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2010.05.14

山形交響楽団庄内定期演奏会第11回酒田公演を聴く

日付順では、5/12の秋吉敏子コンサートが先なのですが、昨日の興奮冷めぬうちに。

Photo山響庄内定期第11回酒田公演は、5/11,12山形テルサでの第205回定期演奏会と同じプログラム。
私は実行委員の一人として1階席のドア係を直前まで務めながら、平日の夜なのでお客さんの入りを心配していました。

「希望ホール」の2階席前の方の眺めの良さと響きの良さを知っているお客さんは、2階指定席を取っているらしく、1階席の中央はもちろんのこと、1階後方よりも2階の前方はほぼ埋まっている感じ。

飯森音楽監督がいつものようにプレトーク。
私はドア係でしたのできちんとは聞けませんでしたが、narkejpさんのブログに詳しく書かれていますので「山響第205回定期演奏会でショスタコーヴィチとチャイコフスキーを聴く」を参照ください。

携帯電話についての異例(?)のお願いは酒田でもありました。
何でも山形テルサの初日にppのいい所で鳴ったことを2日目のプレトークでお願いしたのにもかかわらず、2日目にもまた携帯電話が鳴ったのだそうです。
私も一度切った携帯電話をもう一度取り出して再確認致しました。

1曲目。
「レオノーレ」です。この曲はまだ演奏した経験がありません。フルートが途中で大活躍しますからいつかはやってみたい曲です。
中間部で大臣の到着を告げるラッパが鳴りますが、ステージ下手裏で井上さんが吹いているようです。二度目は近づいたことを示すため更にステージよりで吹いていると思われ、1回目より大きな音。裏で吹いていても井上さんのラッパは美しく響きます。
さすがベートーヴェン。素晴らしい曲なのですが、今日のメインはこれからです。

2曲目。
希望ホールは舞台に大きめの袖があり、そこにシュタインウェイのフルコンがスタンバイしてあり、短時間でピアノ協奏曲のセッティングが出来るはずですが、それでもちょっとは時間がかかるだろうということで、飯森さんが下手に登場してまた簡単なトーク。

ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲。
一度くらい聞いたことがあった様な記憶がありますが、どんな曲だったか、「トランペットが活躍するな〜」位のものでした。
グランドピアノには抑えめのブルーのドレスの河村尚子さん。3年前でしたか、山響定期で彼女の演奏するモーツァルトのピアノ協奏曲を初めて聴きましたが、「なんて美しい音を出すんだろう」「なんて瑞々しい演奏なんだろう」といっぺんでファンになってしまいました。ですから今回も楽しみにしていました。
弦5部ですが管は全員降り。いやたったひとり、首席奏者の井上直樹さんがトランペットの席で立っています。自分の出番が来るまでは、楽譜を飯森さんを見ながら右手で指揮をするかの如き姿。
後でお聞きしたら、なかなかはいるのが難しい楽譜なので気が抜けないし音楽に入り込んでいるので指揮をしていたなんて意識はなかったようです。
出だしは確かにベートーヴェンのピアノソナタ「熱情」を連想させますが、ハ短調なのになんだか楽しい曲です。河村尚子さんの動きに目を奪われます。おそらくペダリングが素晴らしいのだと思いますが、一つ一つの音が粒だって聴こえるのに乾いた音ではなく艶のある美しい音が響きます。
本当に「おもちゃ箱」のような音楽で、楽しい音楽。飯森さんの指揮で推進力一杯にオケがぐんぐん進み、トランペットとピアノの掛け合いが面白い。

ショスタコーヴィチって、作曲しながらこんな音がオケから出てくる事を計算していたんだろうか、凄いなぁ、普通によく聞くオケの音ではなく、弱音器付きの弦5部が奏でる天国の音の様な、現実から浮遊した様な音がとても興味深い。
河村さん、その優しそうな顔から想像できない激しいタッチ。キラキラした美しい高音から野太い重低音の響き。私の目は釘付け。一瞬たりとも目の離せない音楽です。4楽章の間の休みもなくどんどん進み、最後はトランペットのファンファーレ、ベルを2階席方向に向け華々しく井上さんの美しい音が希望ホールに鳴り渡ります。フィナーレ、会場もワッという感じでブラボ〜の声も複数、嵐の拍手。
拍手の熱気はまったく冷めずに響き続け、河村さん、そして後方から井上さんも呼ばれて一緒に大きな拍手を浴びます。何回カーテンコールがあったでしょう。
河村さんが椅子に座るやピタッと拍手が止まります。

