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2008.05.13

サロンコンサート第1回報告

5月11日(日)、某脳神経クリニックのリハビリ室、別称『ジョンダーノホール』で第1回目のサロンコンサートを行いました。

こけら落としの演奏にお迎えしたのは、新日本フィルフルート副首席の荒川洋さん。
酒田のクラシック音楽シーンになくてはならない存在であるJS先生(あの、故佐藤久一氏を題材にした非常に長いタイトルの本にも、レストラン「ル・ポトフー」で歌を歌ったクラシック歌手として登場します)や、リハビリ室に置いたグランドピアノを元のヤマハの中古からハンマー、アクションや弦などをすべて新品に変えて調整した(半分、造ったと言えるくらい)I楽器のT氏などとは家族ぐるみで古くからの交流があり、H16年の「希望ホール」杮落し事業で初めて小沢征爾&新日本フィルを迎えた時に私も一緒に食事をする機会に恵まれました。(「自慢の写真2-6」

それから酒田に来られるたびに交流を続けていたのですが、今回このようなチャンスが生まれました。私にとっても、「ジョンダーノホール」にとっても、大変幸せな事です。

Photo朝一の飛行機で庄内空港着なのでお迎えにあがり、まずは酒田海鮮市場の海鮮どん屋「とびしま」を目指しました。荒川さんは朝からスペシャルなウニ丼をペロリ(私は550円の「づけ丼」)。そしてクリニックにお連れし、T氏による調律を終えたばかりの完璧なピアノをMS嬢の演奏により早速リハーサル開始。
小品を数曲やって、前半のメインのプーランク。
荒川さんの笛の音は、一言で言うと「ものが全然違う」という感じでした。私の笛の音を聞き慣れている家内などは「驚いた」「何事が起きているのかと思った」というぐらい、衝撃的な音でした。音量も大きいのですが、響き、音の深み、芯のある、柔らかく強い、要するに「強烈」な音色です。凄すぎて私は笑うしかありませんでした。
わずかな休憩を取って、後半のメインのバッハのロ短調ソナタ。家内がチェンバロを担当。繰り返し後は、フラウト・トラベルソ風の音を出したり、バロックなので自由な装飾を付けたり。チェンバロの音量に比べて笛の音量が大きく強いのでちょっとバランス悪いかな?と感じましたが、ホールの響きがカバーしてくれたようでした。

あっと言う間に12時を過ぎたので昼食タイム。
Photo_2平田牧場の本店がある酒田なので平牧直営店「とんや」でとんかつを、とお連れしたかったのですが、なにせ日曜日のお昼。行ってみたら、「11組待ち」。1時間は並ばなければならないだろうということで諦めました(土日は予約を受け付けてくれないのです、、、怒)。
市役所近くの名店、フランス風郷土料理のお店レストラン「欅」にお連れしてランチを頂きました。ランチのお魚のコース、魚がとても美味しくて荒川さんも感動していました。

戻って来たら、午後2時少し前。3時半開場なのでもうあまり余裕はありません。それぞれ「おさらい」して準備を整えます。3時頃にはチケットを求める人から電話や直接尋ねてくる人もいて、予定していた人よりも増えそうだとかすかな危機感を感じます。一方で、不幸があったため予約をキャンセルする人など「想定内」の出来事もあり、念のためチラシ兼チケット兼プログラムを増刷します。
医院の待合室や中待合いのソファも運び込んで、もしも予定より入場者が増えたらという事に対応します。

3時半前には高校生などが来場。受付をオープンするとあっと言う間にたくさんの人が来られ、開演10分前にはほとんど人が揃いました。私はこの日のために用意しておいた、ネットからDLしたJRの車内放送用オルゴール音源集から「主よ 人の望みのよろこびよ」をかけて、開演を告げます。荒川さん自作のCDや妹さんのリコーダーをメインにフィーチャーしたCD「『みんなしあわせ』荒川知子とファミリーアンサンブル」を案内。
4時少し過ぎていよいよリサイタル開始。会場は満員(7席ほど座席を追加して空席が5つくらい)。
荒川さん自作曲でご挨拶演奏。短いMCを挟んで、ドビュッシーの「小舟にて」、フォーレの「シシリエンヌ」、マスネの「タイスの瞑想曲」を続けて演奏です。荒川さんの深みのある響きの美音に皆酔いしれているようです。ピアノ伴奏も素晴らしい!

