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2008.10.15

休日の音楽とプチ・グルメ

毎日、家に帰って食事をした後、「脳」が疲れていて長く起きていられません。昨日も22時過ぎには寝てしまいました。最近、疲れを感じて8時間くらい寝る日があります。どうしたんだろう?

ということで、10/12,13の連休の話。2日分盛りだくさんの内容で、長文になります。
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10/12(日)の午前はゆっくりして、家内がどなたかのブログで見つけたうどん屋さんに行きたいとの事で昼食はうどんへ。鶴岡といっても旧藤島町の「うどんの大井」へ。初めてなのでGoogle mapで探すと、また行きたいな〜と思っていたラーメンの「原田食堂」(昨年12/10の記事「庄内音楽フォーラム」を参照)のすぐ近くのようです。旧平田から旧余目を抜けて藤島へ。藤島駅前の通りを駅に向かいます。藤島川を渡る直前左手に「原田食堂」。暖簾が出ていて軽くショック。というのは、ここのお店、ご主人たった一人でやっているので、お休みの日にやっているのかどうか不確かなところがあり、酒田から出かけて来てやっていなかったらショックだな〜と思いなかなか来れなかったのです。やっているというのを見るのは嬉しい反面、やっている日に素通りする悲しさがありました。(^^;;;;
原田食堂を素通りして藤島川を渡ったらすぐに左折し数十m左手にお店があります。住宅街の中にあるのでちょっと分かりにくいですが幟が出ています。
Photo_5Photo_6左が冷たいざるうどんを温かい汁で頂く。右はかき揚げ天うどん。
元来、ラーメン、そば、うどん、どれも好きですがどれか一つ選べと言われれば「讃岐うどん」だった私ですが、四国を離れてからはあえてうどんを食す気持ちになれないでいます。「大井」のうどんはメニューに秋田の稲庭うどんや男鹿の塩などが乗っていますので、元は秋田の人なのでしょうか。稲庭うどん系も好きですが、庄内で食べるならやはり「麦きり」が好きです。ここのうどんもおいしかったのですが、本場讃岐に2年暮らしうどんばかり食べていた中学生時代を持つ私にとっては、脳と舌が記憶する「うどん」とは少し違うなと感じました。いえ、とても美味しいのですよ。ただ私の好みのうどんではないな、ということです。

うどんを食べてすぐに戻ります。また原田食堂の前を通ったら午後1時過ぎで暖簾はしまわれていました。ここはやはり昼丁度くらいに来ないとだめなようです。
うちの近所、歩いて2分くらいの富士見小学校で「富士見地区合同音楽祭」が催されます。今日の目玉は「酒吹」こと酒田吹奏楽団の出演です。
昨年の音楽祭には警察音楽隊が出演した事は、『日曜日、レコードを聴く』の記事にも書きました。
今年は、前半に富士見コミセンのコーラスグループの元おにいさんや元おねいさん達の暖かい歌声。「童謡メドレー」、「屋根の上のバイオリン弾き」からサンライズ・サンセット、そして「あの鐘を鳴らすのはあなた」を熱唱されました。
続いて、富士見小学校金管バンドの登場。揃いの制服に身を包みかっこいい!演奏は金管群とパーカッション(大小の太鼓に木琴、鉄筋など)。小学生の体格が昔に比べてよくなったとはいえ、唇や肺、腹筋などは当然小学生なので、音に芯がない感じは仕方ないのかな。まあ、そういう音を求めて聴きに行っている訳ではないのです。頑張って演奏している姿を見て、倉敷の小学校時代の音楽部の事を思い出しました。
そして後半、いよいよ「酒吹」の登場です。
Photoひろい体育館に迫力のサウンドが響きます(ちょっと響きすぎで演奏はしにくそうでしたが)。
スーザの『士官候補生』を聴くとブラバンで吹いていた中学時代に戻ります。2曲目のスパーク作曲『オリエント急行』は、列車の発車から途中ヨーロッパの街や山川平原を抜けて目的地に到着という物語性が明確に美しく演奏されていました。3曲目の『エル・キャピタン』では、まず曲をいろいろなパート別に分解して、ベース、パーカッション、メロディ、対旋律部などなど楽器紹介とともに聴かせてくれました。そして、全部を合わせると。。。という趣向は良かったです。
Photo_2Photo_3指揮者体験コーナーでは、MCの呼びかけに対して「指揮をしたい!」と言う人が全然おらず苦労していました。ここはやはり一人二人前もって仕込みをしている必要があったのではないかな〜と感じました。なんとか観客のお父さん2名、金管バンドのアルトホルン(ユーフォニウムの小さい感じ)の女の子1名が指揮に立ってくれて、観客の一人にすぎないのにちょっとほっとしました。
Photo_4その後、『崖の上のポニョ』、そして「みんな一緒に歌いましょう!」と『ふるさと』。観客の皆さんも声を合わせて歌います。
アンコールは、
最後にもう1曲。富士見小金管バンドと酒吹が一緒に『サンダーバード』で演奏です。
楽しい演奏会でした。
校長先生と教頭先生にご挨拶。来年は良かったら酒フィルも呼んでくださいね。ただ10月は、定期演奏会や市民音楽祭などイベントが多いのでスケジュール調整が大事ですが。

