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2009.07.05

キャパシティ

この場合は、ホールの座席数などのことではなく、人の能力に関する事である。

自惚れが強いと思われそうだが、私は仕事が遅い方ではない。
脳神経外科医をやっていて、仕事が遅くては話にならない。意識がない人が運ばれて来たら、即座にいろいろな情報(患者さんの年齢、現在のヴァイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数など)、意識障害に至る情報、既往歴や現在服用している薬などの情報、その他の関連する情報)を把握しながら、患者の現状の原因となりうる病態を考えられるだけ考えながら、もっとも可能性の高いもの、もっとも生命の危険の高い病態、もっとも緊急性の高いものから選択しながら(一人の患者さんにおけるトリアージともいえる)、パラメディカルに指示をしながら、どんどん検査を進め、診断に迫りつつ、、、という生活を(2年程前まで)24年続けて来た。
脳外科の手術中には、頭に思い描いたイメージ通りに進む事ばかりではなく、時には思わぬ事態に遭遇することもある。そういう時に、固まってしまっては解決にならない。闇雲に突き進んでも事態を悪化させるだけのこともある。経験がものを言う世界ではあるが、あるゆる可能性を考えながら、その中からすぐに対応出来る、最も安全性の高い事を選択して、「立ち止まらず」進んで行くことによって、事態を好転させ、解決して行く。

そういった「職業病」的なものが身体にしみ込んでいるので、脳外科医というのは、のんびり、ゆっくり、まったりが苦手な「人種」かもしれない。
それでも、同じ人間なので、一度にできる事には限界があり、一度に抱えられる仕事量にはキャパシティがあると思う。

ブログの更新が滞っていたのには、もちろんそれなりの理由がある。
最近、お陰さまで、開業1年4ヶ月にして少しは市民に認知されたクリニックになって来たようで、患者さんの数が増えている。新患が1日に10名を超えたり、MRI検査数が1日に12名を超えたり、脳ドックが1日3名(3名を予約の上限としている)となって、昼食の時間に20分休める程度で1日休みなく働いている日もある。もちろん、患者さんの数は「水物」で先週の水曜日の午前中などは新患が「0」で暇だった。でも、そういう「暇」な時は、たまっている「診断書」「介護保険主治医意見書」などの書類書きに追われるのであるが。
「脳ドック」は受診が終わった後に、画像を整理して、ファイル(パソコン上の)を作り、一人一人にレポートを書き、受診コースによっては検査結果をすべて高品位でプリントアウトし、DICOMとjpeg画像でCD-Rに保存し、ファイル(現物の)を作成する。一人あたり受診後の処理に2時間程度はかかるものである。

その上、「脳神経外科速報」という医学専門誌に自分の大学辞職から開業にかかわる顛末の事を書かせて頂いている。すでに6月号、7月号と2話を掲載し、8月号の記事の締め切りが7/3(金)となっていた。8月号の分は5月頃から書き始めながら、1話、2話を受けて少々内容の変更が必要になったので、少し筆が止まっていた。結局6,000字を越え、原稿用紙で16枚相応となった原稿が完成したのは、締め切り日7/3の早朝、朝5時過ぎだった。原稿には写真や図もつけるのだが、いろいろ考えて8枚用意した。

こういう事をしながらも、フルートの演奏(主に練習だが)は自分自身を癒す時間であるし、「ジョンダーノ・ホール」の響きは溜まったストレスを洗い流してくれる感じがするので大切な時間。診療が終わって、ちょっとお休みし、脳ドックのレポートを書き、「依頼原稿」を書き、休憩にホールで練習をする。始める時間が既に午後8時を過ぎたりしているせいもあるが、興が乗ると夜9時過ぎまでやっているので、帰宅、夕飯は午後9時過ぎとなり、遅い時は午後10時近くになることもある。

