ジルベスター
Silvesterと書くのに、ジルベスターと読むのは、ドイツ語だからである。
いまや、ジルベスターは「大晦日」の代名詞として使われているが、本来は、12月31日、つまり大晦日に没したSilvester教皇一世に由来しているそうである。本来、カトリックの教皇ということはイタリア語。シルベストロと呼ぶのが、最も本来の名前に近いようである。
日本でも、方々で「ジルベスターコンサート」と銘打って、クラシックのコンサートが行われる。
ロックやジャズなどの演奏会に、「ジルベスター」の名を冠してはいけないなどと言う法律もなさそうだが、どうも通例クラシックコンサートに付けられている。
「みなとみらい」では、我らが山響の常任指揮者飯森氏が豪華のゲストを迎えて、新年0時0分の時報にあわせてカウントダウン演奏をするそうである。
「ミューザ川崎」では、金聖響氏がこれまた豪華のゲストを迎えコンサート。
「ぶんかむらオーチャード」では、尾高忠明氏がまた素晴らしいゲストを得て東フィルとコンサート。
大晦日の夜中に、こんなにタレントのある音楽家が働いているのは日本位であろうか。
もともとのジルベスターコンサートの本家のようなベルフィルのコンサートは、時差の関係で日本時間の夜中に行われる。ベルリンでは17:30からの公演だから8時間の時差のある日本では、1月1日の深夜1時半になる訳である。これを有り難くテレビで拝聴出来る、幸せな世の中である。
コンサート自体は長くても3時間はないはずだから、20:30には終演してドイツの人は皆お家に帰り、家族や仲間と新年のカウントダウンをして騒ぐ人もいれば、静かに年を越す人もいるのだろう。
コンサート会場で、音楽を聴きながら年を越す観客が全国で数千人から1万人もいるような国はおそらく日本だけだろう。ほとんどの人は、カトリック教会歴での聖人を祝う日とも知らずに。
新年が明ければ、これまた恒例のウィーンフィルの『ニューイヤーコンサート』が放送される。
これも時差の関係で、日本では夜テレビで生放送される。実はジルベスターもやっているのだが、なぜかジルベスターはベルフィル、ニューイヤーはウィーンフィルという図式がいつの間にか出来上がっていて、放送局もそのように放送のプログラムを組んでいる。
日本からも、ウィーンでいくつものコンサートを聴きながら年を越し、楽友協会でニューイヤーを聴くと言う「ツアー」があるんだそうである。テレビを見るとお金持ちそうな日本人とおぼしきアジア系の人が結構映る。
羨ましいとは思うが、今すぐ自分もあそこにいきたいとは考えない。
それよりも、自分は、アマオケの中で演奏することの喜びの方が大きいように感じる。
新年は、オケ、アンサンブル、ソロとフルートの活動をもっと盛んにすべく、行動を移そうと考えている所である。
皆様方には、どうぞ穏やかな年越しを迎え、幸せで健康に恵まれた新年を過ごされますよう、お祈りしております。このブログも、まだまだ続けるつもりでいますので、新年もまた宜しくお願いします!
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