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2010.07.18

山響206回定期、山形往復は道路は混雑

メインは山響定期のお話です。
Photo_5第206回山響定期は、平成22年7月17日(土)、18日(日)の2日に渡って山形テルサで開催されました。昨日、7/17のコンサートのことは本日の山新にも載っていました。

12時まで酒田中央高校の明日の定期演奏会のための練習に参加。急いで帰り着替えて鶴岡の「ファイヤーボール」でパスタを食べて山形へ。

高速道路の無料供与実験が始まっていますが、高速道路網の整備が遅れている山形県内では、山形市の「山形蔵王IC」から仙台方面以外はすべて「無料」になっています。

今までは酒田ー山形市は1時間半程度で行けたのですが、半端ではない交通量。連休であることも重なって、3、4倍どころではない、10倍以上の車の量だったのではないでしょうか?
庄内沿岸のいくつかの海水浴場が海開きし、天気が回復して、梅雨明したのも影響したのでしょう。山形市方面から鶴岡方面への山形自動車道は、ノロノロ運転。特に月山新道のトンネルあたりではほとんど停止するくらいの大渋滞が発生していました。

12:30に酒田を出て、鶴岡で食事後、13:50頃鶴岡ICに乗って、山形テルサに到着したのは15:25頃。いつもの1.5倍近い時間がかかりました。

Photo_6今回のプログラミングはちょっと見ただけではその意図がよく分かりません。

1)山響コンポーザー・イン・レジデンスの西村朗作曲の山響委嘱作品『桜人(さくらびと)』ーオーケストラのためのー
2)ラヴェル作曲ピアノ協奏曲ト長調
 ピアノ;永田美穂
3)シューマン作曲交響曲第1番「春」

まず、明日「海の日」というこのタイミング、夏に「春」とはこれ如何に。
つづいて、西村氏への委嘱作品の世界初演をこの定期でというのは、決まっていたこと?
そして、山形県出身(上山)の期待の新鋭ピアニスト永田美穂さんの山響定期デビューをこの回に、しかもラヴェルとはこれ如何に。

「???」が頭の中にもたげますが、そんな余計なことを忘れて演奏に集中しましょう。
まずいつものプレトークで飯森音楽監督が少しお話をした後、西村氏を招き入れ『桜人』の話。そしてオケ団員もステージ出て、曲の主要な部分を3カ所ほど紹介しながら解説します。
N響アワーならぬ『山響アワー』です。

夜明け前から日の光が出る前に光が雲に当たって、地面はまだ暗いのに空が明るくなり始める様から、地上の生き物が目を覚まし始める朝から、日中、様々な複雑な時を経て、夜に至る。それを桜の花の変化、そして人間の一生に例えて、短い一曲の中に閉じ込めたものだそうです。

曲の解説とデモンストレーションが終わって、西村氏と飯森さんが下手に一旦下がり、すぐに飯森さんが現れて曲が始まります。今回、1階の前の方、下手側に座ったため目の前には打楽器群がたくさん。難解な現代音楽ではなく、日本歌謡「さくら」の旋律が隠されたこの『桜人』。複数の打楽器を実に巧みに使って色彩感が広がります。フルートも大活躍。特に足達さんも竹谷さんも2本のアルトフルートも使って、フラッター(舌を振るわせる奏法)などで多彩な音色が使われます。

聴いていると、オーケストラの楽器である、弦楽器や管楽器、そして打楽器という一つ一つの楽器がそれぞれにソロで目立つのではなく、すべての楽器がいろんなパターンで一体化して、全体が一つの楽器の様な音色を奏でている感じ。とても魅力的な音色が楽しめます。

西村さんは「山形の風土を意識した」ということでしたが、ひとつ間違っているのではないかと思います。全体として「東北」「自然が豊富で美しい」という雰囲気はあるのですが、「夏が暑い」「少し前までは日本最高気温記録を持っていた」という、厳しい夏、明るさが不足している様な、全体的に少し暗めのトーンでしたね。

