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2009年1月

2009.01.30

1年前は、、、

明日で1月も終わり。
こないだ初詣をしてお雑煮を頂いたばかりと思っていたら、明後日から2月です。

このように時が過ぎるのは本当に速いと思います。
1年前、平成20年の1月末は何をしていたのかと思い、拙ブログ(プライベートブログと院長ブログ)を振り返ってみた所、稲森和夫著『人生の王道』と岡田芳郎著『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』を読んだ事や、開業準備に移るため精神科病院と診療所の2カ所を辞める事などを書いていました。
そして、真冬に拙クリニックに0.4テスラ常伝導全身用オープン型MRIが搬入された頃でした。

120132911135516223917昨年の1/25の時点ではまだ建物は完成しておらず、最終仕上げが急ピッチで進められていました。まだ外壁が完成していないため、足場もブルーシートも外されていません。


120139193357016310403120139371392616309935そんな中、可動するベッド部分などを除いたメインの磁石部分だけで14トンもあるMRI装置が、巨大なクレーン車につり上げられ、約2時間程かけてゆっくりゆっくりMRI室内に運び込まれました。

あれから1年経ったのか〜、、、と感慨ひとしおです。

そして、、、、、
120165547528416225970ちょうど昨年の1月30日の拙クリニックの写真です。足場とブルーシートが外され、クリニックの全景が現れました。
建物の引渡しはまだです。
家具もコンピュータも運び込まれていません。
もちろんMRI室の横幅2m超のクジラの写真パネルもまだ設置されていません。

あれから1年か〜、、、
本当にあっと言うまでした。。。

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2009.01.29

石井理恵ピアノリサイタル in 鶴岡(告知)

昨年(といってもまだほんの2ヶ月前)の酒田フィル定期(演奏会のレポートはこちら)で素晴らしいチャイコのPコンを聴かせてくれた山形市出身の新進気鋭のピアニスト石井理恵さんのソロ・リサイタルが3月、鶴岡市文化会館であります。

酒フィルとのコンツェルトでは、希望ホールのまだ若いシュタインウェイのフルコンを「これでもか!」というくらいに鳴らしきった迫力の演奏と、アンコールのカプースチンのまるでジャズ!?という演奏が今でも頭の中で鳴り響きます。

拙クリニックの第3回サロンコンサートでも素晴らしい演奏をして下さいました。「サロンンコンサートレポート」をご覧ください。

Photo3月26日(木)に鶴岡市文化会館で開場18:30、開演19:00です。
このコンサートの主催はYBC山形放送ということ。
拙クリニックで細々と開いた「サロンコンサート」とは規模が違います。ただ、鶴岡市文化会館は音響があまりよろしくないのでどんな響きになるのか少し心配しています。

庄内地方の今年の3月の演奏会は、3/1は庄内町響ホールで酒フィルの「ファミリーコンサート」、3/26は鶴岡で石井理恵さんのピアノリサイタルで決まり!ですね。v(^^)

0129写真は、拙クリニックから車で「生石街道」を3分程東へ行ったところからの鳥海山の絶景です。やはり視界を遮るもの少ない場所では美しい!
3/1のファミリーコンサートのステージ・照明などの打ち合わせに、指揮者の「タビの親父」さんと庄内町響ホールの事務所にお邪魔するため向かう途中で撮影しました。しばし、癒されました。

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2009.01.28

『おくりびと』ふたたび

0128(久しぶりに晴れ渡った空に映える冠雪の鳥海、いや〜今朝は寒かった、車凍ってました、ドア開ける時、「ベリッ」って車のドアの音じゃない変な音がしました)

酒田を主な舞台にした話題の映画『おくりびと』のDVD発売が3月18日に決まったようです。
AmazonのDVD売り上げで、まだ発売前なのにベストセラーのトップ10に入っていてビックリ。

第32回モントリオール世界映画祭でグランプリを獲ったのを皮切りに、日本アカデミー賞では19項目ある優秀賞のうち、当然入らない「外国作品賞」とか「優秀アニメ」とか「特別賞」を除いてほとんど全ての部門にノミネートされ、なんと13部門に『おくりびと』の名が入っています。

また第81回(なんと歴史のある!)米国アカデミー賞では外国語映画賞部門の候補5作品の一つとしてノミネートされました。
映画「おくりびと」の公式HP(こちら)にもブログ形式でニュースが載っています。その中で関係者の喜びの声の中の、名優山崎努の言葉がさすがに味わい深いです。

〜山崎努さん〜
『おくりびと』のこと
アメリカアカデミーとは驚いた。
『おくりびと』は、二年前に撮った作品です。
だから、以前一緒に旅をして仲良くなった友人のようなものです。彼がモントリオールで羽振りを利かせていることは知っていましたが、図に乗ってハリウッドまで行っちまったのか。
風の便りに友人の活躍を聞く気分。
「お前、旅費はどうしたんだ。着ていくものはあったのか」と心配しています。。。
〜〜〜〜〜

私のお気に入りの蕎麦屋の一つ、日吉町の「田毎」に、主演の本木さん、監督の滝田さん、そして山崎努さんが、連れ立たないで別々にいらしたそうです。山崎さんは特にお気に召したようで、酒田を去る日にもまた来店されたと店主の話。

「山形といえば蕎麦」と、庄内と内陸の違いを知らずに勘違いされたのでしょうが、酒田にも美味い蕎麦屋があって良かった。お魚は当然食されたでしょうが、6〜7月が旬の「岩ガキ」はダメだったでしょうね。酒田ロケは5月でしたから。

Nk(日和山の近く、日枝神社の向かいにある「NKエージェント」事務所として使われた旧料亭の建物です)
上記公式HPのトップでは宣伝用のダイジェストが観られます。

「第九」演奏で活躍した、飯森さんと山響。
合唱で参加した「酒田第九を歌う会」(地元の合唱団の合同)、まばらな観客役で出演した地元民や山響ファンクラブのメンバー、、、
そして「解散、、、します!」のシーンで出演した、我が酒フィルの仲間達。
平成19年の5月のゴールデンウィークのことでした。

公式HPの「予告編」をみると、全部で10種類もの予告編が観られます。その中でも「予告編」というのが一番長く一番酒田や仲間や知り合いが出て来ます。
またあの素晴らしい映画の感動が蘇って来ました。

米国アカデミー賞と日本のアカデミー賞のダブル受賞になるといいですね!
『おくりびと』ふたたび、です。

(そういえば、カウンターがもうすぐ35万。。。明日にもヒットしそうですね。350,000を踏んだ方、どうぞご連絡下さい)

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2009.01.27

山Q

山形弦楽四重奏団の事はこれまでに何度かこのブログでも触れて来ました。
公式HPがあります。「山形弦楽四重奏団HPへようこそ!」をご覧下さい。

その愛称が「山Q」(=Yamagata Quartet)なのですが、今週土曜日に第30回の記念すべき定期演奏会が山形市の文翔館議場ホールであります。山Qのメンバーのうち、3名が山響の団員という制約があり、なかなか土日に定期演奏会を開催する事は難しいようです(当然、仕事としては山響の仕事が優先される訳ですから)。
Qその演奏会の事が左の写真のように先日の山形新聞(1/24(土))の記事に掲載されていました。山Qメンバーの4人それぞれにブログをお持ちですが、この新聞記事の詳細は書かれていなかったのでここで私が紹介します。
この記事に関しての取材の事は、中島さんと倉田さんのブログ(チラッとは駒込さんのブログにも茂木さんのブログにもあったかも)にありましたので、それもここで紹介します。

中爺通信の「取材」をご覧下さい。
らびおがゆくVol.3の「取材受けました」をご覧下さい。

今回のコンサートでは、L.v.ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」に、F.J.ハイドン/弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.50-6「蛙」など聞き逃せないプログラムですが、特に幸松 肇さんの「弦楽四重奏のための4つの日本民謡第1番」~さんさ時雨・ソーラン節・五木の子守唄・茶切節~とともに、今回が日本初演となる山Q委嘱作品「弦楽四重奏のための最上川舟唄」があります。
     
HPに「日本初演」って書いてありますが、おそらく「世界初演」でしょう!
これも大変楽しみですね。

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2009.01.26

ついに除雪車投入!

昨日に引き続き、今朝はクリニックの職員全員(といっても男手一人に女手が6人)で頑張って可能な範囲の除雪をしました。
患者さん用駐車スペースを、何とか6台分ほど確保。
整形外科のように混雑しない医院だからこれでも何とかなります。悪天候のため予約を明日以降に変更する患者さんもいて、午前中の来院が10名でしたので何とか対応できました。

午後から雪も小降りになり、その後止みました。
Photo朝から頼んであった除雪車がようやく午後3時過ぎになって到着。
あっという間に地面が見えて来ます。
重機で雪をどけても、溶ける訳ではないのでどこかに捨てなければなりません。
雪を捨てる料金は別なので、駐車場の数台分のスペースを潰してそこに雪を集めてもらう作戦です。

Photo_2Photo_3どんどん駐車スペースが出来ます。
駐車スペースが出来た場所にスタッフの車を移動して、クリニック西側の10台分以上あるスペースの除雪にとりかかります。

Photo_4昨日二人で1時間半、今朝7人で40分程かかってようやく5、6台のスペースを作ったのに、重機一台で小一時間でこんな感じです。
Photo_5昨日の午後の積雪状況と比較して見ましょう。
重機の運転手さんは、昨日と本日で除雪作業を30時間もしているそうです。除雪は大雪の時しか声がかからないので人手も減っているとのこと。
道路の除雪隊とそれ以外ではまた専門が違うのだそうで、今回のような大雪では次々に依頼が来ていて大変なのだそうです。

除雪作業を見ていましたが、見事なハンドルさばきで素早くバックしたり、斜めに移動しながら除雪したり、ショベルを微妙に操作して雪を掻いたりしていました。
驚いたのは、ショベルを地面ギリギリに下げてバックしながらショベルの腹の部分(というのか?)で表道路から入り口の雪を引っ張って来てそれを今度は前進しながらショベルの中に納めて、雪を集めたスペースに寄せていました。自由自在に操れる、凄い技を見せてもらいました!

