庄内食のフェスタと藤島〜羽黒周辺
本日は拙クリニックのMRIが1年目の点検(1年間で3回目)で、磁場の調整などに時間を要すると言う事で、休日を利用して朝から夕方まで(10:00~17:00)技術者が来ていろいろしておりました。
その間、ず〜〜っといなくてはならない訳ではないので、昼食時を利用してちょっと出かけて来ました。
旧藤島町の体育館では、「庄内食のフェスタ」が開かれていました。庄内を代表するシェフ3名の調理実演と「お裾分け」があるというので覗きに行ってみました。駐車場に入りきれない車を整理している段階で「お裾分け」は諦めましたが、広い体育館内には人がいっぱい。(そういえばこの写真にも写っているのですが、新県知事吉村氏がいらしていました。テレビで見るよりチャーミングな方でした)。
調理の実演をしているのは、「アル・ケッチャーノ」の奥田シェフ、レストラン「欅」の太田シェフ、フードコーディネーター(という肩書き、前は鶴岡の東京第一ホテルの総料理長、その後高松のレストランのオーナーだった)古庄氏、と「食の都庄内」親善大使の3人。
これから作る料理、その素材の特徴の解説、ポイントなどの解説があり、ステージ上から下のテーブルに並べられた後、小皿に小分けされて「お裾分け」という段取りのようでした。やはり人気・知名度・観客の拍手ともナンバー1は奥田シェフ。彼が用意したのは、「雪菜と生ハム」。実はこれ、昨年のクリスマスディナーで「アル・ケッチャーノ」で頂いたものでした。すでにたくさんの人が椅子に座っている状況でとてもお裾分けは頂けなさそうなので、「藤島に行くならここにいきたい」というところを頭の中で決めてあったので早々に諦めました。
折角なので体育館の中をぐるりと2周して様子を見てみました。いろいろな食材、海の幸、山の幸、里の幸などが展示され、試食できるコーナーもありました。漁協のほうで出していたソイのつみれ汁が小さいお椀ですが一杯100円と書いてあったので並んでみたところ、なんと私の前の人で鍋が底をついてしまいました。おばさんが、つみれも豆腐も入っていない「お汁」だけくれました。「具が入ってないんだからお金は取れないよ」ということで、ただでつみれから出汁の十分に出た旨い白味噌仕立てのお汁を頂きました。
「お裾分け」が無理そうだったらそうそうに諦めて行こうと思っていたのはここ、藤島駅前通りにある「原田食堂」です。
H19年の12月の記事「庄内音楽フォーラム」の記事の下の方をご覧下さい。実はそれ以来なので1年3ヶ月ぶりでした。それなのに、店内の様子はほとんど変わっていません。小さなカウンターの手前に置いてあるガスストーブも、棚の中の布袋様や達磨様も何一つ変わっていません。この姿のままラーメンの味も変わっていませんでした。
左は「中華そば」、右は噂の(笑)「チャーシューメン」です。チャーシューで丼が覆い隠されていて、チャーシューの端からスープがお盆に伝わり落ちています。これは早くお迎えに行かねば、、、とばかりにまずチャーシューを2枚程ぺろりと食べて、ようやくラーメンに対峙する感じです。
我々は12時少し前にお店に行ったのですが、まず感じた事は「あ!暖簾が出てる。やっててよかった!」ということです。お客さんが2名程いましたが、我々が食べている間に続々と入って来て狭いお店はほぼ満席になりました。親爺さん一人で切り盛りしているので、注文はカウンターの中に入って行って大きな声で(少しお耳が遠いようなので)直接言う必要があります。
会計の前に、食べ終わった丼はお盆ごとカウンターに持って行ってあげるのがこの店のルールです。フロア担当がおらず親爺一人でやっているのでお客さんは皆そうしています。お水ももちろんセルフです。
メニューは「中華そば」「焼き肉ラーメン」「チャーシューメン」の他はビールと酒だけです。昔は丼ものもやっていたようで、外にかかる暖簾には「丼物」と書かれていますがメニューからは消えています。1年3ヶ月振りでもまったく同じ味で旨かったです。あ!変わったのは、値段が全部100円ずつ高くなっていました。中華そばは600円だったのに700円です。チャーシューメンはこのボリュームで800円が900円になったのは文句も言えませんが、「中華一杯700円」は田舎にしては高いかな〜。
でもまあ少し延び目の軟らかめの麺もここでは許せてしまいます。もしも固めが良ければ注文の時に頼んでみたらどうでしょうか。でも親爺さんが聴いてくれるかどうかは保証できません。(笑)
やさしいラーメンの味で幸せな気持ちになって(しかもポカポカ暖かくて、車の窓を少し開けて走らせる位)、藤島町の外れにある、知る人ぞ知る(知らない人は全然知らない?私も昨日行きつけの美容室で教えてもらった)ケーキ屋さん「いづみや」に行ってみました。ここは元は和菓子も(今も?)出していたのでしょうが、現在は「チーズケーキ」が有名との事。
定番の「ケーゼクーヘン」の他に「チーズスフレ」「レアチーズ」「二重奏チーズケーキ」「ゴルゴンゾーラのチーズケーキ」などなど何種類ものチーズケーキがあります。今日はこの中から「ゴルゴンゾーラ」と「二重奏」を頂いてみました。美味しいです!
