« 先週の土日のこと | トップページ | 永田美穂 ふるさとで奏でる »

2009.08.27

地域医療懇談会に出席

酒田市の3次救急病院は、日本海総合病院一つだけです。
そこに勤務する医師が地域医療を支えています。
しかし、日本海総合病院以外にも2次救急を扱う病院もあり、診療所(いわゆる開業医)もいます。それらの医師達、看護師、技師などのパラメディカル、そのすべてが「地域医療」を支えているのです。

地域の医療を支えあう同士の交流を深めようという目的で、何年か前から定期的に開催されている懇談会に出席してきました。当初は、病診連携や診診連携の問題点を討論する場であったのですが、いつの頃からか、とにかく酒を酌み交わし「顔」の見えるいい関係を作ることが主眼となってきました。

それはそれで大切な事です。

元々、統合前の県立日本海病院に勤務していたので、今でもほとんどの先生は顔見知りです。
私が座ったテーブルには、市内の開業医が4名(皮膚科医、小児科医、眼科医、脳外科医)と日本海総合病院の医師4名(神経内科、小児科、小児科、脳外科)という組み合わせ。近くのテーブルにも、見知った顔達。食事そっちのけで、テーブルを回り酒を酌み交わしてきました。
先週の「親分」酒田興行、もとい、特別講演で座長をして頂いた医師会長にも挨拶。
そういえば、今日の新聞に出ていましたが医師会長と小学校からの親友であった酒田市出身の作家北重人さんが昨日亡くなられたそうです。直木賞候補にもなった人気作家であり、連載も抱えていて、まだ62才という早すぎる死です。ご冥福をお祈り致します。

そこここのテーブルで、ごちゃごちゃの交流。これが本来の目的でしょう。
そんな中、病院勤務医の現状を目の当たりにします。
私のテーブルの脳外科医(私の後輩)は、結局現れませんでした。午後から緊急手術になっているとのこと。そして、宴もたけなわ、心臓外科医が2人+研修医?帰って行きました。「大動脈解離」の急患が来てこれから緊急手術になるということです。
ご苦労様です。。。


私が病院勤務医時代の事を思い出しました。
急患もまったく来ない、暇な日もたまにはありましたし、いつもしかめっ面ばかりしていた訳ではありませんでしたが、同テーブルの小児科医などと「昔は、勤務中、たいてい機嫌が悪かったんですよ」などと話していました。

〜〜〜〜〜
朝、8時過ぎに出勤。着替えてすぐにICUへ。
ここは重症患者、術後患者を管理しているところ。昨日手術したくも膜下出血の患者に、3日前手術した脳腫瘍の患者、5日前から人工呼吸器をつけている交通事故によう脳挫傷の患者を診察し、必要な処置をし、検査結果を確認して、新しい指示を出します。
壁を隔てず隣りにあるHCUヘ。
ここは、ICUで管理する程ではないけれど、一般病棟よりは手のかかる、特に目のはなせない重症患者を治療管理しています。昨日入院したばかりの脳梗塞の患者。2日前の交通事故による外傷性くも膜下出血で意識ははっきりしている人。4日前に入院した不整脈のある脳塞栓症の患者。1週間前に手術したくも膜下出血で回復過程にある経過の良い患者。。。

それから外来を担当する医師と病棟を回る医師に分かれます。
週5日のうち、3日間は外来を担当します。私が外来に出ている間は、若手の医師一人、または若手医師と管理職(副院長)の脳外科医の二人が病棟を回ります。外来でない日は、自分一人、または若手医師と二人で病棟を回ります。
これがまた、急患などでいろんな病棟に患者さんが入院していて(脳外科病棟だけではベッドが足らず)、あちこちの病棟を回ることになります。
最大で記憶している限りでは5カ所の病棟を回ったことがあります。すべての患者を看護師と一緒に回って診察し、必要な処置を施し、検査結果を確認し、新たな指示を出します。
そして週に2回は「予定手術」。
手術は最低2人で行うので、どうしても外来の終わった午後からになります。大抵の場合、予定手術は午後1時入室、1時半執刀開始です。すると午後1時までには昼食を済ませなければなりませんが、外来が1時まで終わらない事もままあります。速攻で診察を終わらせ、5分で昼食をかき込んで、まったく休憩時間もなく手術場に直行です。そのまま着替え、手洗いをし、たいていは非常に緊張する顕微鏡手術。大きな脳腫瘍などの場合、それから6時間とか8時間という手術時間になるので、順調にいって手術終了が夜の9時、10時。麻酔が覚めて(または途中覚醒のまま)、ICUに移動し、処置をして、指示を出し終わると、夜の11時から12時です。
夕食(?)はそれからです。