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2009.01.25

大雪です!!!

今日は山形県知事選投票日だというのに、昨日から断続的に雪が降り、朝の時点で30cm程の積雪でした。
今日は日曜日ですが午前10時から酒田フィルの練習。
9:30過ぎに出かけようと思ったら考えが甘かった!まず車の回り、そして車に積もった雪をどけて、道路に出られる様にするまで10分はかかりました。さらに街中も雪だらけで、除雪車も走っていますが皆ノロノロ運転。
普通なら10分程で着く練習場も今日は15分以上かかりました。

先日の総会&ニューイヤーの日から酒フィルのインスペクターをまかされる事になってしまいました。練習計画、練習時間の管理なども「インペク」(=インスペクター)である私の仕事。そのインペクが遅刻するのはみっともない。
Photo
練習開始時刻丁度ぐらいに到着した酒田C高校は、当然積雪で車を停めるのもままならず、先に着いたオケの団員が総出で雪かきをして駐車スペースを作っている所でした。車が停められなければ練習も始められません。ということで、練習開始は10:20頃になってしまいました。

午前中は「ピーターと狼」だけ。
先日、足達先生に教わった替え指を駆使しながら、まだまだですが何とか形になって来ました。漸く卵の殻が取れて、雛から羽の生え始めた所と言う感じでしょうか。まだ枝の上に身軽に飛び上がれません。このままでは狼に食べられてしまいます。
本番まであと5週あるので、何とか綺麗に羽のはえ揃った元気な小鳥になりたいものです。

午後は、シューベルトの未完成にスッペの軽騎兵にラデッキー行進曲にベト7の1楽章の「さわり」の練習。楽団指揮者も天候のこともあり、早めに練習を切り上げ、15:30前に終わりました。

私はそれから投票に行き、その足でクリニックへ。

Photo_2Photo_4予想していたとは言え、すごい雪です。
除雪車で除雪が行われた表道路(県道)からはクリニックの駐車場に入れません(雪の山に阻まれます)。
裏の道路脇に何とか停めて歩いてみると、やはり30cm以上の積雪。
Photo_3Photo_5雪道用の長靴は膝下まであるのですが、雪が入って来そうです。
クリニックの裏口に到達するだけでも「八甲田山死の行軍」のようです。
なんとかたどりついて、クリニックに置いてある除雪活動用のスキーウェアに着替え、除雪用のスノーダンプやスコップなどを出して除雪開始です。

これだけすごいとどこから手をつけたら良いのかわかりません。
とりあえず、明日の朝、スタッフが来た時に車が駐車場内にあがれる様に、道路から入り口を除雪し、駐車スペースが頑張って作ります。結構な労働。家内も駆けつけ二人で除雪しますが、なかなかはかどりません。ようやく3,4台は停められるスペースを作ったところで今日の作業は止めにしました。
Photo_6まだまだ断続的に降っており、折角除雪してもまた積もりそうです。クリニックの玄関の方は全く手が着いていません。というかそこまで辿り着けない程の雪です。
スキーウェアの中は汗びっしょりです。筋肉痛です。特に前腕と太ももが張っています。
陽も暮れました。
天候次第ですが、明日は「業者」に頼んで有料で重機を使って除雪するしかないでしょう。

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2009.01.24

酒田寒ダラ祭りと塞道の幕絵展

この時期の庄内地方の食と言えば「寒ダラ」の『どんがら汁』。
週末は庄内地方で週代わりにどこかここかで「寒ダラ祭り」が開催されています。

1/24、25は酒田市の寒ダラ祭り。
昨年は「海鮮丼や とびしま」のあるさかた海鮮市場に行ったので、今年は市中心部の「中通り商店街」へ行って来ました。
今日明日の開催ではありますが、寒ダラ汁は「売り切れ御免」。診療を終えて「ちゃっちゃと」お出かけしましたが、酒田市役所は県知事選の事前投票者優先で入れてもらえず、清水屋の駐車場へ。
中通り商店街についた時には13:40位になっておりちょっと心配。

Photoえ!もう売り切れ?!
人気のある店はすでに店じまいに入っています。

Photo_2よかった!!!
まだやっているところがありました。「寒ダラ祭り」にピッタリの天気。雪が横から降って来ます。
寒い中並んで待つももどかしくゲット!

Photo_3余りに寒いのですぐにがっついてしまい、1/3位食べた所で「しまった!写真撮ってなかった!」と慌てて写真。
肝、白子に岩のりも入って500円。
美味しい!

Photo_4清水屋デパートの横では、時間で「酒田北前太鼓」の勇壮な演技が始まりました!
寒さを吹き飛ばす、若い男女の元気なバチさばきにしばらく見とれます。
でもさぶい!


Photo_5「酒田まち中キャンパス」で明日まで開催している「塞道の幕絵展」を観に行きました。
「塞道の幕絵」とは酒田市の小正月の行事で、昔は街の方々に幕絵を飾って市民はこれを眺めるのを楽しみにしていたそうです。
上の幕絵は巨大なもので、江戸時代天保年間に描かれたもの。
題材は、「三方領地替え」が沙汰止みになって酒井家が庄内にとどまることになった「御座り」を酒田市民が祝っている図です。酒田は庄内藩酒井家の枝城「亀ケ崎城」があり、「御座り」の強力な後押しをした本間家のお膝元。この絵の中にも本間家が描かれており、現在もその場所には「本間家旧本邸」があります。
本日、どんがら汁を味わった中町商店街など、昔の酒田の通りが多少デフォルメされながら美しく描かれています。
歴史上の事件や物語を染め抜いた布幕「塞道絵幕」は板塀などに飾られたもので酒田の小正月を知る上で貴重な資料です
Photo_6Photo_7Photo_8



現在の飯森山(土門拳記念館や南洲神社のあるところ)から日本海そして鳥海山まで描かれています。
この絵の説明写真も同時に展示されていて感動すら覚えます。

Photo_9昔はこういった「塞道の幕絵」が小正月に町内会ごとに飾られたそうです。この写真は、あいおい工藤美術館のある現在の相生町で、「赤穂浪士四十七士討入りの図」が飾られたのを食い入る様に観ている町の子供達を捉えています。
娯楽の少ない昔では子供にも興味を惹くものだったのでしょう。
とても貴重な写真だと思います。

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2009.01.23

明後日は県知事選

ということで、テレビでは1/25の県知事選への投票を呼びかけるキャンペーンのTVCFを流している。
以前ブログ記事にもした『秘密のけんみんショー』で、おかしな風習のある県として脚光を浴びた山形県。その出身者として番組に登場したタレントのうち、寒河江市出身の佐藤唯さんと鶴岡市出身のウド鈴木氏の2名。

「やんだず〜、山形のことだず〜」
「にっこり(25日)投票、みんな行くべ!」
などと山形弁丸出しで県民に投票を呼びかけている。

このCFが流れた最初の頃から私は気になっていた。
いいのかな?これで。。。

どういうことかというと、寒河江市出身の佐藤唯が「ズーズー弁」を使うのは問題ない。それに対して庄内は鶴岡出身のウド鈴木は、これまでの人生で「ズーズー弁」は使った事がないはずである。
映画「武士の一分」などにも使われたような、「〜でがんす」というような上品な言葉を使う庄内人は少なくなって来ている様に思うが、「〜だのぉ」「〜でねがのぉ」「〜なだすのぉ」という風に、語尾に「のぉ」を付けるのが庄内弁。
同じ山形でも、内陸の「ズーズー弁」とはかなり違うのである。

上記県知事選投票促進TVCFでも、ウド鈴木は結局標準語のような言葉をしゃべっている。「のぉ」とも「ずー」とも言っていない。最後に二人で投票に行こう!と呼びかける時は佐藤唯と一緒に「みんな行くべ!」と小さいな声で言っている様に聴こえる。
これに対して庄内の人たちから反感を買わないのかな?と思ったというのが、「いいのかな?これで、、、」という私の懸念であった。
そうしたら、先日の新聞記事で、鶴岡市役所には「にっこり投票、みんな行こう!」という垂れ幕が下がっている事や、ウド鈴木の出身地の鶴岡の人から「行くべ!」というのは内陸の言葉であり庄内では使わない!とお怒りの抗議の電話があったという話が載っていた。

他県の人から見れば、まあ通じればいいんじゃない?と思うかもしれない。
しかし、前から何度もブログ記事にして来ている様に、現山形県は元々「酒井家庄内藩」「戸沢家新庄藩」「最上改易後、様々な大名が流されて来た村山山形藩」「上杉家米沢藩」の大きくわけても4つの異なる伝統と文化の地域に分かれる土地なのである。
すべて言葉が違う。
特に、「内陸」と呼ばれる新庄最上地区と村山山形地区と置賜米沢地区は、微妙に違うが似通っていて「ズーズー弁」であるが、「庄内地方」と言われる酒田、鶴岡地区は決してズーズーなど言わない。
米沢の人の様に「うこぎ」を生け垣にして食べたりしない。アケビの実を捨てて中に肉詰めにして油で炒めて食べるのも内陸中心の食文化である(庄内人も食べる人もいるらしい)。

要するに文化、言葉が違うのだから、もうちょっと配慮しても良かったかもしれない。
ギャラやスケジュールの問題もあるだろうが、米沢出身のあき竹城さんを起用すれば、「ず〜」ももうちょっとインパクトがあったか。。。

庄内の人なら、こう言うのだろうか。
「にっごり、とうひょう、みな、いごぉのぉ!」v(^^)

