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2008.02.13

Le Souffle

昨日の夜から吹雪になりました。今日も酷い天気です。外に出る気になりません。
雪は降っている量は多くはありませんが、横殴りで、車の窓も真っ白になります。クリニックの正面玄関の自動ドアの人を感知するセンサー(上にあるのではなく、左右に付いているもの)に氷雪が付着して人がいるのと同じ様に作動して開いたはいいが閉まらなくなりました。
結局、このセンサーに付いた氷雪をはがすしか対策がありません。センサーの位置を付け替える事を検討中です。

ということで、昨日は食事の後、もう1件行って帰ろうと計画していたのですが、酔っぱらっちゃったのと最近寝不足だったので眠くて仕方なかったのと、余りの吹雪に食事後すぐに帰宅しました。でも酔っぱらっちゃって眠くてブログの続きは書けませんでした。

212表題は、昨日行ったレストラン『ル・ポットフー』の2つある個室のうちの1つの名前。日本語で「スフレ」にあたる言葉無く、スフレと言っていますね。この部屋では、かつて開高健や山口瞳や丸谷才一などのグルメ文人なども料理に舌鼓を打った事でしょう。先日の記事「『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたか』を読む」に書いた「ル・ポットフー」。昨日はやはりそこに行ってみました。しかも、知っておられる方は知っている、私balaineの別のHNである"Souflle"の名前を冠した部屋。これはその部屋を指定して予約するしかありません。(笑)
写真は、Le Souffleの部屋から調理場方向を見た所。お料理をサーブして下さる女性が隣のテーブルで準備中。奥の明るい部分は、ガラスの向こうが一部オープンキッチン的になっています。
24年も前にオープンキッチンを取り入れたフランス料理店なんて、国内に何件あったでしょうね。

212_2212_3写真は、「ル・ポットフー」のメニューの表と裏です。
美味しい料理の写真を並べ立てるとまた批判を浴びそうなので我慢します。
「料理、、、それは思い出」という、佐藤久一さんの作った名コピーが今も使われています。お魚の絵はどなたが描いたのかは聞き忘れましたが、庄内沖であがる柳ガレイに平目でしょうか?

裏表紙の絵は、なんとジャン・コクトーが描いたマダム・ポワンの絵です。美食の街リヨン郊外にあるかつて「世界一のレストラン」と称された、有名なレストラン『ピラミッド』のオーナーシェフであった故フェルナン・ポワンの奥様。佐藤久一がリヨンを訪ねた際に、実際に会った事がその本にも書かれていました。

212_4212_5全く料理の写真を載せないというのも「味気ない」ので。
左は前菜、何とかと言うエビと平目のカルパッチョ。酸味の利いたドレッシングがかかっていてまずはお口の中が爽やかになります。お魚は何故か優しい木の香りがしました。
右は、「赤むつのポシェ 焦がしバターをかけて」。赤むつは別名「のどぐろ」とも呼ばれ、今や高級魚ですがこちらでは結構獲れるお魚です。
そして「焦がしバターをかけて」。私が初めて「ル・ポットフー」で食事をした昭和61年に「エイのムニエル=カスベのポシェ 焦がしバターをかけて」を頂いた時に生まれて初めて耳にしたフレーズです。20年以上を経て受け継がれた料理法にメニュー。嬉しくて涙が出そうでした。
お祝いの日という事で「シェフお任せのコース」にしました。最後のデザートでは、家内の方にはクリームでろうそくを8本立ててお誕生日のお祝いサービス。
8才、だったんですね!(笑)

珈琲も美味しかった。満足。
店内は、どちらかというと旧き良さを何とか保っている感じが方々に見られて、目を見張る美しさとかきらびやかさは無いのですが、いろいろ考えられ工夫が凝らされていると思います。椅子ひとつにしたって素敵なデザインのものをいくつか置いてあり、お店を開いた昭和59年当時にこれだけのものをよく集めたなぁと感心しました。
佐藤久一さんが生きておられたらお話ししたかったですね。