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続いて翌日、10月13日(月)は、「体育の日」で休日!

仙台で「せんくら」。荒川洋さんと早川りさ子さんという豪華な組み合わせでのモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」を聴きに行きます。
つい先日、10/5(日)に高木綾子さんのロビーコンサートを聴きに行ったばかりでしたので、今度は違うルートを通って行ってみようと、朝9時半頃出発して通称松山街道から清川で最上川を渡り47号線で新庄へ、そこからさらに最上町を通って鳴子を目指します。美しい紅葉を期待していた鳴子峡はまだ紅葉には早かったようで、観光客は結構たくさんいて駐車場も有料で誘導係なども出ていましたが、紅葉している木々はまだチラホラという程度。それでも仙台・古川(現大崎市)方面から鳴子に向かう下り車線は大渋滞。上り車線も渋滞はないものの交通量は結構多く、予想よりも時間がかかって古川で東北自動車道へ。高速に乗ってしまえば仙台までは20分ちょっと。12:30前に到着。
一番町近くの駐車場へ車を入れ、まずは昼食。仙台にくればやはり牛タンでしょう、ということで。
Photo_11「牛タン」発祥の地仙台にはたくさんの名店があります。一番町界隈にはたくさんお店があるのですが、私の大好きな『閣』はお休み。がっかりです。藤崎の近くで牛タン屋さんは、、、探しながら歩くもわからず。結局、二番町通りを渡って名掛丁商店街からダイエー近くの「利休」へ。店の前には短いながら行列が。。。お店を探しまわって時間をロスするくらいなら、と並びます。先日は市役所前の「利休」に行ったばかり。同じ店でも微妙に違うのは焼き方でしょうか。「利休」はチェーン店なので確か工場を持っていて、そこで仕込んでいるので牛タンそのものは同じはず。写真は、大量の注文を確認しながらひたすらタンを焼き続けるお兄さん。横には巨大な寸胴が。ここにはテールスープが煮込まれています。
Photo_12またまた同じパターン。「極」定食と1.5定食。こころなしか、こちらのお店の方が固め、やや焼き過ぎ?炭火で焦げ気味のところが香ばしい!満足です。
その後、藤崎でちょっとお買い物をして会場へ急ぎます。旭が丘にある「青年文化センター」を目指します。元仙台住民とはいえ、新しい道が出来ていたりで「カーナビ」なしでは困った事でしょう。10分ちょっとで会場に到着。地下鉄「旭が丘」駅やバス停にたくさんの人がいたのでちょっと焦りましたが、駐車場は空いていてホッと安心。会場へ。
入り口で大きな声でアナウンスしているお兄さんがいました。
「出演予定だった早川りさ子さんが腱鞘炎のため代役が演奏しま〜す!」
ええ〜!!!腱鞘炎!!!りさ子さんが出ないの〜!
ショックですが仕方ありませんね。ご本人が一番ショックなはずですから。大丈夫かな〜。

