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2007.11.22

ありがとう!オンジェィ!

Photoついに雪が積もりました。
チラチラと雪が降る日はありましたが、ここ何日かは本当に天気が悪く、庄内空港の飛行機も飛ぶのか飛ばないのかと心配するような風も吹いています。

そんな中、11/19に庄内入りしたチェコフィルのファゴット奏者オンジェィ・ロスコヴェッツ氏を迎えて、連日飲み会。もちろん、日中はリハーサルをしているのですが、食事をするわけなので、関係者で歓迎の会を月、火と行いました。

Ondrej今回の会場は、遊佐町の公民館なので、吹浦にある「遊楽里(ゆらり)」という施設へのお泊まりです。ここは、2年半前に私の中学の同級生たちとも泊まったところ。目の前が日本海ですぐ反対側に鳥海山が聳え建つロケーション。シーズンによって、有名な「岩ガキ」が堪能でき、海水浴ができ、コッテージもあってキャンプもできるいいところです。
しかし天気が悪過ぎ。誰の行いが悪いのか、、、(苦笑)。
酒フィル、遊佐関係者で「和式」の歓迎会を行いました(11/19の夜は『ル・ポット・フー』でしたからね)。
「豚肉の豆乳しゃぶしゃぶ」などはまだ「pork-shabushabu with soy-bean (cake) soup」などと適当に説明できますが、「だだみ(きくわた)」=鱈の白子の鍋料理などは説明が難しく、testis of cod fishなどと即物的に英語で説明し、オンジェィが「チェコ・英辞典」で自分で調べるというパターンを何回か取らざるを得ない状態でした。

2日間のリハは、藤井亜紀さんと手探り状態(ホールの響き、ピアノの状態、初顔合わせ)で、ピアノの蓋をどのくらい開けるのかなどもその場で考えてやったようです。
そして本番。
Ondrejaki1曲目、テレマンのソナタ ヘ短調。元来は、通奏低音とブロックフレーテ(アルト・リコーダー)のために書かれたとも、いやファゴット用に書かれたとも言われています。
「バスーンとピアノのためのソナタ ヘ短調」の楽譜は←こちらで見る事が可能です。
オンジェィの美しく柔らかい音に、聴衆は一瞬で魅了されます。平日の夜、お天気の悪い田舎の公民館。悪い条件は揃ったため、200人どころか100人いるかどうかという聴衆の数。ああ、もったいない、と言う気持ちとオンジェィと亜紀さんに申し訳ないという気持ちが心を支配していましたが、音楽が始まってしまうとそういう下世話な気持ちは次第に消えて行きました。
1曲目が終わって、ここでマイクを使って挨拶(写真)。
いきなり「オバンデス、オアイデキテ ウレシイデス、モッケダノ」とオンジェィの片言の日本語で会場は爆笑。つかみはOK!藤井亜紀さんが英語で質問し通訳を兼ねてMCをされました。

2曲目はモーツァルトのファゴットとチェロのためのソナタ変ロ長調K292。可愛らしく美しい高音が魅力的です。休憩の後、ウェーバーの「アンダンテとハンガリー風ロンド」。これは本来ファゴット協奏曲になる予定だったらしいのですが、1楽章に着手する前に発表したと言われています。ヴィルトゥオーソ的上下向の多いウェーバーらしい作風で、難しそうな曲ですが、聴く者には楽しい曲でした。
そして4曲目はサン=サーンスの「「ファゴットとピアノのためのソナタ ト長調」。緩徐楽章の優しさ、ピアニッシモで奏でる繊細さ、やわらかさと元気で爽やかな印象の速い楽章の対比が美しかった。

Ondrejaki_3アンコールに、「シシリアーノ」を演奏してくれました。鳴り止まない拍手に応えて、もう1曲アンコール。4曲目の最終楽章の途中から元気に終わるところを演奏してくれました。

Ondrejaki_4ピアノ伴奏をしてくださって藤井亜紀さんは芸大ピアノ科卒で、我々酒フィルの昨年正月のハンガリー公演の際に、ショパンのピアノ協奏曲を弾いて下さった方。偶然、お父上が酒田出身ということで、8月のJAO酒田大会にもご両親を伴って来て下さいました。今回の観客の中には親戚も見えていたようでした。写真はありませんが、3曲目と4曲目の間に、亜紀さんのソロで、リストの『ラ・カンパネラ』を弾いて下さいました。
慣れない環境で、悪天候の中、一生懸命演奏してくれた二人に対して、少ない聴衆で申し訳ない気持ちでしたが皆いつまでも拍手をしていました。いい演奏会でした。

