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2008.12.17

「夢の響演」を聴く

12/16(火)、酒田市民会館希望ホールで行われたコンサートに行って来ました。

全席自由3,500円、と言う事で良い席は早い者勝ちです。
Photo_2私は18時過ぎまで診療で、18:45開演では到底良い席は望めません。実行委員会に知人は大勢いますし、無理にお願いすれば出来たかもしれませんが家内に並んでもらう事にしました。市役所に用事のあった家内は17:45開場の1時間半近く前、16:20から並んだそうですが、それよりも早く来て並ばれていた熱心なファンが数名以上おられたようです。
言葉の感じから関西系の人もおられたようで、村治香織さんの熱烈な支持者なのでしょうか。
そのお陰で、前から6列目のほぼ真ん中という、ベストな位置(もちろん最前列で美しい3人を間近で眺めると言う手もあったでしょうが)でした。

もうベテランと呼んでもよろしいでしょう、漆原啓子さんは、ピンクのドレス。村治香織さんは真っ白、純白のドレス。向山佳絵子さんはブルー(薄い青紫)のドレス。
皆さんお美しい!
マイクを持ってMCありの楽しいコンサートです。
漆原さんや向山さんは村治さんのことを「かおりちゃん」と呼んでいます。「かおりちゃんと初めて一緒にやったのはいつの事だったかしら?」「え〜っと、あの時ですね、、、」と言う感じです。
村治さんは、大先輩のお二人の事を「お姉様方」と呼んでいました。
漆原啓子さんも若々しく素敵な衣装にお似合いの髪型で美しく凛々しく演奏されていました。座って演奏するよりも立って演奏する方が弾きやすいのでしょう(バイオリンという楽器は腕だけではなく体全体を使います)、最初と最後の3人のアンサンブル以外は立って演奏されていました。向山さんもまだ「若手実力派」と呼ばれるお立場ですが、チェロという楽器のせいか(どっしりと座ってグッと構える)一番貫禄があるように見えてしまいます。向山さんはN響で活躍されているチェリスト藤森亮一さんとご夫婦。チェロ奏者同士の夫婦というのはあまり聞きませんが(酒フィルのチェロのY夫妻もいますが、笑)、凄い才能の方が結婚されてお二人のお子さんは何をされているのか興味がわきます。

お二人の音色は、もう素晴らしいの一語です。
うっとりします。
しっとりしていて、艶があって、切れがあって、粘りがあります(なんのこっちゃ)。
激しくて、優しくて、強くて、切ないです(ますますなんのこっちゃ、ですね)。
MCの途中で、漆原さんと向山さんの楽器の事が話題になりました。お二人とも「○○製」という名前はおっしゃいませんでしたが、漆原さんの楽器が1660何年製で向山さんのチェロは1690何年製だと行っておられました。隣で家内が「バッハの生きていた時代の楽器だ〜」と感激していました。
漆原啓子さんのHP(http://www.keiko-uru.com/)には、「ストラディバリウス」というページがあってストラドについての解説がされているので、おそらく彼女の楽器はストラドなのでしょう。でもそうだとすれば、アントニオ・ストラディバリがまだ20代の若者の時の製作と言うことになります。向山さんのチェロは「誰の作かわからない」とご本人がおっしゃったとどこかの記事に書いてあったように記憶しています。でもストラドだとすれば、50才代で製作したもので脂の乗り切った頃の、特に名作が多いと言われるちょっと前くらいになります。
ちなみにJS Bachは、1685年生まれで1750年没、アントニオ・ストラディバリは1644年生まれで1737年没と伝えられています。

楽器が誰製で何年製であろうとなかろうと、演奏が素晴らしい事に変わりはなく、本当に惚れ惚れして聴き入ってしまいました。希望ホールの広いステージから1200人が座る客席に、音が広がるというよりは「飛んで行く」感じがしました。
そう、実行委員会の人達は「チケットが売れない」と心配していましたが、1階席は完全に満席。2階も満席。3階席が少し空きがあるというくらいでしたね。

そして村治香織さん。
ウェディングドレスを思わせる様な白いドレスでギターを抱え微笑むとまるで絵のようです。演奏も素晴らしいのですが「やはり美人は美人だな〜」と変な事を考えながら見入ってしまいました。彼女のギターは1990年代製だそうです。ギターという楽器はその素材などからしてもあまり長持ちしないものの様な気がします。とても柔らかで繊細の音がしていました。
今年の1月には、ほんの3,40名だけの限定的な「ムーンライトコンサートin名月荘」を間近でお聴きし、今回は1200席超の大ホールでの演奏。どちらも素敵な演奏でしたが、今回の方がリラックスされている様な表情にお見受けしたのはbalaineの勘違いでしょうか(1月のコンサートは完全なソロで、響きのあまり豊かではない蔵での演奏、しかも目の前に観客が座っているという条件ですので、緊張しやすい条件だと思います)。