演奏会の写真はありません。
コンサートの冒頭にりさ子さんがステージへ。手の状況の説明と演奏できない事のお詫びがありました。そして代役の景山梨乃さんのことを説明。先般開催されたリリー・ラスキーヌ国際ハープコンクールで1位なしの2位になったばかり。また先頃行われたばかりのランパル国際フルートコンクールの優勝者と2回、「フルート&ハープ」の演奏をこなして一昨日帰国したばかりとのこと。元々りさ子さんの教え子であり、なんとなんとピッカピカの芸大1年生の18才!これからが期待される人です。
「あんさんぶる東風」(こち、って読むんですね)と指揮の松下さん、そして景山さんと荒川さんが登場。私は約800席の大ホールのもっとも後方、後ろから3列目という席。ここのホールは、山形テルサや希望ホールと違って、壁が石、コンクリートです。天井から何から石なので響きが違います。ステージの上方にはサントリーホールに見るような響きを反射させるガラスの板がぶら下がっています。ステージと後方の壁は木で出来ているようですが、全体としては天井の高い教会のような石造り。そのせいでしょうか、残響時間が長いだけではなくなんとなく反響が強く減衰が弱い感じ。つまりステージから離れた後方で聴いていると、音の定位が不明瞭でふわふわした感じで輪郭がぼやけるような印象を受けました。聴き比べてみないと分かりませんが、フルートのような四方八方に音が広がる楽器よりも、ベルのついている、ある程度音の出る方向性のある楽器、例えばトランペットとか、またはピアノのような石造りにあった楽器の方が合うホールなのではないかなと天井を見ながら考えました。
演奏は、荒川さんの美しく爽やかな音色で、若々しいモーツァルトでした。
ハープの景山さんは素晴らしい!上記のようなホールですが、音の強弱、メリハリがはっきりして、対旋律が美しく聴き取れ、全然固くない、柔らかい温かい音色でした。国際コンクールで最高位を穫った人なのですから当然ではありますが、突然の代役にも堂々とした態度で本当に素晴らしいハーピストだと思います。これからが楽しみな方です。
アンコールには、ハープとフルートだけで「アルルの女」から『メヌエット』。荒川さんの美音に景山さんの優しいしかししっかりとしたハープが寄り添います。うっとりする演奏です。
この組み合わせって、、、思わず声を出さずに笑ってしまいました。だって3日前、10/10の山響モーツァルト定期で、足達先生と内田さんのフルート&ハープのアンコールも同じ『メヌエット』でしたから。曲の長さ、親しみやすさ、受けの良さを考えるとこの曲になっちゃんでしょうね。
コンサートとしてはりさ子さんの演奏を楽しみにしていたので、正直がっかりした事は事実なのですが、この景山さんというハーピストに出会えた事はある意味でラッキーでした。荒川さんも絶賛していました。

会場で荒川パパ、ママ、そしてリコーダー奏者の知子ちゃんにお会いしました。知子ちゃんとお話しするのは確か2年ぶりです。荒川洋さんは終演後すぐに「サイン会」が開催されていたので、そこでちょっと慌ただしくご挨拶。先月結婚されたばかりのチェロ奏者の奥さんにもご挨拶。結婚祝いに山形県産高畠ワイナリーのスパークリングワインをプレゼント。ラ・フランスと柿のジャムなどもお土産に。バックステージには行かなかったので(行けば行けたでしょうが)りさ子さんには新妻えり子さんからお土産を渡して頂けるようにお願いして、ファンに囲まれて対応に急がしそうな荒川さんに挨拶して帰途につきました。
といってもまっすぐ酒田に帰る訳ではなく、一番町に用事があったので再びし中心部へ。

仙台ヤマハで楽譜を購入。そこで山響団員I氏にばったり。用事を済ませて、「カフェ・モーツァルト」へ。
Photo_13カフェモーツァルトは、私が仙台で高校生だった頃に出来た喫茶店。一番町の「フォーラス」のすぐ横。斜め向かいには「アップルストア」がある賑やかなところを階段でとことこ3階まで上る必要があります。ここはコーヒーが美味しいだけではなく、なんとなく音楽関係、特にクラシック関係者が集まるお店「だった」のですが最近は少し様相が変わって来たようです。
広瀬側の近くに「カフェ・モーツァルト・アトリエ」というライブハウスを持っていて、中学の同級生でジャズピアニストである岩崎佳子が昨年ここで演奏した際には酒田からはるばるでかけました。「今日の鳥海、昨日のライブ、そして驚き!」を参照。
この日は、甘いものが欲しくなった私は、ショコラ・モーツァルトというチョコレートケーキにアイスコーヒーのケーキセット、ちょっと疲れた家内はキャラメル・アイス(写真ではまるで卵掛けご飯みたいに見えますが)。体に糖を補ってそこから一路酒田を目指しました。
時間的に余裕はあるので高速道路を使わず、関山峠越えを目指したのですが、仙台西道路を過ぎて愛子(あやし)から定義如来(じょうぎにょらい)あたりまでず〜〜っとノロノロ渋滞で参りました。酒田に着いたら21時を過ぎていました。
往復6時間近い車の旅、短いコンサートではありましたが心に満たされるものを一杯感じられた一日でした。

