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2007.05.11

中欧「音楽への旅」5-2:5 日目

オペラから帰ってきました。
ああ、素晴らしかった!
よく寝ましたけど。
だって歌はドイツ語で、舞台上方に字幕が出るけど、これがマジャール語でさっぱりわからない。
何を歌っているのか、歌詞内容が分かるほど通ではありませんから。

音楽はワーグナーらしい堂々としたもので、管弦楽の演奏がとても質の高い素晴らしいものだった。弦に粘りがあるし、ホールの響きも素晴らしかった。
このホールでは昨年にまたワーグナーだけれど「ニーベルンゲンの指輪」みたのだった。
私はタキシード。連れは着物。ホールは着飾った人達であふれていたし、日本人とおぼしき東洋系の顔もみかけましたが、着物で来た人は皆無で俄然注目を浴びていました。
カクテルドレスを来た御婦人には特に興味深い様で、結構じろじろと見てくる感じでした。幕間に私がちょっと離れていると、ある御婦人が寄って来て何か話し掛けてくるのですが、連れは何を言われているか分からず、多分着物の事を誉めてくれているのだろうけど?という感じで半分笑顔で応対していました。
戻ってきた私に話し掛けてくれるのですが、マジャール語で何を言われているか分かりません。
「、、、ナジョン、、、」
あ!確か、料理がとても美味しい時に「ナジョン・フィノム」て言ってたから「とてもきれい!」と言ってくれているんだとわかり、笑顔で「ダンケ・シェーン」と応えたら、「わかってくれたのね、とても嬉しい」という感じで去っていきました。(しかし何故にドイツ語なんだ>自分)

全3幕なので二回の休憩時間があります。一回目の時、まずは喉を潤そうとカフェテリアへ。皆考えることは同じで、すごい人。六ヶ所あるカウンターの一つに並びます。シャンパンや有名なトカイワインにカクテルもありますが、よく分からないのでビールとすぷら糸を注文。
「850フォリント」と言われたような気がする。「ユーロで」と言ったら、「ダメ」と言う。へ?ハンガリーはEU加盟国でしょ?だめ?と聞いても、カードは?と聞いても、「ごめんなさい。フォリントだけなの」と言われたので諦めて立ち去ろうとしたら、後ろに並んでいた男性から「May I invite you?」と言われた。フォリントを持たず困っていた私を見兼ねて奢ってくれるというのだ。
思いがけない申し出に少し困惑したけれど、男性の口調や身なり、そしてお連れの女性のドレス姿からも立派な紳士淑女であり、断るのも失礼かなと考えて申し出を受けることにした。
着いたばかりでユーロしか持っていなくてごめんなさい、ありがとう、ご親切に、すみませんなど言える範囲の謝辞を言って頂くことにした。
テラスに出てみたが、外の空気を吸う人、タバコを吸う人でごった返していたのでまた中に引き返すと、先程の紳士淑女とばったり。もう一度礼を言うと、恥ずかしいからそんなに言わないで、と言っていたようだった。改めて後ろ姿をみると男女とも夜会服の相当良いものを着ているようだった。
さて、オペラは半分近く寝たかもしれない。夕方の六時に始まって、終わったら十時過ぎ。二回の休憩が合わせて40分はあったと思うが、三時間を優に越す大作だった。
タンホイザーと言えば、序曲は先頃TVドラマになった『白い巨塔』で財前が執刀前にオペのイメージトレーニングをしている時に(実際の外科医はあんな事しないけど)流れていた。
途中、トランペットのファンファーレの時は、バルコニーの3階一番舞台よりのボックス席に左右4人ずつ配置して演奏していた。オケピットにもトランペット奏者はいたのでおそらくファンファーレのためだけの演奏だろう。
舞台裏から合唱が聞こえてきたり、ホルンが遠くからなったり、バレエダンサーを含めて合唱や主たる配役まで総勢80人近い大がかりなもので、それに質の高いオケが60人くらいいた。
館内は壁、柱、彫刻、飾りなど見事で、ウィーンの王宮にも負けないような美しく立派なものだった。

大分長くなったのでこの辺りでやめておく。
つづし、、、

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コメント

(^-^)
贅沢な睡眠を堪能していますね。
いろんなものを見て聞いて、
今回の旅は、ゆったりとした時を感じます。

投稿: ふなゆすり | 2007.05.12 09:03

そうですねー、あんな素晴らしい劇場であんな素晴らしい音楽を聴きながら寝るなんて!
翌日、ブダペストの中央市場の前を歩いていたら、アメリカ人とおぼしき50台後半から60前半位のおばさんに
「Did you enjoy Tannheuser last night?」
と聞かれました。多分着物を着ていたので目立ったのでしょう。
ちょっと嬉しかったです。

投稿: balaine | 2007.05.13 22:59

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