NKエージェント訪問
映画『おくりびと』で、モックンが不安げに訪ねて行く「納棺」の会社、「NKエージェント」。
その社屋に使われた旧割烹小幡は、市をあげての観光客誘致を目的に綺麗に整備されて、一般公開が始まりました。
先日、日和山公園での花見のついでに観に行ってみました。
平日の午後にもかかわらず結構な人出。ボランティアの人たちが、中で説明をしてくれます。
「ここは、吉行和子さん演じる「鶴の湯」の女将の納棺の儀を行うシーンを撮影した部屋です」
そうか、、、鶴岡の「鶴の湯」の女将は一人で薪を運んでいる最中に倒れたはずだったが、自宅として撮影されたのはNKエージェントの社屋として使われた旧割烹小幡の中だったんだ、、、。
狭い階段を1階に下りる様な形でNKエージェントの事務室に当たる部屋に入れます。
そこには、さのサボテンもちゃんと花をつけておいてあり、余貴美子演じる事務員が「左から5万, 10万, 30万」と説明した棺桶もちゃんと置いてあります。
本木雅弘演じる大悟が社員募集広告を持って尋ねて、山崎努演じる佐々木社長と初めて話をしたテーブルと椅子も用意され、何も書いてない「履歴書」が一枚、「小林大悟」と書かれたNKエージェントの名刺が一枚、テーブルの上に置いてあるところなどなかなか憎い演出です。
なによりも、チェロが1台置いてありました。
ちょっとお借りして「おくりびと」のテーマの触りだけ弾いてみました。チェロを弾けるとは言えませんが、全くの素人さんに比べれば音は出せますので、数小節だけ弾いてみました。弓にRosinがまったく付いていないのでちょっと閉口しましたが。
続いて狭い階段をあがり、3階(中2階?)へ。
そこには、既に時期を終えたはずのお雛様の7段飾りが置いてあり、その前には真新しい棺桶が一つ。これは、確か荒木米穀店で撮影された納棺シーン(おばあちゃんや孫などが「おじいさん、ありがとの」と言いながら顔中にキスマークをつけたあのシーン)の再現化。ここまでくると「何でもあり」でちょっと過剰な感じも受けます。
そして同じ部屋の別の一角には、ふぐの白子を炭火で焼いているところが再現されていました。知り合いの酒田ロケーションボックスの方によると、「ふぐの白子(模型)は昨日届いたばかりで、今日から公開!」とのこと。タイミングよかったようです。
山崎努氏の「うまいんだな、困った事に、、、」という台詞が脳裏に浮かびます。と思ったら、カセットレコーダが置かれていて、そこからはその山崎努氏の台詞が流れていました。
私が一番感心したのは、この3階からの眺めです。
決して大きくはない酒田市街地がひろびろと見渡せます。
メインのロケ地としての旧割烹小幡は、酒田ロケーションボックスと酒田市の協力で清掃され、整備され、チェロなどの小道具を配して訪ねてくる人を「むかえびと」しています。
「清掃協力金」という事で入り口で100円を払いますが、写真の感謝状ももらえるので嬉しい配慮ですね。入場券は栞になります。
これから映画を観たファンで賑わう事でしょう。
これをきっかけに酒田、庄内の良さを多くの人に知ってもらいたいものです。
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コメント
お世話になっております♪
本日の〇本経済新聞の「何でもランキング」訪れたい映画・ドラマのロケ地で、1位が富良野市、2位が庄内地方、3位が尾道市・・でした。
おくりびとを観て住民の温かさと風景の美しさにあこがれる、などのコメントがありNKエージェントに人気が集まっていると記事には書いてありました。
私は、コストのかからない長期連休対策としてNKエージェント訪問で時間を有意義に使います。(爆)
投稿: KEN | 2009.04.25 09:32
KENさん、昨日の新聞で旧割烹小幡は1日2000人の来場者があるそうです。酒田の人口の50数人に1人が毎日NKエージェントを観に行っている計算になります。
凄い数ですね〜。
おそらく市外、県外の観光客が多いと予想されます。
富良野に次いで2位なんてスゴいですね。酒田ロケーションボックスの人たちのボランティアが大きいですね。
投稿: balaine | 2009.04.26 07:37