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2005.11.06

今日も宿直、そしていろいろな話題

宿直。決して多い訳ではなく、普通のペースで月に2、3回はあたる管理宿直です。
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今日は悲しいニュースから。
歌手の本田美奈子さんが白血病との闘病むなしく今朝方お亡くなりになられたそうです。歌手としての復帰を夢見て辛い治療に耐えていらしたとの事。可愛そうです。不憫ですね。
アイドル歌手から、クラシックそしてミュージカルの歌手として再起(?)して見事に成功を収め始めていた矢先でした。これからまだたくさんやりたいことがあっただろうな〜と思うと悲しいというかむなしいというか。。。
「題名のない音楽会21」とかいろいろなTV番組でファルセットの発声を披露されていました。僕には、『マリッリ〜ン〜!』とホットパンツ(っていうのか?)で踊りながら歌っていたアイドル時代の彼女が、まだまだ不十分ながらもソプラノ歌手を目指し飛躍して行こうとする姿を見て、かなりの努力をしているだろうな〜と思いました。ただ、歌手は「太れ!」と言われるのだそうで、あんな細い身体ではクラシックの歌曲を歌うのは厳しいんじゃないかな〜と感じた事がありました。
御冥福をお祈り申し上げます。
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今日も朝から12時間ぐらいの間に脳外科だけで4名入院させました。病棟で朝方一人お亡くなりになられました。80才超の方ではありましたしほぼ寝たきりだったんですが、35分間心マなど蘇生を試みました。家族が到着して5分ぐらいやったんですが、全く心電図はフラットのままだったので死亡宣告致しました。
またまた、午後昼食を摂る時間を含めて3時間程アパートに戻ったのみで、その他はず〜っと病院内にいます。
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昨日は、アマオケの練習に行きました。3曲のうち、序曲のベルリオーズ「ローマの謝肉祭」には乗らないので、その曲を重点的に練習した最初の50分位は椅子に座ってただ聴いているだけでした。ただ昨日はスコアを持参したので、それを眺めながら練習を聴いているといろいろ面白かった。打楽器がスコアでは真ん中のほうに書いてあるのですがそこを見ながら、Vnと同じ旋律を吹くフルートは一番上なのでそれを見て、一番下のコンバスはやはり基礎の基礎、ベースですから参考にします。指揮者はスコアのどこを見て棒を振ってるんだろう?全部を視野に入れているのかな〜?私のノリ番の「アランフェス」と「ブラ4」も実質は1時間くらいで終わりました。なんか不完全燃焼でした。
本宅と練習場は車で片道1時間半、往復3時間かかります。今の病院の官舎である別宅からだと往復4時間強かかります。途中、「出羽三山」と呼ばれる月山、羽黒山、湯殿山の間を縫うように走る「月山新道」に高速道路がないため115kmくらいの距離ですが1時間半以上かかるのです。練習後、オケ仲間と行きつけの喫茶店「山茶花」によってお茶をしました。帰る途中、23時頃月山新道の途中で余りにも星空が綺麗なので車を停めて3分程夜空を眺めました。
 先日も書いたように、(少し小さくなったような気はしますが)赤い火星が天頂近くに見え、そのすぐ東側に昴が、そして東南方向にオリオンが見えました。空気が澄んでいて山奥で暗いため、「小三ツ星」も綺麗に肉眼で見えましたし、久しぶりに「天の川」を観ました。
流れ星も2個確認。何をお祈りしたかは内緒!
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tPA(組織プラスミノーゲンアクチベータ)が「脳梗塞の治療薬として」厚生労働省から認可された。
脳梗塞は血管が詰まる病気なので、詰まったところを溶かしたり開いたりして、再開通すれば治りそうな気がするかも知れない。しかし、再開通すれば血が行ってなかったところに急にまた血が流れて来るので、ダムを造るために木々を伐採して裸にした土地に急に洪水が起こるような感じで、血が溢れて出血を起こしてしまう。血栓を溶かす事によって溶かす前よりも具合が悪くなって死に至る人もいる。故小渕総理がそうである。
