花ざかり、、、
「節分」が過ぎ、昨日は「立春」。
暦の上では春とは言えまだまだ真冬の寒さ厳しい日が続きます。
朝方はかなり冷え込みます。そんな中でも、日中は日当りが良いところでは結構ポカポカしてきて、午後早くの診療中などは「暖房下げて」とか「暖房切って」とスタッフに頼むことが多くなったような気がしています。
二十四節気の「立春」は、旧暦(太陰暦)ではほぼ元日です。
「春」の定義は、立春から立夏の前日までというのが二十四節気の考え方。「立夏」とは5月6日頃なので、ゴールデンウィークが終わると「夏」という感覚も現代の感覚と少しずれています。
なぜこのようなずれがあるのかと言うと、明治以降「太陽暦」で生活している現代人にとっての季節は、西欧と同じspring、すなわちおよそ「春分から夏至まで」(3/21頃から6/21頃まで)という感覚になっているのに、伝統的に残っている季節の言葉は二十四節気に由来しているからでしょう。
ただ、この中国式陰陽暦は、冬至を起点として、冬至(1年で一番日が短い)と夏至(1年で一番日が長い)の間の春分と秋分(昼夜がほぼ同じ)の4区画で考え、その区画の中央に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を区切りとして置いたというもので、なかなか理にかなったものと言えます。
「立春からが春」という感覚には違和感を感じても、「春を待ち」「春を感じる喜び」は味わうべきものだと思います。
タイトルの句は、立春に合わせて拙クリニックの玄関の豆撒きと鬼の面を片付け、『雛飾り』を置いたからです。
先日、マリーン5清水屋で偶然見つけて気に入った雛飾り。どことなく誰かさんに似ています。(笑)
後ろの「黄金の屏風」に書かれた和歌は
「花ざかり 春のやまべを みわたせば
そらさへにほふ 心ちこそすれ」
千載和歌集の中の、藤原師通(ふじわらのもろみち、通常後二条関白)の詠んだ句。
「花ざかり、、、」とくれば、やはり梅ではなく桜なのだろう。すると京都にしても季節は新暦の4月頃初旬か。
春遅い東北には、やや季節感のずれは否めないけれど、節分が終わったら「お雛様」。そして庄内地方でも古今雛をはじめとする雛飾りが飾られる「庄内ひな街道」は2月の末から4月の頭(旧暦の「桃の節句」)まで行われます。
「庄内ひな街道」は←こちらを参照。
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