楽しみでやっているフルートだが、秋(10/25)の酒フィル定期演奏会に向けて、難曲であるメインの交響曲「ドボ7」に挑んでいる。協奏曲は久保陽子さんをお迎えしてのブラームス。序曲もオットー・ニコライの「ウィンザーの陽気な女房たち」に決まり練習している。乗り番はまだ最終決定ではないが、交響曲のトップを吹かせてもらえそうなので更に練習に熱が入る。
その上、11月に、日頃お世話になっているJS先生率いる合唱団『コーロ・プリモ』の創立60周年記念演奏会があり、酒フィルが伴奏で出演することになり、先々週、先週、今週と土曜日は3週続けて「合唱伴奏用オケ練習」。これが曲数が多く、しかも難しい。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」、「ナブッコ」、「イル・トロヴァトーレ」から『鍛冶屋の合唱』、「タンホイザー」、、、すべて超有名な、しかし伴奏は難しい。特に『鍛冶屋の合唱』のピッコロは第3レジスターの最高音のラやシが、しかも32音符の音階で出てくる。まだ十分練習もしていないが、まったく吹けないに等しい状態で全体練習に臨んでいる次第(団内指揮者、タビの親父さん、すみません!)。
その上、さらに、酒フィルCb奏者のM氏が指導顧問を務める酒田C高校音楽部の定期演奏会が7/20(月・祝)にあるので、その賛助出演の練習がある。メインはシューベルトの「未完成」でこれは今年の春の酒フィル「ファミリーコンサート」でも演奏したのでなんとかなりそう。
協奏曲は、山響Cb奏者の柳澤さんで、クーセヴィツキーの「コントラバス協奏曲」。有名だがなかなか生で聴ける曲ではない、とても面白い曲。こちらはトップを吹かせて頂く予定なのであるが、これも冒頭に第3レジスター高音のラ・ラ♯・シ、第4レジスターのド・ド♯という音を出すだけでも難しい部分が8部音符で並んでいる。さらにフルートは数曲賛助する予定なのであるが、高校生の演奏会に「賛助」出演して足を引っ張るわけにはいかないので練習も真剣にやっている。
さらに、その上に、8月のお盆の時期、8/15(土)、16(日)に酒田市交流広場で今年も「街かど音楽祭」があるのだが、酒フィルとしてアンサンブルで出演することになっていて、私はJSバッハの超有名なブランデンブルグ協奏曲第4番を吹くことになり、こちらも練習を始めている。

つまり、先週、今週あたりで人前で演奏する曲として練習しているのだけで、12、3曲に上るという状況になっている。
昨日、土曜日にしては患者さんも多く診療終了が午後1時半、片付けて昼食に行ったのが、午後2時過ぎ、その足で、酒田C高校の練習に参加し午後4時半まで練習。この時点でも頭痛が酷く、私にしては珍しく鎮痛剤を服用して練習に参加。
その後、メールで提出した「脳神経外科速報」の原稿が早くもpdfで校正稿となって送られて来たので、それを校正。そこで、写真を別のものに変えたい気持ちが起きて、新しく2枚の写真を投稿用に作成。そうこうしている内に午後6時を過ぎたので自宅に戻って軽く夕食を摂り、午後7時からの酒フィル練習に参加。9時までみっちり練習。
その後、自宅に戻らず、クリニックに戻って、石原裕次郎の『富士山頂』を観ながら、脳ドックのレポート作成に取り組み、ある程度の目処がついたのが深夜0時過ぎであった。

実は、今日も午前中から酒田C高校の合同練習が計画されていたのだが、もう一人のフルートも練習に出られないという連絡を受けていたので自分は行かなくては、、、と思っていたが、朝起きた時から身体が少しだるく、まだ頭痛がするのでサボらせて頂いた。>Mさん、すみません。

無理をして練習に出ても良かったのだが、実は今日は新潟まで車で行く。
山響が「りゅーとぴあ」でブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を演奏するのである。2年と半年ぶりの山響の「ロマンティック」。
今年の1月にはブルックナーの「5番」を聴き、この7/25には山響庄内定期酒田公演でブルックナーの「3番」も聴ける。同じ年に、同じ交響楽団で、同じ指揮者によって、違うホールでブルックナーの交響曲を3、4、5番と3曲も聴けるチャンスなどまずはないと思い、本日の新潟行き、忙しく疲れている中にも頑張って決行する。

ぎりぎり、自分のキャパシティ内の行動、ということで。。。(笑)

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