小休憩をして、プーランクのフルートソナタ。この曲は、1957年にプーランクが作曲し、プーランク自身のピアノにランパルのフルートで初演されています。この年に生まれた私としても思い入れが深い曲です。なお、プーランクは没後50年を経ていない事もあり、JASRAC登録作品です。最近はJASRACもネットを使って自動検索エンジンを活用し、日本中の演奏会を細かくチェックしているらしく、何の前触れ(電話での問い合わせとか確認)もなく、拙医院に「JASRACへの演奏会の登録と報告のお願い」という『指導』が郵送されてきました。ネットの世界はバーチャルな事も多いのにまったく確認もせず郵送されて来た事にまず驚きました。
医師や医院の宣伝に関して、インターネットのHPなどは町に設置した看板や新聞への広告などのような「不特定多数への宣伝」とは見なされず、インターネット接続環境を持っていて、意図してそこに尋ねてこなければ閲覧出来ない情報ということで、医療法、医師法の制限を受けないのですが、JASRACはインターネット上に公開した演奏などは、「不特定多数への自由な公開」という解釈になっていて、私のフルート演奏の「音ブログ」なども「取り締まり」の対象にされています。

個人がその個人的な趣味で演奏したり音楽会を開いたりする事も取り締まる事がどこまで正義なのか、妥当なのか、はっきりわかりませんが、言える事は「取り締まる」ならばすべてもれなく公平に公正に取り締まってほしいものです。JASRACは別に公的機関でも法的機関でもないはずなので、実際は「取り締まり」ではなく「お願い」という名前の「指事」「指導」なのですが。。。

さて、話がずれました。
プーランクのフルートソナタ、荒川さんの笛はもちろんMS嬢のピアノも素晴らしかった!大拍手。
Photo_3そして10分ほどの休憩を取って、後半のメイン、バッハのロ短調ソナタ。
これを聴くために、秋田の家内の両親や友人も駆けつけてくれました。初めて家内のチェンバロ演奏を聴く人がほとんどだった訳ですが、皆チェンバロに興味津々。JS先生から「チェンバロ、素晴らしかったわ」とお褒めの言葉を頂きました。
私は出ないのか?と何人かの方に言われましたが、まあ、初めてのことで準備に奔走したのと、主催者側としていろいろ気配り、目配りが必要だったので荒川さんとのデュオは諦めました。(^^;;;;

Photo_4アンコールは、まずドビュッシーのSyrinx。部屋を真っ暗にしたかったのですがその余裕がなかったのでやや灯りをダウンしただけ。大きな拍手でつづいて荒川さんの小品をもう1曲。
17:20頃、リサイタルは盛況のうちに終了しました。皆、満足げな顔をされていたのでほっとしました。ホールの事も褒めていただきました。

15分ほど休憩して、第2部、フルートクリニックです。
希望者が増えて、中学生3名、高校生9名、一般1名となったので、限られた時間でどうなるか見当がつきませんでしたが、そこは指導もなれている荒川さん。一人一人丁寧にポイントを押さえて指導をされて、時間は結局、17:40から19:20過ぎまで1時間40分もクリニックに時間を割いていただきました。中高の子供達は、皆、緊張しながらも目を輝かせ、イケメンで凄い音色の荒川さんを見る目が皆「ハート」になっているようでした。(笑)
クリニックが終了しても、学生達は荒川さんを取り囲み、なかなか離れようとしないので、「はい、撤収!撤収!」と声をかけざるを得ませんでした。

医院近くの「善べえ」というお店で荒川さんを含めて11名で「打ち上げ」。19時過ぎからを予定していたのですが、クリニックが大幅に伸びたので結局19:50頃からになってしまいました。楽しくフルート談義、音楽談義を交わし「お疲れさん」と慰労し合い、何よりも素晴らしい荒川さんの演奏に感謝、感謝でした。

やってよかった、サロンコンサート!
第2弾も既に計画済み。
不定期ながらどんどんやって行きますよ!

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コメント

第1回、サロンコンサート。聞く人も演奏する人も、みんな満足、良いコンサートだったのですね。

第2部のフルートクリニックでは、学生さんたち、balaine先生が少し恨めしかったかもしれませんね(^_^)
楽しい時間はあっ・という間に過ぎるもの。「はい、撤収、撤収」と言われても、去りがたかったのでは?
学生さん達みんなして、次回こそ!!と、心に誓っていそうです(笑)、6月は今回以上の熱気に包まれそうですね。

投稿: ふなゆすり | 2008.05.13 18:13

すばらしいサロン・コンサートだったようですね。学生さんたちの去りがたい気持ちもわかりますし、高揚した気分で帰ったことでしょう。読んでいるほうも、嬉しくなります。

投稿: narkejp | 2008.05.13 20:47

本当に素晴らしい演奏会でした♪ 所用があり学生クリニックは聴くことができませんでしたが大満足のサロンコンサートでした!