やっとの思いで、家(すぐ近くの病院官舎)に戻ると深夜の1時頃。
しかし、寝付く間もなく夜中の2時に脳卒中の急患で救急室から呼び出し。重い身体を引きずりながら駆けつけて、CT、MRIを撮り、HCUに入院させ、指示を出し、家族に説明をし、先ほど手術した患者の状態をチェックするためICUに寄って、また家に帰ります。深夜の3時半を過ぎています。
すぐにベッドに倒れ込み寝ていたら今度は5時に病棟から呼び出しです。駆けつけて処置をします。幸い事なきを得てすぐに家に帰れることもあります。6時前に戻り、その日の日中の仕事のために1時間でもいいから寝ようとベッドに倒れ込みます。
また8時過ぎに出て来て、眠い目をこすりながら昨晩手術したばかりの患者をICUで診察します。入院させたばかりの脳梗塞患者をHCUで診察し、再度状態と今後の見通しなどを家族に説明します。術後のCTがあがって来たので、手術患者の家族を招き入れて術後の状態を説明します。それからまた病棟を回ります。そうしていたら、急患。今度はくも膜下出血です。
手分けして、外来、病棟の最低限の仕事を済ませ、破裂脳動脈瘤の精密検査です。カテーテル検査が出来るのが午後ということで、一旦ICUで鎮静させ、その間に他の業務をこなします。午後1時からカテーテル検査。脳動脈瘤が見つかりました。その前に手術場には連絡を入れていましたが、他科の予定手術がたくさん入っているので、すぐには緊急手術が入れられません。午後5時からならなんとかなる、という麻酔科医の返事で、それまでICUで治療を行います。
その間に、病棟の仕事を済ませます。まだ時間があったので、介護保険の主治医意見書と保険会社に出す診断書を数名分書き、少しエネルギーを補給します。
午後5時入室、執刀開始は午後6時前になります。そこから破裂脳動脈瘤の根治術。簡単な症例では2時間程度終わることもありますが、複雑な形をした動脈瘤や難しい場所にある場合は4時間とか6時間とかかかることもあります。今日の症例は結構手強く、5時間半かかりました。手術が終わったのが午後11時半。麻酔を醒さず挿管したままICUに運び、人工呼吸器に繋いで管理します。鎮静剤を少量持続投与しながら、術後の血管攣縮に備えた治療を開始します。家族に手術の説明を終えると、すでに深夜の1時過ぎです。
前の日(正確には2日前)に手術した脳腫瘍の患者の状態を確認し、隣りのHCUの脳梗塞の患者の状態を確認して家に帰ります。今日は、若手医師が「当番」なので、余程の事がない限り(また緊急手術とか)今夜は呼ばれません。深夜の2時に床に入り、幸い朝7時までぐっすり5時間寝る事が出来ました。。。
〜〜〜〜〜

もちろん、こんなに忙しい日ばかりではなく、稀に2、3日まったく急患のない事もありました。
でも、365日のうち、340日位はこんな感じの日々でした。
地域の脳卒中、脳外科疾患は自分が、自分たちが支えているんだ。他に自分の代わりになる者はいないのだ。そういった責任感と使命感が身体と心を支えていました。

最近、救急医療の崩壊について、病院勤務医はその忙しさにもかかわらず給与が安いなどという議論が起きます。もちろん、給与は多い方がいいに決まっていますが、我々は「金を稼ぐためだけ」に上に書いた様な仕事をしているのではありません。医師としての「使命感」でやっている訳です。