曲の最後は、小さな竹が10本くらいぶら下げられたものをいつもはティンパニを叩くことの多い平下さんが、まるでうちの千代丸のように両手を構えて狙いを定め、飯森さんの指揮に合わせて「カシャ!」と掴んで終わりました。
アフタートークで西村氏は、「あれはオケの終わり。棺桶(オケ)の蓋を閉める音。私の音楽は死後の世界の、49日をさまよう様な音楽が多いけれど、今回はこれで人の一生が終わりという感じ。」と、まるでN響アワーの小コーナー「今宵はカプリッチョ(でしたっけ?)」で垣間見せるウィットに富んだというのか、ちょっと親爺ギャグ的な終わり方なのでした。

現代曲ではあるのですが、難解ではなく、スーッと体に入ってくる様な感じでした。

2曲目のラヴェル。
オケにとっても大変な難曲。管楽器のソロに超絶技巧を要します。
そしてなによりも永田さんのピアノ。とても美しい音でキラキラしていました。
欲を言えば、迫力、必要に応じた「硬い音」や「尖った音」などラヴェルらしい多彩な感じが不足しているようにも思いましたが、現在の彼女の持っている音の美しさとテクニックの確かさ、奇をてらわずに安定感のある演奏という、とても好感を持てるものでした。
特に高音の輝きは、彼女の外見と同様に、美しいものでした。
今後、ますます期待されるピアニストです。難しいかもしれないけれどモーツァルトのピアノ協奏曲など聴いてみたいと思いました。

3曲目のシューマン。
数多くの歌曲を生み出した頃、1841年の作品だそうです。何とメンデルスゾーンの指揮で初演されたとのこと。美しい魅力的な曲で聴いていて大変引込まれます。
しかし、私にとっては、何と言ったらいいのでしょう、耳の段階で止まってしまい、体の中にまでスーーっと入ってこない感じと言えばいいでしょうか。山響の演奏は熱演でした。飯森さんの指揮も、曲の構成を良く考え抜いて掌中に収めているという感じで、トランペット、ホルン、トロンボーンとピリオド楽器モデルを用い、古典派からロマン派初期への移行段階の時期の音楽を見事に表現していました。
あらためて、シンフォニー作曲家としてのベートーベンの凄さを思い知り、ブラームスが1番の作曲に21年もかけたその情熱を想います。

Photo_7終演後、いつものアフタートーク。
まずは西村氏に「うにさん」がインタビュー。作曲家ならではの視点で、西村氏がどういうこころで『桜人』を作ったのかなどを質問していました。
冒頭の夜明けは、西洋的なクリアなものではなく、アジア的な、湿度の高い、もやもやした夜明けを現しているとのことでした。
西村さんは、その所作も喋り方も「N響アワー」の時と同じでした。よくテレビで観る感じと実際は違う人がいますが、西村さんは気取りのない、いつもみるそのままの感じでした。

Photo_8永田美穂さんは、家族親類知人関係やピアノの師匠、仲間など多くの知人が待つ中、西村さんがインタビューを受けている間はこっそり静かに待っておられました。自分の立場などをわきまえたとても謙虚な雰囲気。ご両親の教育が素晴らしいのだろうなと思います。
音楽家である前に人間として尊敬される人になるようにしつけ、教育を受けられているのでしょう。ただこの世界は、「場合によっては」「私が、私が」ということも必要な時があるのではないでしょうか。「いい人」では世界は認めてくれないというか。きっとこれからそういうことも学んで行かれるでしょう。
容姿は写真のように文句の付けようがなく、若くて美人で才能あふれるピアニストです。ただ、今の日本には「若くて美人で才能あふれる音楽家」程度ならたくさんいます。さらに一流中の一流、高みを目指して頑張って欲しいものです。

