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2008.05.10

山響庄内定期酒田公演

酒田市民会館が新しく素晴らしいホールになって、酒田市出身の故岸洋子さんにちなんで「希望ホール」という名前になって丸4年=5年目を迎えました。

山響の定期演奏会は、それまで山形テルサか県民会館または市民会館で行われていました、鶴岡の文化会館と「希望ホール」でも「定期演奏会」をということになり「庄内定期」というのが出来た訳です。

Photo本日は、庄内定期酒田講演の第7回目の演奏会でした。希望ホールが出来たH16年には、小曽根真さんを迎えて小曽根さんの作曲になるピアノ協奏曲「もがみ」の演奏会がありました。指揮は、高校の後輩である佐藤寿一氏でした。
H16年の山響シンフォニックジャズコンサートは←こちら。3枚目の写真です)
H17年から定期演奏会になって年に2回「希望ホール」で公演があります。酒田公演4年目で7回目という訳です。

本日のプログラムは、なかなか意欲的なものでした(飯森さんはいつも意欲的ですが)。
1)キラール;オラヴァ
2)ショパン;アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調作品22
3)ラフマニノフ;交響曲第2番ホ短調作品27

キラールは、私は名前も知りませんでした。曲はもちろん初めて。
第1バイオリン5、第2バイオリン4、ビオラ3、チェロ2、コントラバス1という、全部で15名のアンサンブルです。
コンマスは、高木さん、フォアシュピーラーが犬伏さん、セカンドトップは舘野泉氏ご子息のヤンネ舘野、横に山Qの中爺、もとい中島さん、ビオラトップはバッハコレギウルムジャパンでも活躍されている成田寛さん、山Qの倉田さんが後ろにいます。チェロはトップが首席の宮城さん、横に山Qの茂木さん、Cbは相川さん柳沢さん一人。そして指揮は飯森さんです。
山響の弦のトップ奏者、これだけの陣容が揃うと凄いです。まず音の透明感が高い。アンサンブルが美しい。美しいだけではなく激しさも厳しさも表現する幅が広い。そして皆自信に満ちあふれた演奏をしています。
現在の山響のレベルの高さを如実に示す編成でした。メインにラフマニノフの3管編成の70名くらいの迫力の大型オケを持って来ておいて、その前にこの小編成。飯森さんの憎い演出だと思います。
(そういえば、最後に「エイッ!」とか「ヤッ!」というかけ声を全員でかけていましたが、楽譜にはなんと書いてあるのか見てみたいですね)

2番目のショパンは、ピアノが仲道郁代さんです。
相変わらず、綺麗で可愛らしい。細い!!!ちょっと狸顔(失礼!)の優しい表情をされていますが、演奏では、繊細なpppから迫力のfffまで、音域、音圧の幅が広い柔軟な音楽を奏でられます。
飯森さんと桐朋で同級生という事で、カーテンコールを受けた際にも、ステージから袖に控える飯森さんを手招き(しかも下から手を回すやり方!)で呼ぶ様な「友達」という感じです。
この曲は、プログラムノートにも書いてありましたが、映画『戦場のピアニスト』で最後に演奏された曲との事。終演後のホワイエでのインタビューで仲道さんが仰っていましたが、本来、ショパンはピアノとオーケストラのために書いた曲だったのですが、ほとんどピアノ単独で演奏されます。私もオケとの演奏を聴いたのは、有名な曲にも関わらず初めてでした。仲道さん自身もなかなかオケと共演で演奏する機会は少ないとの事で、山響としかも飯森さんと一緒に演奏出来た事を本当に喜んでいらっしゃるようでした。
ただ、曲は10分強と短いので、折角仲道さんが酒田までいらして下さったのにこれで終わりでは少し寂しいと思いましたが、観客の盛んな拍手に応えてアンコール。曲はショパンの「幻想即興曲」。私も最初の一頁分くらいなら弾いてみた事がありますが、本当に幻想的な、変化の多い、柔軟な演奏で、ブラボーでした。

3曲目のラフマニノフ。2番といえば「ピアノ協奏曲」が有名ですが、これはさんざん酷評された交響曲第1番のショックから精神科医の助けを得てまた作曲に取りかかり、その有名なPコン2番を書いた同時期の作品だそうです。どうりで、Pコン2番ととても似ている部分があり、飯森さんも言っていましたが「まるで映画音楽?」というような、甘い、切ない、旋律が繰り返されます。劇的で、優雅で、激しく、哀愁を帯びた演奏が延々と続きます。そう、この曲は長いのです。編成も大きいだけではなく、約1時間近く交響曲。それ故でしょうか、演奏される機会はあまり多くなく、アマオケではほとんど取り上げません。
3楽章のクラのソロ、美しい。第1バイオリンの旋律、そして客演首席コンマスの高木さんの美しいソロが希望ホールに響きます。コールアングレも美しい。トランペットもカッコいい。ホルンは5人(1アシ付きでしょう)で勇壮に、時に悲しげに響きます。ビオラもチェロも素晴らしい。。。

