映画「のだめ、、、」観ました
12/24、クリスマス・イブに高木綾子さんのコンサートを楽しみ、名月荘でゆっくり過ごして翌日は11時過ぎにチェエクアウト。
山形市内を目指します。目的地は、市中心部の十日町に最近出来た『紅の蔵』という観光スポット。想像では、酒田の山居倉庫の小さな蔵版かな、と思っていましたが予想通り。
こちら→「山形まるごと館 紅の蔵」をご覧下さい。
ここは元々長谷川呉服店の店舗と蔵があったところを、改修保存して蔵を綺麗にして複合観光施設にしたもののようです。ちなみに長谷川家は、現在のきらやか銀行(前殖産相互銀行)に繋がる家系のようです。
お土産処「あがらっしゃい」に農産物直売所が一緒になり、「街なか情報館」と2つの蔵が使われています。さらに「Cafe&Dinning990」という洋食のお店と「そば処紅山水」というお蕎麦屋さんがあります。
およそ30m四方程度の一区画(元々、長谷川呉服店の敷地)にこじんまりと納められています。
一番中心となる蔵で、明治20年代の建造物のようです。
敷地の広さ、歴史的な価値などからいえば、酒田の山居倉庫や本間家旧本邸、旧鐙屋などのほうがずっと良いと思いますが、ここ「紅の蔵」は(財)山形市開発公社という組織、つまりは市のバックアップを受けて準備から立ち上げに金がかかっているようです。HPやブログを拝見してもそれがわかります。
翻って酒田の施設を観てみると、映画『おくりびと』のお陰で今年4月のオープンから10万人を越す観光客が来た旧割烹小幡の「NKエージェント」や山居倉庫などのいい物は持っているのですが、今後継続して観光客を呼べるものだろうかというとちょっと不安に思います。
折角なので「紅山水」でお蕎麦を頂きました。朝食も9時頃でしたし、まだあんまりお腹も減っていないのですが、2人で3人前の「板蕎麦」(写真)を注文。
お蕎麦は細めで、少し挽きぐるみの感じ、1番粉だけではない感じの雑味とざらざら感がありました。冷たくてコシがあって食べやすい。ただ、「板そば」と言いながら、板の底に「蒸篭」と同じ様な笊が敷いてあるので、残り少なくなった蕎麦が箸で取りにくくて困りました。普通の「板」にすればいいのに、なぜだろう?と思います。
時間はすでに13時を回っていました。
さあ、庄内を目指します。酒田ではなく、三川町の三川ジャスコにある「イオンシネマ」が目的地。
15:10から「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」があるのです。
平日の昼間、中高生は別として大人も数名以上いたので少し驚きました。
ネタバレになるのでストーリーや配役のことには触れません。しかし、ノッケから驚きというか少しあきれました。まずは千秋真一がウィーンの楽友協会大ホールで「ベト7」を演奏しています。素晴らしい演奏に観客は全員スタンディング・オヴェイションでブラボーです。その後、パリで新しく常任指揮者になることになった伝統ある、しかし人気の落ちたオケの演奏があまりに酷いのです。酒田フィルはおろか、普通の市民オケでもあれほど酷い演奏をすることはありません。原作が漫画とはいえ、これはちょっとクラシック音楽を、オーケストラを馬鹿にしすぎてはいないか、、、と少々苛つきました。しかし次第にストーリーに、この実話的でありながら非現実的な、寓話的なお話を楽しむ気持ちになれました。演奏シーンは、チェコのブルノで行われたらしいのですが、ストーリー上はパリ市内のオケです。
千秋の熱意と情熱、そしてオーディションで得た新しい団員が加わって、実力が急上昇したオケ。
次々に出てくるオーケストラ音楽の数々、、、ラヴェルの「ボレロ」、チャイコフスキーの「1812年」、交響曲第6番「悲愴」など名曲の素晴らしい演奏。ストーリーとともに大画面で音響の優れた映画館のシステムで楽しみました。
内容が多く、ストーリーが完結するまでは一本の映画に納めることが出来ないので「前編」となっており、来年4月には「後編」が公開されるそうです。
エンドロールで配役やスタッフが紹介される中、「指揮指導 飯森範親」という文字は見逃しませんでした。劇中に使われた音楽は、どこかのディスクから取って来たのではなく、実際に「のだめオケ」が演奏しており、指揮は飯森さん他、大野和士さんなどの名前が見えました。
この劇中音楽の中、「1812」などを凌いで感動したのはJSバッハのピアノ協奏曲。原曲はもちろんチェンバロ協奏曲第1番ニ短調。家内はこの曲が始まっただけでウルウル。
なにせ大学の卒業試験演奏が、チェンバロ協奏曲だったのですから、当時の若かった自分、努力したあの頃、いろいろなことが音楽とともに一瞬にして蘇ったのでしょう。音楽にはそういう力がありますね。
映画の最初の方は「ちょっと、、、」と思ったものの、最終的にはとても楽しめました。
すでに「後編」が待ち遠しいですね。
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コメント
名月荘での高木さんの演奏の記事も、興味深く拝見しました。
映画「のだめカンタービレ」も、面白かったですね。トラックバックいたします。
投稿: narkejp | 2009.12.28 19:37
narkejpさん、こちらもTBさせて頂きました。
あまりに騒がれすぎると、ちょっとあまのじゃくで観る気が失せるのですが、やはり旬なうちに観ておこうと思い直した次第。
漫画の連載は終了してしまいました。しかもかなりあっけない終わり方です。作者の病気が原因と言われていますが本当のところは知りません。
そういう意味で、来年公開の「後編」以降は続きがない訳で、ちょっと寂しい気分です。
投稿: balaine | 2009.12.29 08:55