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2008.03.28

岡田芳郎氏講演会in酒田

本日3/28(金)、東北公益文化大学内にある「公益文化センター」において、表記講演会がありました。この方は、今や酒田では最も有名な文筆家の一人とすら言えるかも知れません。
ブログ記事「『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』を読む」に詳しく書きました。あの本の著者です。

東京生まれで元々酒田には縁のない岡田さんが酒田で公演をすることになったのは、この「佐藤久一」のことを伝記的に取り上げたノンフィクションのためです。何せ、出版から数週の間は酒田周辺の本屋では店頭に並べばすぐになくなって行く、文字通り「飛ぶ様に」売れた本です。山形県内の調査では2週程本屋さんの売り上げNo.1になっていたはずです。

その本を書いた岡田さんという方がどんな人なのか、シンプルに興味があったので、18時の診療受付が終わって待っている患者さんがいない事を確認してから、スタッフに後をお願いして18:10過ぎにはクリニックを後にしました。
18:30、庄内一円で大変人気のある情報誌『SPOON』の編集部の女性の司会で講演会が始まりました。(写真の使用に問題があれば削除しますので、NGの場合には関係の方、ご連絡ください)
328岡田芳郎さんが紹介されます。初めて拝見する岡田さんは、失礼ないい方かも知れませんが「作家先生」という感じでは全然なく、会社勤めの長かった品のいい初老の紳士という印象。割と淡々とお話をしていきます。聴衆は、雨の平日の夜にしては結構集まっています。レストランや食の関係者以外は、比較的高齢の方が多いようです。ざっと周りを見回して見ると60才、70才以上の方が多いようです。映画館「グリーンハウス」を実体験した世代が多い様に思えました。岡田さんの話に昔を思い出す様にうなづきながら聞いている女性や、そうだったな〜と懐かしそうな微笑みを浮かべる男性が私の周りにたくさんいました。

328_21時間を超える講演会に続いて、岡田さんに加えて、レストラン「欅」の総料理長にして「食の都庄内親善大使」の一人である太田政弘氏、酒田に住んだのはわずか1年余りながら「あの本」の中で「佐藤久一」に命ぜられて東京まで夜行で往復してテーブルの上に置くある国の国旗を買いにやらされた、今や東京でリストランテ「エム・ディ・ピュー」のオーナーシェフをやっていらっしゃる室井克義さんの3人によるパネルトークが行われました。このトークショーの準備をするわずか5分程の間を利用して、昔、「佐藤久一」がテレビ出演した(「料理万歳」とかそういった)番組をスクリーンで見せてくれました。その後のトークで太田シェフも言っていましたが、芸術家肌で完璧主義で時代の先を行っていた「佐藤久一」がとても器用とは言えない手さばき(?)でお客様に鱈などの料理をテーブルでサーブするシーンを見て、その「人間らしさ」になんかホッとする感じがしました。
一緒に仕事をして楽しかったかどうかはわかりませんし、友人とするに心地よかったかどうかも疑問ですが、人間として興味深くもっと長生きして酒田で「なんか別の事やって欲しかった」という感じの人ですね。

328_3最後に、3人ステージ上に並んだままサイン会になり、しっかりお3人のサインを本に頂きました。
講演会、トークショーの最後の方は、「庄内はいいところだ」「食の都だ」「酒田の良さを住んでいる我々が認識してもっと盛り上げよう」「人助けを待つのではなく自ら何か動くべき」、、、、などというような、「庄内をどうするか」というような話になってしまったのは仕方ないのでしょうか。。。
私自身、何か買い物があるなら「三○ジャ○コ」には絶対行かずに、「中○清○屋」でシャツや靴なども買っています。街中の活性化はそこに住む者が自らの手で造り出すものでしょう。
そう言う意味で、酒田フィルハーモニーの活動というのは、酒田、庄内にとってもとても大事なものであると思います。そこに関われる事を喜びに感じています。

庄内を全国的にアピールする際、「地産地消」とか「スローフード」という話にどうしても向かいます。食材がいいと言う事は誰もが認める所なのですが、私は心の中で声を上げていました。
「庄内の食べ物が美味いのは、『水』がいいから。食材一つ一つよりも、東京などの都会ではまず手に入らない、美味い水と空気。みんなでもっと『水』や空気を大事にして行くべきでしょう。」と。

岡田さん、「佐藤久一」の事を取り上げて下さって、酒田のことをたくさん書いて下さってありがとうございます!私は、前からこのブログでも書いている様に、「酒田に行けば、、、」と言われる様な脳の専門家のいるクリニックを目指し、そのうち、太田シェフや奥田シェフと結託して、『庄内の歴史とグルメと脳ドックの旅』なんていうとんでもないものをやってみたいと思っております。
こういうものの考え方は「佐藤久一」的でしょうかね。(笑)

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