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2007.08.27

実力を発揮するという事

口で言うのは簡単ですが、大変難しい事です。
「実力」とは何か?という定義からして簡単に説明はできません。

本来、持っている力、普通にやれば出せるはずの能力、ということなのでしょうか。
酒田市出身で陸上界では「東洋の真珠」と呼ばれている(誰が呼んだのでしょう?お顔も酒田美人ですが、なによりも助走の時の姿が完璧に近く美しい、まさに『真珠』と納得します)、走り幅跳びの池田久美子選手が予選で敗退しました。7mジャンプを目標に掲げ、必死に練習して来たはずです。昨年は、6m86cmの日本記録とアジア大会優勝。7mまではあとは片手の指を大きく広げた程度の距離。
しかし、結果は6m42cmという平凡な記録。
1cm, 2cmを競う世界で、自己ベストより44cmも少ないというのは、普通に考えれば「実力を出し切れなかった」
「周囲の期待という重圧に負けた」と言う言われ方をするでしょう。
でも多分本人が一番分かっていると思いますが、体調管理を含めてこれが池田選手の今の「実力」だったのではないでしょうか。「身体」とともに「こころ」をコントロールすることも選手としてとても重要な事です。

昨日の酒田C高校音楽部の定期演奏会。
短期間に学生たちは一生懸命練習して、とても上手になっていました。
JAO酒田大会のために練習不足の否めなかった、「大人」たちは土日の2日間というか、実質5時間くらいの練習で何とか間にあわせました。私も初めて「ブラ2」のトップを吹かせてもらうという事で、陰ながらそこそこに練習はしていました。苦手なパッセージは、繰り返し繰り返し、たとえばリズムを変えたり、速度を変えたりしながら100回くらいは練習したと思います。
本番直前の練習まで、隣に座るObが練習不足からぼろぼろで、本番どうなる事かと心配していました。
自分の演奏に集中すべきだったのですが、他の事に気を取られたり、いや人の事は気にせず自分は上手く吹こうと考えたり、雑念がはいりすぎたのだと思います。心配していたObの最初の「ヘミオラ」の部分が上手く行った直後にフルート一人のソロがあるのですが、そこで大失敗。今まで、練習で一度もミスったこともなく、自分でもノーマークで繰り返し練習などしていない、どちらかというと間違えるはずがないような場所でミスってしまいました。消え入りたいような心境になりました。すみません、、、m(_)m
明らかに平常心を失っていました。
他の難しい部分に気を取られていた、上手く吹きたいと雑念がはいった、隣のOb奏者が気になった、いろいろありますが、結局はこれが私の「実力」なのだと思います。「本番」で出せる力が「実力」なのだということです。
練習でいくらうまく行っても、本番で出来なければ駄目です。逆に言えば、練習でいくらボロボロでも本番で上手くできればそれでいいのです。本番のために練習しているので、本番さえうまく行けば、結果さえ出せればそれでいいのです。
これについては苦い記憶があります。
医学部を目指して浪人していた頃、K塾模試という全国展開の大規模な模擬試験がありました。
現役の灘校生、鹿児島ラサール、開成などの名だたる進学校が全員受験している中で、私は全国で80番台でした。灘校生で順番を数えると16番位だったと思います。目指していた大学の医学部は「合格確実」と言われていました。しかし、実際は駄目でした。実力が発揮できなかったのか、模試の結果がたまたま良かっただけなのか。これについては深く傷つき悩みました。今でも「本番で力を出せないタイプ」などと言われるととても嫌です。
ゴルフのクラブ大会などに出て、ハンディキャップ戦ではありますが、実力を発揮し優勝した事もあります。
ピンチの時に練習でも出来なかったような上手なショットが打てたこともあります。
優勝した事よりも「普段の力が本番で出せた」ことの方が嬉しくて、ゴルフは自分に向いているスポーツだとおもって一時かなり頑張ったこともありました。プレッシャーに弱いとか、本番で力を発揮できない、ということはある程度は克服できたのかななどと思った事もありました。

そして、平常心で臨む事、この難しさを今回また痛感しました。
池田選手だって、言って見れば練習で6mすら飛べなくても本番で7m飛べればそれで良かったのです。
しかし、「実力」というのはそういうものではなく、やはり普段の練習で出している記録や演奏している状態以上のものをそうそう出せるものではなく、むしろ普段の状態をうまく出せない事の方が多いと思います。
人はそれを「プレッシャー」などと簡単に呼びますが、メンタルトレーニングでこれをうまく克服する方法を勉強しなければなりません。
「平常心」で臨むためには、普段の練習のときから自分にプレッシャーをかけそれを克服して楽しむ自分を造り出す必要があります。子供のように無心にゲームに熱中したりテレビ番組に集中するような、雑念のない、普段通りの心というものを、雑念だらけの大人として造り出せるようなマインドコントロールが必要です。
また、次の「本番」の機会で、この「平常心」のことを考えてみます。そのためには普段から意識している事が大切なのかな、と思っているところです。「集中力」をもっと鍛え上げる必要性を感じています。
(岡本正善著『最強のメントレ術』、平成19年9月10日初版(って再来週?)を読みながら)

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コメント

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        @nifty「旬の話題ブログ」スタッフ

投稿: 「旬の話題ブログ」スタッフ | 2007.08.28 10:14

私も少し弓を練習しましたので、平常心の難しさを感じました。回りのことが見えるのは、決して平常心ではないのですね。上がってしまってまわりのことが目に入らないほど集中しているほうが、平常心に近いような気がします。回りの人のあれこれが目につくのは、すでに気おくれしている証拠なのかな、と思いますです、ハイ。

投稿: narkejp | 2007.08.28 21:54

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