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2009.02.08

酒フィルファミリーコンサート、告知その2

Dic212b昨日は、酒田市出身の「活動弁士」、佐々木亜希子さんとの初合わせ。
3/1(土)に「響ホール」で演奏するプロコフィエフ作曲の『ピーターと狼』。
登場人物はそれぞれ特徴を持つ楽器であるテーマを作って現します。
「ピーター」は弦楽合奏。ピーターの仲良し「小鳥」はフルート。ピーターの家にいる「アヒル」はオーボエ。アヒルを狙う「猫」はクラリネット。ピーターに小言を言う「お爺さん」はファゴット。
森から出てくる恐い「狼」はホルン、狼を追いかけて来た「狩人」は合奏と「銃声」はティンパニと大太鼓で表現しています。

Photo「全音」のミニスコア(右上のマウスの大きさと比較)です。
「交響的物語《ピーターと狼》」という日本語表記の上に、A Musical Tale for Narrator and Orchestra, Op. 67と書いてあります。スコアの中には、ナレーションを入れる場所と喋る内容まで書いてあります。元々はロシア語で書かれているはずですが、英語とドイツ語版がありそれを元に日本語版ができています。

Photo_2ミニスコアに掲載されている写真。
ピアノを弾くプロコフィエフと語りをする「ナターリャ・サッツ」、それを囲む子供達。
ナターリャ・サッツという女性は、モスクワの子供音楽劇場を組織した指導者という解説がありますが、実にこの女性が子供が興味を持つような作品をとプロコフィエフに依頼した張本人。彼女のお陰で「ピーターと狼」が生まれたのです。
1936年の初演はあまり評価されなかったそうですが、第2回目の上演ではサッツ自身がナレーションを担当し大成功を収めた、と解説に書いてあります。

Photo_3プロコフィエフ自身、この作品は「モスクワの子供達への、そして私の子供達へのプレゼント」と述べているように、作品の依頼を受けてから非常な早さで仕上げています。ノリノリで書いたのでしょう。
この写真に見るように、美しい妻リーナと二人の可愛い子供達がいたのですから創作意欲はいやが上にも盛り上がった事でしょう。ちなみに妻リーナはロシア人ではなく、プロコフィエフが1917年のロシア革命後の混乱期に海外で生活していた時に知り合ったスペイン人の歌手だそうで、革命後の「ソヴィエト社会主義連邦共和国」、今は亡きUSSRにこの家族を伴って外国から舞い戻っています。
旧ソ連の厳しい、制約の多い環境の中で、バレエ音楽『ロメオとジュリエット』を始め素晴らしい作品を数多く生み出しています。

「ピーターと狼」は純粋に「子供達へのプレゼント」であり、政治的な意味は込められていないと思いますが、ナレーションの冒頭はこんな風に書いてあります。

「ある朝早く、『ピオネール』のピーターは庭の木戸を開けて、森の広い草原へ散歩に出かけました。」

この「ピオネール」とは、日本で言えば小学生から中学生の年頃に加入する「共産党」の子供のための組織に入った子供達の総称ということです。冒頭にこういう言葉を持って来ているのは、プロコフィエフにそういう意図がなかったとしても、旧ソ連という組織の中で音楽活動をして行く上で避けられない事だったんだろうな、と思います。

Photo_6ただ単に子供が喜ぶ音楽として演奏するだけでも十分とは思いますが、プロコフィエフのそういう時代の中での創作の心を感じながら「小鳥」を吹いてみようと思います。

とは言っても、「小鳥」の譜面は最初の1ページだけでも、16分音符と32分音符が大半を占める「真っ黒」なもので大変なんですけど。(^^;;;;

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