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2008.04.13

プレコン報告

昨日の記事に書いた様に、庄内町「響ホール」小ホールで午後7時から、松尾俊介&福田進一のコンサートがありました。

Photo_7演奏中の写真は撮れませんので、開演前のステージの写真です。
「小ホール」は平面図で見れば「まん丸」というか天井の高さが7,8mの円柱状の部屋で、椅子をずらっと並べても200席程度の大きさです。酒フィルは結構練習場としても使っています。響きは悪くはありませんが、その形状から座る場所、演奏する場所によって変な響き(増幅される様な、集音される様な変な感じ)のする場合もあります。
 プログラムは前半は松尾さんのソロ。後半は松尾さんと福田さんのデュオ。
最初に、「第2回庄内国際ギターフェスティバルin響」の音楽監督である福田進一さんのご挨拶。松尾さんの紹介と、8月のフェスティバルの招待ギタリスト、講師、そして8/26〜8/31の6日間毎日のコンサートなどイベントの紹介です。
ざっと紹介すると、8/26(火):福田進一&エドゥアルド・フェルナンデスDUO、8/27(水):大萩康司と仲間達(池田慎司、金庸太、L.ブラーボ)、8/28(木):ギター協奏曲の夕べ(飯森範親指揮、山形交響楽団と福田進一、E.フェルナンデス、大萩康司、松尾俊介、葉登民、李成雨、沖仁)、8/29(金):日中韓の若手ギタリストによるシンポジウム、8/30(土):沖仁〜真夏の夜のフラメンコ(余目駅前ひろば)、8/31(日):ファイナル・ガラ・コンサート(参加者全員)、という贅沢な盛りだくさんのイベントです。あえて、敢えて言うなら、第1回と違うのはスケジュールが合わずに村治佳織さんが参加出来ない事が残念です。「第1回」の事は、2005.8.29の記事ファイナル・ガラ・コンサートをご覧下さい。

さて、第1部。
松尾俊介さんが一人で登場。挨拶代わり(?)にまず最初の曲は、バリアス・マンゴレの「大聖堂」。
最初はまだ乗り切れていない感じでしたが、すぐに「自分の世界」に没入して静かな会場にギター一本の素朴で時に激しく時に物悲しい音が響きます。
MCで、第1回のフェスティバルで最優秀受講生に選ばれた話、曲の話などをされた後、2曲目はポンセの「3つのメキシコ民謡」。
優しい響き、強い響き、爽やかな響き、複雑な響き、、、
3曲目は、ブローウェルの「HIKA〜武満徹の思い出に」。最近でこそ武満作品はよく取り上げられる様になりましたが、生前は日本よりも海外、特にヨーロッパで注目されていたようです。武満さんが12年前に亡くなられた時、フランスなどの新聞では普通の紙面で武満の死を悼む記事を大きく取り上げた話、ブローウェルが武満の死を悼んで、「エレジー=悲歌=HIKA」という日本語名のタイトルの曲を作った事などを話されました。迫力の演奏でした。
4曲目、1部最後は、ポンセの「南のソナチネ」。特に終曲の「祭り」では、ギターならではの和音、リズムの変化が面白く、聴く者の心をドキドキさせてくれる様な演奏でした。

インターミッションの後、第2部。
Photo_8(写真は松尾さんのCDと8年程前に出た福田さんのベストアルバム、、、髪型が、、、お若い、笑)
福田さんの松尾さんに対する眼差しが、大事な弟子でギター仲間を守る様な、慈しむ様な優しい視線でまずそれが印象的でした。
曲目は、グラナドス作曲の「12のスペイン舞曲集より」。
まず最初に福田さん編曲で、第2番「オリエンタル」と第8番「アストゥリアーナ」。
福田さんのギターは普通のギターの調弦のままながら、松尾さんのギターはチェロの調弦に変えてあるとの事。6本しかない弦の調弦を変えて2本のギターで演奏すると12本の弦の綾なす音によってこんなにも違う世界が広がるものかと、感動。素晴らしい響き。
続いて、同じくグラナドスの「12のスペイン舞曲集より」から、今度はM.リョベート編曲で第11番「サンブラ」と第6番「ホタ」(演奏順)。松尾さんのギターはまた違う調弦。福田さんはいつものト短調調弦。「わたしはいつも楽さしてもらってます」と大阪人らしい発言で笑いを取ります。
2本のギターが奏でる複雑なハーモニーが今まで知らなかった世界を体験させてくれます。
最後にブローウェルの「4つのミクロピエサス」。
これも2本のギターでしか表現出来ない、絡み合う旋律、奏であうハーモニー、わずかなズレが生み出す美。プログラム全体を通して聴いていてドキドキ、ワクワクするような演奏でした。