「鄙には稀な」という言葉がピッタリの洋菓子店ですね。今後贔屓にしたいと思います。(頂いた「いづみや特製手書きカレンダー」もステキだ!)
酒田から見れば、庄内のかなり南より(鶴岡から見ればそうでもないが)に来たのでついでに「庄内映画村資料館」(写真)のある松ヶ岡開墾場跡に行ってみました。
本来は「蝉しぐれ」と「SUKIYAKI WESTERN GIANGO」の展示が中心なのですが、今はやはり「おくりびと」です。いろいろ興味深い展示がありましたが、中でもタイムテーブルというか映画作成スタッフに配布される日程表のようなものが興味深かったです。ある日などは、広末涼子さんは朝一の飛行機で庄内入りしてあるシーンを撮ったら昼過ぎの飛行機で東京へ日帰りの予定が組んであり、夫役の本木さんは別のところで撮影で、夜は納棺の練習という予定など時間入りで細かく書いてありました。
絵コンテも、撮影風景を記録する美術スタッフのスケッチなども、まだ米国アカデミーどころか日本アカデミーなども何も考えていない撮影時のものなので、かえって感慨深いものです。
まだここまで見に来るお客さんもいないようで、日曜の昼過ぎなのに客足は少なかったように思いました。(写真は同じ松ヶ岡にある別の資料館とその2階の雛飾り&超大量の全国の土人形などの展示)
酒田への帰り道、三川町の「アトク先生の館」に初めて行ってみました。
「アトク先生」とは、三川町の名家阿部家の出身で、鶴岡中学を経て京大、東大院、ミュンヘン大などで学び、後に山形大学や鶴岡高専で教鞭を取った阿部徳三郎氏を慕う生徒達からつけられた愛称で、その立派なお屋敷は三川町の管理になっています。
実はこのお屋敷、映画『おくりびと』の撮影現場です。
一番最初の納棺シーン。山崎努演じる社長に「やってみるか?」と聞かれて、モックン演じる大悟が「はい」と答え、ご遺体を整え始めたところ、女性だと思っていたご遺体が実は、、、というあのシーンが撮影された家です。
映画「おくりびと」のポスターもこの家のお座敷で撮影されたものが使われています。
その「アトク先生」の家も「鶴岡雛街道」の赤い幟が立っていて、いろんな面白い人形が飾られていました。
映画「おくりびと」のロケ地ツアーとして、酒田は今賑わっていますが、ここ「アトク先生」の家は、我々が行った時がたまたまそうだったのかまだ訪れる人も多くはないようです(鶴岡の銭湯「亀の湯」は観光客で賑わっていると聞きましたが)。
そういうわけで、休日の短時間に近場でいろいろ楽しんできました。
酒田、鶴岡周辺の「おくりびと」ロケ地ツアー、プライベート編というのをそのうち作ってみたいと思っています。
絶対外せないのは、大悟がチェロを弾いた月光川。
「NKエージェント」の元割烹小幡。今回行った「アトク先生の館」も「マスト」でしょう。鶴岡の「鶴の湯」も外せませんね。酒田の旧映画館「港座」もロケ地として重要です。広末涼子演じる妻美香が「実家に帰る」と言って寂しく電車を待つ余目駅。山崎努演じる社長が車から降りて「運命だな!」と言った橋も探して写真を撮って来たいと思います。
庄内は、4月上旬までの「ひな街道」、そして「おくりびと」ロケ地巡りでもうすぐ春を迎えます。
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