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2009.08.24

山形交響楽団第199回定期演奏会を聴く

気がついたら1週間ブログを書いていませんでした。こんなに空いたのは久しぶり。
いろいろありました。「親分」の酒田での特別講演、介護認定審査委員会、同窓会、その他、です。
土日に同窓会があったのですがその関連の記事は明日以降に書く事にします。

200ついにあと1回で記念の第200回を迎える訳ですね。
といってもいつもの「定期演奏会」の一つではありますが、今回8/23(日)のコンサートは客演首席指揮者の阪(バン)さん指揮で、田部京子さんを迎えてのピアノ協奏曲もあり、魅力的なプログラムなので山形まで聴きに行きました。

午後3時40分過ぎに、県民会館の裏の出入り口近くの100円パーキングを目指すと、裏口の外で煙と戯れる数名の団員を発見。顔見知りの方にご挨拶。なんとオーボエのT氏が燕尾を着てモクモク中。2年前に退団されたT氏がなぜ山響の定期演奏会に客演したか、、、その驚きの事実は後ほど。。。

会場に到着し着席したのは15:45を回っていました。
まもなく本日の指揮者阪哲郎さんがステージに登場し、プレトークを始めました。

199本日のプログラムは、最初に田部京子さんありき、ベートーベンのPコン3番ありき、だったのだそうです。「ドボ8」と呼ばれる、今夜のメインのドボジャーク作曲交響曲第8番、今では滅多に「イギリス」と呼ばれる事もないようですが、今回のプログラムは「イギリス」がキーワード。イギリスで人気が出て、その後米国にその人気が飛び火し、米国の音楽学校に招聘されてドボジャークが「新世界から」とか弦楽四重奏曲「アメリカ」を作曲したのは有名な話。
 ドイツを本拠地として指揮者活動をしている阪氏にとっては、いつもこの8月がヨーロッパのオケのオフシーズンなので毎年8月に山響定期を振っていました。
しかし2009/2010年シーズンから新しいポジションを得て、忙しくなるため一旦山響との契約は終わりになるそうです。現在のアイゼナハ歌劇場音楽総監督からレーゲンスブルク歌劇場の総監督に就任されるそう。もう既に引っ越しも終わったなどとお話されました。
京都出身の阪さんですが、ご両親が山形生まれなので山形には強い縁があり、新庄演奏会もある程ですから、山響の首席客演指揮者としての契約が切れても、また山形に来てくださる事を期待しております。


さて、プログラムはウェーバー作曲の歌劇『オベロン』序曲から始まりました。
初めて聞いたと思いますが、いかにもウェーバーらしさ満載で聞いていて楽しい曲。おそらく演奏していても楽しい曲だと思います。阪さんは、緩急自在な音楽を棒を持たない指揮法でまるで踊るように華麗に指揮していました。美しい曲で、今夜の「序」を飾るに相応しい音楽でした。

2曲目は、今夜の目玉とも言えるベートーベン作曲ピアノ協奏曲第3番。ソリストは田部京子さん。
個人的に、数多いピアノ協奏曲でも好きなベスト3に入る曲です。特に1楽章のカデンツァ、2楽章のお昼寝のまどろみの様な優しい音楽、3楽章の踊る様なテンポ、いつ聴いても感激します。
決して響きが豊かとは言えない、いやむしろ貧弱と言った方が良い県民会館。しかも、今回は年に1回の阪さんに、田部さんに、耳馴染みのある選曲で観客は結構入っていて、残響はさらに吸収され短くなります。9割方埋まっていたでしょう。県民会館のシュタインウェイがどのように管理されているかはわかりませんが、ピアノ自体は問題なかったと思います。ちょっと響きが「薄く」感じられるのは県民会館のステージの作りのせいでしょうか。私は真ん中の真ん中あたりのいい場所でしたが、何年か前に反響板などを設置して響きを改善したとは言っても、山形テルサには及びませんし、酒田市民会館希望ホールに比べれば三流ホールと言わざるを得ません。
だいたい、客席が狭く、椅子のスプリングはへたっていて、座っていて疲れます。列の真ん中のほうに座ろうものなら、出入りも憚られます。座っている人全員に立ってもらわなくては出入り出来ない客席だからです。こんな劣悪な環境でも、田部さんのピアノは心地よく、阪さんと山響のアンサンブルも小気味よく(一部、ピタっとは来ない部分もありましたが)、心弾む音楽でした。
1200人は入ったと思われる観客から鳴り止まない拍手。
田部さんはつごう5回程カーテンコールで挨拶されました。残念ながらアンコールはありませんでしたが、観客はいつまでも田部さんに拍手を送っていたいような雰囲気でした。

