり、音楽が変わります。

広いホールではなく、小さなジョンダーノ・ホールでやることによって、楽器の中で渦巻くように鳴るこの違い(1、3番と5番の音の差)が本当によくわかりました。
balaineの好きな3番のサラバンドも、本当に美しく悲しく響いて感動的でした。

Photo_6素晴らしい演奏に感動して涙ぐんでいる方もいらっしゃいました。盛んな拍手、花束に応えてアンコールに、第4番のサラバンドを演奏してくださいました。

balaineは主催者側として、裏方の役目がたくさんありますので、音楽だけに没頭する分けにもいかず、本心は一観客として音楽にのめり込んで聴きたいというところですが、仕方ないと思う反面、この演奏会をうまく開催する事で多くの方に感動し喜んで頂けるという歓びがありました。

終演後のサイン会も、予想よりもCD、本が売れ、たくさんの方に並んで頂けました。
「打ち上げ反省会」も盛り上がり、先日記事にした85才のバーテンダー井山計一氏の「ケルン」にもお連れして秀美さんに喜んで頂けたようです。

その他の楽しみ、本日4/3に行われたチェロのレッスンなどについては、また明日にでも記事にしようと思います。

祈りの様な素晴らしい演奏をしてくださった鈴木秀美さん、来てくださったたくさんのお客様、そしてなによりもこんな素晴らしい音楽を300年後に残してくれたJ.S. バッハ、バッハの作品を今の世に残す事に大きな功績のあったメンデルスゾーン、無伴奏チェロ組曲を再発見復興させたカザルス、多くの人に感謝を捧げます。

|

« 4月になりましたよ! | トップページ | リサイタル後の諸々 »

コメント

黒木先生、ありがとう&お疲れ様でした!こんな素晴らしい秀美さんの無伴奏をお聴きできたのも黒木先生があってのことだし、本当にいろいろお疲れになったことでしょう。
今回は震災ということもあり、山形は被災はしていなくても、心理的な面も大きいし、まず食料燃料不足で音楽までは・・・というお客様も多かったことでしょう。このお客様の多さはそれでも秀美さんを聴きたいと県内外かなりいらしたということと、黒木先生はじめ、庄内の皆様のお力ですね。
ほっとされていることと思いますが、次回企画なぞを楽しみにしております♪

投稿: まーちゃん♪ | 2011.04.03 19:24

まーちゃん♪様、てっきり運転手付きでおいでになると思っていましたので一人で往復はお疲れさまでした。いろんな意味で、大変でしたが、それだけに一生記憶に残る思いで深いコンサートになりました。好きでやっているので苦労とは思いませんし、秀美さんにも更にお近づきになれて美味しい思いもさせて頂きましたし。
懇親会以外にも、酒田グルメコースの1/3位はお連れできましたが、お連れできなかった店もありますし、冬でなければ食べられないものや、夏でなければ食べられないもの(だだみや岩ガキ)などもありますので、まだまだ何回もお出で頂きたいと思います。いつも今回位お客様が集まればいいのですが。
7月の夜の席もよろしくお願い致します。

投稿: balaine | 2011.04.04 00:47

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74618/51289220

この記事へのトラックバック一覧です: 「鈴木秀美リサイタル」のご報告:

« 4月になりましたよ! | トップページ | リサイタル後の諸々 »