4日前
3/3(月)は新暦での『桃の節句』です。
旧来、旧暦の桃の節句は「上巳の節句」と呼び、古来中国では上巳の日に川で身を清め不浄を祓う習慣(上巳の祓)がありました。これが平安時代に日本に取り入れられ、人々はこの日に野山に出て薬草を摘み、その薬草で体のけがれを祓って健康と厄除けを願いました。この行事が、後に宮中の紙の着せかえ人形で遊ぶ「ひいな遊び」と融合し、自分の災厄を代わりに引き受けさせた紙人形を川に流す「流し雛」へと発展してゆきます。室町時代になるとこの節句は3月3日に定着し、豪華なお雛さまを飾って宮中で盛大にお祝いするようになりました。その行事が武家社会、さらに裕福な商家や名主の家庭へと広がり、今の雛祭りの原型となっていきました。
こうしてみると、桃の節句は身体の健康と厄除を願う日という事で、医院の開院に相応しい日のようです。「姉歯事件」の悪影響で「改正建築基準法」が施行され、ために着工が大幅に遅れ、開院時期を3月にせざるを得ませんでした。保健所の届け上は3月ならいつ開院しても良いのですが、3/1は土曜日にあたるため、週初めの月曜と考えると3月3日になりました。地方社会保険事務局からも、保険診療施設として認可されるにあたり、「1日は土曜日ですので3日の月曜日にしてください」と言われました。「その予定で考えておりました」とお返事しました。
今考えてみると、偶然の産物でしょうが、なるべくしてなった結果が3月3日、桃の節句の開院ということになりました。いろいろな偶然、必然、人の縁などに感謝でございます。
本日クリニックは夕方から大掛かりな清掃と床のワックスがけに入りました。
昨日、今日と2日にわたって実際に模擬患者さんに来て頂き、合計16名の患者さんを診察しました。新患受付、問診票、保険証情報、医師診察、院内採血指示、外注採血指示、MRI検査指示、X線検査指示、検査結果説明、処方、紹介状記入、会計、処方箋発行をいろいろなパターンで行いました。実際に、MRIも「脳ルーチン」(最も簡便な検査で8分)、「脳&脳血管」(長くて20分)、「腰椎」、「頚椎」MRIも撮りました。X線は胸腹部は行わず、頭部、頚椎のみでしたが実際に撮影しました。
行わなかったのは、心電図、超音波、そしてリハビリ(消炎鎮痛治療のマッサージや赤外線治療)です。明日、これらをチェックしておく必要があります。模擬患者さんにアンケート調査を行い、自分たちでも不足の部分や改善すべき点をチェックし反省会を行いました。
スタッフは一生懸命にやってくれましたが皆不安そうな顔をしています。院長がしっかりしていないからでしょうが、皆、新しいところで新しいやりがいのある仕事をする希望をもちながらも、「ちゃんとできるのかな?」「自分で大丈夫かな?」という自信のなさが表情に出ているようです。謙虚で控えめな庄内人、東北人気質でしょう。
私は、「なんとかなるよ」「最初からうまく行くなんて思っていませんから」「うまく行かない事があって当たり前!」と、九州人的な、西日本の人間的な陽性の、よく言えば積極的で明るい、悪く言えば自惚れで自信過剰な気持ちでいます。要するに、患者さんに迷惑をかけず、患者さんが喜ぶように、患者さんのためになることを考えてすればいいのです。それだけ、です。
明日は、総合的な反省会と最終チェックを行い、明後日の(内輪の)「お披露目会」に備えます。「内輪」「内輪」と言って、近隣の住居に折り込みパンフレットも配布しましたし、医師会の先生方や知人に挨拶状とともに開院案内および人によってお披露目会のチラシを送付しましたので、結局「内輪」ではありませんが、お近くの方で興味のある方はぜひ「お披露目会」にお運びください。
水中写真家加藤文雄さんが小笠原の海で潜水して撮られた「ザトウ鯨の写真」が自慢の(もちろん画質も撮像能力も自慢です)MRI室やその画像を瞬時に転送し、診察室はもちろん院長室でも見る事ができるMacOS+OsiriXによる現在最強とも言えるPACS、そして最新の電子カルテシステム、往診にも片手で持ち運べるハンディでかつ画面が大きく高性能の超音波検査装置、グランドピアノとチェンバロが置いてあるリハビリ室などをご覧頂き説明させて頂く予定です。
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