2008年夏、宮崎、その1
東北では早くも秋の気配が漂い始めていますが、九州ではまだまだ酷暑が続く「日本の夏」でしょうか。
プライベートでは26年振りの宮崎紀行をしたためたいと思います。
初日、8/14(木)。
クリニックを休診にして、朝5時過ぎ起床。6時前に自宅を出発。朝マックも朝モスも6時ではやってないので、ファミマによって庄内空港へ。この時間は一般道を通っても30分かからず。駐車場は無料で置き放題。幸い、空港ビルに近い場所が空いていた。
噂の「ヒラボク・カフェ」は8/17からということでまだオープンしておらず、2階のショップで親戚へのお土産を購入。平牧の生ハム、ベーコン、清川屋のだだちゃ豆を使った饅頭「だだっこ」、木村屋の銘菓「古鏡」などをリュックサック(古!)に詰め込み、いざ搭乗。
羽田へはスムーズに到着し乗り継ぎのための移動(これがANAの端から反対側の端までの移動で遠い、遠い!)。1時間はたっぷりあるので、iPhoneでオリンピックの成績などを確認。
「空弁」も魅力的ながら、ちょうどカツサンドフェスタかなんかやっていて、銀座とかいろんなトンカツ屋のサンドを売っているもんだからつい2種類も買ってしまう。味は、、、「平牧」の三元豚の方がやはり旨いのではないかな?
9:20発の予定が機体変更などで9:35となり、いつもの羽田渋滞(滑走路に出て行くまでに6,7機並んでいて順番待ち)でさらに10分は遅れる。
途中寝ていたが、四国を越えた頃、ちょうど目が覚める。右翼前方に長い海外線。写真の右の方が大分方面で、おそらく日向市の細島の半島が見えている(ここが今回の目的地)。宮崎空港は写真のまだ左の方。
結局11:10宮崎空港着の予定が15分は遅れた。
日向に向かう前に、まずはJRで宮崎駅へ。空港駅があるのですぐに乗れ、ガラガラで、なんともレトロな車両。宮崎駅からタクシーで宮崎県庁へ。
建物だけの写真はないので、自分の顔が余り見えないように小さめの写真で。
いまや有名になった宮崎県庁。建物も素敵だが、とにかく植物が凄い。ワシントンパームにフェニックスに、アロエのお化けのようなものに、サボテンもにょきにょき。
なによりもこの空の青さ。突き抜けるような太平洋側九州の晴れた青空。紫外線が強くまぶしい。太陽が真上近くにあるので私の影もとても短い。
長く東北に住んだ者には陽射しがまぶしすぎる。秋田生まれの家内は、空の色と太陽の光の強さに最初は感激したものの、すぐに参ってしまった感じ。
一都道府県知事様のお写真のお額をピシャリとするなど不敬甚だしいけれど、こうすると似合っているからさすが東国バル様!実は、今回法事を行う母方の実家の遠い遠い親戚筋は、東国バル様の前に県知事をやっていてお縄を頂戴してしまった方なのである。
県庁内も少し見学。建物としては、熊本出身の県令三島通庸が造らせた山形旧県庁「文翔館」の方が古いけれど、現役の県庁として使っているところが凄い。
タクシーの運転手に教えてもらっていた、県庁のすぐ近くの「冷や汁」を食べさせるお店へ。
手前が「炭焼き地鶏定食(だったかな?)」。麦飯と冷や汁がついている。奥が「冷や汁定食」。お刺身がたった3切れだけ付いている。まあ、魚、刺身に美味しさは、酒田の海鮮丼屋「とびしま」の方が数段上だけど。
冷や汁は、昔は母が時々作ってくれたような記憶があるが、子供心にはあまり美味しいものではなかった。キュウリや大葉を入れた冷やしたみそ汁のようなもので、それを温かいご飯にかけるのだから、なんとなく「猫飯」的である。でもこのお店の冷や汁は大変美味しかった。すり鉢で供されるのだが、胡麻や味噌を摺っているのだろう。香りがよく、麦飯と良く合う。美味しかった!