そうやって疲れた身体にむち打ちながら働いている最中に、前日に転倒して頭を打った子供を夕方に連れて来た母親がいて、通常の外来時間に来るように、または前日に転倒したならその日のうちに連れて来るように言ったりすると、「24時間、いつでも診るのが医者の仕事なんじゃないんですか!」と逆切れされたりもしました。前の日は「これくらい大丈夫だろう」と考えて病院に来ず、翌日は母親に仕事があったので午前中の外来には来ずに、夕方になって自分の仕事が終わったから連れて来た(脳外科にとっては外来は午前中だけなので、時間外診療になりますが、病院としては時間内の診療)という訳です。

患者さんには、医師が前の日、どういう風に働いたか、何時間寝たのか、夜中に呼びされたのか、なんてわかりません。わかりませんし、関係ありません。その日、医師が朝からどれだけの仕事をして来たのか、夕方に来た患者を診察するために、会議を途中で抜けて来たとかそういうこともわかりませんし、関係ありません。

患者の権利が声高に叫ばれて久しくなります。
確かに、昔は「医者が言ってるんだから黙って聞け」、「治療方針に患者が口を出すな」的な雰囲気があり、患者さんの権利も何もなかった時代もあったでしょう。しかし、今では「権利」を振りかざし、医師が自分を診てくれる事に対する感謝など感じず、「診るのが当たり前」「税金払ってんだから公立の病院は自分の金で動いている」という様な感覚で、病院や医師に接してくる患者さんもいらっしゃるようです。医師が、限られたヒューマンリソースの中でどれだけ無理をして働いているかなんて、最近になってようやくマスコミが取り上げ始めましたが、ずっと昔から上に書いた様な感じで働いて来ていたのです。

今日の「懇談会」に出席予定で来れなかった脳外科医も、途中で退席した心臓外科医も、それを望んでそうなった訳ではなく、緊急に発生した患者さんを救うために他の事を犠牲にして当然の使命を果たすために彼らの仕事を果たしたのです。これが緊急医療の実態です。

看護師さんも激務ではありますが、3勤務交代制があります。
ある時間が来て、自分の業務が終わっていれば、帰る事が出来ます。それでも夜中の勤務、重症患者の管理、急患への応対など激務である事には代わりありません。
脳外科医や循環器内科医、心臓外科医は、交代要員がありません。一つの病院に3名いるとして、手術中に急患が来たら、診察は出来るけれど、並行して2つの手術を同時には出来ません。そして、その3名の医師は次の日も仕事があります。翌日休む訳には行きません。代わりがいないのです。

心臓の急患に関しては、循環器内科医は脳外科医よりたくさんいますし、心臓外科医は循環器内科医や麻酔科医、ICU医などと共同で患者の治療に当たれます。
しかし脳外科医は、脳の外傷や卒中を診れる医師が自分たちだけなので、外来、救急、手術、ICU管理、病棟、などなどすべてを自分たちでやることになります。もちろん、他科の医師にいろいろ手伝ってもらいますし、優秀な看護師がいるので、患者管理はそれらの「総合力」にはなりますが、最終的に自分の患者に責任を持つのは自分だけですので常に「代わりがいない」という切迫感を感じながら仕事をしていたように、今考えれば思います。

今は、急患も診ない、緊急手術も予定手術もしない、開業医になってしまいましたが、それでも微力ながら地域医療に貢献しているという自負はあります。
日本海総合病院で日中から緊急手術をしている時に受診しようとした患者さんは、総合受付から私のクリニックに回してもらって、診察、検査を行います。午前11時の日本海総合病院脳外科外来受付時間を過ぎて(仕事の都合だの、受診時間を知らなかっただのという、患者の勝手の場合も少なくない)、病院に来た人も拙クリニックに行くように案内されてきます。入院が必要そうでない、軽症だけど縫合処置が必要そうな患者さんも当院に回されてきます。
通常受付時間に受診したけれど、新患が立て込んでいて、3〜4時間待たなければ行けない状況では、脳外科外来の看護師さんが拙クリニックを患者さんに紹介して「良かったらこちらへ、、、」という感じで患者さんが回ってきます。

