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2008.03.17

大成功でした!

オペラが終了し、打ち上げが終わり、早くも24時間以上が過ぎています。
Photo昨日のオペラは、前売り完売で当日券なし、客席は満席でした。
酒フィルの定期演奏会では考えられない「満員御礼」の客席をじっくり見てみたかったのですが、写真の様にオケピットに潜ってしまっては背伸びしても1階席の前の方がやっと見えるくらいです。

客席が半分暗くなって、緞帳が降りたままの舞台に照明が当たり、音楽監督の三枝成彰さんが登場。
「ラ・ボエーム」の粗筋やそれを理解する為の時代背景などを解説します。そしてオペラの素晴らしさと主催者である酒フィルの紹介をして下さいました。その中で、「この団員の中には、オペラの練習に参加して本番に出たいが為に大学を辞めてこの酒田で開業したという先生までいらっしゃるそうです」という話をされました。私は思わず隣のピッコロ担当YS氏と顔を見合わせてしまいました。どこで私の話を聞いたのか(会長かタビの親父さんかな?)、私以外の誰の事でもないエピソードに思わず苦笑しました。
1幕、スムーズな滑り出し。ルドルフォの水船さんによる『冷たい手を』のアリア、そして続くミミの大貫さんによる『わたしの名はミミ』のアリア。会場から拍手が湧きます。オケピットに潜っていると拍手が小さく聞こえます。もっと拍手して欲しいな、素晴らしい歌声なのに。拍手が短くないか、、、
そんな事を気にしてしまいました。そしてミミとルドルフォは恋に落ちます。
2幕、クリスマスイブのカルチェ・ラタン。大勢の群衆が場を盛り上げ、酒場にルドルフォ達4人にミミが仲間に入ります。そこに金持ちを連れたムゼッタが現れ、あの有名な『私が街を歩けば』のアリア。ムゼッタの安達さん、ああ、素晴らしい!
Photo_2ステージ上の合唱団の写真は撮れなかったので(なにせ演奏中ですから)、控え室で集合写真を撮っていた所にお邪魔してパチり。この素晴らしい衣装。担当の方々が、一人一人採寸してオーダーメイドで作った衣装です。いくらトヨタから後援を受けているとは言えこういう衣装代も本当は大変な額に昇るものをほとんどヴォランティアの様に作って下さったのだそうです。でも着る人達の「かっこいい!」とか「素敵〜!」という言葉で十分報われるのだそうです。

2幕と3幕の間に20分の休憩がありました。本当はもうちょっとゆっくりしてもいいのではないかと思います。折角、ホワイエではコーヒーや軽食だけではなくワインなどのアルコールも販売されたのですが、20分ではちょっと慌ただしかったのではないでしょうか。終わる時間を考えたら仕方ないかも知れませんが。
3幕前にまた三枝さんからお話がありました。4幕が始まるとまもなく「パブロフの犬」よろしく涙腺が緩んでしまうのだそうです。4幕の最後が近づいて涙が出ない人は感情がおかしいかも知れませんよ、などと半分冗談にしても極論を述べられました。(笑)
でもそれだけ胸にグッと来るアリアに音楽です。
4幕でルドルフォの元に運び込まれ、息絶え絶えになりながらも「あなたと二人きりになりたかったの。お話ししたい事があるの。」と歌うミミのアリアを聴きながら私は涙が出そうになって困りました。グッとこらえて演奏を続けました。
そしてついに最後の時を迎えます。
一瞬のfffの、次第に消え入る様にpppになって終わります。
拍手、拍手、そしてブラボーの声も聞こえます。上に書いた様にオケピットの中にいると、客席の音はかなり小さく聞こえます。ブラボーもかなり遠くでかすかに聞こえる感じなのです。
何回ものカーテンコールの後、我々オケもステージへと呼ばれます。普通、オペラでオケがステージ上がる事はありませんが、今度のオペラは酒フィルが主催でTCCの援助を受けて二期会や藤原歌劇団の歌手の方達に地元の合唱団が加わったものなので、最後にオケ全員がステージに上がりカーテンコールを受けました。鳴り止まない拍手の中、緞帳も3回程、上がり下りを繰り返しようやく終わりました。

