『花のあと』を観る
原作がいいのでしょう。
主演の北川景子さんは、これまで藤沢作品に出演した、木村佳乃、宮沢りえ、松たか子、壇れいらに比べれば、私の勝手な印象では超現代的なアイドル的存在なのだと思いますが、今後の女優としての可能性を感じさせる演技でした。
まあ、着物を着慣れない現代女性の所作の雑さが露呈する場面もありましたけれど、良い映画だったのですから細かい事には目をつぶりましょう。
「海坂藩」自体、庄内藩がモデルですし、鶴岡もロケ地の一つとして使われ、月山や冬の庄内の風景がふんだんに出てきます。ロケ地先行上映という事で、山形県内では2/27(土)に封切られており、主演の北川景子さんも先行封切り舞台挨拶をしたのだそうです。
しかし、山形市の2つの映画館だけでの舞台挨拶だったらしく、ロケ地であり原作のモデルでもある庄内に来ていないというのは庄内在住の者としてあまり嬉しくない話ですね。
人口の減り続けている庄内地方。「おくりびと」のロケスポットにもなった「旧港座」は懐かしの名画劇場として復活し、鶴岡市中心部にも失われていた映画館が新しくできるそうです。
両市とも中心街の人出は寂しく活気も残念ながら少ない状況でも、三川町にあるこの大型店舗「J」は写真のような人出でした。
映画に出かける前に、マリーン5清水屋で開催されている「諸国の味巡りと匠の技展」に行ってきました。博多、岡山、仙台と自分の生まれ育ち暮らした土地の名物を眺めるだけでも楽しいものです。
江戸切り子の職人さんもいらしていて、展示されているグイ呑みに目が止まりました。美味しいお酒を呑むのに、できればそれに見合った美しい酒器を用意したいものです。
私の普段のお気に入りは、備前と平清水焼き。薩摩切り子と江戸切り子も小さい酒器を持っていましたが、日本酒の美しさを際立たせる色の薄いやや大振りの猪口が欲しかったので買ってしまいました。
映画『花のあと』の余韻に浸りながら静かに「楯野川」を頂きました。
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コメント
なかなか丁寧に作られた、良い映画でしたね。月山の風景、とくに雪の量で季節のうつろいを表す構成に、元鶴岡市民はたいへん納得いたしました(^o^)/
楯野川、おいしいそうですね。当方、出羽桜酒造の「一路」「枯山水」等をいただくことが多いのですが、中爺さんも絶賛のお酒ですので、そのうち賞味してみたいものです。balaine さん、切子の酒器なら、味もまた格別でしょう。
投稿: narkejp | 2010.03.08 06:20
narkejpさん、ありがとうございます。
こちらからもTBさせて頂きました。
桜の季節から始まって桜の季節で終わるほんの1年の話だったわけですが、主人公が50年以上前の娘時代を回顧する話としてのストーリーの展開が良かったですね。
「このババにあろうことか7人の子を産ませ、、、」
は良かったです。
鶴岡公演、致道館、玉川寺、羽黒山斎館と身近なロケ地を花の季節に訪れてみたいものです。まだパンフレットが発売されていなかったので、機会があったら購入してロケ地を一つ一つ確認してみたいものです。
切子の酒器、口当たりや香りをより高めてくれる感じがします。備前では微妙な土の香りがしますし、枡などの木製では木の香りがしますから。
投稿: balaine | 2010.03.08 13:54
鶴岡公演→公園、です。
投稿: balaine | 2010.03.08 13:55
はじめましてnogurichと申します。
映画に出てくる山について調べていたところこちらに辿り着きました。
あの山は「月山」とのことですが、どの方角から山頂を眺めた風景かご存知でしょうか?
投稿: nogurich | 2013.01.18 05:57
nogurichさん、コメントありがとうございます。
鶴岡、庄内の人間にFBで尋ねてみたのですがよくわかりません。おそらく鶴岡市内から月山を見た方向だと思います。
庄内平野は広いので、月山はいろんなところから見えます。どうぞ一度庄内に入らして下さい。
鶴岡には藤沢周平記念館もございます。
投稿: balaine | 2013.01.23 19:33
ロケ地としては、鶴岡公園・羽黒山の「斎館」などは紹介されていましたが、山の情報はありませんでした。
以前、TVで鳥海山が紹介されていました。海からの風景だったのですが…ひと目惚れしてしまいました。
今年は庄内平野から山々を拝みに行きたいと思っております。美味しいお酒もありますからね♪
情報ありがとうございました。
投稿: nogurich | 2013.01.25 06:28