プログラムはどの曲も素敵で、甲乙つけ難いですが個人的には2曲目のファリャのバイオリンとギターの「7つのスペイン民謡」と5曲目のコダーイの「ヴァイオリンとチェロのためのデュオ Op.7」が素晴らしかったと思います。
プログラムには載っていませんでしたが、前半に「ギターのソロと言えばこれという曲」という自らのMCで村治さんのソロ、タレガ作曲「アルハンブラの思い出」も演奏されました。熱狂的なファンの方か、私の前にお二人もスタンディング・オベイションをされている方がいました。

初めて聴く曲が多かったのですが存分に楽しめました。最後の曲、ヨーク作曲「トランスシリエンス」は本来はフルートとチェロとギターのための三重奏曲だそうで、フルートだったらまたずいぶん違った雰囲気だろうなぁと思いながら聴いておりました。

アンコールは、1曲目に有名なピアソラのリベルタンゴ。漆山さんと向山さんの激しい部分、情熱的な音色が観客を魅了します。村治さんは音量の低めなギターなので(PAは使っていたようですが)、控え目に聴こえます。
鳴り止まない拍手に応えてアンコールの2曲目は、グノーのアヴェ・マリア。村治さんのギターがベースのテンポを厳かに支えながら、時に漆原さんのバイオリンが、時に向山さんのチェロが前面に出て来て歌います。そして3人での美しいアンサンブル。陶酔、です。

MCも入っていたせいか、途中休憩も20分と長めでした。休憩時間に慌ただしくトイレやドリンクとならないよう、折角の美しい音楽をゆったりした気持ちで楽しんでほしいという実行委員会の思惑だと思います。18:45に始まったコンサートですがアンコール2曲目が終わった時は、21:20。なんと2時間半以上に渡るコンサートでした。
人気の高いお三方のコンサートで観客も多かったので、無料で車が停められる市役所駐車場はもちろん、希望ホール裏のホール専用駐車場も満車で、私は清水屋駐車場に停めました。希望ホールでのコンサートに際し、「3時間無料駐車券」はいつも出してくださるのですが、今回は車を停めてからすでに3時間を越しての閉演。「3時間を越えた方には1時間の無料駐車券をお渡しします」という実行委員長のS先生の場内アナウンス。
さすが細やかな気配りですね。合計4時間の無料駐車券になったので、今聴いたばかりの素晴らしい音楽を心に刻みながらゆったりと駐車場まで歩いて帰りました。
素晴らしいコンサートでした!

最後に、10月に発売されたばかりの村治さんの新作CDを会場で購入。
今回は全編JS Bachで、その名も「Kaori Muraji plays Bach」です。
Photoコンサートの写真も、お3人の写真も撮れないので、CDの中身、村治さんの写真集のような2009年のカレンダーを写真に撮りました。
先日、パユもバッハフルートソナタ全集を出したばかり。バッハはやはり音楽家にとって特別な存在です。このディスクにはチェンバロ協奏曲をギター版に編曲したのが2曲入っています。さっそく聴きましたが素晴らしい演奏です。
しかも、録音が凄い。何か濁りのない透明な特殊な空間をわざわざ作って録音したのかというように、音が澄んで聴こえます。録音技術の勝利のようです。

ーーー
うっかりしていたら拙ブログのカウンターが33万アクセスを越えていました。
30万アクセスが10月7日の事でしたので、それから2ヶ月と10日程で3万以上のアクセスを頂いていることになります。こんな雑多な内容の、推敲もろくにしない書きなぐりのブログに対して、日々400から500のアクセスがあるというのは、書いている本人が「?」です。
ありがとうございます。m(_)m

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コメント

333333を狙っておりましたが いつの間にか333613になっておりました。

希望ホールとジュンダーノホールが出来てから身近で素晴らしい演奏が気軽に聴くことが出来てありがたく思っております。

balaine先生やS先生など沢山の皆様が演奏会を支えてくれているのですね。ありがとうございます♪

投稿: KEN | 2008.12.18 01:18

KENさん、ありがとうございます。
必死で「生ログ」をたどって数えてみたところでは、「333333」は昨日の16時頃に、「kanden.jp」(関西電力グループのサービスでしょう)というURLをお持ちの方が、ブダペストの情報を調べるため検索をかけて拙ブログにアクセスされた時に、達成されたようです。
初めていらした方みたいですので、多分「333333」というカウンターにはお気づきではなかった可能性があります。
どなたか、「私、3333333でした!」という方、いらっしゃったら直接メールでご連絡下さい。何か、記念を考えます。

次は、350000でしょうか?今のペースだと、新年1月中に達成しそうです。v(^^

投稿: balaine | 2008.12.18 08:48

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