だから時間との勝負。Time is money!である。tPA以外にも血栓を溶かす薬はある。代表的なものはウロキナーゼ。心筋梗塞の時に、血栓の詰まった心臓の血管をこの薬で再開通させ、心筋が壊死を起こすのを防ぐ事が出来る。脳梗塞でも、症状がひどくなく(つまり広い範囲に程度の強い梗塞が起こっていない)発症から短時間(短ければ短い程いい、一般的には3時間以内)であれば、血管内治療と言ってカテーテルを詰まった脳の血管のところまで到達させてそこから直接ウロキナーゼを流す血栓溶解療法が行われて来た。ただ、これが可能になるのはそれなりの設備とマンパワーがありしかも発症後すぐに救急に来てすぐに諸検査が滞りなくできる体制のできた脳卒中対応型の病院でなければならない。必ずしも救命救急センターなどなくても、脳卒中センターでなくても、大病院でなくてもやる気があればできることではある。
 tPAは10年以上前に日本でも臨床で使われていた。切れ味が鋭く、ウロキナーゼよりも動脈注入(カテーテルによる)で血栓を溶かす力が強い印象を私自身感じた。しかし、いつの頃から臨床での使用が難しくなった。一つは、厚生労働省に認可されているのは「心筋梗塞」だけで、「脳梗塞」には保険が通っていなかったこと。もう一つは、薬の特許を巡って日米企業間で訴訟紛争が起きて日本では使用が一般的には中止となり、日本は世界の常識的脳梗塞治療の流れから取り残されていたのである。
(YOMIURI Onlineより)
『脳梗塞には従来、血栓を溶かす効果的な方法がなく、脳梗塞が広がるのを防ぐ薬などが投与されてきた。そこに登場したのがtPA。血栓に吸着して効率よく血栓を溶かし、脳の血流を速やかに再開させる。この薬は心筋梗塞治療としては既に承認されていたが、今回ようやく脳梗塞についても追加承認された。欧米に約10年遅れだった。国内の治験では、脳梗塞の発症後3時間以内にtPA治療を行うと、3か月後に、ほとんど後遺症なく社会復帰できた割合は37%だった。米国での治験もほぼ同じで、社会復帰の割合は処置しない場合より5割高かった。』
 けっして夢の薬ではない。効果が強いということは副作用も強いのだ。適応を誤って使用すると、または適応であっても場合によっては、脳梗塞に陥った脳から出血を起こし強い脳腫脹(腫れ)を来たし後遺症どころか命に関わってしまう危険性が高くなる。今回承認されるにあたって、日本脳卒中学会は自主的にtPAを使用するであろう、全国の脳外科医、神経内科医、脳卒中治療に当たる医師に、tPA適正使用の講義を受講するよう義務付けて全国でこの講演会が行われているらしい。私も金曜日に受けた。
 脳梗塞に対する正しい知識と意識を持った医師で、それ相応の設備のある病院に勤務していれば、使用は可能である。このような講演会が行われている背景に、もちろん近年の医療訴訟の増加は影響を与えている。しかし、問題は国や厚労省が音頭をとったり講演会を開いたりするのではなく、法人ではあるが学会が行っている点である。つまり、医者が自らきちんとやろうと医者を教育啓蒙して「正しい医療」を行おうと努力を見せていることである。こんなことはこのブログに書かない限り一般市民は誰も知らないだろう。
 何故、こんな講習会があるかというと、端的に言えば「良い薬を誤った使い方によって悪い結果をたくさん起こして、世間の信用や医学会の評価を落とすことを避けたい」ということになる。
 上記に書かれているように、適応のある患者に正しく使えば従来よりも結果が良いのは明らか。それを誤って使用することで後遺症が悪化したり死亡が増えたりする事を避けるために医師の組織する学会が、医師を指導するという形をとっている訳である。詳しくは知らないが世界中でこんなきめ細かな対応、悪く言えばプロに対しておせっかいな口出し(?)をしているのは日本くらいではないだろうか。プロ中のプロの学会中枢の医師達が、末端の医師をプロとは認めていないという証でもありそうだ。 

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コメント

チェロの白鳥を検索したいと思い、ここに辿りついた。
あんまり関係ないですが、ちょっと一言を言いたいです。
人をいっぱい救ってください。

投稿: ikkin | 2006.10.04 21:35

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