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2009.01.22

ソルノク交響楽団

山響の定期演奏会の記事のところで触れたハンガリー国のソルノク交響楽団。
日本人でそこの音楽監督を務める井崎正浩氏は、昨年の酒田フィル定期の指揮者であり、今年の秋10/25に予定している第37回定期演奏会の指揮もして下さる予定になっている。

そのソルノク響のことが、2日前、1/20(火)の山形新聞の記事になっていた。11面の「地域」の記事で「庄内」対象の紙面なので、もしかすると内陸の最上、村山、置賜地区の購読者には見られない頁なのかもしれない。
そこでここで紙面ごと取り上げる事にした。

Photo_2紙面が全てパソコンで読めると良いのだが、、、
「楽しみだの 今年のイチオシ」という記事に『姉妹都市ハンガリーソルノク市から楽団』という記事にまとめられている。
日本とハンガリーの国交樹立140年、戦後国交回復50年を記念して、日本ハンガリー友好協会などは「2009年ハンガリーフェスティバル」と銘打った様々な企画を準備しているらしい。その中でも、マエストロ井崎正浩率いるソルノク交響楽団が、ソルノク市のバルトーク室内女性合唱団とデブレツェン市のデブレツェン・コダーイ合唱団を合わせた60名を加えて、関係者も入れて150名近い大訪日団となる。
ソルノクと友好姉妹都市で毎年交流が行われている酒田のお隣遊佐町で11/21(土)にコンサート、酒田市の希望ホールで11/22(日)に「第九」を含むコンサート、そして確か11/23(月)には山形市でもコンサートを開催する計画である。
さらに、東京でも公演を行い、井崎さんの出身地である福岡市でも公演を行う準備を進めている様にお聞きしている。

ハンガリーと言う国は、馴染みのない人には「未知の国」に感じられるだろうが、結構日本、日本人に近い部分のある国である。まず、人種的にアジア系の血が混じっている人が何割かいる。人の氏名は、「姓」「名」の順番、つまり日本人と同じである。ソルノク響の創設指揮者であるバリ・ヨージェフ氏も、3年前ソルノク響と一緒に酒田に来てショパンのPコンを演奏し一昨年JAO酒田大会にも来てくれたピアニストのファルカシュ・ガーボル氏も名前の順番は「麻生・太郎」と同じである。つまり英語圏で言う所のファーストネームは、それぞれ「ヨージェフさん」、「ガーボルさん」なのである。

上記山新の新聞記事には写真が入っていて、平成18年に希望ホールでソルノク響+酒フィル合同のオケでピアニストのファルカシュ・ガーボル(彼はリスト国際音楽コンクールで1位なしの3位だった実力者である)とともに、ショパンのPコンを演奏しているところである。

ん?
って〜ことは私も演奏していた訳で。。。
あ!いますいます。
写真のピアノのすぐ上、後ろを向いている指揮者のすぐ左、私が座っています。タイミング悪くフルートを吹いていないシーンで、隣にソルノク響首席フルート奏者のボルバーラ(H18年のソルノク訪問時にはホームステイでお世話になった方)がサポートしてついて下さっています。

地元紙とは言え、地域頁とは言え、これだけ紙面を割いて取り上げて頂いて嬉しいですね。
だから、11/21,22の山響定期第200回記念に行く事を迷ってしまう訳です。遊佐公演か酒田公演かどちらかを聴かずに山形市に行くという選択はなかなか辛いものがあります。
ん〜、どうしようかな〜。。。

ーーー
今日は、先週の地吹雪でジムに出かけなかったので2週間振りに身体を鍛えて来ました。筋トレでは、たった2週間間を空けただけで、腹筋も背筋も斜腹筋も「ギシギシ」言いました。

Photo_3まあ、その前に、写真のようにたっぷり栄養もつけていたのですけど。。。(^^;;;
日和山に程近い酒田市船場町にある老舗『玉勘』の鰻です。江戸時代創業で現在5代目の主人がやっています。このあたりは近くに酒蔵「上喜元」の酒田酒造や、鮨屋なども多く、港方向に数分歩くと「海鮮丼や とびしま」もあります。
久しぶりの鰻、堪能しました!
玉勘の情報は「こちら」などでどうぞ。

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2009.01.21

『ピーターとオオカミ』

Dic212b先日来、時々書いている様に、この春、3月1日(日)に酒田フィルの「ファミリーコンサート」があります。
毎年、秋〜初冬に開催する定期演奏会は、いわば「硬派」の演奏会で、重厚な交響曲や素晴らしいプロの音楽家を迎えてのコンツェルトなどを演奏しています。一方、春の「ファミリーコンサート」は名前の通り、ファミりーや小さなお子さんも対象にしたコンサートです。

実は昨年、平成20年のファミリーは中止でした。
それは、オペラ『ラ・ボエーム』公演を主催したからです。
もう随分前の事の様に感じますが、まだ10ヶ月前のことなのでした。「大成功でした!」を参照下さい。

よって今年の「ファミリー」は2年振りになります。前回H19年の「ファミリー」の時は私はまだ大学病院の助教授職にあったため、限られた時間の中、冬の道を山形市ー酒田市の往復で練習に通い、フルートパートの仲間の温情でろくに練習にも参加できなかったのに、曲によってはトップを吹かせてもらったりしたのでした。2年前の「ファミリーコンサート」は、「ファミリーコンサート終了!」をご参照に。

今年の「ファミコン」は、酒田市出身の「活動弁士」佐々木亜希子を迎えてナレーションをお願いし、
(前半)スッペ/「軽騎兵」序曲,
    プロコフィエフ/ピーターとオオカミ
(後半)ボロディン/交響曲第3番
    シューベルト/交響曲第7番「未完成」
の予定です。
後半のボロディンの交響曲3番は第2楽章で終わっているので、ボロディンの「未完成」と言われています。「2つの未完成」というのが後半のキャッチフレーズ。この2つの「未完成交響曲」の間に、「あなたも指揮者に!振ってみましょう!!!」という指揮体験コーナーを設けます。
曲目は、『のだめ』でも有名になった「べとしち」=ベートーベン作曲交響曲第7番から第1楽章のサビの部分をやります。

さて、この魅力的なプログラムの中で、「ファミリーコンサート」の「ファミリー」たる曲と言えば、2番目のプロコフィエフ作曲「ピーターとオオカミ」。
この童話的ナレーション付き音楽の中で、主人公のピーターよりも活躍するのが「小鳥」のフルート。「子供のための」とプロコフィエフが書いているのですが、アマオケはもちろんプロの奏者にとっても簡単な曲ではありません。
先日、山響の足達先生からご指導頂いただけでなく、いろいろ勉強中です。


たとえばこんなのがあります。
第2日本テレビ「深夜の音楽会」から。ノーカットで読響の演奏が視聴できる凄い番組です。

こんなのもあるそうです。
「ちびまる子ちゃんのピーターと狼」

こんなのもあるのですね。
Naxos Music Libraryから「ピーターと狼」。

なんとなんと、こんなんまであるどっせ!
「明石家さんま(語り)/ピーターと狼」
なんと、さんまさんがナレーター。こてこての大阪弁で、話も脱線したりするそうで、一度聞いてみたいですね。しかも、カップリングがバイオリニスト、イツァーク・パールマンのナレーションの同じ曲(当然英語)。
関西人が英語を勉強する教材になるかもしれません。(^^
あ!実際に試聴できるんですね。こちら↓をどうぞ。
「ピーターと狼:佐野洋子、明石家さんま、、、」。さんまさんのナレーションが試聴できますよ。

小澤征爾さんがナレーションをしているのもあるようです。
小澤征爾指揮、ボストン響の「ピーターと狼」
これも試聴できますよ。

山本直純指揮のアルバムでは、故古今亭志ん朝がナレーター。
「山本直純フォーエヴァー」
部分的に試聴できますが、故山本直純氏の軽妙な語り口が懐かしい。まるで落語家です。役柄と楽器紹介を聞いてみて下さい。

中にはこんなのも。
「聖ルカ管弦楽団」。ナレーションはなんと女優シャロン・ストーン!アヒルの鳴き声が凄いらしい。
ちょっとだけ試聴もできますよ!

吉永小百合バージョン、黒柳徹子バージョン、ジョン・カビラ氏バージョン、○○バージョン、、、、
いや〜本当に無数に近くあるんですね。この曲の人気の高さが分かります。
これは、きちんと羽ばたける可愛らしい「小鳥」にならなければ。。。(^^;;;

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2009.01.19

山形交響楽団第194回定期演奏会(マチネ)を聴く

第194回ということは、あと6回で記念すべき第200回です。
今年の秋、11/21、22の2日に渡り、山形テルサで行われます。
なんと、飯森音楽監督以外に、創立名誉指揮者の村川千秋さん、名誉指揮者の黒岩英臣氏、正指揮者の工藤俊幸さんと、一公演を4人の指揮者が振るのです。これは見逃す訳にはいきません。

しかし、個人的には酒田フィルの定期演奏会を指導指揮してくださっている井崎正浩さんが音楽監督を務めるハンガリーのソルノク響がソルノクの合唱団とともに総勢200数十名で来日し、ちょうど11/21に遊佐公演、11/22に酒田公演が重なってしまっています。ソルノク響は、平成18年1月に酒田フィルがハンガリーまで出かけて行って一緒に演奏をし(私のショパンのPコンでの1番フルートデビュー)、同年3月にはソルノク響の選抜メンバーが来日して、遊佐、そして酒田で酒田フィルと共演し(「コンサート大成功!」を参照ください)、東京でも豊島公会堂(「第三種接近遭遇!」を参照ください)でコンサートがありました。
こういう御縁があるので、どちらを優先させるか大変悩みどころです。
山響の「第200回」はこの時限りですからね〜。しかも村川先生が山響を振るなんて、何年ぶりなんだろう。