Photo_3ほぼ満席の会場の大きな拍手を浴びて、お約束のアンコール。二人で2曲演奏された後、まだまだという拍手に二人で挨拶されて福田さんが松尾さんに何事が耳打ち。
松尾さん一人がステージに残り、「今日のプログラムではいわゆる超有名曲というかポピュラーな曲を弾いていなかったので、、、」と最後に「アルハンブラの思いで」。最後の和音が会場から消えて行くまで皆静かに耳を澄ませて、そして拍手。
ギターのディスクは10枚以上持ってはいますが、フルート吹きにとってはあまり耳にしない曲も多いのですが、ギターならではの世界を堪能致しました。
(写真は終演後のサイン会のお二人です)

Photo_4私は「掟破り」かも知れませんが、松尾さんのサインを松尾さんのCDに頂いた後、福田さんには写真のCDのジャケットにサインを頂きました。
これは、フルーティスト高木綾子さんの『海へ』というCDです。武満徹の作品「Toward the Sea」という曲をアルバムタイトルにしたものですが、4年前に高木さんと福田さんがスイスの修道院で録音し、3年前に発売されたCDです。昨年の秋に山形テルサで開かれた「高木綾子フルートリサイタル」(←私のブログ記事参照)の時に、綾子さんに頂いていたサイン。そこに福田さんのサインを加えて頂きとても嬉しかったです。

サイン会の後、地元の実行委員の人達に打ち上げに誘われたのでほいほいと付いて行きました。
Photo_5問題ありかもしれないので、少し写真小さめです。
打ち上げは楽しく、気がついたら日付が替わりそうになっていました。昨年でしたか、福田進一さんのアランフェス協奏曲(オケはドイツのヴュルテンベルクフィルで指揮は飯森範親さん)が『レコード芸術』の特選に選ばれたお祝いの席で、呑んで酔った福田さんの素敵な姿(と私は思う)を飯森さんがブログに複数枚掲載しました。単なる酔っぱらいのおじさんという姿ではありましたが、周りの人に気を遣い、周りを楽しませ、自分も徹底的に楽しむ福田さんの真骨頂をみた気がしました。
京都人の松尾さんは、「あれがなければいい人なんですがねぇ、、、」と親しみを込めて言っておられましたが、テレビ番組「ヒミツの県民ショー」を見る思いでした。関西に於ける、大阪と京都との複雑な関係が現れておりました。内緒の話ですが(大阪の人は怒らないで下さいね)、京都生まれの松尾さんは子供の頃、変なことをしたり言ったりすると「大阪の人みたいになるよ」とか「大人になって大阪の人みたいになってもいいの?!」と言われた事があったそうです。
ギター演奏では師匠と弟子であり美しいハーモニーを響きを聴かせて下さった素晴らしいアーティストのお二人ですが、ギターや音楽から離れると(解放されると、とも言えますか)こんな素顔を見せて下さって楽しい宵でした。

代行車で帰宅したら、0時半近くで即効ベッド行きになってしまいました。
このプレ・コンサートシリーズ、次は6月、響ホールではなく、藤島(鶴岡市)の「明治記念館ホール」(私がフルート演奏をしたところ、ブログ記事「庄内音楽フォーラム」参照)で開催されます。また楽しみな音楽会が一つ増えました。

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コメント

プレコン、素晴らしい演奏を堪能されたのですね。
音楽を心行くまで、ゆったりと楽しむ。
かけがえの無い時間ですね。


ちょっと陽気な酔っぱらい・・・
思い出すのは、

静まり返る夜の校舎。
廊下から怪しげな声が・・・。だんだんこの部屋に近づいて来る・・・。
///(||゚Д゚)ヒィィィ!(゚Д゚||)///
・・・おびえる後輩たち・・・

がっ!、怪しげな声の正体は!!
∑( ̄ロ ̄|||)なんと!?
酔っ払ったTちゃま(先生)!
いい気分でシャンソンを歌いながら徘徊してるよ・・・
はた迷惑な!(-゛-メ)
酔っ払っているから、シャンソンが怪しげな呪文にしか聞こえないし!(-"-;)

┐( ̄ヘ ̄)┌ ヤレヤレ・・・

投稿: ふなゆすり | 2008.04.15 18:37

ふなゆすりさん、はい、こういう貴重な時間、逃したくありません。そのためにも勤務医を辞めた、というところはあります。
残された人生(あ、まるで、もうちょっとしかないみたいですが,,,予定ではあと40年)、自分の為に使う時間を少し増やしてもいいかな、と考えたので。

投稿: balaine | 2008.04.16 00:31

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