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2009.05.27

土日の出張〜楽しかった日曜(その2)

5/24(日)、薮蕎麦でお昼を頂いてからの続きです。
本日のメインは、小石川のトッパンホールでの「前田りり子リサイタル」でした。
『ヴェルサイユのフルート音楽』という副題が付いており、ルイ14世の活躍した時代、つまり「17世紀」の音楽が中心でした。

Img_7341ご本人のHP前田りり子公式ホームページ「りりこの部屋」に、今回のコンサート(札幌から福岡まで全国ツアー)の総まとめが書かれております。(写真はそこから頂きました、福岡のコンサート風景)

Photo_6トッパンホールはこじんまりとした、室内楽向きの響きの穏やかないいホールでした。
梅岡楽器のチェンバロでしょうか。美しい。家内は、昨年酒田で曽根麻矢子さんが弾いたのと同じじゃないか?と言っていました。私のブログ記事(山響酒田定期第8回演奏会を聴く」)の写真を見るとやはり同じもののようです。
ビオラ・ダ・ガンバは見た感じ新しそう。

プログラムは、りり子さんのホームページ(上記)に掲載されています。
「J.M.オトテール フルート組曲集」CD発売記念コンサートでもあり、オトテールが3曲、クープランが2曲、A.ドルネル、そしてJ.モレルが各1曲でした。
アンコールは、ちょっと記憶が怪しいです。1曲目は確かオトテールの
2)クープランの「王宮のコンセール」の3番のエコーだったかな?でした。

Photo_7りり子さんの演奏は生では初めてでした。
バロック時代のフラウト・トラベルソは右の小指で押さえるキーが1個だけ付いていて、後はリコーダーの様に笛に空いた穴を指で直接押さえるものです。音量は小さく、音程も不安定になりやすく、速いパッセージは凄い技巧が必要です。モーツァルトがフルートをあまり好まなかったと言い伝えられているのは、この時代の笛が不安定で調子の狂いやすいもの(気温や湿度ですぐに狂う)だったからでしょう。
しかし、現代フルートと違って、素朴で穏やかで優しいその音色はとても魅力的です。りり子さんの笛は、チェンバロとビオラ・ダ・ガンバという、その当時のやはり音量の大きくない楽器と溶け合い、3つの楽器で演奏されているのではなくまるで1つの楽器で演奏されている様な、まさ「アンサンブル」の極地とも言える演奏でした。技巧や音色が素晴らしいのはもちろんですが、音楽が生き生きとしていて、聞いていて自然に笑顔になる様な音楽でした。プログラムが「長調」の曲中心だったこともあるでしょうが、大変楽しく癒される演奏会でした。
写真は、終演後のサイン会風景。
隠れて見えませんが、チェンバロのロベール・コーネン氏(というより教授の方がふさわしい感じ)ともお話が出来ました。家内がチェンバロをやっていると言ったら、にこやかにツーショットの写真を撮らせてくださいました。
Iccyu3リリ子さんもコーネン氏も「18世紀オケ」や「バッハ・コレギウム・ジャパン」に深く関わっているので、「バイオリンの若松夏美さんをご存知ですか?」と聞いたら、「当然!」というお答え。BCJのコンミスなのですから当然です。
この写真、前にも出しました。笛を持つのが私、真ん中で鞄を提げているのがジャズピアニスト岩崎佳子さん、その後ろでちらっと顔を出しているのが若松夏美さんです。

Ririkorecital会場ではCDの販売とサイン会をやっていて、当然プログラムにお三人の、CDには演奏に参加しているりり子さんとProf. Kohnenのサインを頂きました。
さらに、以前から読みたいと思っていた「フルートの肖像 その歴史的変遷」も購入しサインを頂きました。すでにCDも聴き、本も読み進めていますが、どちらもとても奥が深くこれから極めたいと思います。


楽しく幸せな時間をトッパンホールで過ごし、羽田に行くまでまだ3時間近くあるので、ちょっと覗いてみたいと思っていた銀座の「月光荘」に行く事に。
Photo与謝野晶子が名付け親という、1917年(大正6年)の老舗。
知らないと分かりにくい場所ですが、知っていれば簡単(当たり前か)。地図は「これ」がわかりやすい。
なんか、とっても魅惑的な、初めて行くとちょっと腰が引ける感じですが、店員さんが若くて親しみやすく、優しくいろいろ教えてくれるので身構えずにまた行ってみたいと思います。今回は「ちびショルダー」といくつかの画材をゲット。何か描きたい気持ちが起きたら使ってみたいと思います。

Photo_8有楽町線の銀座一丁目で降りてしまい、一丁目から八丁目まで「月光荘」を探して歩いてちょっと疲れたので、先日行った資生堂パーラーからちょっと行ったところの中央通りにある銀座の「立田野」へ。
明治28年、相撲取りだった創業者がその四股名「立田野」をそのまま店の名にしたのですが、これまでに1、2回寄った事があります。銀座という土地柄、けっしてお安くはないのですが、店構え、店員の雰囲気、そして甘味のお味、どれをとっても「やっぱり銀座」という印象があります。
家内は奥の「クリームあんみつ」、私は手前の「抹茶クリームあんみつ」を頂き疲れを取りました。