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おまけのグルメ
ここでも何度か紹介している、比較的ご近所のレストラン『シェディオーク』。有機農業の契約農家からの野菜だけを使った料理と美味しいドルチェで女性に大人気のお店。先週の土曜日、診療を終えて、少し遅い時間に行ったのですがお客さんはいっぱい。しかも男性客は私だけ。
Photo_7Photo_8私はランチのBで、グラタンに、カレーかリゾットかドリアから選べるコースでカレーを選択。具には肉や魚はいっさい入らずすべて野菜だけです。でも淡白なあっさりした物足りなさはなく、野菜の甘みが凄い!グラタンの中のカブなんかは、噛むとジュワッと甘い野菜自体の汁が出て来て「うわっ!何、これ?」と驚く程。カレーの具も、カブ、サツマイモ、ジャガイモ、タマネギ、人参、キノコ類(しめじとえのき)、いんげんとお野菜だけです。そして結構辛い!
Photo_9Photo_10家内のランチAは、ミニパスタに、カレー、リゾット、ドリア、グラタンから選択。
で写真のリゾットは普通のイタリアンの「リゾット」を想像すると「え?!」と思う様なもの。お焦げご飯にコンソメスープを張って上に素揚げのおいしい野菜をたっぷり載せたもの。緑の葉っぱはホウレンソウ?何か聞くの忘れました。スープが美味しい!
デザートは、家内はここの定番「プリン」。今、ちょうど中町のデパート清水屋で「庄内んめもの市」とか言うイベントをやっているらしいのですが、そこにも出品されている絶品のプリンです(ちょっとお高い?)。私は、また「タルト・タタン」。
昨年もブログ記事に、ここの「タルト・タタン」は毒だ!とかいています(「連休続き」をご覧ください)。
あまりに美味しくて脳が溶けそうだと思ったからです。今回の感想は、、、
「おいしくて死んでしまいそう!」
でした。
先日の鶴岡の「岩のりのおむすび」を食べた竹中直人氏が「気が狂いそうになるくらい旨い!」と絶賛した、その真似ではありません。本心で出て来た言葉です。

音楽も、「んめもの」も心の洗濯だと思います。まじめに。
美味しいものを喜べる心を失うと、高率にうつ病になる恐れがあります。皆さんもいい音楽を聴いて心を安らげ、美味しいものを食べて喜びましょう。脳には「喜び」が必要なのです!!!

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コメント

うわぁ、仙台の街はbalaineさんの方が詳しそうですね。カフェ・モーツアルトは、知りませんでした。。。あと、牛タン屋も。利休はよく定食を食べに行きますけどね。また色々と教えてください!

投稿: ラブリー♪ | 2008.10.15 21:26

たっぷり睡眠も重要ですね。眠れない夜を過ごすより健康的です。
睡眠を欲しているときは、寝てしまいましょう(^_^)

「んめもの」じゃなくても、寒い時に温かな食べ物にありつけるだけで幸せと喜びを感じます。幸福(^。^)。。。
暖かな部屋と、暖かな寝床まで付いたら最高ですね。


投稿: ふなゆすり | 2008.10.15 23:24

ラブリー♪さん、どうも!
カフェ・モーツァルトはミニスコアでも読みながらお茶すると絵になる喫茶店です。
牛タン屋はいろいろ好きですが、一番町ブランドームの「閣」は絶品です。当たり外れなく美味しいのは「利休」ですけどね。
創業者が山形の河北町出身で、仙台牛タンの発祥の店と言われる「太助」もあのゴツゴツとした固さが好きですよ。柔らかければいいというものではないですよね。
昔の仙台は詳しかったのですが、最近は店が分かりません。だいたい、中心商店街が様変わりしました。昔は、喫茶店、本屋、靴屋が多く、「学生街の商店」という雰囲気があったのですが、最もにぎやかな場所にパチンコ屋が出来たり、本屋が無くなってブランドショップになったり今や東京と何も変わらない特徴の少ない町になってしまい、悲しいものです。

投稿: balaine | 2008.10.16 05:06

ふなゆすりさん、私でもそれなりに反省したり、落ち込んだりすることがあるのですが、「眠れない」ということはほとんどありません。人生で睡眠薬を使ったのは、海外旅行で時差ぼけした時に2回、これだけです。
どこでも、いつでも寝れる、これが脳外科医24年間で身に付けた最高の技術のようです。。。(笑)
睡眠は、脳にとって、一種のごちそうです。

投稿: balaine | 2008.10.16 05:10

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