日本海総合病院の脳外科医の仕事量が減る訳ではありませんが、必ずしも脳外科医が診なくても良いような患者さんを私が診る事で、病院のため(勤務医のため)にもなり患者さんのためにもなっていると思っています。病院勤務医時代の私だったら、(この患者さんは精神科だろ、、、)とか(自律神経失調症か更年期障害じゃないの、、、)という、頭痛やしびれやめまいの患者さんを大勢診ながら、(なんで脳外科医がこういう患者さんを診なければならないんだろ、、、他にやらなきゃいけない仕事はたくさんあるのに、、、)とつい考えてしまいました。それでも患者さんが診療を望むのだから、「はい、それでは2週後にMRIを予約しました。それまで、このお薬を飲んで様子を見て下さい。緊急性の疾患ではないので大丈夫だと思います。」という感じで対応せざるを得なかったのです。

「1年くらい前から時々頭痛があるが、ここ1週間続いているので心配だ」とか「同僚が脳出血で倒れたので、自分も健康診断で血圧が高めと言われていて、頭が心配になって来た」というような患者さんを脳神経外科医が診察する必要があるのかと言われると、本来の脳外科医役目からすれば必要ないと思います。内科医で頭痛に詳しい医師、真に総合力のある総合医、実力のある救急医がいれば、あらゆる現場に脳外科医がいる必要はないのです。
しかし、「心配だ」と言ってくる患者さんの中に、症状を呈していないのに脳腫瘍があったり軽い脳卒中が起こっていたりする事も、多くはないけれどある場合があります。もし診療を拒否(拒否は出来ませんがしっかり診ない様な状態)して、後から重篤な疾患が分かった場合、場合によっては訴訟になることさえある現代の世の中です。
患者を守るためではなく、医師個人、病院を守るためにも少々過剰と思いながらもCTやMRIの検査も必要になります。それを3次救急の病院ですべて行うならば、脳外科医が5、6人いて、前の日夜中まで手術していたなら半日くらい休める程度の「交代要員」がいなければ成り立たないのです。

ですから、私が「心配だ」というような患者さんを毎日診療し、必要と考えればすぐにMRIを撮り、異常があれば適切な治療を行い、必要があれば日本海総合病院に紹介し、入院治療をしてもらう、そういう体制は、病診連携の一つのモデルと言えると思います。

どうしても医療の事を語りだすと、長くなります。
とにかく、病院勤務医は皆真面目に必死に働いています。開業医だって楽をしている訳ではなく、共に地域医療を支えているのです。病院>診療所といった上下関係ではなく、脳、神経を専門とした診療所医師として、病院に出来ない地域医療への貢献を行っているんだという自負と使命感を持って頑張って行きたい、という意を強くした懇談会でした。

|

« 先週の土日のこと | トップページ | 永田美穂 ふるさとで奏でる »

コメント

こんにちは。
3年ほど前に乳ガン検診で引っかかり、半年に1度、日本海病院に行ってます(幸いガンではないようですが)。
昨日半年ぶりに行ったら、今までの先生が大学病院に行かれたとかで、担当医が変わってました。ちょっと緊張…。
病院だとこういうこともあるのですね。

投稿: librarian | 2009.08.28 14:39

librarianさん、こんにちは。
私が開業したのも、いつも同じ視線で同じ患者さんを「ずっと」診て行けることも大きな理由の一つです。

大学から派遣されている勤務医は「宮仕え」ですから、他の病院の医師、大学の医師などの人的は位置の関係で「転勤」があります。私も、日本海病院の前は大学→新庄で、日本海の後は置賜総合病院→大学と移動させられました。

今では、日本海病院時代に執刀した患者さんが元気に月1回顔を見せてくれるのも嬉しいものです。

投稿: balaine | 2009.08.28 15:10

balaine 先生、熱いですね。

久しぶりに読ませていただくと、このテの記事が1番迫力があります。

私も脳外科医のあり方について、いつも考えている立場にあります。救急、病棟、外来、手術と4つの仕事に分けた場合、できれば脳外科医は手術に集中し、救急は救急医、術後管理を含めた病棟はホスピタリスト、外来は総合医か脳卒中内科医が分担できないだろうか、と思います。そうすれば、キャパ的にはまだまだいけるはずです。また、手術だけに集中すれば、脳外科医のスキル向上も速くなるので、皆がハッピーじゃないでしょうか。

