山響庄内定期第15回鶴岡公演を聴く(&オマケ)
プレトークで飯森音楽監督は、まず昨日の演奏会終了後まっすぐ酒田に向かい、寿司割烹「鈴政」で美味しいお寿司を堪能したという話から入ります。美味しいお寿司屋さんの多い鶴岡で、酒田の寿司屋の話はどうなんだろう、、、とちょっと鶴岡市民の心情を心配しながら聞いていました。
写真は、その「鈴政」お店限定の初孫のお酒、さわやかな辛口で刺身やお寿司にぴったりの濃いブルーの瓶と、山響Vn奏者中爺さんの影響もあって最近お気に入りの酒田の酒「楯野川」の純米大吟醸。さらに先日日本一の梅酒に輝いた楯の川酒造の「子宝大吟醸梅酒」。店頭では完売で手に入らないのですが、幸い4月に2本買っておいたので、ちびちび楽しんでいます。(笑)
本日のプログラムは、
1)交響曲 第10番 ト長調 K.74
2)クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
3)交響曲 第34番 ハ長調 K.338
プレトークでも、本日の目玉の牧さんによるクラリネット協奏曲の事に触れたのはもちろん、滅多に実演される機会のない交響曲第10番と第34番のことも解説。
1)の交響曲第10番は、1770年のイタリア旅行の頃の作品で、なんとアマデウスは14才。会場にも結構中学生がいましたが、同じ中学生の年代のヴォルフガングが書いたのです。10分程度のあっさりした曲で、「え?もう終わり?」という感じでしたが、さわやかな明るさに満ちた華やかな曲でした。
3)の第34番は、ザルツブルグの大司教との不仲でいろいろ問題のあった頃の作品。1780年に書かれた2つの作品の一つ、その年の唯一の交響曲だそうです。と言っても第35番「ハフナー」は2年後の1782年、第36番「リンツ」は1783年ですので、この頃は交響曲以外の作曲が多かったようです。第2楽章以外は、ナチュラルホルン2、ナチュラルトランペット2、そしてバロックティンパニも加わった厚みのある音と躍動感あふれた演奏で、全体として堂々としたファンファーレ的な、祝典的な雰囲気に満ちていました。やはりいくら天才アマデウス君でも、14才と24才ではかなり完成度が違うこともよく理解できました。
今日のコンサートのメインはなんといってもクラリネット協奏曲。アマデウス最晩年の作品で、ケッヘル番号では最後のレクイエムの前4つという、死の直前の完成です。
鶴岡出身で現在も鶴岡在住という、本当に「地元」の牧さん。三川町のままさんコーラスの指導指揮もしているということをプログラムのプロフィールで初めて知りました。もっと驚いたのはこれまで師事した先生の名前の中に、山響の同僚郷津隆幸氏の名前が並んでいる事でした。
ああ、これだよね、、、と安心感のある1楽章。低音から高音まで幅広い音の移動、アマデウスらしい音階やアルペジオも牧さんのクラリネットは、難しさをまったく感じさせず伸び伸びと自由な感じで奏しています。死の直前を悟っていたのか、天上の音楽としか言いようのない有名な2楽章。会場も静まり返ります(いつも気になるのですが、鞄や携帯に小さな鈴をつけているお客さんがいるらしく、体動の度にか、チリチリという小さなノイズをだすのです、困ったものです)。
そして軽やかに楽園への道を踊りながら進む様な3楽章。リハ、山形でのモーツァルト定期と連日の協奏曲で少々お疲れだったのか、リードの調子が今ひとつだったのか、2、3楽章ではピッチにやや難があったり、クラリネット特有のあの「ピー」という音が出てしまう2歩手前くらいの危ないところもわずかにあったように思いますが、全体として素敵な演奏でした。
クラリネットという楽器の特性なのか、郷津さんとお二人、オケの中央後ろよりでいつも動かないお地蔵さんのように演奏している牧さんも、今日はソリスト。体全体を使って演奏されていました。
地元の愛を感じる様な、温かい拍手。カーテンコールで出入りする時は、いつものお地蔵さんの様な、失礼を承知でいうなら町の信用金庫の支店長さんの様な風貌、実直で信頼できる雰囲気で深々とお辞儀をされていました。大きな声でブラボーもかかっていました。
今日もいい演奏会でした。
飯森監督も言っていた通り、今の山響の充実ぶりは素晴らしく、今月は6/26に東京で行われる「さくらんぼコンサート2010」(チケットは完売だそうです)も大きく期待できるものでしょう。清澄で美しい弦の響き、温かく柔らかく時に輝かしい管楽器のサウンド、オケ全体としてのクウォリティの高さを東京の耳の肥えた観客にも届けてほしいですね。