アンコールは、ショパンイヤーにふさわしく、ノクターン「遺作」。映画『戦場のピアニスト』で主題歌として使われた曲です。美しい音が魅惑的です。最後の音が広い希望ホールの中に広がり消えて行くまで観客は誰一人咳もせず動きもせずジッと待ちます。動きを止めた河村さんの体がフッと緩んでようやく拍手。またなかなかな鳴り止まず、何度もカーテンコール。
ありがとう、これで最後ですよ、という声が聞こえた様な気がしました。ようやく休憩。

ホワイエで売られていた河村さんの新作「ショパン」を購入。
そこここで「良かったね〜」「いい音楽だね」「山響、凄いね!」の声が聞こえます。

後半は、チャイコフスキーの交響曲第4番。
5番、6番はオケで演奏したことがあります。4番は4楽章だけ、高校時代にブラスバンドでやりました。「空中分解!」とかいいながら超高速パッセージを練習した事が懐かしい。
全楽章を通じて次に何が来るかわかっている安心感で、音楽に浸れます。山響のアンサンブル力の凄さ、弦の充実がよくわかります。管もところどころに多少の問題はあるものの、小さな事はほとんど気になりません。
まるでバレエ音楽の様な、情景が思い浮かぶ様な楽しい音楽が続きます。交響曲というよりもやはりバレエという感じ。確かに、「4番」は「白鳥湖」を完成した直後に一気に書き上げたものだそうです。「6番」の3楽章では、『コンパでジュースはだめ〜!』という旋律がありますが、この4番では『だめだと言ったじゃないの(じゃんじゃん)』『嫌だと言ったじゃないの(じゃんじゃん)』という音楽が続きます。(笑)
3楽章の弦5部ピチカートから、ほぼアタッカで4楽章に突入。それまでじっと我慢していた下手の打楽器奏者3人が立ち上がった時から、次に来る爆発に期待が高まります。
「じゃ〜〜〜ん!」そこから連続する激しい音楽。バストロンボーン、チューバがばりばり頑張っています(実はバストロのTさんは、当日GP前に拙クリニックにちょっとお寄りくださったのです)。とっても親近感を持って激しいスライドの動きを見ていました。最後はマエストロもヒートアップしてアッチェラレンド。タクトに負けじとオケもガンガン付いて行きます。最後の最後、フィナーレはこれでもか、いやまだまだ、という具合に音を延ばし続けます。
そこまでやるの?!というフィニッシュ。観客も爆発的な拍手、ブラボーの嵐で賞賛します。

やはり今の山響は素晴らしい!この充実度はどこのオケにも見られないのじゃないだろうか。
本当に凄い!先日の某Sフィルなど、比較になりません。
なかなか興奮が収まりません。


Photo終演後、交流会。すでに21時を大きく回っているため、足早に家路を急ぐ人もおおいのですが、飯森さんの人気もあってホワイエには結構な人が残ります。飯森さん、「今の山響は、団員のモチベーションが高くて素晴らしい」と絶賛。
Photo_3JS先生の司会進行で、飯森マエストロ、河村尚子さん、最後にトランペットの井上さんも加わりお話。
その後、飯森さんと河村さんのサイン会も催され、当然のようにサインを頂きました(最初の写真)。

ブログを書く時間が少ないので、本記事の写真は後で編集して追加する予定です。
Photo_2終演後、近くで食事をするよう予約してあったのですが、たまたま偶然にそこは有志で懇親会をする場所でもあり、少し遅れて飯森さん、河村さん、井上さんも加わっての山響FCと酒田公演実行委員会の楽しい席となりました。
井上さん、3日連続全曲全乗りです。2日目には「口がとれるかと思った」というくらい、唇が腫れてきつい状況だったそうです。でもまったく手を抜かずリハから3日間の本番も全力で頑張ったそうです(井上さんの日記5/14の記事参照)。
マエストロのブログの写真(飯森さん、河村さん、井上さんのスリーショット)をマエストロの携帯カメラで撮ったのは、実は私です。V(^^)
壁に『おくりびと』のポスターが貼ってあるのはさすがに酒田でしょう?!


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コメント

トラックバックをありがとうございます。いい演奏会でしたね。河村さんのピアノ、井上さんのすごい演奏、オーケストラも素敵でした。これだから今の山響はすごいと思います。
すでに記事をご紹介いただきましたが、一応、トラックバックいたします(^o^)/

投稿: narkejp | 2010.05.15 06:30

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