ーーー
さて、話をタイトルに戻しましょう。
1/17,18の2日間公演で演奏されたのは、ブルックナー作曲交響曲第5番のみ。

これを聴くために午前10時半少し前に酒田を出てお昼頃山形到着。
Photo久しぶりに「ペペロンチーノ」でパスタを食べようと思って行ったら、「寒河江に移転しました」という張り紙が。。。グヮ〜〜ン!
南原町かな?近くにあるパスタを出すお店「ガトー・フレーズ」に変更して昼食。
急いで山形テルサへ向かいます。

コンサートの開演は午後2時なのでまだ1時間以上ありますが、なぜ急いでいたかというと、山響首席フルート奏者の足達先生に午後1時からレッスンを受ける約束をしてあったのです。
先日、真室川中央公民館での『ピーターとオオカミ』を聴いた時に、さすが完璧な「小鳥」を演奏された足達先生に直接ご指導を頂くチャンスをもらったので1分でも遅れる訳にはいきません。12:45頃山形テルサに到着。楽団員が出入りする裏口から私だけ入れてもらいバックステージの空いている部屋へ。
マンツーマンでレッスン開始(断っておきますがプロに30~40分程個人レッスンを受けるのですから当然「有料」です)。

毎日練習して来ているとは言っても、私の実力ではまだ「小鳥」らしく羽ばたくどころか、生まれたて、卵の殻を破ってようやくヨチヨチ歩き出した程度。先生の前で緊張しながら、難しいと思う部分、運指の疑問などを質問しながら指導頂きました。この曲は通して20分程度でそれほど長くはなく、活躍するフルートだって吹きっぱなしではないので、小鳥の部分を全部くっつけて演奏すると10~15分程度です。その中に、なんとなんと「替え指」を6カ所も教えて頂きました。32分音符の連続を「バタバタ」演奏しても音がクリアではなく綺麗に聴こえないのですが、「替え指」を使うとその音そのものはちょっと芯のない情けない音になったとしても、高速パッセージの中ではずいぶんとクリアに聴こえるのです。教えてもらったその場で「替え指」による効果が実感出来ました。後はこれをもっとクリアで高速に演奏出来るように練習するのみです。
中には「替え指」の使いようもなく、ただ頑張ってさらうしかないところもあるのですが、3月1日の酒フィルファミリーコンサートまでのあと6週間でなんとかなりそうな気がしてきました。「ヨチヨチ」歩きの雛から、羽が伸びてちゃんと木の枝に飛んだり出来るように頑張りたいと思います。
...

バックステージからは外に出ないでそのまま山形テルサの観客席のほうへ。
チケットモギリを通らなかったので、一旦受付に戻りチケットを見せてプログラムを受け取ります。
80分近い曲の間に休憩はないのでまずはトイレへ。館内放送でも繰り返し「途中休憩はございません」と案内していました。
音楽監督飯森さんのプレトークは13:50少し前にスタート。
たっぷりとお話しされましたが、プログラムにも書いてある「ブルックナー休止」とか「ブルックナーユニゾン」とかブルックナーに特徴的なことも解説されました。アーノンクールの解説の事(モーツァルトのレクイエムに大きく影響されている事など)や、ブルックナーは元々父の代から教会のオルガン奏者だったので、作曲にもオルガンを使ったのか、「バ〜〜ン」と鳴った後、協会の中で音が響いて減衰して行く時間が長いため、交響曲でもオケがtuttiでグヮ〜ンと鳴った後に、GP=全員休止の部分がたびたび出てくるということや、この曲は長く80分はかかるので皆さん、トイレは大丈夫ですか?とかそのようなお話でした。
前日1/17のコンサートも聴いて2日続けて来ているという熱心な山響FCのメンバーにお聴きすると、17日の夜のコンサートも満席ではなく空席が見られたという事ですが、マチネの18日は更に空席が目立ち、最前列3列は全部空いている状態、1階も後方の左右は結構空いていて、ざっと見渡して8割は入っていない感じでした。山形テルサで8割未満ということは650名いかない観客数。これでは酒田フィル定期の観客数よりもずっと少ない訳です。なんと勿体ない事か、、、と思いました。

山形の聴衆にはブルックナーは目玉にならないのでしょうか。私なら山響がブルックナーをやる限り万難を排して駆けつけたいと思います。いつもの定期演奏会なら、序曲、協奏曲+メインの交響曲というバラエティがあるのと、魅力的なソリストがいるという事も集客力に影響するのでしょう。今回、ブルックナー1曲で勝負なのでソリストもいない訳です。

(narkejpさんからTBを頂いています。そちらの演奏会レポートの方が的確で、しかも詩的な表現が散りばめられ、あの日の演奏がイメージしやすいと存じます。どうぞこの記事の下の方にあるTBをご覧ください)v(^^

始まりました。
変ロ長調の第1楽章。コントラバス4本(エキストラ一人)で主題をピッチカートで奏します。
それに呼応するように、高弦群が出てきます。一瞬の全休止(ブルックナー休止!)の後、弦と木管でマルカートに第2主題(?)を奏します。金管もffで続きます。
最初からマエストロ飯森も気合い十分。鬼気迫る表情で棒を振り、オケも迫力十分に付いて行きます。
第3主題も登場し、盛り上がったり、静かになったり、激しかったり、柔らかかったりしながらズンズンと第1楽章を進んで行くのですが、目標地点が見えない様な、これからどこに行くのだろう、、、という感じで音楽が続いて行きます。
なんと第1楽章だけで20分以上。511小節、練習番号で「Z」という気の遠くなりそうな長大な音楽がようやく終わります。

飯森さん、一度指揮台から降りて、丁寧にハンカチで顔や首筋の汗を拭います。
コンミスの犬伏さんが立って、再度チューニング。オーボエのA=442Hzに弦、そして管が再度合わせます。管は中に貯まった水分の掃除など、楽章間の間(ま)にしては長い休憩。クラのMさん、急いでリードを交換しています。信頼していたリードも2日間の公演でへたって来ていたのでしょう。

第2楽章はニ短調。
2/2拍子なのですが、始まりは弦のピッチカートによる3連符。2拍に6つはいるので、まるで6/8拍子の様な飯森さんのタクト。そこにオーボエが本来の2/2拍子(つまり4/4拍子と同じ拍数)で入って来ます。オーボエのS嬢、低いDの音がスムーズに出なかったように聴こえました。別にアラ探しをしに聴きに行っている訳ではないのですが、弦のピッチカートの中でオーボエ1本だけソロで出てくるのでちょっと目立ってしまいました。とても物悲しく切なくなる様な、しかしどこかに諦観というか超越したものを感じさせるようなメロディを美しく演奏されていました。
リード楽器はこういう長大な曲は大変だと思います。当日のゲネプロ、前日のゲネプロと本番、そしてその前2、3日の総合リハーサル。さらにそれまでの個人練習。相当な数の「調子の良いリード」を作って準備しておかなければなりません。クラリネットもファゴットも大変ですが、やはりダブルリードで出番も多いオーボエは、オケの中心に座るだけあってリードの準備、選択だけでも相当気を使うと思います。楽章間でリードを交換したくなる事もあるのではないでしょうか。結局、選択したリードがちょっとはずれだったのではないかと。。。
やはり20分くらいかかって第2楽章が終わります。

第3楽章。ニ短調、3/4拍子。
軽快なリズム、第2楽章の3連符を倍速にした感じに木管がメロディを奏でます。1番ホルンには結構プレッシャーのかかるソロ(しかも弱奏)が大事な所で入ります。ステージで演奏するのはかなり緊張して難しそうですが、Yさんは美しい響きでクリアしていきました。
時間は長いのか短いのかここまで来るとよく分からなくなって来ました。
3楽章が終わった段階で最初からすでに1時間経っています。
飯森さん、また指揮台から降りて汗を拭いています。犬伏さんがまた立ってもう1回チューニングです。1曲の演奏に3回もチューニングするなんてブルックナーとマーラーくらいでしょうか。。。

第4楽章。変ロ長調、2/2拍子。
第1楽章がまた始まったのかと思うような低弦のピッチカート。そこに唐突にクラリネットが邪魔する様に入ります。「え?間違ったの?」と思う位、唐突です。そして第4楽章の主題をクラリネットが奏でます。
「みんな、そうじゃないんだ!こうだよ!」
と言わんばかりです。ところが弦のトレモロが入って、振り返るような、回想するような、懐かしむようなおかしな雰囲気。そこに第2楽章と同じオーボエのメロディが入ります。今度はクラリネット2本で再度テーマを奏でます。
「だから!こうなんだよ!」
するとようやく低弦が、つづいてビオラが、そしてヴァイオリンがクラリネットの奏でたテーマを美しく奏でながら、弦だけのフーガに入ります。木管、そして金管も加わり、少し複雑な展開を見せた後に、いかにもブルックナーらしい主題が現れ、管と弦が絡みあいながら展開します。
それが一段落(が長いのだが)ついたと思った所で、ホルンを含む金管群のコラール。「ブル4」程のインパクトはないのですが、天上からの神の言葉のような、または神を賛美するような美しい響き。
これで終わるのかな、と思ったらまた戻った感じになり、そして金管のコラール、そしてフィナーレ(この辺りまで来ると記憶がかなり怪しくなりました、コンサート後のインタビューで飯森さんが「4楽章を一部割愛するような版もあるけれど一切カットせず、繰り返しもきっちりやって演奏した」と解説されていた)。

観客席から観ていても、いや〜金管群、頑張ってる!あ〜弦もトレモロ、気合いで弾き切っている、スゴいな〜、、、という気持ちになります。美しい音楽はそうなのですが、なんだか山響の団員さんの頑張りに感情移入してしまいそうになり、音楽を忘れそうになってしまいました。
そしてフィニッシュ!