15分の休憩の後、メインの交響曲。
ドボジャーク作曲交響曲第8番。通称『ドボ8』です。
酒フィルの定期ではH18年に工藤さんの指揮でやりました。
耳馴染みのある旋律、「鉄オタ」のドボジャークらしい、蒸気機関車の走る雰囲気や鉄道の音が聞こえる様な部分もあるようです。
首席フルートの足達先生、さすが素晴らしい!
ベートーベンのPコンの時は、足達先生の笛の響きはアグレッシブに輝いて聴こえ、ベートーベンの音楽の雰囲気には少し強すぎる様な印象を勝手に持ちましたが、ドボジャークの交響曲では、その輝かしい音質や歌心が存分に発揮されて、一部では「これ、フルート協奏曲なの?」という感じすら受けました。大ブラボーです。
トランペットも、1楽章の始まりの徐々に下がって行く音階の3回目の時に、「あれ?」という感じがありましたが、4楽章は完璧でした。トロンボーン隊も気合い十分にバリバリ鳴らし、4楽章最後は「金管のためのフィナーレ」という感じでした。井上さんの音色、素敵でした。よく響き渡っていました。
阪さんは最後まで指揮棒を持たずに全身を使って踊る様な華麗な指揮。どう表現したいかとても分かりやすい指揮だと思いました。観客として後ろ姿を見ながら離れて座っていても引き込まれるようなオーラを感じましたので、正面を向いているステージ上の団員にとっては吸引力はより強く感じられたのではないでしょうか。とてもワクワクするような演奏でした。

今回は、コンマス(最近はコンミスと呼ばない?)に犬伏さん、フォアシュピーラに高木さんでした。
後半変わるのかと思ったら3曲とも犬伏さん。第1バイオリンは、交響曲では9人。
セカンドトップはヤンネ舘野さんでトップのインに山Qの中爺さんでした。第2バイオリンも9人でした。(協奏曲では8人だと思った)
そして、ビオラのトップはなんとなんとらびおさんがご夫婦で仲良く並んでおられました。私が記憶する限りでは、1プルでご夫婦が並んで演奏したのは初めて見ました。3プルの6人だったと思います。
チェロは、首席が不在なのでまた客演の方。サイドは研多郎さん。これも3プルの6人。
コントラバスは、トップが柳澤さんで、協奏曲は3人、メインは4人でした。

今回のメンバーで一番の驚きは、オーボエ。
トップは客演の方で、セカンドが酒フィルのトレーナーもして下さっているT氏でした。いつもの女性奏者が二人ともお休みです。なんとMS嬢はちょっとした怪我で演奏不可状態になっているのでした。10/3のモーツァルト定期での「オーボエ協奏曲」が少し心配です。おそらく頑張って治してこられるでしょう。早く回復されますようにお祈りしています。

阪さんが定期を振るのはひとまず最後(?)ということもあって、本当に鳴り止まない拍手。拍手。拍手でした。アンコールは、鶴岡公演と同じく(鶴岡公演の感想は「Nimrod.音楽部通信」から)弦楽合奏のみによる『楽興の時』でした。 
本当に、音楽を楽しみ、幸せを感じられるひとときでした。

終演後、ロビーではまず田部さんのインタビュー、つづいて新しいCDなどもロビーで発売しておりサイン会もありました。阪さんも結構熱心にインタービューに答えておられました。
インタビューが終わった阪さんに思い切って声をかけ、ごあいさつ。昨年、JAO高松大会で阪さんの指揮のもと、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」にピッコロで出演したこと(ブログ記事「JAO高松大会2」参照)をお話ししたら昨年の会話(ブログ記事「山響と神奈川フィル」参照)を覚えていて下さって、「ああ、酒田の方ですね、、、」と言われました。
ドイツでの更なるご成功と、山形との浅からぬ縁の由、今後も山響を振りに来て下さるようお願いしておきました。

今回の定期演奏会プログラムにはユニークな事が書いてありました。
要約すると「山響を通して山形をアピールする上でブログを書いている人は演奏会の感想を書いて山響のHPにリンクを張って下さい」というような事でした。
えっと、リンクを張る、ってどこに張るのかな。トラックバックではないし。。。


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コメント

第199回定期演奏会、良かったようですね。知りあいの米国人も、県民会館に聴きに行ったそうですが、タイヘン良カッタ〜と言ってました。残念無念です(T-T)
山響ホームページへのリンクの件、たぶんブログからリンクされて、ページランクが上がることを期待しているのだと思います。記事中の「山形交響楽団」という語に山響ホームページのURLをリンクするか、またはリンクのコーナーに山響を入れてほしい、ということだろうと思います。今後、協力したいと思います(^o^)/

投稿: narkejp | 2009.08.25 07:09

narkejpさん、なるほど。文中の山響にそのURLをリンクすればよいのですね。やってみます。
終演後に阪さんと話している体のでっかい外人さんがいらっしゃいました。近づいてみるとドイツ語で会話していたので、その方ではないですね。
でも、wunderbarな演奏会でした。

投稿: balaine | 2009.08.25 13:10

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