冷房の効いたお店で冷や汁を食べて汗もひいたと思ったが、外に出るとそこは気温34℃の世界。隣に写真の「土産物屋」があり、ちょっとだけ入ってみてみた。
どうも、こういった、タレントやマスコミの力を借りまくっている、土産物屋というのは気に入らないのだが、台湾生まれのかき氷がとても美味しくて満足。
JRの時刻表を調べておいたので、タクシーで宮崎駅に戻り日南線乗り場へ。駅の改札は自動化されておらず、アロハシャツを着た駅員さんがスタンプを押して通る。なんとレトロな宮崎駅。
日南線は各駅停車でのんびりと行く。
ジャイアンツがキャンプをはる何とかスタジアムの脇を通り、昔は栄えた「こどもの国」の横を通る。子供の頃、確か一度はここに来てらくだの背中に乗って海岸線を歩いたっけな。
そして目的地「青島」へ。
駅は無人駅のため、ワンマン電車の先頭車両に移動して、運転手に切符を渡して降りるという、なんともローカルムード満点の世界。駅に降りて宮崎方面に戻る電車の時刻を確認すると(事前に調べてはいたが)やはり2時間半後!青島に2時間以上も用事はないので戻るのはタクシーだな〜と考えながら駅前の「一時荷物預かり所」へ。そこからてくてく5分程歩くと、青島へ出る門前市場のような賑わいの通りへ出る。青島の横には海水浴場があり結構な人が海水浴を楽しんでいる。
こどもの国〜青島はその昔、日本人の新婚旅行のメッカだったのだが、九州は初めての家内と、おそらく40年以上振りの私で有名な「鬼の洗濯板」を見ながら青島に渡り、青島神社にお参りする。
とても自然が造り出した物とは思われない造形の石?岩。セメントでくっつけたのではないかと思いたくなるような形。そして、誰が最初に付けたのか、素晴らしいネーミングの「鬼の洗濯板」。
洗濯板というものを現代の若者はわかるのだろうか?私がまだ小さい頃にはうちには洗濯板があった。ちょっとした洗濯物は、母が洗濯板でごしごし洗っていたのを覚えている。
自動洗濯機(絞り機付き)が「三種の神器」だった時代の事である。
暑いので、這々の体で(古!)青島から南宮崎までタクシーで移動。宮崎駅に戻るよりも日豊本線の通る南宮崎駅に行った方が、時間も料金も節約できる。急行に乗る事を考えていたら、ちょうど15:26の特急「シーガイアなんとか号」があったのでそれで日向へ。大人二人で割引になりちょっきり4000円。
ビデオには撮ったが写真はない。途中の日向灘を眺めながら、リニアモーターカーの実験施設であるひたすらまっすぐな高架を日豊本線の横に見ながら日向に向かう。40分程で日向市に到着。駅には地元で公認会計士事務所を経営する従兄弟が高級車で迎えに来てくれる。彼の家には車が3台あるので、その高級車セ○シオを借りる手はずになっている。
日向市のちょっとした高台にある豪邸に寄って、庄内空港から「リュック」にいれてえっちらほっちら運んで来た、平田牧場の三元豚の生ハムとベーコンと清川屋の「だだっこ」をお土産にお渡しする。まもなく、細島の眺めのよいホテル日向に向かうことになり、従兄弟のピックアップトラックに誘導されて母の実家があった(今は空き家)細島へ。
(顔が識別できないように写真は小さめ)
従兄弟は「海よう丸」の船長さん(本業は会計事務所の社長さんのはず、笑)。一人でこの船を操縦し、夜明け前から漁に出かけ、季節には「よこわ」というマグロの子供や、初ガツオをたくさん揚げるらしい。ちょっとだけ船に乗せてもらい、入れ替えた新しいエンジンや細島漁港停留の船ではこの船だけにあるらしいソナーなど自慢の武器を見せてもらう。私は魚には興味があるが漁にはあまり興味を持たない。船も好きだが、ヨットや船を持とうとは思っていない。時間もないし金もないからだが。
でもこんな環境で暮らしていたら船に乗って漁に出たくなるかもしれないな。。。
細島のホテル日向の泊まった部屋から眺める日向灘と太平洋。写真の右側の海岸線をず〜っと辿って行くと、シーガイアや青島方面が見えている。
空の色も海の色も東北の日本海側とは全く違う。これでは人間の性格も違うはずである。
一年間の日照時間が日本で一番少ないと言われる秋田県。自殺者も日本一と言われている。
一方、日照時間が日本で一位、二位の宮崎県。明るく、ゆるやかで、人も土地もにこにこしている気がする。
この夜は、従兄弟夫婦の招待で日向駅前で食事をともにし、旅の疲れを取るため早めに休んだ。
初日の紀行文のおしまい。
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コメント
詳細な紀行文 読んでいて自分が行って来た感じがしました♪
死ぬまでの間に一回は行ってみたいですね。
こちらはすっかり秋の気配。日本は狭いがすごいですね^^
投稿: KEN | 2008.08.19 21:11
宮崎、20年くらい前に、一度だけ行ったことがあります。日南海岸の「鬼の洗濯板」も見てきました。都井岬に泊り、夕焼けの野性馬を見てきました。八紘一宇の塔は不気味でしたが、飫肥町の「飫肥天」は抜群に美味しかった記憶があります。また行ってみたいものです。
投稿: narkejp | 2008.08.20 18:13
KENさん、死ぬまでなどと仰らずに(笑)。
朝7時の飛行機で庄内空港を発てば、11:30頃には宮崎駅か県庁にいる感じですよ。
投稿: balaine | 2008.08.22 14:02
narkejpさん、今はやはり地頭鶏(じとっこ)ですね。お店で食べた物より、空港で買ったお土産の方が美味しく感じるのは何故なのかな〜。結構病み付きで毎晩食べたくなります。
投稿: balaine | 2008.08.22 14:04
「炭焼き地鶏定食」を拝見し、4月に行った九州・四国の旅での「日向地鶏炭焼きステーキ?」を思い出しました。
第1印象は「これが・・鶏肉??」
牛肉にも負けない風味が有りました!!
お店にも依るのでしょうか??
香川・九州と、自身の旅と重ね合わせて、楽しく拝見しています。
投稿: kokutan | 2008.08.24 11:29
kokutanさん、4月だったんですか?
5月なら、デュトワが音楽監督の宮崎国際音楽祭でしたのに。
地鶏の味は、噛み応えがあり炭火焼の香りと共に野趣溢れる感じで、バーベキューという感じですね。ほんとに、空港で買ったおみやげの炭焼き地鶏が美味しかったんですよ。もっと買ってくれば良かった!と思いますが、これからこちらは早稲ではない「だだちゃ豆」の季節なんです。またビールが進んじゃいます。(^^;;;;
投稿: balaine | 2008.08.24 18:12