Photo_9昨日は何かいろいろあったらしいです(団員からの裏情報)。しかも木曜からのリハと本番と録音が入っていて、結構ぴりぴりした雰囲気で、世界初演、山響定期デビュー、そしてピリオド楽器モデルを使ったシューマンと、最初に書いたように今日のプログラムの「こころ」が読めません。
それでも飯森監督は今日の演奏には満足されていたようです。
昨日、「食と温泉の国のオーケストラ」の催しを「久しぶり」に復活させて上山の「古窯」でレセプションがあり、古窯に泊まった飯森さん。しかし締め切りのある原稿など仕事に追われていて、今回は温泉にも入らなかったそうです。それはちょっともったいない。「古窯」に宿泊しながら残念ですね。

アフタートークやサイン会も終わって、人が徐々に減り始め、我々も知り合いなどに挨拶して帰途につきました。

帰る前にまず腹ごしらえ。日曜日なので牛タンの「とだて」はお休みだろうと考え、「竜馬」へ。
Photo_10Photo_11Photo_12左から、「竜馬」自信のチャーシューが入ったチャーハン。レバニラ炒め。そして三色味噌炒め定食。
「竜馬」が東原町にあったその昔。balaineにとっては、医学部に進学する前の、小白川キャンパスの医学進学過程(教養部)時代の懐かしの味。kanonにとっては4年間過ごした教育学部時代に親しんだ味なのです。

酒田への高速道路はいつもよりは交通量も多いものの1時間半程度で帰ることが出来ました。庄内から内陸方面(上り)は来る時と逆で、月山道路の渋滞は激しいものでした。ノロノロ運転で部分的にはtail-to-noseで止まっているくらい。やはり「海水浴帰り」なのでしょうか。

〜〜〜〜〜
今日の千代丸は一枚だけ。
Photo_2「猫鍋」ならぬ、「猫サクランボの箱(長!)」。
先日よりさらに進化したフィット感。ちょっと見るとどこに頭があるのか。。。

12:30から21:00まで9時間近く一人ぽっちにしていたのは初めてのこと。お腹もすいていたでしょう。家内は帰宅するや、着物を着替えるよりもなによりも千代丸にご飯をあげ、一人で寂しかった千代丸の遊び相手(いつもの「蜂もどき」)をするのでした。。。


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コメント

こんばんは
お会いしたかったところですが、本日は所用があり、私は色々あった(笑)17日公演に行ってまいりました。
今回はbalaine様と感想が概ね同じに思いました(笑)前回は正反対だったにも関わらず。。。。音楽とは不思議なものです。。。。。(爆)
にしても「竜馬」。私もよく利用しています。中でも、3色味噌炒め、古くからのお客様だけあってよくご存知で!これはイケますよね♪味付から揚げなどは量が多すぎて・・・ですが、3色は絶品に思います。チャーハン、今度、チャレンジしてみます。

投稿: アメブロのおっさん | 2010.07.19 00:13

アメブロのおっさんさん、早っ!
まだこちらが記事を完成する前に(千代丸の写真をアップする前に)、第1校を掲載するや否やコメントを頂きありがとうございます。
前回は2階席の右端の方、今回は1階席の左前の方と、ホール内の位置としては「真逆」でした。もしかするとそういう影響もあったのかも。

ちなみに酒田市の希望ホール大ホールの場合は、座る位置に寄る違いは少ないと言われています。3階席最後尾の後ろの通路で聴いても、けっこうよく聴こえる様なホールなんです。
アフィニスの時の「英雄の生涯」。県民会館で聴くよりも、酒田で聴かれた方が(両方でも)良いかもしれません。どうぞ酒田までお越し下さい。日曜ですし。

投稿: balaine | 2010.07.19 03:23

そんなに混雑していましたか!それでは高速だからゆっくり出発などと言っていられないですね!平日の通勤には便利になりましたが、休日に遠方に出かけるには、ちょいと気合が必要のようです(^o^)/

投稿: narkejp | 2010.07.19 22:05

narkejpさん、3連休、海開きなどの悪(?)条件が重なったためだと思いますが、尋常な渋滞ではありませんでした。
本日共演した山響の八木さんは、激しい渋滞の情報を得ていたため、新庄周りで酒田まで来られたほどでした。
状況を見極める情報収集&判断力が求められそうです。

コンサートの記事、TBさせて頂きます、

投稿: balaine | 2010.07.20 03:46

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