何とか自分がリタイアするまでに、そのような体制を築けないかと、院内で画策していますが、日暮れて道遠し、といった感じですね。

投稿: ナオタカ | 2009.09.04 06:00

ナオタカ様、すみません、熱くって。(笑)
どうしてもこの手の話題は熱くなってしまうので、避けているんですが。。。
先生のおっしゃる様な、「脳外科医」は外科に徹する、というのは「理想」です。しかし、その場合、救急医も病棟医も総合医も脳卒中内科医も「実力」のある「優秀で信頼に足る」医師でなければなりません。

脳外科医の自惚れとお叱りを受けるかもしれませんが、脳外科医は意識のない人、重症な人、今にも死にそうな人をたくさん診て訓練されています。緊張を長時間持続出来る手術で精神力も鍛えられています。
意識があって、お話が出来る人を診察するのは、医学的知識と経験があれば脳外科医にとってあまり難しいものではないと、開業してから実感しています。小児科、産婦人科、皮膚科以外の疾患なら余程稀な疾患でない限り、脳外科医がプラリマリケア医として診るのは困難ではないのです。

逆に、総合医や救急医が、意識のない人、今にも死にそうな人、緊急手術が必要な人を、見落とさずに正しく診断し適切な処置、対応ができるかどうかが問題です。

優秀で信頼に足る総合医や救急医が、全国津々浦々全ての病院に配置されればいいのですが、地域によって偏りが出た場合、「脳外科医は手術だけ」の体制によって不利益を被る患者さんが出てくる可能性が懸念されます。
特に、地方、僻地ではその傾向が強まる恐れがあります。東京、大阪などの大都市圏では脳外科医というヒューマン・リソースも潤沢でしょうが、地方では脳外科医が救急医も病棟医も総合医も脳卒中内科医も務めなければ、診療が成り立たなかったり、他科の医師も困ったり、結局患者さんが困ったりすることになり得るのです。
その辺をどのように解決するか。
優秀な総合医、救急医を育て増やす、、、時間がかかりそうです。

投稿: balaine | 2009.09.04 14:30

balaine 先生

熱いことは素晴らしいことです!

私は、若い脳外科医を育てつつ、プライマリ・ケアの方にも足を突っ込んでしまっているので、両方の難しさを日々実感させられています。

プライマリ・ケアに関しては、脳外科外来に来る眩暈、頭痛、物忘れなどの「不定愁訴」的な症状に対して、バシバシと診断をつけることができたら凄いなあ、と思います。

特に眩暈・ふらつきなどは診断がつかずに、外来にたまっていくばかり。かといって、他科にコンサルトしても腑に落ちる診断をなかなか頂けないのが辛いところです。

投稿: ナオタカ | 2009.09.04 20:09

ナオタカ様、そういう患者さんは毎日たくさん来ます。
「脳神経」と銘打ったお蔭で2割近い患者さんに何らかの精神疾患があります。
めまい、ふらつきは、「1. 内耳症状を伴うか」「2.内耳症状を伴わず脳、脳幹などの血流不全に由来するか」「3. 内耳症状を伴わず、脳に由来する症状も否定的か」「4. それ以外」を考えて、神経症状の有無を診て、MRIをすぐに撮るようにしています。
これが正しいアプローチと胸を張っては言えませんが、内耳性かそれ以外、脳由来かそれ以外、そしてMRIの所見のあるなし、これだけのデータが30分後には揃います。
それに対して鑑別診断で薬物療法を選択し1〜2週間経過を見ます。小さな診療所の良い点は、短期間での再診を積極的に進められるところです。この「経過観察」でさらに鑑別が進みます。
すると、自律神経失調症、気分変調症などが残って来て、適切な薬剤選択でかなり症状は改善します。

同じように、脳にも頸椎にも頸椎MRIにも明らかな所見のない「しびれ」の患者さんも診断しています。
そういう幹事で、診断にはあまり苦慮していない、というか悩まないようにしています。ちょっといい加減でしょうかね?
あと、正しい診断を受けていない頭痛が多く、薬物乱用頭痛も結構います。まだまだ勉強の毎日です。v(^^)

投稿: balaine | 2009.09.05 00:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74618/46048786

この記事へのトラックバック一覧です: 地域医療懇談会に出席:

« 先週の土日のこと | トップページ | 永田美穂 ふるさとで奏でる »