酒田のお雛様
珍しく朝から晴れていました。
鳥海山もまぶしく輝いています。
まだまだ冬は終わりませんが、確実に春が近づいている感じがします。
もうすぐ春、ですね。
拙クリニックを開院したのが平成20年3月3日。桃の節句の日でした。
前にも書きましたが、「桃の節句」は古来「上巳の祓い」と呼ばれ、身体の穢れを祓って健康を祈願する行事を行う日であり、ちょうど月曜日でもあったので「開院日」にさせて頂きました。
北前船による貿易によって上方文化と交流の深かったかつての山形。
最上川舟運で米や紅花などの貴重品を京都、大坂に運び、反物、装飾品そして雛人形などが上方から渡って来ました。港町で西廻り航路の拠点であった酒田は最上川舟運の玄関口でもあり、内陸(村山地方)と上方を繋ぐ役目も果たしていました。
その結果、『日本永代蔵』に「北の国一番の米の買入れ」と謳われた鐙屋や日本一の大地主と言われた本間家などの豪商が育った訳です。そして「西の堺 東の酒田」と言われるほどの栄華を誇った時期もあったようです。
その結果、酒田周辺や城下町鶴岡には江戸時代の素晴らしい雛人形が残っており、毎年2月から4月上旬(旧暦の桃の節句)まで各所で展示されています。
その酒田、鶴岡の雛人形に、最上川舟運で内陸まで運ばれたお雛様を厳選して東京で展示会を、という企画があるそうです。
珍しく家内のブログをご紹介致します。
こちら→「百段雛祭り」のお知らせ♪をご覧下さい。
目黒雅叙園のHPでも展示のお知らせをしています。こちら→「百段雛まつり/イベント」で詳しく開設されています。
ポスターに出ている素晴らしいお内裏様とお雛様は、雅叙園のHPのトップにもでています。
「酒田市加藤家」の雛人形です。昨年の3/20のブログ記事「休日の庄内雛街道」に実物を見た時の感動を綴っております。加藤家は酒田の旧家、名家で、加藤さんは山形交響楽団ファンクラブの前会長、現顧問をされています(私よりも年下ですが、顧問と言う風格のある方なのです)。
写真では分かりにくいですが、お内裏様もお雛様も座っているのに高さ40cm以上あります。
一体で大きな机の上を全部占めてしまう程の大きさなのです。加藤家には、この雛人形を保存して来ただけではなく、飾る様なお部屋があるということなのでしょうね。
今回の目黒雅叙園での山形の雛人形展示会に中心になって協力されたのが、酒田あいおい工藤美術館館長の工藤さんです。幾度かこのブログで触れてきましたが、初めて読まれる方のために再度解説致します。
工藤さんのご子息工藤俊幸さんは、指揮者で現在山形交響楽団と群馬交響楽団の指揮者をされています。酒田フィルの定期演奏会の指導指揮もH16~18年シーズンにお願いし大変お世話になりました。
そして今回の企画の立役者でもある工藤幸司さんの管理している美術館はこういうところです。→ブログ記事「あいおい工藤美術館」初訪問!をご覧ください。
東京方面にお住まいの方、何かの用事で目黒方面に行かれる方、「目黒雅叙園」は目黒駅から徒歩3分です。是非是非、この機会に、山形の、特に酒田の素晴らしい雛人形をご覧ください。
酒田では旧暦の桃の節句まで雛飾りをするので、目黒雅叙園での展示が終わってから酒田に戻ってくると思いますので、今年は3月4日以降にお目にかかれることになるのでしょう。
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