飯森さんの手が止まり、一瞬の間があって「ブラボー」の声と大拍手。
拍手はしばらく鳴り続け、飯森さん2回目のカーテンコールではまずホルンのYさん、そしてホルン隊(特に3番ホルンも活躍しました)、続いてティンパニを立たせます。
この曲を通して、一番活躍したのはティンパニだったような気がします。pppのトレモロからfffの爆発まで非常にコントロールされて、「曲全体を作っているのは俺だ!」という感じでした。
続いて、トランペットのIさん。2日続けてこの80分の曲を吹き切るのは大変だと思います。トランペットの3人にもブラボーです。
続いてバストロンボーンとチューバの2人が飯森さんの指名により立ち上がって大拍手を浴びます。トロンボーン隊も良く頑張りました!私は見逃したのですが、曲が終わった瞬間、トロンボーンのNさんが小さくガッツポーズをされたそうです。そしてティンパニのHさんと目を見つめ合ってお互いを讃え合っていた様に見えたとは、私の隣で観ていた家内の感想です。
その後、オーボエ、ファゴット、クラリネット、フルートと木管群が指名されて立ち上がり観客の盛大な拍手を受けました。最後に弦5部、tuttiで拍手を浴びます。
すべてのパートが大変な曲ですが、体力的に一番疲れるのは弦ではないかと思います。とにかく「ブルックナー開始」に特徴的な弦のトレモロが多いのです。

こんな素晴らしいコンサートが日曜に、しかも久しぶりに晴れ渡った天気のよい午後に満席にならないなんてどうしてなんだろう?!と思いました。
118終演後のロビー交流会で、インタビューに答えて飯森さんが「山響の規模でブルックナーに取り組んで行く事には意味があると思う」というような事を仰っていました。通常はもっと弦の数の多い14型とかで演奏されるのですが、今日の山響は10型。コントラバスが4本でした。
でも金管の素晴らしさ、音の透明感と柔らかいハーモニー。まるで樹氷原の早朝の蔵王をイメージするような曲でもありました。オーストリアやドイツ南部(アルプスに近い地域)は、山形に近い、それよりももっと寒さの厳しい冬を経験する場所で、その澄んだ空気感、透明な太陽の光の感じと言うのは、空気の濁った、人混みの多い東京などの都会のオケでは表現できないのかもしれません。
山響だからこそ、空気の美しい、冬の厳しい鮮烈な寒さの山を間近に控えた田舎の山形だからこそ、そこに住むオケの団員だからこそ表現できる音楽なのかも知れません(そういえば、南米のオケとか中東、東南アジアのオケがブルックナー、、、というのはイメージ的にも想像できません)。

まあ、個人的な思い入れの多い、小学生的感想文みたいになってしまいましたが、とにかく酒田から往復いろいろいれて4時間弱かけてたった1曲を聴きに行った訳ですが、とても満足できる演奏会でした。交流会終了後、すぐに車に乗り、高速道路と月山道を飛ばして酒田に戻ったのは午後5時半頃でした。
ーーー

自宅に戻って着替えるのももどかしく、すぐに楽譜と笛を出して教わったばかりの替え指の確認と替え指を使った高速パッセージの練習をしたことは付け加えておかなければなりません。山響のブルックナーが素晴らしかったのは本当なのですが、その音楽に酔いながらも私の心の中にはプロコフィエフの『ピーターとオオカミ』の「小鳥」が入っていて、教えて頂いた奏法などが邪念と言えば邪念になってしまったような印象もあります。
5月の連休明けに予定されている,山響CDシリーズの「ブルックナー5番」を楽しみにします。4ヶ月後に心静かに集中してCDを聴いて初めてこの日の演奏会の素晴らしさが実感出来るのかもしれません。

P.S. 音楽評論家の東条碩夫さんのブログに1/18の演奏会がレポートされています。「まことに驚異的な演奏であった」と評されています。我が事のように嬉しくなりますね!
「東条碩夫のコンサート日記」をご覧ください。

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2009.01.17

今日、明日はブルックナーですが。。。

山響は、今日と明日、山形テルサで第194回定期演奏会。
音楽監督の飯森さんの指揮で、ブルックナーの交響曲5番一曲だけのプログラムです。
ハース版でやるとのこと。
1曲だけ、と言ったって、ブルックナーです。演奏には75~80分かかります。普通の交響曲2曲分はたっぷり。モーツァルトの交響曲なら3、4曲演奏出来てしまう時間です。
その間、休憩なしで演奏を続ける、指揮者と楽団員は大変でしょう。元々疲れる音楽だしね。

弦のトレモロ、金管のファンファーレ的咆哮。細かい動きの木管。どれも大変そう。
聴くほうも疲れそうです。
インターネット時代。
ブルックナー交響曲第5番のスコアが全ページ、ネット上で見れます。しかも今回演奏する「ハース版」です。こんな凄い事をやっているのは、山響創立名誉指揮者である村川千秋さんも留学したインディアナ大学です。
「こちら」をどうぞ!


今日明日といえば、酒田市民会館で「アンコン」こと「アンサンブルコンテスト」も開催されています。
第32回あアンサンブルコンテスト山形県大会は、「こちら」(希望ホールHP)と「こちら」(アンコン要領)をどうぞ!
両方を全部というのは無理なので、お天気次第で、本日は「アンコン」、明日は「ブルックナー」と言うことになるでしょう。
昨日も荒天で結構な積雪。
朝からクリニックの駐車場の除雪。また体が痛くなりました。

今晩は酒フィルの定時の練習。「小鳥」まだ羽ばたけません。

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2009.01.15

さぼっちゃいました。。。

木曜はクリニックが「半ドン」なので、市内のスポーツジムに行って普段の運動不足を少しでも解消すべく、筋トレとエアロバイクで汗を流したるんだ身体に喝!を入れています。
なるべく毎週行きたい、いや出来れば週に2回ぐらいは行きたいのですが、どうしても予定が入ってしまう時もあります。

今日は、今年初めてのクリニックの勉強会と引き続いて新年第1回の職員会議を行い、いろいろな問題点を議論したり改善策を話し合ったりしました。職員間の不協和音を調整する、そもそも不協和音が生じないように手を打つのも経営者、院長の役目ですので、前もって全員にアンケートを取っておき、会議の席上での個人攻撃や他スタッフの批判などはなるべく生じないように、また個人的な問題は個別に対応するので今日は具体策を講じる事の出来る建設的な話し合いというつもりで臨みました。

それなりに気を使ったのでしょうか。会議が終わったのが午後2時45分くらいで、ちょっと一休みしてそれからいつものようにスポーツジムに出かけるには十分な時間ではありました。自宅に帰ってちょっと休んで着替えて出かけても4時前にはジムに入れますので、いつもより軽めに1時間ぐらい運動するとしても十分な余裕はありました。
でも、行く気をなくしてしまいました。
精神的に疲れたと言うこともあります。

更に外の天気が悪すぎて、出かける気が失せたのも事実。01150115bいつも鳥海山を撮っている、院長室北側から外を眺めたところですが、山なんてまったく見えませんし、ビュービューという音ともに雪煙が舞い上がります。いかにも寒そうです。
(左は午後3時頃、右はほんの1時間後。どんどん天候が悪化しています)

0115_20115b_2こちらは院長室南側の窓から外を眺めた所。左は午後3時頃、右は4時頃です。
軽い地吹雪状態になって来ました。道行く車はヘッドライトを点けています。道路が暗くて見えないのではなく、自分を周囲に見つけてもらうための点灯なのです。

一昨日(1/13)と昨日(1/14)は、まず雪かきから朝の仕事が始まりました。
いくら除雪してもまた降るので、最低、駐車スペースの「線」と「車止め」が見えるように「スノーダンプ」と北国ならでは除雪用強化プラスチック製のスコップで、クリニックのスタッフとともに除雪しました。
道路から駐車場に入ってくる、歩道を横切る部分も、車が滑らないように、また入る場所が分かるようにと除雪し、クリニック前の歩道を人が歩きやすいように除雪しました。
まだ、お金をはらって業者に頼んで除雪してもらう程の積雪ではないので自分で除雪したのですが、2日間で腕と腰と足の筋肉が結構張っています。
この、除雪による筋肉痛も、天気の悪さに加えて出かける気を、特にジムで身体を鍛える気力を削ぎました。

ということで、今日は運動はさぼっちゃいました。。。
こういう日は、ゆっくりHDDに録画してある「N響アワー」とか年末年始の番組の録画を観たり、読みかけの本を読んだりして過ごそうと思います。

たまには、さぼる事も大切だと思います。


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2009.01.13

「山響ホリデーコンサート」

1月12日(月・祝)、「成人の日」。
真室川町中央公民館で表記コンサートがあったので、酒田からはるばる聴きに行って来ました。

「おもしろいぞ、オーケストラ」〜楽しい語りと解説で〜

というもので、指揮は佐藤寿一氏、司会・語りに劇団山形の平野礼子氏を迎え、前売りで一般1500円、高校生以下500円という破格の値段での楽しいコンサートでした。

曲目は、1)ヨハン・シュトラウスⅡ/喜歌劇「こうもり」序曲、2)プロコフィエフ/音楽物語「ピーターとおおかみ」(語りに平野氏)、そして3)ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67「運命」でした。

真室川中央公民館は入り口が3階にあり、観客席はなかなか立派な造りですが、ステージはいわゆる小中学校の体育館のステージと同じような物で、バックステージなどはありません。響きは決して悪くはありませんが(鶴岡の文化会館よりは響きがあると思いました)、後方が白いスクリーンなので管楽器の反響などはほとんどない状態でした。
山響は、数多くのスクールコンサートをこなしており、もしかするとどんな環境でも演奏できる(演奏せざるを得ない)順応性と言うか対応力も全国一ではないかと思います。

