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2008.04.29

フルートリサイタル+α

日付が替わりましたので、今日のことになります。
平成20年4月29日(火・休)、山形市の文翔館議場ホール(山形弦楽四重奏団が定期演奏会を行っている、あの会場です)にて、山形交響楽団首席フルート奏者である足達祥司さんのフルートリサイタルがあります。
リサイタルのパンフレットは←こちらです。

足達先生の2年ぶりのリサイタルになります。シューマン、シューベルト、ブラームス、ライネッケなど、バロック時代に比べるとフルートの為の曲が比較的少ないとされるロマン派時代の作品です。2年前は、フルートソナタの名曲、プロコフィエフに挑まれた足達先生。私の憧れの曲です。いつかは4楽章通して吹ける様になりたい!2年前の足達先生のリサイタルの事は、こちら→平成18年4月16日の記事をどうぞ。(記事の最後の方に、すでに病院勤務医を辞めようと考えている心の動きが記載されていました、、、(^^;;;)

山響の団員は、山Qを初めとして、オケの活動以外にもソロ活動、アンサンブル活動など積極的な方が多くて嬉しいです。オケとしては、定期演奏会以外にもコンサートがたくさんあります。その上、県内外の学校に出張して演奏する「音楽教室」も多いため、練習と演奏で拘束される時間は多いはずです。おそらく3日に1日かそれ以上は山響の仕事が入っているはずです。自分のパートの練習は、当然のようにその「仕事」の時間以外にさらうことになります。人によっては学校で教えたり、個人的に生徒さんを持ってレッスンしています。依頼演奏会も入ります。そうすると、盆暮れ正月を除いて(場合によっては、大晦日も演奏!)ほとんど毎日、練習か演奏をしていることになります。その中で、個人のリサイタルを開くということは容易な事ではありません。
その準備に要する時間、開催の為の手配(会場、人、チケット、宣伝などなど)、資金調達、チラシ作り、練習、リハーサル、、、やることがたくさんありますが、それらを山響の首席奏者としての仕事の合間に自らやるしかない訳です。足達先生の場合は、同じくフルーティストである奥様がかなりの力にはなっていらっしゃるはずですが、それでも楽な事ではないはずです。足達先生くらいの音楽家ならば、最低でも1年に1回くらいはリサイタルを開いてほしいところですが、上記の様な事で2年に1回くらいになっているのだと想像します。
仙台フィルのフルート奏者である友人のY氏も、10年以上前は1,2年に1回くらいソロリサイタルを開いていましたが、記憶する限りこの10年間に「ソロ」活動はないようです。諸般の事情があるのだと思いますが、勿体ない感じがします。一番大きいのは、経済的な問題ではないかと想像します。楽器会社や楽器店などから「後援」をもらいますが、特に金銭的に大きなバックアップがある訳ではないと思います。売れっ子タレントのような音楽家であれば、集客力があり、「儲け」も計算出来るので企業も乗り出して来るでしょうが、実力があっても一般には無名、またはあまり知られない音楽家はたくさんいて、「収益」を考える企業側としてはそういう「一音楽家」のバックアップは何か特殊なコネでもない限り易々とはしないでしょう。

ベートーベン、そのちょっと前のモーツァルトより以前には、自分の作曲や演奏で「金を稼ぐ」という意味での職業音楽家はなく、王侯貴族に召し抱えられたり教会付き(これも結局王侯貴族持ち)の演奏者や作曲者であった訳です。音楽は一般大衆には公開されず、王宮の中だけのものでした。民には民の音楽はありましたが、「クラシック音楽」として我々が知る多くの音楽は王侯貴族のものでした。
職業音楽家の立場が確立しても、彼らは作曲だけで、演奏だけで食べて行ける程の売れっ子とは限りません。演奏旅行やコンサートにはお金がかかります(場所、人の手配だけでも大変)。そこに登場するのは、「パトロン」です。チャイコフスキーに支援を続けたフォン・メック夫人(未亡人)のような立場の人がいてこそ、作曲活動を続ける事ができるのでしょう。

現在の日本のオーケストラの団員は、音楽的にレベルの高い人達でも、そのオケの団員として「お給料」を基本に生活する「サラリーマン」的な部分があります。批判しているのではなく、事実を書いているのです。高くはなくともある程度の生活の保障があります(日本のオケ団員の給与は一部の特殊な例を除くと欧米の有名オケの給与の半分以下、場合によっては3分の一くらいです)。それにプラスアルファ、生徒さんを持って個人レッスンをして言葉は悪いですが「稼ぐ」くらいでしょう。生活がある訳です。家族を養わなければならないのです。「霞を食べて」暮らす事は出来ません。
演奏者として、楽器にも楽譜にも衣装にも、金をかけない訳にはいきません。「商売道具」です。燕尾服や靴の値段など、一般の服に比べると驚くのような値段です。そういった日々の仕事と生活の中で、個人のリサイタルを企画立案実行するというのは並大抵の努力ではない、と言う事が言いたかったのです。

精一杯応援する為に、酒田から聴きに参ります。往復3時間ちょっとくらい大したことではない、それだけの価値のあるリサイタルだと思います。私は、フォン・メック夫人のように経済的に支援出来る訳ではありませんが、音楽を、フルートを愛する者の一人として、プロ、アマを問わず多くの音楽愛好家を支援し応援し共に楽しむ事を最大の目的として、自分の医院のリハビリ室(えっと、『ジョンダーノ・ホール』です!笑)を設置し、そこでのサロンコンサートを企画しているのです。

*****
現時点で開催の決定している、「ジョンダーノ・ホール」のイベントは、、、
○5/11:荒川洋さん(新日本フィル)のミニリサイタル&クリニックです。プーランクのフルートソナタ(ピアノ伴奏)、JSバッハのロ短調ソナタBWV1030(チェンバロ伴奏)他、決定!です。荒川さんのオリジナル作品も演奏して頂くかも知れません。「荒川洋:作品集 2005-2008」は←こちらでご覧になれます。翌5/12は小澤征爾指揮新日本フィルの酒田公演ですが、午前中(平日ですが)に、希望者に個人レッスンを企画中です。
○6/28:上坂学さん(フルートクライス主宰者)のコンサート&講習会&フルート試奏会&楽器無料メンテナンスです。ドップラーのハンガリー田園幻想曲、ほか企画立案中です。上坂先生のお力で、M社のフルート修理室長のI氏(なんと酒田出身!)もいらして下さる予定ですし、M社の18KやPTPなどの試奏も出来る予定です。6/29(日)には希望者に個人レッスンも予定します。

「プロの音楽家」なのですから、それ相応の当然の「ギャラ」が発生します。よって「有料」のイベントです。でも一般的なこういうリサイタルの料金からみれば、およそ「半額」を予定しています。
演奏会場、備品(椅子、スリッパ)、空調電気代、チラシ作成費用、連絡の為の電話FAXメールなどは、当然私の持ち出しです。自分の趣味でもある訳ですから、これで儲けるつもりはありません。というより、確実に「赤字」です。でも大変楽しみです!

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