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2011.02.17

『ジョンダーノ・ホール』で練習

タイトルの話の前に。
ブログの先頭に掲載中のサロン・コンサート第12回まであと10日と迫ってきました。「山形弦楽四重奏団第3回庄内定期演奏会」は2/27(日)です。なんと9年間紅一点でカルテットを盛り上げて来た重要メンバー駒込綾さんがこのたび山形弦楽四重奏団を卒業されることになったそうなのです。
山形Qの中での彼女の音を聴くのは庄内ではこれが最後になるのかもしれません。どうぞお聴き逃し(お見逃し)ないように!

今日木曜はクリニックは半ドン。
3/21の中央高校音楽部コンサートまで1ヶ月ちょっとと迫ってきたので、今日はいよいよチェンバロとの初合わせ。
Photo午後4時半頃、学生達はなんと中央高校から徒歩で集合。写真は「ジョンダーノ・ホール」の出入り口の丸い窓から覗いたホール内の様子。
まずは、パッヘルベルのカノン。弦は2年生中心の7名+kanonのチェンバロ。そう、kanonがカノンを演奏するのです。
balaineは別室で仕事をしてあまり聴いていなかったので感想はありません。今日はまず初手合わせということで。

Photo_2こちらはbalaineも参加するブランデンブルク協奏曲第5番第1楽章。
学生さんは練習をさぼっている訳ではありません。後半の有名なチェンバロ・ソロ、この曲がチェンバロ協奏曲と言われる所以の長大なカデンツァをkanonが弾いているシーンです。このカデンツァに入るまではフルートも活躍しますが、カデンツァが終わって楽章が終わるまでフルートはtacet。ステージにどんな顔してたってればいいんだろう、、、という部分です。

Photo_3その65小節にも及ぶなが〜〜いチェンバロのカデンツァから弦が再度一緒に演奏して第1楽章を終えるところです。フルートはずっとお休みですのでカメラマンになりました。
本当に高校に入ってから弦楽器を始めたって信じられないくらい。VnやVa, Vc, Cbを手にして、最上級生の2年生でも1年10ヶ月。1年生に至ってはまだ10ヶ月。

細かいことを言えば、バッハの曲を演奏するには無理な部分はあります。特に通奏低音はあくまで正確なピッチとリズムで全体を支えなければなりませんが、オケでの経験の豊富な市民オケの仲間だってそうそう出来る事ではありません。それが高校の部活動でやれてしまうのですから、若いってやはり凄いんですね。

なかなかいい演奏が出来ているので自信を持ってバッハの音楽を楽しんで欲しいと思います。できればもう少しノーブルな感じで、あくまで明るく弾む様な、そして会話をする様な演奏を本番までに期待したいと思います。

フルートのbalaineは、可愛らしいコンミスさんと恋人の会話を楽しんだのですが、ソロVnの彼女はオジさんの甘いささやきや強めの口説き文句にやや困惑気味だったみたい。。。本当はVnが男性でフルートが女性かもしれないのですが。

とても楽しい一時間程の練習でした。
本番まであと3回は「ジョンダーノ・ホール」での練習があります。楽しみですね〜。コンミスさんとの愛を深めたいと思います(セクハラではないですよ!)。

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コメント

詳しい報告と写真で練習が目の前で行われているようでした.高校生が真剣にバッハの音楽に取り組んでいる様子が感動的です.あまり固くならずに,音楽を楽しんでもらいたいでものです.

通奏低音がチェロ2,コントラバス2なのに驚きました.昔のリヒターの演奏のような厚い響きになりそうです.頭の中で想像してしまいました.

この楽章は,1)テュッティ(全体合奏),2)ソロ楽器のアンサンブル,3)チェンバロ独奏の3つの階層から成り立っています.つまり,コレルリのコンチェルト・グロッソ(大合奏=トリオ・ソナタ+テュッティ)を,チェンバロをソロ楽器として加えて拡張した形になっています.ですから,バッハの意図を生かすには,2)のときの通奏低音をどうするかが課題かと思います.
余計なお世話かと思いますが,少しでも参考になれば幸いです.

投稿: MrBach1954 | 2011.02.20 23:32

MrBach1954さん、私もリヒターの音源を聴いてフルートのアーティキュレーションを勉強(盗もう)としています。リコーダーではなくフルートの場合は、オーレル・ニコレなんでしょうか。尊敬するフルーティストの一人です。
その弟子の一人でもあるパユが参加したベルリン・バロック・ゾリステンの演奏はあまりに速くて。。。
学生さんたちは、非常にゆっくり丁寧に演奏しますので、時に低音が重厚を通り越してうるさくなりがちです。弓の先で軽く、響きを作るように、先日の練習ではお願いしておきました。全体に、音量のメリハリをもっと付けるように、弦楽器が音量をぐっと落とす事によって、あたかもチェンバロとソロの二人が浮かび上がってくるように、というイメージを伝えたつもりです。
チェロ2、Cb2というのは、指導の先生(オケ仲間)が技術的な面と教育的な面の両方を考えての事だと思います。なかなかチェンバロと一緒に演奏する機会なんてありませんから。
今週、2回目の合奏練習を行います。学生さんの進歩は凄いですから私もうかうかしておられません(笑)。