このコンサートを聴きに行った第一の理由は、「ピーターとおおかみ」。
3月1日(日)に庄内町「響ホール」で開催する酒フィルファミリーコンサートで取り上げる曲の一つで、指揮の寿一さん(酒フィルの指導指揮もして頂いた事があり面識がある、私の高校の2年後輩)と山響がどのように演奏するのかを勉強させてもらいに伺ったのです。酒フィル団内指揮者、ライブラリアン&チェロ奏者、オーボエ奏者、フルート奏者&インペク(小生の事)とその家族の総勢7名、車2台で庄内から出かけて行きました。

真室川に向かう途中、鮭川村で『池之家』という店に立ち寄り昼食。
Photo_7私と団内指揮者(タビの親父さん)は、写真の「鮎蕎麦」に舌鼓を打ちました。軽く素焼きにしてかけ蕎麦にいれた鮎の香りが繊細で大変美味しかったです。

ここ『池之家』さん(HPはこちら)は、蕎麦以外にいろいろな料理が頂けますが、まずはその店の佇まいが素晴らしい。蔵座敷もありますが、蕎麦を頂いた普通の座敷も昔ながらの天井の高い、古い襖絵のある大きな座敷でした。
ここに立ち寄った訳は、実はこの池之家さんがかつて酒フィルの指導指揮もされていた高橋誠也氏の実家なのです。高橋誠也さんのプロフィールは「ここ」でご覧頂けます。
故前田幸一郎氏や小林道夫氏に指揮法や宗教音楽、伴奏法を師事され、「東京J.S.バッハ合唱団」を設立され常任指揮者をされています。酒フィルを指導されていたのは20年くらい前の話なので私は直接面識はないのですが、タビの親父さんがこの店に皆を案内してくれました。

酒田から鮭川村まですでに1時間以上かかって、更に真室川は15分程「奥」に入って行く感じ。予想よりは雪は少なかったものの、車輪が滑るのを感じながらのちょっとスリリングなドライブでした。

会場より30分位前に着いたのですが、すでに10名以上並んでいました。
入り口近くで寿一さんにばったり。思いがけずコンサート前に挨拶ができました。
『ピーターとオオカミ』は「子供のための交響的物語」とプロコフィエフが副題を付けている通り、子供を対象とした音楽ではあるのですが、譜面はとても大変です。とても「子供用」ではありません。
特に「小鳥」のフルートは大活躍ですが、難度の高いアルペジオや高速のパッセージが断続的に続きます。「あひる」のオーボエも幅広い音域をこなす必要があります。オーボエの指使いに悩んでいた当団のMS嬢を伴って舞台袖に行ってみると、フルートの足達先生、竹谷さんにお会いでき、山響オーボエ奏者の佐藤麻咲さん(この方もMS嬢ですね)を呼んで来て下さいました。
コンサートの始まる直前に不躾に押し掛けたにもかかわらず、にこにこと演奏上の疑問点などにお答え下さいました。ありがとうございました!わたしは、足達先生に演奏上の疑問点をお伺いするレベルには達していないため、ご挨拶だけして遠慮しました。「小鳥」が羽ばたくどころか、まだ殻をようやく破って出ようとしている段階で、羽も広がっていないのです、私の場合。(一応、楽譜と楽器も持って行っていたのですが、終演後は雪の中を皆さん急いで撤収しお帰りの様子だったので、終演後のご挨拶も遠慮しました)

でも、普段練習で苦労している部分も、結局、真面目にサラって可能な限りきちんと吹くしかないのだということと、難しい部分に気を取られて疎かになっていた緩徐部分や伸ばしの処理などたくさん勉強になりました。本番まであと1ヶ月半あるので、毎日練習すれば、たどたどしくも羽ばたけるのではないかと思っています。

プロコ以外の曲では、まず「こうもり」。
新年に相応しいヨハン・シュトラウス二世の有名な序曲で、聴きながら思わず身体がスイングするようでした。寿一さんの全身で現す喜びの音楽がステキでした。

メイン?は『運命』。
しかし、普段あまりクラシックに馴染みのない人や子供を対象としたコンサートだったので、第1テーマや第2テーマ、楽章ごとの分析、3楽章から4楽章へ途切れずに突入する新しさ、当時はまだ珍しい楽器だった、ピッコロ、コントラファゴット、そしてトロンボーンを初めて交響曲に取り入れたベートーベンの斬新さ、革新的なことなどを、司会の平野氏と指揮の寿一さんのやりとりで解説していました。

アンコールはピチカート・ポルカ。
これまた楽しく弾む音楽。外は雪がまた強く降り出していましたが、新春を祝う幸せな音楽の時間でした。閉演後、平野さんに挨拶し、袖にいらした団員にも挨拶をして会場を出ましたが、自家用車で来た多くの山響団員と駐車場でまた挨拶。「気をつけてお帰り下さ〜い!」という感じで真室川を後にしました。

さ、「小鳥」、練習するのみ、さらうしかありませんね。

ーーーーー
先日の「ニューイヤー」、『管組』のリハ録音も恥知らずにもまた公開しました。
「メヌエットリハーサル」です。良かったらお聴き下さい。大バッハ様もきっと寛大な心でお許し下さる事と。。。(^^;;;;

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2009.01.12

新年会とニューイヤーコンサート

ウィーンフィルの向こうを張るものではまったくありません。
所属するアマチュア市民オケの平成20年度(平成21年)の「総会」、ひきつづき「新年会&ニューイヤーコンサート」が、1月11日(日)、庄内町響ホールの「小ホール」で開催されました。
(この記事の写真は、後ほどアップする予定です)

この小ホールは、昨年第2回庄内国際ギターフェスティバルでも使用したホールで、オペラ『ラ・ボエーム』の練習でもずいぶん使わせてもらいました。「大ホール」には敵いませんが、小アンサンブルに手頃な大きさで響きも悪くありません。

酒田フィルハーモニー管弦楽団(通称「酒フィル」)は、その創立時から団員である前会長(現相談役)によりますと、「前身」が「酒田フィルハーモニー」という名称で、後に「管弦楽団」がついたそうです。昭和41年の創立から計算して43年が経過しています。
『第九』演奏会や「国民文化祭」のオーケストラ部門の酒田開催などで1年に1回の「定期演奏会」を開催しなかったこともあるので、昨年で第36回の定期演奏会でした。

というわけで今回の総会は第41回でした。
Photo総会終了後、午後3時半過ぎから団員によるアンサンブル演奏の「ニューイヤーコンサート」を楽しみました。(写真は、ようやく新年会、まずは乾杯です)
Photo_2普段はオケとして一緒に演奏している仲間から、適宜組み合わせを作ってヴァラエティに富むアンサンブルを演奏するのも、聴くのも楽しいものです。

私はフルート吹きにとって、憧れの曲であり永遠の目標の一つでもある曲を演奏することが出来、(パフォーマンスの出来は不満足でも)大変幸せな時間を過ごす事が出来ました。
一つは、JS Bach作曲の「管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067」から、「ポロネーズ」『メヌエット」「バディネリ」です。
通称「管組(かんくみ)」と呼ばれ、大変有名な曲ですが、全曲演奏しない場合は、この3つが演奏される事が多いと思います。この3つの他に「序曲」「ロンド」「サラバンド」「ブレ−1&2」と全部で7曲から構成される「組曲」です。

Photo_4フルート1、バイオリン2、ビオラ1、チェロ1、コントラバス1、チェンバロ1の7名でのアンサンブルです。これだけの楽器と演奏者を揃えるのはプロでもそう容易い事ではありません。「市民オケ」に所属していて、家内がチェンバロ弾きで、チェンバロを持っているという恩恵に浴した訳です。それだけでも幸福な事でした。写真は演奏開始前、チューニング中です。

演奏はvoiceblogの方に徐々にアップする予定です(共演者からは止めてくれ!と叱られそうですけど)。まずは、「ポロネーズ」のリハーサル録音をアップしました。
良かったら「244. ポロネーズリハーサル」をお聴きください。
実は、本番当日までの練習は2回だけしかできず(年末年始だったので)、7名の演奏者が全員揃ったのは本番の日が初めてという状態です。このリハ演奏は、1発目ですが、全員揃った初めての演奏で、練習会場と響きも違うので何となく手探り状態ですが、3回ほど練習した中ではかえって一番「新鮮」で生き生きと聴こえました。

Photo_6本番は8番目の出演で、実はそこまでの1時間半ほどの間に宴会でもあるため飲み喰いをしており、私はビールもはいってやや「ほんわか気分」になっておりました。本番演奏は、なんと途中で1回止まってしまうという大失敗もやらかし、お酒と緊張でテンポも速くなり、かなりスリリングな演奏になってしまいましたが、とにかくこの曲を演奏出来たと言う事がなによりも幸せでした。

私はもう1曲、「大トリ」(?)に酒フィル会長+副会長+コンミスとのアンサンブルでモーツァルトのフルート四重奏ニ長調 K.285の第1楽章がありました。先日某所で演奏した奴です。そのため、今回のニューイヤーに向けての特別な練習は1回もせず、直前に1回だけリハをしたのみで本番となりました。
宴会が始まって2時間半。「管組」も終わって少しホッとした気分も手伝って、さらに飲み喰いを勧め、酒が飲める人が少なかったこともあって(多くは車で来ているので)ビールが更に入ってしまいました。さらに、楽譜が前回使ったのとは違うヘンレ版を急遽借りて使ったので、指示記号もアーティキュレーションの指示も装飾音も一部違う見慣れぬ譜面を使用してしまいました。
出だしで大失態。(;;)
「あれ?これでいいんだっけ?」というような頭で演奏を始めてしまい、最初の装飾音の入りが分からなくなり、それに酔いが手伝って頭と指が混乱してしまいました。落ち着きを取り戻して演奏に集中出来るようになるまで、曲の1/4ほどが終わっていたような感じでした。
大変恥ずかしい演奏になってしまいましたが、教訓としては「やはりお酒は判断力と反射神経を低下させる。飲酒運転は絶対にダメ!」ということです。。。(^^;;;;;;;