私もチェンバロの音が良かったと思っていました。普段聴く機会が少ないので その音にも酔いしれました。もちろん月2回の某練習でお世話になっているMSさんのピアノも最高でした。

昨日の希望ホールでは JS先生から「あんたどだば毎日会うのぉー」と言われました。8日の希望ホール・ボランティア登録会議 9日の山響の定演・・・確かに毎日お世話になっている自分を発見。balaine先生はじめ皆さんの温かいお心づかいに感謝です。ありがとうございます!

ジョンダーノ・ホール「サロンコンサート第二弾」今から楽しみです♪

投稿: けんちゃん | 2008.05.14 00:01

ふなゆすりさん、ありがとうございます。
時間にもう少しゆとりを持つべきだったかもしれませんが、日曜の夕方から夜だったので気になりました。保護者や指導者と一緒ではない学生もいたので、夜8時近くに終わるのでは問題ですからね。
次の6/28は土曜日ですが、企画盛りだくさんなので最初から終了が夜8時の予定なんです。。。

投稿: balaine | 2008.05.14 08:51

narkejpさん、ありがとうございます。
もし私が学生の時に、あのように目の前で素晴らしい音を聴かされたら、もっと笛を頑張っていたかもしれません。当日聴いていた20名を超える学生達の中で、一人でも「ああ、もっと上手になりたい!」「プロの笛吹きを目指したい!」と思ってくれたら嬉しいですね。
すでに近所に住む中学生からは「先生、私にフルート教えてください!」と頼まれており、不定期にみてあげる事を約束しました。

投稿: balaine | 2008.05.14 08:55

けんちゃんさん、おいで頂きありがとうございました。
荒川さん、素晴らしかったですよね。6月の上坂さんも素晴らしいフルーティストですよ。
http://angel-diary.flutekreis.com/
酒田、庄内に気軽なコンサートがもっと増えて、「毎日お会いしますのぉ」と言い合いたいものです。

投稿: balaine | 2008.05.14 08:58

はじめまして。実はクリニックの割と近くに住んでおりまして、以前から「サロンコンサート。行ってみたいな~」と思っていたのですが、諸事情が重なり、結局行けませんでした。
お話を伺ったところ、素敵なコンサートだったようで、今になって「何でいけなかったんだろう~残念!!」と後悔しきりでございます。

この酒田で素敵なミニコンサートを開いて下さる心意気に感謝でございます!
見ず知らずの通りすがりのものですが(とは言っても、義父の入院や、フィルの定期演奏会の影アナの仕事で何度かお顔を拝見しておりますが)、陰ながらミニコンサートの開催を応援いたしております。

投稿: 樰緒 | 2008.05.21 23:23

樰緒様、はじめまして。「ゆきお」と読むのですね。
次の機会には是非コンサートにいらして下さいね。
ブログ、拝見しましたが、かなりプラベートな内容ですので直接メールさせて頂きますね。

投稿: balaine | 2008.05.22 07:03

夜分に急に思い出してコメントしました。多分間違いがなければテレビで荒川氏〔だと思うのですが?〕と女性の演奏をお聞きした覚えがあるのです。リコーダーと優しい歌声の女性は妹さんだったような。。。

投稿: ボリジ | 2008.05.23 01:48

ボリジさん、多分それはNHK、おそらく仙台の放送局でやったものでしょう。東北地方限定だったかも知れません。
荒川さんの妹さんはある病気をお持ちなのですが、そのリコーダーの音はとても純粋で美しく、凡人には表現出来ない彼女の心の美しさそのものの様な音色なのです。
一枚2500円で「みんなしあわせ」というCDが出ています。アマゾンではこちら↓です。
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0010O5UVE/250-0207450-1602650?SubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2

投稿: balaine | 2008.05.23 02:04

はい、NHKでした。フルートの素晴らしい音色、天使のような歌声♪偶然とはいえ画面を通してですが、またまたスゴイ出会いをしていたようです。早速CD入手したいと思います。

投稿: ボリジ | 2008.05.23 09:16

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