余談ですが、1/29の私のブログ記事に対し、オケ仲間の「タビの親父」さんなどはコメントを寄せたかったけれど余りに思い入れが強過ぎて何も書けなかったそうです。思い出というものはそういうものでしょう。佐藤久一さんに直接深く関わった方や、彼の御陰で料理に目覚めたり、音楽を知ったり、映画の喜びを得た人達はたくさんいらっしゃるはずですが、あの本の著者岡田芳郎氏や私などのように、酒田生まれではなく、生前の佐藤久一さんをほとんどまたは全く知らない人だからこそ、本やブログに平気で書けるのだと思います。

楽しい時間、おいしい料理、ワインでほろ酔い、寝不足で眠い、外はゴーゴー地吹雪。ということで、もう1件行こうと思っていた「バー ケルン」(マスターは世界的に有名なカクテル『雪国』の考案者井山計一さんです、「井山計一のホームページ」)までの道のりは険しく(冗談ではなく本当です!)、帰宅しました。
近いうちに「ケルン」と「バー スカーフ」には行かないと。

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コメント

今日も美味しいお話ありがとうございます!

バー スカーフは ハミングバーズのご指導をいただいている先生の行きつけのお店 かつ当メンバーのドクター○いとう先生の行きつけでもありますね♪

私も文化の日の発表会の打ち上げ等で 何回か行ったことがあります。お店の奥にあるピアノに合わせてコーラスもしました。

今日(正確的には昨日)コーラス練習の日でしたが 鼻水が止まらず家で静養(寝て)しておりました。芋焼酎のお湯割りで消毒をして復活のつもり・・・です。balaine先生も風邪などご注意いただき 美味しい情報を明日もお願いいたします。

投稿: けんちゃん | 2008.02.14 01:15

けんちゃんさん、体調大丈夫ですか?インフルエンザではないのですね?
そうですか、「スカーフ」常連さんですか。今度連れて行って下さい。「あの」本にも出て来るママとお話ししたいな。
「ル・ポットフー」は庄内の人にとってどのようなお店なのでしょう?佐藤久一さん本人の意図とは違ってちょっと敷居の高いフランス料理店になってしまった「欅」を、なんとか庶民にもフランス料理を味わって欲しい、と考えて作った「ル・ポットフー」。今でもコース料理で3000円ちょっとのお手頃な価格設定がされているようですが、庶民はちょっと敷居が高いと感じているのではないでしょうか。どうなのでしょう?

投稿: balaine | 2008.02.14 01:33

おはようございます。

インフルではないようです。復活いたしました。

実は「ル・ポットフー」には行ったことがない私でした・・・。何でだろう?ワイフに行こうと言われているのに未達成。

スカーフの店内には 沢山のCDや本が並べられております。ママさんは若かりし頃(失礼)私の勤務先の関連会社に勤めていたとのことで話が盛り上がったのは7月に行った時のことです。あれからご無沙汰・・・。音楽関係者のお客さんが多い感じのお店でした。

投稿: けんちゃん | 2008.02.14 07:37

けんちゃんさん、そうでしたか、「ル・ポットフー」未体験。。。それは奥さん連れて行かなくちゃ!コースで、税別3000円からありますよ。
「欅」はどうですか?ランチだと税別700円からですし、コースで2000円、3000円というのがありますから、そんなに気を遣わなくても大丈夫ですよ。そんなお値段でも接客マナーは一流だと思いますよ。

投稿: balaine | 2008.02.15 01:53

思い出し投稿ですいません。

今から30年前の中学生の時 同じ吹奏楽部員から 欅に行こうと誘われて数人でパスタを食べた記憶があります。

高級な所で食事をしたことはなかったのですが 誘ってくれた子は家族で何回も行っているから大丈夫だということで 体験させて頂いたのでした。(笑) その人は 開業医の跡継ぎだったのですが その後はどうしているか不明です。

そうです。すでに中学生で欅を体験していたのです。今はら~めん屋専門? ^^

投稿: けんちゃん | 2008.02.15 21:17

けんちゃんさん、そうですか〜。中学生で「欅」体験してたのですね。若い頃の舌による経験は一生を左右しかねません。いい経験でしたね。

投稿: balaine | 2008.02.15 23:50

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音楽は聴くだけでなく、楽器を弾いてみたい [続きを読む]

受信: 2008.02.13 18:43

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