仲間の他の演奏もそれぞれに大変素晴らしく楽しい時間です。
クラ軍団(現在4名在籍し、ホルンと並んで管楽器の中では一大勢力!)にはバスクラも登場し、いい音を響かせていました。モーツァルトのピアノ四重奏(ピアノ1、バイオリン1、ビオラ1、チェロ1)や三重奏(ピアノ1、ビオラ1、クラリネット1)なども登場し、団員や団員の奥さん(昨年緒サロンコンサートでも活躍して頂いたS夫人)による素晴らしいピアノ演奏もありました。

Photo_5また団員が指導者を務めている、酒田C高校音楽部の選りすぐり精鋭部隊9名によるエルガー作曲「弦楽セレナーデ」の賛助出演もありました。第1バイオリン3、第2バイオリン2、ビオラ1、チェロ2、コントラバス1という少人数で、ピッチも揃った美しい演奏を聴かせてくれました。なにより驚くのは、女子高生全員、高校に入って弦楽器を始めたということで、小さい頃から弾いていないと上達が難しいと言われる弦楽器を弾きこなしている彼女達の努力には感嘆する他ありません。若いという事は、脳にそれだけ順応性と余力があるのでしょうが、個々の努力とそれまでの音楽経験が「もの」を言うでしょうし何より指導の賜物なのでしょう。Bravo!でした。

全14団体出演のニューイヤーコンサートは楽しく、あっというまに2時間半が過ぎ、閉会したら外は真っ暗。
朝、8時半のチェンバロ搬出、輸送、搬入、設置からすでに10時間が経っていたのでした。雪道をクリニックに戻ってチェンバロをまた「ジョンダーノ・ホール」に戻して、ようやく「酒フィル新年会」が終了したという感じでした。
皆さん、お疲れ様!

(明日(すでに今日ですけど)は、真室川で山響のコンサート。『ピーターとおおかみ』を勉強に行きます)
(写真アップは、明日以降になるでしょう)


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2009.01.09

今年の初鳥海

新年明けてこの1週間程、雪かまたはどんより曇りのお天気で、鳥海山の頂上までは全く見えませんでした。
今朝、ようやく、朝陽を浴びて白銀に輝く鳥海山が綺麗に見えたので、今年初の鳥海山の写真です。

0109院長室北側の窓から観たいつもの鳥海山。
午前8時10分過ぎ。


0109_2同じく、午前8時50分頃。
あまり変わりないか。。。
年明けの週でこの後患者さんが結構来たのでゆっくり鳥海山を眺める余裕がありませんでした。

以上。

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2009.01.08

小寒すぎて暖かい

二十四節気の小寒(1月5日)はさすがに寒かったと思いましたが、一年で一番寒い季節に入ったはずが今日などは日中の気温が10℃近くまで上がりました.

昨日1月7日の朝には「七草粥」を頂き、日本の季節の有り難さを噛み締めています。
本日、木曜日は新年最初の半ドンの診療日で、弛まないように体重を絞りにスポーツクラブへ。でもやはり年末年始の御馳走にお酒、そして運動不足のため体重は生涯最高体重に近くなっておりました(トホホ、、、)。40分バイクを漕いで(それくらいでややバテ気味)筋トレを6種類して、350gr体重が落ちましたが。。。

4時半頃クリニックに戻る時間、まだ空は明るく車のライトを付ける必要がない事に気がつきました。そういえば、冬至を半月程過ぎている訳で、冬至から春分の期間の1/6が過ぎているのですね。そんなことから、小寒を過ぎ、時候の挨拶的には「お正月」は終わり(本来の「松の内」は小正月の1月15日までらしいですが)なので、クリニック正面のシンボルツリーの電飾も今日から消しました。
クリスマスを祝うと言うよりは、年末年始を寿ぐという気持ちでしたので、もう少し点けていてもいいかな?とも思ったのですが、エコ、省エネの時代にあまり「電飾」というのもそぐわない感じですからね。


年末年始にクリニックの「地デジ」対応テレビ&HDDで撮りためておいた番組をようやく少しずつ観ています。昨年大晦日のベルフィルのジルベスターは「アメリカ」がテーマでした。今回は、ホルンのバボちゃんもフルートのパユ氏も降り番だったようですね。
「土佐の絵金」や「南座歌舞伎」や「小澤征爾のオペラの世界」などバラエティに富む、内容の深い番組が多くて楽しんでいます。
満を持して腰を落ち着けて楽しんでいるのが、ウィーンフィルのニューイヤーです。
「ああ、ウィーンの楽友協会、、、あそこに行ったんだな〜、、、」と1年8ヶ月前の旅行を懐かしんでいます。

今年のニューイヤーの指揮は、ダニエル・バレンボイム。私にとっては、アシュケナージと同様に「ピアニスト」としての活躍の方がしっくり来る感じですが、優雅な指揮をしています。

ちらっと噂に聞いた、ハイドンの「告別」。
2009年は、ハイドンの没後200年、メンデルスゾーンの生誕200年記念で、どちらをやるか考えてハイドンにした、とバレンボイムがインタビューで答えていました。
終楽章だけを演奏したのですが、演奏者が一人また一人と退席して行きます。
管は最初からオーボエ、ファゴット、ホルンだけですが、ソロを奏でては退席。バレンボイムも名演で、「え?!行っちゃうの?」というような表情。棒を振らずに立ち去る楽団員を追いかけようとしたり、最後にコンマスと第2バイオリン首席だけが残ったら、第2バイオリン奏者の横に座って演奏者の頭をなでたりして、そして最後は「誰もいなくなった」で、ひとり無音のステージに向かって指揮棒を振る、という演技でした。聴衆やヤンヤの喝采。途中から拍手が出てしまったので、バレンボイムはまだ演奏途中だと拍手を制するシーンも見られました。
新年の挨拶では、世界の幸せと共に、イスラエル国籍を持つバレンボイムとして特に「中東において正義がなされますように」という言葉が印象的でした。「戦争の中止」とか「平和」と言う言葉ではなく、「正義がなされる」という意味の強い言葉と感じました。

最後は私も大好きな「美しく青きドナウ」。聴衆のフロアで踊った子供達のバレエが可愛いらしく美しかった。まだ小学生ぐらいだと思うのですが、男の子は紳士で女の子なんか既に淑女の雰囲気。
酒フィルではなかなか難しい(美しいワルツを演奏するのは)曲ですが、いつかこの曲のピッコロを吹いてみたいものです。
そして、お決まりの「ラデッキー行進曲」。楽しいニューイヤーでした。

酒田フィルのニューイヤーは、明々後日、1/11(日)。
管組とフルート四重奏の練習しなくちゃ。v(^^)

そうそう、演奏会の告知を2つ。
1/12(月・祝)、山響ホリデーコンサート in 真室川
「おもしろいぞ、オーケストラ」〜楽しい語りと解説で〜
指揮 : 佐藤寿一、司会・語り : 平野礼子(劇団山形)
曲目 : ヨハン・シュトラウスⅡ/喜歌劇「こうもり」序曲
    プロコフィエフ/音楽物語「ピーターとおおかみ」
    ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67「運命」

そして、ちょっと先ですが、第1回目の告示。
3月1日(日)、庄内町響ホールで「酒田フィルハーモニー管弦楽団ファミリーコンサート」があります。
こちらでもプロコフィエフの「ピーターとおおかみ」をやります。
ボロディンとシューベルトの「2つの未完成」も演奏します。
そして、「ベトしち」(=ベートーベン作曲交響曲第7番)の『あなたも指揮者に挑戦!振ってみましょう!』という当日いらした聴衆から希望者を募って指揮者体験コーナーをやる予定です。
そうそう、「ラデッキー」もやるかもしれませんよ!v(^^)

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2009.01.06

5年目を迎えます

この拙いブログを始めたのは、平成17年1月6日。
ちょうど4年前の今日です。こちら「はじめました!」で最初の記事がご覧になれます。

昨日の時点でアクセスカウンターは34万を超えていました。
ココログがブログのアクセス解析サービスを始めたのは2006年5月のことなので、私のブログ開始よりも4ヶ月以上後のことです。よって、このブログに付いている「アクセス総数」を示すカウンターもブログ開始時からのものではなく不正確です。

0605_2解析サービスを始めたばかりの2006年5月の時点で、一日平均アクセス数は429(左の解析数参照)でした。解析サービスのなかった4ヶ月半=140日程の間の一日平均アクセスを300としても、4200アクセスがカウンターに表示される数に入っていないことになるのです。


Photoその後、アクセス人数、アクセス数は変動しながらもほぼ堅調を維持し、3年8ヶ月での平均は一日355アクセスを頂いております。
ブログ記事をアップしない日でも300以上のアクセスを頂いていて有り難い限りです。
レギュラーに記事を覗いて下さる方も少なくないのですが、私のブログの特徴の一つに、脳神経外科関連の記事、特に「くも膜下出血」とか「小脳出血」や「慢性硬膜下血腫」という病名で検索された方や、「診断書」「勤務医」「医療制度」といった医療問題関連で検索された方も多いようです。

確かに最初のうちは、勤務でもありましたし、病院勤務の脳外科医の仕事や医療問題などについても触れていました。ブログの公共性を理解していたつもりなので、極力言葉を選んで、危険な話題はスルーした事もあります。それでもかなり医療行政や現代における保険診療制度の問題点、専門医に対する評価の低さなどを嘆いたり、国や自治体の施策を批判めいて書いたこともありました。

立場が変わると、思うようにかけなくなる事も多く(特に大学病院で講師や准教授をしていた頃)、診療所開設者となってからは、保険診療制度の事もあまり触れていないようです。
主に、趣味であり生き甲斐の一つであるフルートや市民オケ活動などの話が多くなっていますし、グルメ話題もあります。

