大御所であること
ジャズのコンサートをこのような音楽用ホールで聴くのは初めてです。
ジャズという音楽は、ライブハウスで、わいわいがやがやと楽しむもの、お茶を飲みながら、酒を飲みながら楽しむもの、というのはジャズに対する先入観です。実際にそういう経験を何度かしてきました。
クラシック音楽は、繊細なpp、アンサンブルの妙味などを楽しむためにコンサートホールで静かに聴くというのが一般的です。お茶やお酒を飲みながらわいわいがやがやという聞き方がなかった訳ではありません。モーツァルトやベートヴェンの頃のコンサートでは、演奏の最中に拍手をしたりやんやの喝采を浴びせたり、つまらない音楽だとブーイングが出たと聞きます。素晴らしい作品、演奏に対しては激しいブラボーと拍手、喝采で、演奏家は同じ楽章をアンコールしたりしたと聞きます。昔のサロン・コンサートは演奏者の周りに人が集い。わいわいがやがや行われたと伝わっています。「ジョンダーノ・ホール」でのコンサートもいずれ、本当のサロン・コンサートとして、飲み物を楽しみながらリラックスして聴いて頂ける様な音楽会も開催したいと思っています。
さて、5/12のコンサート。クラシックのピアノ・リサイタルを聴く様なスタイルです。
秋吉敏子さんは、ステージの上からホールの観客にお話をしながらの演奏。オリジナルの曲に、スタンダードナンバー、そして「これはワールド・プレミアですよ!」と笑いを取ったモーツァルト、ショパン、バッハの曲をインプロヴァイズして自分のものにして行く演奏で、観客はどんどん惹き付けられて行きます。
当日の観客にはジャズハウスで聞き慣れている方もいたようで、かっこいいフレーズには「イェ〜」と自然に声が出ていました。ジャズの場合、「大御所」であってもクラシックの音楽家に比べると親しみ易い印象があります。世界的に凄い人でも直ぐ近くに普通に笑ったりしている様な感じです。もちろん、先入観、固定観念がはいっていて、すべては「人」によって違うのでしょうが。
秋吉敏子さんも、そこにいるだけで存在感があり、ピアノを弾きだすとそこには独特の世界が出現するようです。
秋吉敏子さんは、カルテット、クィンテット、ビッグ・バンドなどの活躍がよく知られています。私の高校の同級生(吹奏楽部でコントラバスを弾いていた)CK君は、芸大を中退してジャズの方面に進み、秋吉敏子のバンドにも呼ばれて参加したと聞いています。最近の秋吉さんはソロコンサートでの活動が中心になっているようです。
素敵なコンサートでしたが、今度は(次の機会があれば)ライブハウスでもっとピアノの近くで、演奏中に「おお〜」とか「うぅうぅ〜」と歌いながら弾いている秋吉さんの声もあわせて聞きたいものです。
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さて、土日の出来事などについてはまた改めて書く予定。
庄内地方は、GWあたりから今週でおおよそ田植えが終わった様子(品種や田圃によって違うようです)。
拙クリニック前の県道、通称「生石街道」を東へ、車で数分向かったところ、早塚あたりから臨む鳥海山と田圃。田植えが終わった田圃に、鴨や白鷺の姿も見えました。
余目方面に向かう「広域農道」、大槻新田あたり。
田植えを終えたばかりの田圃と新緑の桜並木と鳥海山。
お天気はよかったのですが鳥海山の頂上に雲がかかったのが残念。
ここは、この場所と同じ。
雪の鳥海を借景に、田圃の脇に続くまだ若い桜並木。お気に入りの場所です。
田植えから来年の桜の季節まで、四季折々のこの場所の写真を撮ってみようと思っています。
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