その後、経費節約(?)のため、公民館の一室で立食の打ち上げパーティ。楽しく談笑しました。
ファゴット奏者にとっては、特別な存在であるオンジェィ。風雪の中を秋田から車でいらした中学教師のフォゴット奏者の方や、出身が酒田とはいえ横浜からわざわざ来られた女性ファゴット奏者などとも交流ができて、オンジェィも楽しそうでした。
その後、公民館から「遊楽里」に送り、もうラウンジなども閉まっていて結局オンジェィの部屋でビールを飲みました。夜の10時半に店が閉まっている、周りにやっている店など無い、と説明すると「日本でそんなことないでしょ?」と驚いていましたが、ここは遊佐なんです。ここは庄内なんです。
3回目の庄内訪問、初の遊佐訪問でしたが、ようやくここが「田舎」なんだということがわかってもらえたかもしれません。

今朝、風雪でちゃんと飛行機が飛ぶかどうか心配されましたが、無事東京に戻ったようです。
今晩は墨田トリフォニーでスメタナの『我が祖国』全曲演奏にトップ奏者で乗るはずです。
ありがとう、オンジェィ。
また、プラハかサカタかトウキョウで!と再開を誓い合い、お別れしました。

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コメント

いいな~
昨日は、至福の時を過ごされたのですね。
今も、その余韻につつまれているのかな?
聴衆が少なかった事は残念ですが、そのぶん、音楽を愛する
真摯に演奏を聴き、楽しむ方々が集ったのではないでしょうか。
数では表せないことって、ありますよね。

あっ!
今日は、「いい夫婦」の日ですよ~。

投稿: ふなゆすり | 2007.11.22 15:08

ふなゆすりさん、11/22ですね。4/22も「良い夫婦」なのかな?
オンジェィを迎えたスタッフの中に地元小学校の関係者がいて、まったく予定なしでお二人には小学校訪問演奏をして頂いたり、本当に一生懸命の演奏をしてくださいました。
こどもたちが凄く喜んでいたそうです(私は仕事中で行けませんでした)。
音楽は人間が奏でるものですから、人間性が現れると思います。お二人の暖かい、真面目な人間性がよく現れた演奏でした。

投稿: balaine | 2007.11.22 17:06

小学校での演奏会。
そんな良いことがあったのですね。
人の縁、優しさに恵まれた子供たち(^-^)
gift
素晴らしい時を過ごしたのですね。
きっと、お家に帰ってからも、ニコニコ顔で今日あった良いことを家族に報告していそうです。
それを聞く家族も優しく暖かな気分になると良いな~。

暖かな話題は、こちらの気分も・ほくほく・とほぐしてくれます。

投稿: ふなゆすり | 2007.11.24 17:09

はじめまして。
チェコ・フィル関連の検索をしていたところ、先週初めてこちらのHPを知り色々と拝見させて頂きました。
前以って予習ができた(笑)!?お陰で、今日チェコ・フィル・コンサート@京都で、オンジェィさんを発見することができました。
マーラー3の演奏後には、観客席でチェコの国旗が揺れる中、拍手喝采でした!!!
また来年も期待していますとお伝え下さい。
残念ながら京都会場では今回チェコ組曲を聴けませんでしたので、次回は是非是非とお願いします。。。

投稿: シセル | 2007.11.24 22:19

ふなゆすりさん、ありがとうございます。小さな小さな小学校の生徒たちは、ハンサムで背の高いファゴット奏者の奏でる美しく優しい音とすらっとした美人のピアノ奏者の鳴らすキラキラしたピアノのお音に、人生で初めての喜びを得たはずです。

シセルさん、京都の方でしょうか?「庄内なのに京言葉」という吉永小百合さんのJR東日本の宣伝は京都ではやっていないんですよね?勧進元の景気のせいでしょうか、今後、毎年の日本ツアーという分けにも行かないようです。来年、アフラートゥスのツアーの予定ときいていたのですが、先日会った時には「来年は厳しいかもしれない」と言っていました。○本がだめならジャ○ン○ーツにするとか、エージェントを変えなければ駄目かもしれません。
また来年来てくれるといいんですけどね〜。

投稿: balaine | 2007.11.25 01:22

大阪在住者です。
こちらに住んでいますと、JR東日本の広告を見かけることはありません…。本当に庄内は京言葉なのですか???初めて知りました(汗)。

一昨年ぶりの来日でしたので、今回のツアーを心待ちにしていました。来年は期待薄なんですね…マーツァル指揮も見納め!?
「のだめ」アジア進出のお陰で、日本だけでなく、韓国・台湾・香港で注目UPなのに残念です。本当に。

投稿: シセル | 2007.11.25 02:28

シセルさん、JR東日本の宣伝は大きなポスターにTV-CFも結構美しくいい感じです。酒田には「南禅寺豆腐」専門に作っているお店もありますよ。
さて、昨晩オンジェィが電話をくれました。
サントリーホールでの2日間の公演が終わり、今日には札幌で移動します。知人と宿泊場所である赤坂の近くの「パブ」(居酒屋か?)で飲んでいるということ。楽しかった、ありがとう、また会いましょうと会話しました。
ロマンやヤナは別の予定があったらしく、今回、メールはやり取りしましたが直接声を聞く事はかなわず。
また近いうちに会いたいものです。

投稿: balaine | 2007.11.28 09:27

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