本心を言えば、医療行政、保険診療制度、病院勤務医の本音、開業医の本音などなど書きたい事は山ほどあるのですが、書いてしまえば「ブログ炎上」(?)ともなりかねないので、口を噤んでいるというのが実状です。

日本において「医師」という職業は、医学部で6年間学んで卒業し国家試験に合格した者に相当する言葉です。どんな勉強をしたか、どのくらいの成績で合格したか、その後、どのような研修を受け研鑽を積み勉強に継続し努力を続けているか、ということはこの「医師」という文字の中には含まれていません。
それは、「○○学会認定専門医」という文言で多少は判断出来ることになります。ただこの「専門医」も国(厚労省)が認めている制度ではない(国家資格ではなく、それぞれの学会の中での自助努力的な称号)ので、専門とする内容によって、学会によってばらつきがあると思います。

しかし、現在の制度では、病院や診療所において「○○科」を標榜する上において、国家試験を通った医師である必要はあっても、学会認定の専門医である必要は法的にはありません。法的にない理由は、政府や厚労省が直接関与していないと言う事もありますが、「○○専門医」だからといって、診療報酬を高くしたり給与を高くするようにはなっていないからです。すなわち、医療行政における予算や保険診療のおける診療報酬点数にまったく組み込まれていないのが現在の専門医制度です。
医師は、自らの自負と医師である上にある専門を極める一つの道標として専門医資格を取得しますが、決して専門医資格がなければダメな医者と言う訳でもないですし、なによりも診療報酬に直接関わって来ないのです。(手術点数などには専門医資格や前年の手術件数などが少々加味されてがいますが、最初に出来た制度があまりにもいい加減な基準だったので医師側の猛反対にあって今は「骨抜き」と言っても差し支えないものになっています)。

こういう、医療制度、専門医制度については、病院勤務医から診療所開設者になっても何の恩恵も得なければ不利益も被っていない訳で、その辺りの事については、これからも時を見て、言葉を選んで、内容を吟味して記事にするかもしれません(あまり期待は持てません、、、)。

ということで、拙ブログ、解説して5年目になりました!
これからもよろしくお願い致します。m(_)m

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2009.01.04

正月三が日

平成21年になって4日が終わろうとしています。
確かに、「一月は去ぬ(いぬ)」といいますが早いですね。

元日に三社参り+一寺詣でをして、夜はゆっくり。
2日は、当然フルートの吹き初めです。1/11(日)の酒フィルニューイヤーで演奏するバッハの「管組2番」の練習です。その後、軽い昼食を済ませて湯野浜温泉へ。
今年のお正月は、おせち料理は軽めに済ませ、お雑煮と餡持ちを有り難く頂きました。「おせち」を軽めにしたのは(とは言っても昆布もごまめも黒豆も栗キントンも頂きましたが)、1/2,3を温泉旅館で過ごす計画にしていたからです。

Photo天皇皇后両陛下もお泊まりになった事がある、湯野浜温泉の「亀や」さん。
ほとんどの部屋から眼前に日本海が見えます。ここは夏は海水浴場なのですが、冬真っ盛りの日本海。灰色の鈍く重たい海に見えます。風が強く、時折雪や霰が舞います。結構な高さの波がテトラポットにぶつかりくだけています。

Photo_2日没は日に日に遅くなりつつありますが、1/2は16:48となっていました。しかし、この天気では夕陽の姿は拝めません。お天気のいい日には絶好の夕陽鑑賞ポイントなのですが、冬のこの時期では仕方ありません。
あっという間に、冬の夜の海の恐い雰囲気を漂わせます。

その後、いいお風呂に美味しい食事を頂きマッサージも受けてゆったり。翌朝1/3も朝寝坊して、お風呂に入り、ゆっくり朝食。朝食会場では「餅つき」をやっていて、目出たい気分を盛り上げて頂きました。突立ての餅を使った「お雑煮」や「餡餅」も美味しく頂きました。
湯野浜温泉らしく、お雑煮には岩のりがたっぷり入っていてとても美味でした。

一旦家に帰って、荷物を片付け、ジョンダーノ・ホールで今年2回目のフルート練習をして、午後は秋田に向かいました。家内の実家に一晩お世話になり、また御馳走を頂きました。ここでは家内も私もまるで「お客様」みたいにまたゆっくりさせて頂きました。

そして本日お昼過ぎに秋田を出発。
家内の実家の近くにある「ブルーナイル」というエチオピア料理を食べさせるお店(エチオピア出身の方がやっている)に行きたかったのですが正月休み。昨年の「土崎港祭り」の際に行ったのとは違う「チャンポン」のお店に行きました。
Photo_3お店は賑わっていてお客さんで一杯。
メニューは「ちゃんぽん」と「皿うどん」と「焼きめし」のみ。なぜ、秋田に「ちゃんぽん」をメインにしているお店が知っている限りでも2店もあるのか不思議です。今日行ったお店の「ちゃんぽん」は、具材はまさに「ちゃんぽん」で味はとても美味しいのですが、スープはあまり白くなく(長崎チャンポンは豚骨などから取った白っぽいスープだと思うのですが)、においがあまり長崎チャンポンらしくはないように感じました。昨年行ったお店「I亭」の方が、見た目、麺の太さなども長崎チャンポン風で、本日行った「M屋」では麺を中華鍋で炒めているので一部焦げ目が付いていて「スープ入り五目焼きそば」風でした。
いえ、味はとても美味しいのです。九州出身の私にとっては「長崎名物」の「ちゃんぽん」とは、似ているけれど違うもの、という印象でした。

そして酒田に戻り、1/11のニューイヤーの備えて、第1回目の合同練習。
チェンバロ、バイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバス各1にフルートの7名で演奏するバッハの「管弦楽組曲第2番」からポロネーズ、メヌエット、バディネリの3曲。フルート吹きにとっては、これだけの楽器を揃えて演奏できると言う機会は、プロでもなかなかあるものではありません。気合いが入ります。(オシッ!)
今日は、実家帰省中のため、残念ながら第1バイオリンが欠席でしたが、次は土曜日に第2回練習。そして日曜日は本番です!!!ちょっと練習期間が短すぎますが、それが酒フィルニューイヤーの特色(?)でもあります。
本番が楽しみです。(私は、上記「管組」の他に、先日医師会の会合で演奏したモーツァルトのフルート四重奏の2つに出演します)

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2009.01.01

新年明けましてお目出度う御座います!

北日本は荒天のお正月になりましたが、お昼から午後早くにかけて、雪もやみ晴れ間もでました。
厳しい天気の中にも晴れ間のみられる年になって欲しいものです。
皆様はどのような新年を迎えられましたか?本年もどうぞよろしくお願い致します。

今年も「三社参り」に行って参りました。
まずは御成町の「八雲神社」へお参り。一昨年の10月に拙クリニックの地鎮祭をお願いしたのこちらの神官でした。

Photo_6つづいて日和山近くの「日枝神社」へ。立派な鳥居と山門をくぐって正面からお参り。昨年も書きましたが、この鳥居にかかっている「日枝神社」の文字は西郷隆盛の書と言われています。
(写真は日枝神社入り口の目の前にある、映画『おくりびと』で山崎努演じる納棺士の会社事務所として使われた、旧割烹小幡。「NKエージェント」という表札がかかっています)

そして、昨年と同じく飯森山の「南洲神社」へ。
Photo昨年はNHK大河ドラマ『篤姫』でまた西郷隆盛公の役割が見直されました。その西郷ドンを祀る神社は、本家本元の鹿児島はもちろん、宮崎県の都城(元は薩摩)、遠島された沖永良部島、そして酒田市の4カ所にあるのです。
お正月でも南洲神社にわざわざお参りする人は近所の人が多いらしく(社殿前に置いてあった芳名帳の元旦の記帳から)、とても静かな神社でした。小振りな社殿の横には『徳の交わり』という題のついた西郷南洲と荘内藩士菅実秀の座像があります。
神社の隣りに建つ「荘内南洲会事務所」は開いていて、今回もお邪魔させれ頂きました。ここには、西郷ドンを崇拝敬愛する人には流涙ものの南洲翁直筆の書などがたくさん保存されています。
今年も『敬天愛人』の書(のコピー)を買い求め、丸い額にいれてもらいました。昨年の書は自宅玄関においてあるので、新たに買い求めたものはクリニックに置きたいと思います。

そして、今年の「初詣」で本当に「初めて」の体験。
それは「日枝神社」のお隣りに建つお寺さん「海向寺」。
Photo_3昨年でしたか、マッチ=近藤真彦さん主演の刑事物テレビドラマにも登場しました。ここが有名なのは、「即身仏」、すなわち生きたままミイラになられたお坊さん。しかも2体もあるのです。(写真は昨年解体された旧の即身仏保存お堂の屋根)
日本全国に確認されている即身仏は16体で、そのうち8体までが山形県内にあり、しかもそのうち6体が庄内にあるのです。

Photo_2海向寺には、「忠海上人」と「円明海上人」の2体があります。しかも海向寺8代目住職は湯殿山の注連寺に即身仏として祀られている「鉄門海上人」で、ここのお寺の住職から3体もの即身仏が出ているのです。3体とも江戸時代のもので、東北の、庄内の当時の厳しさが窺い知れます。世の人々の苦しさを救うために木喰行者となる厳しい修行を行って即身仏になるしかない、という心で上人となられた有り難いミイラです。
Photo_5厳重に管理されたお堂(昨年来た時には補修工事中で拝観出来なかったのです)の中で対面させて頂いた2体。思わず手を合わせて頭を垂れる有り難さでした。
(即身仏の写真は撮れないので、明日以降にパンフレットを写真に撮って載せる予定です)

三社参りとともに大変感動的な即身仏との対面を元旦に行え、今年一年の無病息災をお願いするとともに少しでも世のため人のためになる仕事ができるようにお守りいただけるよう祈念申し上げました。

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