投稿: balaine | 2011.02.21 17:23

高校生と演奏できるとは、羨ましいですね。気持ちが若返りそうです。

balaineさんは二コレのファンでしたか。私も昔、演奏会を聴きに行ったことがあります。レコードでは、ドビュッシーの<シリンク>ス、ベリオの<セクエンツァ>、福島の<冥>が入った盤を、大学生時代によく聴きました。もちろんご存知かと思います。

少し専門的になりますが、ブランデンブルグ協奏曲第5番についてもう少し詳しく説明させてください。そうしろと言っている訳ではありませんから、ご心配なく。考えるヒントになれば十分です。

いまバッハを自筆譜を見て書いていますが、いつも華々しく動いているのはチェンバロです。ですから、先に述べた2)の中では、チェンバロが「主役」であり、ヴァイオリンとフルートはそれに色づけするための楽器群です。第4番も同じで、主役は華々しく動くヴァイオリンで、リコーダー2本はアンサンブル部を色付けするための楽器です。ソロ楽器群の中のリピエーノと言ってもいいかもしれません。そう考えると、ソロ楽器の配置をどうしたらいいかも見えてきます。

第5番では、主役の音量を考えれば、テュッティの弦パートは各1・2名が適切です。バロック時代の協奏曲は、テュッティ音量は重要ではなく、ソロとテュッティの間における音楽の「質」の対比が最も重要です。つまり、テュッティは合奏であり、ソロはルバートを多用した自立的なアンサンブルです。ですから、2声部のソロソナタでも協奏曲があります。バッハのイタリア協奏曲は「協奏曲を1台の楽器で表現した」とよく説明されていますが、それは間違いで、1台の鍵盤楽器のために書かれた「協奏曲」なのです。

長々とお邪魔いたしましたm(_ _)m

投稿: MrBach1954 | 2011.02.22 22:48

MrBach1954さん、大変ためになるお話、ありがとうございます。
YouTubeでも公開されているいくつかの「ぶら5」(などと呼んでいいかどうかは別問題ですが)の演奏でも、チェンバロは常に中心で「前」にあるようです。衝撃的なのはアバドが「指揮」をしているやつですが、チェンバロの大蓋の影、現代のピアノ協奏曲の指揮者の位置にアバドが立っています。
2、3楽章まで通して聴くと、「三重協奏曲」なんだなぁと感じます。

投稿: balaine | 2011.02.23 04:26

こんばんは。度々すびません。
C.アバドのみごとなバッハ演奏に感動したので、思わず書かずにはいられなくなりました。

クラシック・ボウを使い、表現にも古楽研究を成果を取り入れて、生き生きとしたバッハを現代に再現しています。あの歳になっても、新しい表現を求め続けている姿勢に、まず感服しました。完全に脱帽です。

チェンバロを前面に横置きし、その横にヴァイオリン、トラヴェルソのソロを配置し、後方にテュッティを並べるやり方にも、古楽研究の成果を取り入れています。これによって1)〜3)の構造が視覚的にも分かりやすくなり、何よりも、史上初のチェンバロが主役のコンチェルトであることがはっきりします。おっしゃる通り、三重協奏曲ですが、ベートーヴェンやブラームスの作品のように互いに競い会うのではなく、対話するかのごとく絶妙にアンサンブルするところがバロック的ですよね。

ヴァイオリンのカルミュニョーラは、モダン楽器もピリオド楽器も両方弾ける才人なので、よく知っていますが、フルートのジャック・ズームは知りませんでした。私には、ソリストの中でいちばん表現力に溢れて聴こえました。古楽奏法をきちんと勉強した上で、モダンフルートでの新しい表現を試み、みごとに成功させています。これも脱帽です。
珍しいフルートだと思ったら、自作の楽器のようですね。それもすばらしい!

カラヤン・ベルリンフィルによるバッハ演奏が、もはや遠い昔のことのように感じられました。

投稿: MrBach1954 | 2011.02.23 19:20

MrBach1954さん、有り難うございます!
私はこのアバドの演奏を見て、同じ様にチェンバロをピアノ協奏曲の位置に、大蓋の陰に指導者の先生に立って指揮をしてもらおうと考えたのですが、前半のプログラム5曲の中の2番目ということもあり、ステージ上でチェンバロを前に出し、終わったら後ろに下げるというのも手間がかかり、危険でもあるため、ヴィオラの後ろに横置きという今回の形に落ち着くことになりました。
ジャック・ズーンはロイヤルコンセルトヘボウやボストン響で首席を吹き、その縁でしょうか、サイトウキネンでも首席を吹いています。故吉田雅夫先生のような、まるで左卜全のような唇の突き出し方、曲げ方が特徴的で、一度見たら忘れられません。
カルミニョーラは先日BSの芸術劇場でベニス・バロック・オーケストラとヴィヴァルディをかっこよく聴かせてくれました。夜中の番組なので録画しておいて、kanonに見せたら「ひゅ〜」と言っていました(笑)。

投稿: balaine | 2011.02.23 20:27

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