「立田野」の2階でお茶を頂きながら、真向かいにある「H&M」の混雑振りや歩行者天国を歩く人たちを眺めると話に眺め、しばらく休憩していましたが、そろそろ羽田に向かうことも考えなければなりません。早めに羽田に行ってそこで食事をするか、銀座で軽く食べて羽田に向かうか、、、。
今、甘味を食べたばかりですのでそんなにお腹は空いていませんが、有楽町線から降りて「月光荘」に向かう途中で目にしていたお店が気になりそこへ向かう事にしました。
Photo_9銀座のグリル「スイス」です。
ご存知「カツカレー発祥の店」と言われています。昔から名前は知っていましたが、今回偶然店の前を通りかかって場所が分かったので初めて伺いました。
昭和の雰囲気を色濃く残す、こじんまりとしたお店です。
グリス「スイス」のカレーはこんな味だ!という特徴のあるカレー。おそらくタマネギをじっくり炒めてそこにひき肉(合挽き?)も入っています。それを更に炒めてルーに合わせてあるせいか、やや焦げた味がします。それも特徴でしょう。とんかつは普通の脂身の少なめなロースカツ。インターネットで旨い物を食べ歩き、個人的に勝手な評価を付けて喜んでいる人の中には(私自身も少々反省するところはありますが)、「たいした味ではない」とか「わざわざ行く店ではない」とか「カレーは美味しくない」という辛口の評価をしている人たちがいます。味覚というのはあくまで個人の好みの問題なのでどう評価しようが勝手かも知れません。しかし、本当にわざわざ行く店ではないのでしょうか。

ご飯とカツレツとカレー。みんな好きですよね。
どういったらいいでしょう。ミシュランの星3つにはならないでしょう。わざわざこれを食べるためだけイに庄内から出かけようとは思わない。それなら平田牧場の「とんや」の三元豚のカツカレーの方がいいかもしれない。
しかし、グリス「スイス」は、その店構え、長年刻んできた雰囲気そのものが「味」だと思います。昭和22年創業ということ、レジにどっしり座って優しく応対して下さる女性(推定75~85才)がオーナー夫人で厨房に御主人がいらっしゃるのだと思います。お店は62年の歴史があるのですから、創業時に20才としても現在82才前後なのでしょうか。

(タクシーチケットを持っていたので)「羽田までタクシーで行きたいのですが、車を呼んで頂けないでしょうか?」とお願いしたところ、丁寧に応対して頂きタクシー会社にお電話して下さり、タクシーが着いたら運転手さんに「今、食べてらっしゃるから、もうちょっと待ってて下さいね」と優しく声をかけ、我々には「ゆっくり食事して下さいって運転手さんが言ってましたから」とこれまた優しく声をかけて下さいました。
食事を終え食事代を払って礼を言って店を出ると、店の前まで出てきて、待っていたタクシーの運転手さんに礼を言い、「山形の酒田から来ました」と簡単に自己紹介していた我々を見送るためにタクシーが走り出すまでお店の外に出ておられました。お見受けしたところ、高齢ですし、腰椎症で腰が悪く足もあまり自由が効く方ではない様子なのに、レジの席を立って外に出て見送って下さる姿を見て、この奥さん(?)がいるだけでこの店は一流だなと思いました。
店の雰囲気も今様に言えば「レトロ」「昭和風」で素敵ですし味があります。そして何よりもこの奥さんの応対によって、私の食べた「元祖カツカレー」は実際の味の3倍も4倍も美味しく印象に残りました。また機会があれば伺いたい店だと思います。

ということで、5/23,24の土日の出張+α(アルファの方が圧倒的に多いけれど)のレポートを終わります。

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コメント

演奏会でお会いできてうれしかったです。
balaineさんはいつもこのページで拝見していますので、前回お会いしたのが2年前とは思えない感じでしたが、奥様とはほんとに2年ぶりでした。

サイン会も早く並びすぎて、コーエン氏や平尾さんのサインを戴くのにもう一度ならばなくてはならなかったでしたね。
モレルがよかったので平尾さんのCD(もっともマレ集ですが)を買ってサインしていただきました。それでサインの列がさらに後ろになってしまったのです。

2日間、ほんとに隙なく楽しまれたみたいですね。もちろん仕事も。

もっとお話したかったですが、また機会があるでしょう。奥様によろしくお伝えください。

投稿: Teddy | 2009.05.28 12:54

きっとTeddyさんがいらっしゃる、と予想していましたので驚きませんでした。でもお会いできて嬉しかったです。
クライスの人も何人か見かけました。
前日の「しなかん」の観客にもクライスの人を見かけました。
日本中に「侵略する事火の如し」のフルート・クライスですが、6/13,14の「酒田場所」は難しいですか?
うちのホール、トラベルソにピッタリですよ!(笑)

投稿: balaine | 2009.05.28 15:03

うーむ、6月14日に昼/夜二つコンサートを聞きに行くのでむつかしいかも。

ぜひあのホールで吹いてみたいですね。酒田場所とは別にでも、お邪魔したいです。その節はぜひよろしくお願いします。

投稿: Teddy | 2009.05.29 12:38

Teddyさん、金沢場所が終わり、次は酒田場所です。
いろいろあって、練習不足です。
焦ってきました。
バッハのBWV1036、難しいです。。。
いつの日か、是非、いらしてくださいね。
映画「おくりびと」ロケ地ツアーもできますよ!

投稿: balaine | 2009.06.02 14:31

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