Photo_3Photo_4希望ホールのホワイエで引き続き打ち上げが行われました。
ソリスト達、合唱団、舞台・衣装スタッフ、トヨタの関係者、そして酒フィル、酒吹、エキストラの皆さんが集い、楽しい会でした。二次会、三次会と続き、ソリスト達と親しく飲み交わし成功を祝しあいました。
楽しく素敵な宵でした。
本番の朝まで含めると、全48回の練習でしたが、あっという間に終わってしまいました。
希望ホールという素晴らしいホールに恵まれ、TCCという素晴らしい企業メセナに後押しされ、本当にいい思いをさせて頂いたと思っております。

おまけの写真。
Photo_5酒フィルの溜まり場、酒田市役所向いの角にある喫茶店「山茶花」のお雛様。
今、酒田ではちょうど『庄内のお雛さま』をいろいろなところでやっています。4月上旬の「旧暦の桃の節句」まで、山居倉庫や本間家旧本邸をはじめたくさんの場所で江戸時代のひな飾りやその他、酒田の名物「傘福」なども飾られています。

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コメント

「ラ・ボエーム」大成功、おめでとうございます。
世代や職種を超えてみんなの力が結集した良い公演だったようで。そんな公演に参加した出演者の皆さん、観客。幸せいっぱいで帰途に着いたのではないでしょうか。

オペラも歌舞伎みたいに、「ちょっと時間が空いたから見に行こうかしら。」と気楽に見に行けるようになると嬉しいな。

投稿: ふなゆすり | 2008.03.18 07:34

ふなゆすりさん、ありがとうございます。
確かに気楽にオペラ観られるといいのですが、関わってみてその大変さが理解できました。
およそ200名のスタッフ(舞台、衣装、小道具、演出、そしてソリスト、合唱、オケ)が東京から、大阪から来て、数日泊まり、会場を3日ほど貸し切り(他の事に使い回し出来ない)、人と物を拘束する訳です。
今回、トヨタの後援が無ければS席3500円なんて価格が実現するはずが無いのです。企業メセナが無ければ、チケットはやはり3~5万円になると思います。これでは「気軽に」は観れないですよね。
ウィーンやミラノやブダペストなど歴史あるヨーロッパの町には、オペラハウスがあって、オペラばかりやっている会場があるからまだ少し安くなります。でも、いいオケ、いいソリスト、いい演出が揃わないと客足が落ちて、公演が中止になり赤字で終わるのでしょう。。。
人件費の高い日本で200名の人を3日間拘束するとそれだけで1000万円は軽く超える訳ですよね。
難しい問題ですね。。。

投稿: balaine | 2008.03.18 17:19

素晴らしい体験をなされましたね。
しかも大成功。おめでとうございます。

練習過程での書き込みを読み、本番での様子を読むと自分がそこにいるかのような緊迫感が伝わってきました。

酒田でオペラ、最初はピンときませんでしたが、酒田でオペラをやる土壌というものがある育っていたのだと感じました。

開院直後の大変に忙しい中で出演されたbalaineさんの意気込みが皆さんにも伝わったのではないでしょうか。

お若いので疲れは溜まらないとは思いますが、ご自身の体調維持には今迄以上にご留意なさってください。

素晴らしいレポートありがとうございました。

投稿: ♪ふえ♪ | 2008.03.19 13:07

♪ふえ♪さん、ありがとうございます。
音楽というのは、「楽しむ」ために様々な努力と苦労を要するものです。それを理解している方から賞賛を頂くと大変うれしいです。
酒田は岸洋子、市原多朗を生んだ街であり、これまでに酒フィルは酒田で3回オペラをやっているのです。ただ、本物のオケピットに入り、全幕原語上演でフルオペラというのは今回が初めてだと思います。
本当に貴重な経験をしました。
いわゆる『冥土の土産』っちゅうものですね!

