べんべこ太郎に寄せて
山形市の北隣りに天童市と言う、将棋の駒で有名な町があります。
その市街地からはずっとはずれた「山口」という地区に、妙見神社があってその境内に『べんべこ太郎の墓』というのがあるそうで、昨日のミュージアムコンサートの後、ちょっと足を伸ばしてみてきました。
道路の脇に、昔の小型の古墳を思わせる小さな丘の様な盛り上がりがあって、妙見神社はそこにあります。知らなければ毎日脇を通っていても気付かないような場所です。
車を近くに停めて、神社に近づいて来ると写真左奥に赤い鳥居がわずかに見えます。真ん中やや右側に道路に面した斜面ギリギリに小さな墓標のような物があるのですが、これも知らなければまず気付かないと思います。
神社に上がる階段の下まで来ると、真っ赤な鳥居が妙に目立ちます。
この奥にお社やあわせて文殊観音、弁財天などの神様が祀ってあります。
鳥居をくぐって右手の方をみると、墓標が見えます。写真の真ん中辺りです。ここまで来ても、知らなければほとんど気付かれないと思います。そこへ到る道はなく、枯葉の積もった地面を滑らないように歩いて行かなければなりません。
やっと墓の前まで来ました。墓石は、いつの時代の物なのか、大変古そうです。これが「べんべこ太郎の墓」であることを示す墓標は、比較的最近作られたもののようです。手をあわせて参りました。
さて、何故、このような物を見に行ったのかと言いますと、1/20(土)に山形市内で「陸上自衛隊第6師団音楽隊」の『新春コンサート』があり、その中で、音楽隊委嘱作品「天童風犬伝ー『民話べんべこ太郎に寄せて』」という楽曲の演奏があったからです。
実は、昨年の11月にこの第6師団音楽隊の定期演奏会があり、その演奏会で八木澤教司さん作曲のこの委嘱作品の「世界初演」を聴きました。民話の話に基づいた起承転結のあるドラマ仕立てのおもしろい曲でしたが、今回2度目の演奏では、初演の時に比べて演奏に余裕が感じられより練れているような印象でした。
山形に住んでX十年。天童にはしょっちゅう言っているにもかかわらず、この「べんべこ太郎」の事は全く知りませんでした。
ネットで調べるとなかなか面白そう。
http://www31.ocn.ne.jp/~denkidensetu/yds/murayama/myoukennjinnjya.htm
こんな紙芝居もあります。
http://lavo.jp/funayama/note?p=log&lid=21733
ちなみに、「〜けど」とか「したっけど」という表現は、標準語で使う「〜ですけど」という反意をあらわす表現ではなく、「〜そうです」とか「〜だそうです」という意味です。
東北には、昔語りの人々が今も民話を伝えているそうですが、徐々に伝承する人も少なくなっていると聞きます。
しかし、さすが「日本のアンデルセン」、『泣いた赤鬼』などで有名な浜田広介を生んだ山形ならではの話だと思いました。
チャンチャン!
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント