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2009.12.04

師走の予定と「新型」インフルの話

12月4日(金)です。
今年も残すところ27日となりました。あまりこういう考え方はしたくないのですが。

今日は、忘年会の第1弾。地区医師会の忘年会です。酒田飽海地区の主に開業医が中心に集まりますが、日本海総合病院、日本総合病院酒田医療センターや庄内町の庄内余目病院、本間病院などなどの大病院の院長、関係者、歯科医師会、行政関係者(酒田市、遊佐町、庄内町)などが集まる大々的なものです。

私が一番興味があるのは、酒田飽海地区の「新型」インフルエンザの状況とワクチン予防接種の実態です。こういうことは医師同士が集まったこういう機会にいろいろな人から情報を集め意見を聞くのが一番正確で早いのです。

先週の連休(11/21〜23)には酒田地区医師会で運営協力している酒田市夜間および休日診療所には、発熱患者が大量に押し掛け、そのほとんどが「新型」インフルだったようです。11/23などは、360名を超える患者が来たため、当地の流行時期を予測して9月末から通常医師一人の夜間体制を二人体制に増員して臨んでいたものの、とても間にあわず急な連絡もつかないため、H医師会長御大自らが休日診療に当たったということでした。お疲れさまでございます。

11/26、27の週末は少し減少して、1日150~170名くらいだったという事なので、もしかして当地の「新型」インフルエンザのピークは過ぎつつあるのでは?という憶測も飛んでいました。
保育園、小学校、中学校、高校と小児、学童、学生中心に広がりを見せ、多くの学校で学級閉鎖、学校閉鎖がたくさんあったのは11月の上旬から連休開けくらいにかけてでした。
もしかすると連休と学校閉鎖によって、接触が減少して一時的に蔓延が減少しただけで、広がりが停まった訳ではなくまだまだこれからなのかもしれません。

拙クリニックは、「脳神経」という看板を出しているため、「内科」も標榜しているのですが「ここで、風邪も診てもらえますか?」と患者さんに質問される様な診療所です。普段は発熱を主訴に、インフルエンザを疑って初診される方は非常に少なく、週に1名、2名という感じです。
当院かかりつけの患者さんが、風邪を引いた、インフルかも?というのはもう少し診ていますが、普通の内科や小児科に比べれば非常に少ないのです。

しかし、今回の「手挙げ方式」での「新型」インフルエンザワクチン接種事業では、ワクチンを供給する側(厚労省、県の保健薬務課)では病院、医院の診療実態を把握していないので、一応「希望のワクチン量」のアンケートをとったものの、診療所は一律の配給だったようです。拙クリニックには、1mlが16バイアルと10mlが1バイアル、合計26ml=成人対象で52名分が11/12に「配給」されました。
まさに「配給」です。現場の要求する量に関わらずお上の方で決めた量が配布されました。この事業のために働いている人が少ないので仕方ない面もあるのでしょうか。

当院の実状から考えると、10mlバイアル=成人20名分は使い切れない可能性があるので、県の保健薬務課に連絡して回収の上、他の必要な病医院に回してもらいました。1つのバイアルは、1回針をさしたら24時間以内に使い切らないと、ワクチンが残っていても廃棄しなければならないので、(ただでさえ足らない、足らないと言われているワクチンに)無駄が出る事を回避したかったのです。

その後、優先順位の前倒し(小児の年齢、学年による)が始まり、高校受験を考慮して中学生にも前倒しで優先接種が始まっているようです。「ようです」というのは、当院は小児科ではないので2回目の「前倒し接種用」の配給対象ではなかったので、追加ワクチンは配布されませんでした。

そして、12/2に2回目の追加(初回の医療従事者用配布からいれると第4回配布)があり、当院に1mlが26バイアル(成人で52名分)届けられました。これも、こちらから要求した訳ではなく、ただ上から命じられた量を、今はやりの「仕分け」した医薬品卸業会社担当が持って来たという感じです。

上の方に書いたように、発熱患者、インフル患者受診機会の少ない診療所ですし、優先対象となる小児、学童、基礎疾患(喘息や糖尿病など)を有するかかりつけの患者はそれほど多くないので、今のところワクチンが余っています。
うちに多い、頭痛、めまいの患者さんは優先対象ではありません。高血圧や高脂血症も優先対象にはなりません。糖尿病で高齢の方は対象になります。脳卒中後遺症の患者さんは、それだけでは優先対象になりません。喘息や糖尿病を持っていれば対象になります。

30代や40代のうつ病や不眠症などの患者さん、緊張型頭痛や片頭痛の患者さんなどは、「優先」対象からはほど遠い一般の健康成人と同じです。

他の診療所や病院のワクチン接種状況や残量はどうなのか、足りていないところはあるのか、うちのように(現時点で)余っているところはあるのか、などの情報を今晩の「忘年会」で仕入れる必要があります。酒を飲みながらでも仕事をする訳です。
医者の「性」(さが)ですね。。。

一昨日あたりから、拙クリニックでもかかりつけの患者さんで優先接種対象になる方はもちろん、優先接種の次くらいの優先順位(65才以上の高齢者など)の方々に予約を取り始めております。全部で42ml届いたワクチンのうち、今現在で23ml(成人で46名分)程が予約未の状態です。見込みでは今月中に半分以上はなくなるでしょう。使い切ってしまえるのかどうか若干の不安はあります。残りそうだったら、また回収してもらって足りない病医院に回してもらって有効に使ってほしいと思います。
本来「ワクチン接種事業」は、もっと公的に、保健所と自治体で管理運営して、どこか数カ所の大きな施設(学校の体育館など)に「集団接種」を行うべきだと思います。本来、ワクチン接種は国が管理する事業であり、先進国でインフルエンザワクチン接種に市民から直接お金を取っているのは日本くらいではないでしょうか。
こういうシステムは一日二日では出来なとしても、なんとか近い将来、「集団接種」システムを構築し、末端の一診療所医師に負担を丸投げしないようにして頂けないものかと考えます。


さて、今月はさすがに自分が出演する演奏会はありませんが、
1)12/12(土)堀江悟ヴァイオリンコンサート(藤島、明治記念館ホール)
2)12/13(日)、山形大学学生オーケストラ(教育学部ではなく全学)定期演奏会(山形テルサ)
3)12/20(日)、山形交響楽団庄内定期第10回酒田公演(希望ホール)
4)12/24(木)、秘密のコンサート(某所)(笑)

最後の「秘密のコンサート」は別に秘密でもなんでもないですし、この日に行われるコンサートを探して頂ければおわかりになると思います。ヒントはbalaineのブログに何度も出て来ている方のコンサートです。追加ヒントは「フルート」と「温泉」です。クローズドのコンサートになっています。

慌ただしい年の瀬が迫ってきましたが、なるべくゆったり、のんびり行きたいものです。気持ちはそうなのですが、実際は焦ります(私はあまり焦っていないかも)。実は明後日、12月6日に引っ越しをするのです。これまでの古い小さな平屋の一軒家借家暮らしにオサラバ。中古住宅で2階建て、お庭も充分、駐車スペースも充分、部屋数も充分、そして何よりもクリニックから歩いて2分という至近距離。
これからは車の通勤は無くなるでしょう。
家内は毎日引っ越し準備に奔走していますが、私はマイペースなので、今晩も飲み会ですし、明日は酒田フィルの来春のファミリーコンサートに向けての第1回練習に参加予定。

本当は、明日の夜、酒田市夜間診療所の出番担当医でしたがさすがに引っ越しがあるので、「変更希望」を医師会に出したところ、なんと有り難いことに新春早々1月1日、元日の夜が担当になってしまいました。平成22年は元日から仕事しなさい!という天の思し召しなのでしょう。
元気で仕事ができる事に感謝して、正月から働きたいと思います。

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コメント

いつもお仕事ご苦労様です。
うちには小学一年生の子がおりますが、
子供(3年生まで)の優先が大変な状況で、
学校の手紙を貰った時にはも予約がとれないという状況だそうです。
確かに23日の頃よりは下火になりました、
まだまだ、学級閉鎖があちこちあります。
うちの学校では2回目のクラスもあるようです。
当医院情報としては糖尿病の患者さん中心に呼びかけてますが、果たして必要なのかな~??と私的には少し思いつつ、(現状、50代以上のインフル患者は今のところ少ない)
早く、消化したいというのが、本音です。

小児科の職員は本当に大変で目が引っ込むよう・・・・・と申しておりました。

投稿: maki | 2009.12.04 21:10

こんにちは。
うちの娘もとうとう感染してしまったようです。
娘の学校ではずっと罹患者0だったのですが、先週末になって初めて確認され、新型はクラスに2人出ると学級閉鎖になるため、1,3年が月曜日から,4年が水曜日から、次に娘のいる5年が木曜日、そして6年と閉鎖になっています。

娘のクラスではまず担任が発症し、咳をしながら授業をして途中熱が上がって早退したとか。その時点でウイルスをまき散らしていったのか、結果として一番ひどく、クラスの半分を超す勢いで広がっているようです。
娘は昨日の午前中から少しずつ熱が上がり始め(学校から毎日朝熱を計るように記入シートが配布されていた)、午後に38.5度くらいに。かかりつけの小児科ではまだ時間的に早かったのか、陰性だったのですが、状況から考えて間違いないだろうということで、リレンザを処方されました。
その後熱は上がらず、今朝は37.6度でした。
どっちみち水曜日まで学級閉鎖なのでゆっくり休ませます。

一度感染してしまった人はもう予防接種は必要なくなる訳ですか?
季節性の予防接種はあと1回残っているのですが、こっちはした方がいいんですよね?

投稿: librarian | 2009.12.05 09:52

makiさん、コメントありがとうございます。
お子さんの「新型」ワクチン接種、良かったらうちでできますよ。ついに県内でも死亡患者が出てしまいましたので、やはりワクチンはしておいた方がいいのではないでしょうか。
お互い、頑張りましょう!

投稿: balaine | 2009.12.05 21:57

librarianさん、先ほどは練習で楽譜配布、ご苦労様でした!ご主人ともどもMちゃんの看病でしょうか?
インフルエンザの潜伏期間は数日ですが、人によって1〜7日とばらつきがあるようです。すぐには熱が上がらない人もいるようで、診断に苦慮するところがあります。しかもインフルエンザ診断キットで陽性になるのが50~70%を切るようで、高熱+咳がある場合は「陰性」でも「新型」と判断した方がいいようです。
Mちゃんはかかってしまったのでもうワクチンは必要ありませんが、「季節性」の方は1回だけで抗体が出来る可能性が低いので2回目も受けた方がいいと思います。ただ「新型」の症状が治ってからですね。
お大事に!

投稿: balaine | 2009.12.05 22:18

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