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2009.04.13

東京行き(オケ練習)

本当に久しぶりに「東京」に行ってきました。
実家の横浜(と言っても、戸塚なので都会ではありません)にすら2007年5月のヨーロッパ旅行前に1日寄ったっきりで、しばらく帰っていない。開業してから「東京」に行くのは初めて。

今回の目的は2つ。
メインは、脳外オケ「Musica Neurochirurgiana」の練習。
オマケは、銀座に一家集合。

まずはメインの話から。
昨年12/10のブログ記事「脳外オケ」にも書いた、「日本脳神経外科学会」の学会メンバーとその家族などで構成するオーケストラ。
Photo今年5/11から横浜のパシフィコ横浜を会場に開催される「第3回国際脳腫瘍学会」を記念したチャリティ・コンサート(収益金は(財)がんの子供を守る会などに寄附されます)を脳外オケでやる事になりその練習のために全国から脳外科医が集まりました。

今回の目玉は、ベートーベン作曲ピアノ協奏曲第5番『皇帝』です。
ピアノを弾いて下さるのは、芸大卒後ドイツに学び、既に「Preludes」というアルバムタイトルでCDデビューもされている(CDの情報はこちら)、若くて、美しくて、才能のある素晴らしいピアニスト須藤千晴さん。今回は彼女のブログを紹介しておきましょう。
「chiharu日記」です。
「天は二物を与えたもう」の典型のような方ですね。美しくて才能がある。

P実際に、練習とは言えそのピアノを生で聴かせて頂き感激しました。一緒に演奏したオケ仲間と「いいもの聴かせてもらいましたね!」と思わず親爺的感想が口をつきました。
肖像権を侵害すると行けないので写真では須藤さんのお顔はよく分かりません。どうぞブログをご覧下さい。化粧品のモデルかと思うような美しい方です。しかし、『皇帝』は、繊細なpppから大音量のfffまでダイナミクスの幅の広く、超絶技巧も擁するヴィルトォオーソな楽曲。綺麗なだけでは太刀打ちできません。須藤さんはその細い体からは想像の難しいくらいの強烈なタッチでシュタインウェイを鳴らしていました。

Photo_2今回の練習会場は、東京交響楽団の事務所があり、ミューザ川崎を本拠地としてからも東響が練習会場として使ってもいる大久保駅直ぐ近くの「クラシック・スペース100」。以前も何回かここで練習した事があります。
指導指揮は、脳外オケ常任の早川正昭先生。何度かこのブログで触れたように、N響ハープ奏者早川りさ子さんのお父上。東大オケの指揮をなさっていた関係で、脳外オケの指導もして下さっています。

まあ、はっきり言って、いろんなレベルの寄せ集め(一応弾けるという程度の人から、プロになってもよかったのでは?という人まで)なので、指導も大変です。まずは、我慢し耐えることが第一のような印象があります。

Photo_3今回、4/11(土)の夕方5時半から夜の9時までと、4/12(日)の朝9時から12時までの計6時間半、休憩をいれて実質6時間弱の練習時間しかない中で、早川先生のお陰で効率的に練習が進みました。
Photo_4まずは、5/11の開会式に続く「チャリティ・コンサート」のオープニングを飾るモーツァルトの「魔笛」序曲。私はこの曲でトップを吹かせて頂きます。途中、フルートのソロ(クラやファゴットとのユニゾン)など目立つ部分もあり、決してミスは許されない緊張する曲です。
メインの『皇帝』は2番を吹かせてもらいますので、やや余裕でこのブログに載せたような写真を撮っていました。
最後の2枚は、5/14から大阪で開催される「脳神経外科コングレス」の懇親会で演奏される曲の中から、レハール作曲の喜歌劇『メリー・ウィドウ』から抜粋の曲の練習風景です。歌を歌うのは、元宝塚で現在はミュージカル女優として活躍中の秋園美緒さん。美しくて、爽やかで、気さくな人(大阪の人って感じや)でした。1日目の練習終了後の懇親会で近くの席で一緒に飲む機会に恵まれましたが、話し声もまるで歌っているように美しい方でした。
私は残念ながら、同じ週に横浜と大阪と2カ所も出張する訳に行かず(先日も書いたように、出張=休診=無収入)、コングレスの方には出演しませんので、第3者的に観ておりました。

初日の練習では「どうなることか、、、」と心配した『皇帝』ですが、懇親会の酒が良かったのか、おそらく美しい須藤千晴さんの登場に、団員のモチベーションが20倍くらい上がったためでしょうが、2日目のピアノとの初合わせ練習では、なかなかの状態でした。もちろん細かい所はたくさん問題がありますが、お金をとってお客さんに聴いて頂くレベルには達しそうな予感。
後は、当日、5/11(月)の午後(コンサートは夜)の3時間半くらいしか練習時間はないのです。個人個人が徹底的にサラって来るしかありませんが、ほとんどが現役の脳外科医。大学教授、病院長、病院脳外科の部長クラスも少なくなく、私のような診療所開業医はほとんどいません。
むしろ「魔笛」序曲の方が心配。
モーツァルトはアラが出やすいですから、しっかり練習を積んでおかなければなりません。

1日目は、午後9時までみっちり練習した後、9時半過ぎから11時半頃まで、音楽談義に花を咲かせながら飲みました。私は脳外オケの活動に参加させて頂くのは、一昨年東京の総会で早川りさ子さんのハープで「白鳥湖」をやったとき以来、1年半振り。「どう?開業、うまく行ってる?」などと心配して下さる先輩医師と楽しくお酒を酌み交わしました。
そして2日目は、写真のように、須藤さんのピアノが聴けただけでも「儲けもん!」という感じで練習を終え、今回の東京行き「おまけ」に向かいました。
(明日につづく)

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コメント

はじめまして。

脳脊髄液減少症患者の
ゆめと申します。

この病態の存在を認めてくださる方か、そうでないか、私にはわかりかねますが、

コメントさせていただきました。

せめて、生の患者の、生の声に
耳を傾けていただきたく、
よろしくお願いいたします。

投稿: ゆめ | 2009.05.12 08:11

ゆめさん、
患者さんの訴えには謙虚に耳を傾けるよう努力を続けたいと思います。常に「生の患者」さんしか診ていませんよ。
拙クリニックでも「脳脊髄液減少症」を自ら疑って来院された患者さんにMRIを始め検査を行っています。先日の患者さんは脳MRIは正常でしたが、胸椎MRIで2カ所、外傷による影響を受けていると考えられる黄色靭帯骨化症など脊柱管狭窄が認められ、脊髄外科医に紹介して手術を受けてもらいました。
患者さんの訴えに合致する、または整合性のある医学的所見を見つけ出すよう努力する事が大切だと思います。

投稿: balaine | 2009.05.12 18:45

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