Photo_3(写真は終演直後の様子)
聴いていて、先日のSフィル(プロオケ)の演奏を思い出し、つい比較してしまいました。音楽に、演奏に、「比較」はつきものです。どちらがいいとか悪いとか、優れているとか劣っているとか、コンクールではないのでナンセンスだということはわかるのですが、圧倒的に山響の方が「上」だと思いました。まず音が美しい。アンサンブルが緻密。演奏が丁寧。そして団員が自信と共に音楽をする喜びが溢れている様に感じる、とまで言ってしまうと単なる「身びいき」でしょうか。
山響の苦しい時代を、「ガタ響」と揶揄された時代を知っているだけに、つい判官びいきになるのかもしれません。
金曜の夕方、開演が18:30だったこともあり、観客が少ない、8割位の入りだったのが残念でしたが。。。

Photo_28時半を回って、団員は急いで撤収、山形へバスで戻る準備をする中、飯森さんと仲道さんはホワイエでファンとの交流会を開いて下さいました。私は、知人のチェロのSさんとトランペットのIさんと少し袖でお話をして、ホワイエの交流会にも参加。
飯森さんは「音楽家は、僕はサービス業だと思う」と言い切っておられました。誤解を生みそうな発言ですが、芸術を求める人にサーブするという意味だと思います。コンビニの店員さんとは違います。サービスする内容が違い、サービスする志が違うと思います。

写真はNGと言われましたので、小さくしました。飯森さんはOKでしょうが、多分仲道さんのエージェントの関係で言われたのでしょう。問題があれば削除します。>関係者

いつもの司会のJS先生は、細みの酒フィル前会長の身体に隠れて見えません。飯森さんは、ラフマニノフの1時間に及ぶ指揮の直後にもかかわらず、着替えもしないでファンサービスです。お話もおざなりの受け答えではなく、本当にクラシックを広めたい、ファンから愛されたい、という思いが感じられました。仲道さんは、声も愛らしく、「木綿のハンカチーフ」(古!)を歌った太田裕美を彷彿とさせる感じです。「自分は『さらい魔』で練習が好きでピアノが好きで、子供の頃からいつも練習していた」というようなお話。「好きこそ、、、」ではありますが、一つの事を捲まず撓まず続けられるという事こそ、「才能」と言うのだと思いました。

ーーー
昨日は別の場所である医学研究会が行われていたので、コンサートの直後、遅れて参加しました。
大学の同級生で、今は、都立駒込病院の外科部長の要職を務め、NHKの『今日の健康』にも出演している「大腸がんの権威」である高橋慶一先生の講演があったのです。
(ついでながら、慶一君は5/10(土)午後8時からNHK教育の「名医に聞く」に登場します)
Photo_4直後の情報交換会から、N病院の消化器・一般外科の先生方の集まりに私も混ぜてもらいました。同じく酒田に開業している整形外科医のN先生と私の2名は、「慶一君」の同級生という事で「鈴政」での二次会に参加。外科の先生方と一緒に記念撮影です。前列右から2人目が大腸がんの権威、高橋慶一先生です。
昨年は同級生から2名、医学部の教授が誕生しましたし、このように同級生が活躍するのは嬉しい事です。私も頑張ろうという気になりますね。

明日は、「サロンコンサート」第1回。
演奏の練習として、もう1曲アップしました。
「プーランク・フルートソナタ」1楽章
は←こちらからどうぞ!

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コメント

こんばんは。
演奏会にいらしていただいてありがとうございます。
ひとつだけ・・・・。
Cbは柳沢君でした。
最近、子供が生まれて頑張っているお父さんです。笑。

投稿: らびお | 2008.05.10 22:23

あ!大変だ、訂正します!
ありがとうございました。>らびお様

投稿: balaine | 2008.05.10 22:44

さすが先生!詳細な情報をありがとうございます。

私は交流会後にブルックナーのCDにサインしていただき+マエストロが以前紹介してくれた「ツキを呼ぶ魔法の言葉」の小冊子にサインをしてもらいました♪

「この本はいいですよ!」とJS先生におっしゃておりました。表紙の太陽の写真の所にサインをいただきました。

今日の夕方はサロンコンサートでお世話になります。よろしくお願いいたします。

投稿: けんちゃん | 2008.05.11 00:38

庄内定期も魅力的なのですね。
秋田往復846kmより酒田往復の方が近いと思うので。機会があったら、いや・機会をつくって伺ってみたいものです。

ジョンダーノホール、サロンコンサート、いよいよ今日ですね。
集う皆さんは、わくわく・どきどき。楽しみにしていることでしょう。

子をもつパパと言えば、学会の後の懇親会の時、「いつまで娘と一緒に風呂に入れるか。」で、パパさんたちが真剣に議論というか、話し合ってました・・・。すごく真面目に。。子供を持つといろんな苦悩、苦労があるのですね。なんか、最後には微笑ましくなってしまいました。子供と聞くと思い出すエピソードです。

投稿: ふなゆすり | 2008.05.11 00:57

昨日、偶然にもテレビ拝見しました。なにしろズバリなテーマでしたからマミーは随分前からカレンダーにも書き込んでいたようで、私はコチラのブログの予告を見て拝見eye『おぉ~~balaine先生の・・・』と。いよいよ本日、素晴らしいホールと観客の方々のheart01に素敵な演奏が響き渡ることとnotes未だに後悔・・・。

投稿: ボリジ | 2008.05.11 13:40

けんちゃんさん、ふなゆすりさん、ボリジさん、
ありがとうございます。楽しい会でした。おかげで動き回ったにもかかわらずあまり疲れは感じませんでしたが、今朝起きたら鼻づまり気味の声でした。。。

投稿: balaine | 2008.05.12 12:10

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