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2007.08.12

モーツァルト定期第1回

Photo2007年8月11日、山響モーツァルト定期第1回は、素晴らしい演奏会で大成功のうち終了しました。
前売り券は「完売」と山響のHPでも紹介され、テレビや新聞でもそのように報道されていましたが、実際は30~40の空席がありました。空席があっても「当日券」を販売できないのは、大手の法人分のチケット枠があり、「来ない」という連絡でもない限り、「遅れてくるかもしれない」と考えざるを得ないからなのだそうです。会員としてお金を払っている人なのですから無視はできないのです。

 コンサートは昨日書いたプログラム。すべてが短めの曲なので、音楽監督飯森さんのプレトークも今日は全3曲それぞれにありました。Anhang(疑問符付)の曲も含めてモーツァルトの交響曲を全部で47曲としていることなどを話された。
Photo_22曲目のバイオリン協奏曲第5番「トルコ風つき」。
ソロと弾き振りは高木和弘さん。来週のJAO酒田大会Bオケのゲストコンマスでもあり期待は高まる。
しかも、この曲は今年の酒フィル定期でも予定している。指揮者のダーネル氏が弾き振りするのでさらに興味は高まる。
高木さんの紡ぎ出す音は艶があり美しくダイナミックで繊細でやさしく明るく切なかった。
控えめと言うよりは遠慮気味の指揮姿と、ステップを踏みながら右や左に回転しながら全身を使って弾く姿は踊っているようで美しくもあった。
終演後の交流会でご本人から教えていただいたのだけど、カデンツァの作曲者の名前を忘れました。
なんとかいうバイオリニストで現代音楽もてがけているという風に聞いたように記憶しているが、お酒が入っていたので何かの話とごっちゃになっているかもしれません。
高木さんの演奏で、特に装飾音に心を奪われた。
装飾音、一般的にトリルというものが多いけれど、それ以外にいくつかある。どのようにつけるか、どの音から入るか、どのような感じで装飾するかなど、ある程度の音楽的な決まりと演奏技術があるのだが、最終的には演奏者の「センス」である。
高木さんの装飾音は、なんとなくジャジーであった。
いわゆるジャズ風ということではなく、自由で洗練されていてクールだった。
センスのいい装飾音ってこういうものだな~と思いながら聴いていた。
聴いていて飽きない、というよりも「次はどんな音を聴かせてくれるのだろう?」と期待にわくわくしながらまったく眠くなることなくあっという間に30分ほどのコンチェルトが終わった。

後半の39番交響曲。飯森さんは、出だしが速いので驚かないで下さいね、とおっしゃっていたが、確かにアダージョの2/2拍子であるが、そんなに速いとは感じなかった。
ノンビブラート、バロックティンパニ、ナチュラルホルン・トランペットに今回は木製フルートも導入し、ますます飯森音楽監督の求めている音が明確になってきた。私も数年前に山響がピリオド奏法に取り組み始めたときは、ちょっと「どうかな?」と思ったのは事実。馴れていないということもあったが、理解していない、ということが一番だったような気がする。養老猛著「ばかの壁」と同じことである。
「アーノンクールのまねじゃないの」と批判的に言う人もいるらしい。その気持ちもわからないではないが、やはり理解不足なのだと思う。この奏法を取り入れてからの山響の、特に弦の躍進は目覚しい。オケが改革されていると思う。ノンビブラートはその場限りの演奏技術ではなく、もっと音楽の基本にかかわるような考え方なのだと思う。
フルートのA先生は、いつもマテキ18金ではなくパウエルのグラナディラ木管に銀メカなので、音が柔らかく若干こもり勝ちに聴こえた。A先生本人も「ちょっとまだレスポンスが今ひとつな感じでね」と言っていた。ちょっと音量が小さく聴こえたのは、まだ馴染んでいないからなのか、まだ鳴っていない感じであった。


Photo_3終演後のロビー交流会。まずは飯森さんにインタビュー。
「完売」と言いながらまだ空いている席があったことを少し気にされていたようで、何か改善策を考えるそうである。でもご本人も満足の演奏だったようである。

Photo_4同じくロビー交流会での高木さんへのインタビュー。素晴らしい演奏に対し、5,6回はカーテンコールがあったと思う。その喜びがまだ体からあふれているような感じだった。
そして、山響ファン倶楽部を通して依頼してあった、JAO酒田大会についても結構な時間を割いて告知していただけた。「私もマーラーの9番で出ますので来てください。」
8/19、たくさんの人に来ていただけると嬉しい。

Okanaka1ロビー交流会のあと、山響ファンクラブの仲間、俗称「おかしな仲間たち」の例会があり参加した。
仙台や新潟からの方も、さらには現在パリのエコールノルマル留学中のピアニストもいて、話が大変盛り上がった。23時過ぎて、2つの打ち上げ会を回ってきた飯森さんと高木さんも顔を出していただいた。この会には、最初から高木さんのお母様や奥さんも加わっていたのでさらに盛り上がり、来週のJAO酒田大会のチラシを見ながら、飯森さんがベトナムにいる本名徹次さん(Bオケの指揮者)に電話したりしていた。高木さんも「お、このチラシ、見んの初めてやわ~」と反応してくださった。
最後に全員集合(途中で帰られた方もいますが)写真。
8年後、また同じメンバーで集まりましょう、と誓い合い(生きてるかな?という意見もあったが)これから8年かけて取り組む「モーツァルトシンフォニーサイクル」の成功を祈って解散となった。
飯森山響の取り組みは、人まねでも客寄せでも単なる話題づくりでもない。
もちろん、結果的に話題になり、東京からも山形までコンサートを聴きに来るという、観光や地域産業振興にも貢献するようなイベントになっている。でも、本質的にはまじめに音楽に向き合って山形という一地方都市で、世界に注目されるような取り組みをはじめこれに挑戦していくということである。
その中で、山響が確実に進化してより素晴らしいオケになっていくことを確信するコンサートだった。

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コメント

今回も、いい演奏会でした。モーツァルトの交響曲全曲演奏を、リアルタイムに体験できる企画は、国内では唯一なんではないでしょうか。健康で、なんとか全曲を聴き通したいものです(^_^)/

投稿: narkejp | 2007.08.15 06:08

narkejpさんの演奏会感想拝読致しました。
我々は、こういうコンサートを身近に聴ける幸せに感謝が必要ですね。
また、アマオケといえども、レベルの高いところもありますから、そういうオケで安く(1500円とか2000円ですから)生の演奏を聴くという方法もあると思います。
明日からJAO酒田大会です。
TBさせて頂きます。

投稿: balaine | 2007.08.15 09:08

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