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本日のオマケ。デジイチきゃめらおやじの3、4日目です。
土曜日の午後、カメラ用バッグを買ってきました。機能性のみならずデザイン性、さらにいつも持ち歩くバッグパックの中に収まるコンパクト性のあるものを何種類か試して決定。
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けっこうギュウギュウですが、逆にレンズなども周りに遊びがなくしっかり収まっています。
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日曜の午前は、フルートの練習(+ちょっとピアノも、、、理由はひ・み・つ、、、笑)と来週末に迫って来た日本脳ドック学会での発表の準備。
鶴岡に出かける前、久しぶりに自宅でパスタを作りました。男の料理なのでよく言えば大胆、悪く言えば雑です。彩りも考えてブロッコリーの緑に黄色と赤のパプリカ。買い置きの沢山あるパスタ(エンジェルヘアからスパゲッティーニ、スパゲッティ、リングイネ、フェットチーネなどなど)の中からディ・チェコの黄色いフェットチーネを選択。
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作ったのは、またまたてんしさま作パスタへの「逆襲」(?笑)。丸ごとトマトとマスカルポーネのパスタ、ですが夫婦二人各人に丸一個のトマトはちょっと多いと思って、半分に。
オリーブオイルでにんにくのスライスを焦げないように熱し、ベーコンを少し加えて、火が通り始めたら、パプリカとブロッコリーを入れ強火にして軽く炒め、そこにホールトマトの缶詰の1/3程度を投入。缶の中に残るトマトソースは、同時に湧かしているパスタのゆで汁で溶かして投入。パスタを茹で始める直前に丸ごとトマトを塩を多めに入れたゆで汁に投入。皮がはらりとしたらすくいあげて、水道の下へ。水をかけるとヘタの部分以外は何もしなくとも皮が剥けます。
ディ・チェコのフェットチーネは茹で時間4分なので3分30秒程度であげて、中火にしていたフライパンの具とソースの中へ。ここで炒めないように注意。すぐに火を切り余熱の中で麺にソースをからめ、急いでパスタ皿へ。ヘタをとったトマトを一人半個にしてカットをいれたところにマスカルポーネチーズをドッチャリ載せて「完成、です!」。
茹で汁の塩以外は何も味付けしていないので、一口食べて好みで塩を追加します。料理にお塩は大切。今日使ったのは写真のヒマラヤの「ディアミール・ロック」という岩塩。モリブデン製のおろし金が付いているのでパスタの上からガリガリガリと塩をふります。
一袋240grと記載されていたので、3/4ほどを二人分として茹でましたが、フェットチーネは麺の面積が広いので、スパゲッティよりも増えるようです。大盛り2杯+αの量があったので、トマトとマスカルポーネを入れないエキストラプレートを出し、たっぷり目のパルミジャーノを振りかけて食します。麺とソースのベースが同じなのであまり変化はありませんが、よりフェットチーネの食感を味わえたように思います。
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コメント
コメント、トラックバックをありがとうございます。山響の演奏、ほんとに良いですね〜。クラリネット協奏曲も堪能しましたし、交響曲第34番の細分化した弦楽アンサンブルも、抜群に良かった。
デジイチ・カメラ・オヤジ殿の楽しそうな姿が見えるようです(^o^)/
おなじみになった患者さんにも自慢してたりして(^o^)/
投稿: narkejp | 2010.06.07 20:03
narkejpさん、なんとコンデジLumixの液晶が気まぐれにまた点くようになりました。しかし、一度デチイチの味をしめてしまうと、そう安々とコンデジに戻れない気がします。ISO6400あるので、夕暮れ時の明るさならストロボなしで十分に明るい写真が撮れます。
一眼のレンズを通した美しさをコンデジのそれと比べると、本物のグランドピアノの音とPCM音源のデジタルピアノの音の差ぐらい感じてしまいます。
今度テルサでの「交流会」の時にはズームレンズで出演者を捉えてみたいものです。(笑)
投稿: balaine | 2010.06.07 23:29