次は、「バレーヌホール(仮称)」での演奏会の企画立案実行です。♪ふえ♪さんにもお声をかけますんで、覚悟(?)しておいてくださいね。

投稿: balaine | 2008.03.19 13:37

『冥土の土産』・・確かに(笑)

実は私の住んでいる日立市は、野外オペラで町興し?してます。
トゥーランドット、カルメンに引き続き今年はカルメンです。出演者は公募で原語で行われます。
http://www.city.hitachi.ibaraki.jp/kokubun2008/opera.htm
私は、今は歌謡曲施設勤務の身なので参加はしませんけど、アイーダは興味ありです。
私がオーケストラで初演奏したのは、中学3年の時で、アイーダの大行進曲だったのです。楽器はサックスでしたが(笑)

バレーヌホールでの企画、駆けつけますよ!
実は、今月23、24日と大江町に行きます。もう一日あれば、ホールの見学に行きたかったのですが、スケジュール的にちょっときつそう。次回の楽しみにします。


投稿: ♪ふえ♪ | 2008.03.19 16:07

大江町!あれ?奥様のご実家は寒河江ではなく、大江町でしたっけ?
ご夫婦で山形交響楽団ヴィオラ奏者で、私が勝手に応援している「山Q「(山形弦楽四重奏団)メンバーのらびおさんも、確か大江町にお住まいです。
http://blog.goo.ne.jp/lavio3/

オペラ、埼玉県あたりですと、佐藤寿一さんという指揮者がよくオペラを振っていると思います。ご存じないでしょうか?高校の吹奏楽部の2年後輩の方なのです。(後輩とはいえ、マエストロなので敬語になっちゃう!?)

投稿: balaine | 2008.03.19 17:00

何かチャットみたいになってしまいましたね。もう患者さんはお帰りになったのでしょうか。

はい。大江町です。本日、女房と息子は、常磐線、仙山線、左沢線を乗り継いで先ほど実家に着きました。私は、その回収に行くのです(笑)

らびおさんのブログ早速拝見しました。知っているところがたくさん。その中で紹介されていた柳川温泉は、私の行き着け温泉。実家に行く前に一風呂、朝に一風呂浴びて帰ってきます。

ちなみに女房の実家は、木こりの家柄。
http://www18.ocn.ne.jp/~bouyama/
このHPの作成更新は女房の仕事で今回もそのため出張?!です(笑)

佐藤寿一さんは、当地ではまだデビューされていないようですね。

投稿: ♪ふえ♪ | 2008.03.19 18:00

こんにちわ。
昨日は、ありがとうございました♪

ブログを読ませて頂き、歴史に残るオペラ公演をやり遂げられたのだと、素晴らしさが伝わってきました。
おめでとうございます。
ソリストのみなさん、三枝成彰さんの情熱も感じました。

感無量でしたね。涙です。。。

私の街には市民オペラの団体があります。
息子は、高校生の時、カルメンで初舞台。
そこで育てられました。
そちらの皆さんと同じように、衣装から、舞台から市民の手作りでしたよ。
帯広交響楽団が演奏。。。
素晴らしかったです。

ですから「ラ・ボエーム」当日を迎えるまでの熱心な練習風景が目に浮かびます。

キタラはコンサートホールですが、オケピットが無く、オケは舞台の上前で演奏されてました。その後ろで、ソリストたちが歌うのです。札幌交響楽団の方に言わせると、ソリストにとっては地獄だと・・・

また数年後にオペラ公演があるといいですね。期待してしまいます。

ご夫婦揃って、これからも演奏を楽しんで下さいね。
今後とも、よろしくお願い致します。

投稿: may1112saeko | 2009.02.25 14:56

may1112saeko様、こちらの方にコメント、ありがとうございます!
いや〜、「ラ・ボエーム」、今でも聴いていると目が潤んできます。演奏中、楽譜が霞んでしまいそうになって困りました。(^^;;;;
そうか、Kitaraはオケには響きのいいホールでも「ワインヤード型」なのでオペラには向いてないかもしれませんね。
いつか札幌に行くのを楽しみにしております。

投稿: balaine | 2009.02.25 17:01

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