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2005.11.21

充実感と、、、その1

 昨日、オケの定期演奏会が終わった。ここに報告するということは「成功だった」と自ら思っている訳か。。。
 金曜の夕方から昨日の夜にかけていろんなことがあり、いくつも記事が書けそうだ。順を追って少しずつ書いて行く事にする(もしかすると本当に数日にわけるかも)。
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11/18(金)、仕事を夕方前に切り上げさせてもらった。どうも雲行きが怪しい、というより確実に山は雪のようである。ノーマルタイヤをスタッドレスに履き替える。普段の夏タイヤは後輪が245mmもあるので荒々しい運転をしていると勘違いされそうである。スタッドレスは195mmでR16なので極めてノーマルな乗り心地に戻る。カーブでちょっとフニャフニャする感じは否めない。
 そして午後4時30分頃こちらを出発。二日分の着替え、タキシード、蝶ネクタイなどの小物、ステージ用の靴、もちろん大切な楽器、楽譜、譜面台、フルート&ピッコロ立て、その他。。。高速道路が月山道路に繋がる辺りにさしかかると雪がちらついており路面は軽いシャーベット状になっている。ナビの画面には「チェーン規制」の文字。そして月山新道に入ると路面に圧雪!無謀にもノーマルタイヤのままの車(予測していなかっただけか?)が時速30km以下でトロトロ走っている。それを横目にくねくねした山岳道路を登って行くとミニバンと普通乗用車の衝突した事故!すでに警察も来ていたので事故直後ではないらしい。最初の2km近い長いトンネルの手前の『チェーン装着所』という路肩に数台の車が停まって立ち往生状態。こちらはそんな方々に親切にしている時間的余裕がない。練習前にお腹いっぱいにすると管楽器は演奏がしづらくなるので、コンビニのおにぎりを二個食べながらお茶を飲みながらスピードを出さないようにのんびり運転し、18:45に市民会館に到着。練習開始は19時である。本番2日前だし、さすがに今日は集まりがいいか、と思ったら、なんと管楽器はまあ9割ぐらいの出席なのに対し、弦の少ない事。特に2nd Vn.は2、3人しか来ていない!
 楽団指揮者の指揮でブラームスの4番の第一楽章から始める。我々の世界で「したぶり」という言葉がある。本番の指揮者が客演の場合、楽団の指揮者が練習指揮を務める訳である。本番の指揮者には本番の指揮者の考えがあるから、「したぶり」は演奏の指導と言っても「表現的な事」よりも「縦を合わせる」といって、複数楽器のある小節での入りやリズムやたとえば3連符があればその音を合わせる事に重点をおくものである。表情の付け方であるとか、「ここはfでも抑えめに」と言ったとしても本番の指揮者がagitatoにといえば全く違う訳である。「音を飛ばすように」と楽団指揮者が言っていたところも客演指揮の工藤さんは「重い音で」と「表現された」。質の違うことだから、全く正反対という訳ではないが演奏するこちらは多少、いやかなり考え方や捉え方が変わる。
 楽譜というものは作曲家の意志がそこに現されている訳であるが、たいていは必要最低限のことばかりであとは演奏者がどのように作曲家の意図を汲み取りその上で自分なりに解釈して表現するか、ということになる。決してそんな「めんどくさい」「かしこまった」ことではなく、結局人間の「心」の解釈と表現の問題である。だからこそ、洋の東西や過去現在を問わず、同じ曲が何千回、何万回と演奏され、違う奏者によって何度も演奏されても飽きがこない訳である。
 私は指揮をした事がないし指揮法も勉強していないので勝手な解釈かも知れないが、「したぶり」はpやfやcrescendoやrit.などの表現記号に注意してそれをまず忠実に演奏するような下地を作るものだと思う。特に、音程には神経質になるべきであろう。うちの楽団指揮者も、いくつかの楽器を抽出して楽譜を分解するように音程のチェックを注意していた。アマチュアオケはたいてい音程が悪い。音程をとる訓練が出来ていないのとアンサンブルの経験が少ないのと自分に必死で回りを聞いている余裕がないのと、その他いろいろだ。私は全部あてはまる。それでも、最低フルート同士で音がずれないように、と心がける。1stが少し音がうわずっていても、「俺は知らね!」と自分だけ弦に合わせて「正しい」といって吹いたりすると、フルート2本でのアンサンブルが崩れてしまい結局オケ全体のアンサンブルが壊れてしまいかねない。だから自分の能力の及ぶ範囲で2ndである私は1stに合わせるよう努力した。残念ながら「絶対音感」のない私であるが「相対音感」はそこそこある(はず?)。いくつかの部分を最終チェックをするように4楽章までたっぷり時間をかけて練習した。なによりも普段は狭い練習室(50人も入るとギリギリで椅子と椅子の間も通りにくいような場所)とか響きのない研修室みたいなところでやって来て、本番2日前に初めて残響1.9秒のホールである。フルートパートのリーダーからは「金曜日は無理して練習に来なくてもいいですよ」と言われていたが、自分で自分の音の響きや他の楽器の響きを確認しておきたかった。ホールの真後ろの壁(反響板)の影響で、打楽器や金管の音がガンガン聴こえる。はっきり言ってうるさい。弦の音が聞こえにくい。数が少ないせいもあるが、ホールの客席の方に飛んで行くので後ろに座る我々には聴こえにくい。響きを作るように吹いていると、休符の部分まで音がかぶって来てぼやけてしまう。バチッと切るべきところは切らないと行けない。タンギング、アクセント、伸ばし、全て一から見直す必要があるくらいである。
 そうして2時間の予定の前々日練習(初の本番ホールでの)のうち、1時間40分がブラームスに費やされた。続いて、序曲のベルリオーズであるがこれはブラームスとは全く別の二人がフルートのノリ番(うちは4人いるので分担している)。そこで私は片付けに入り、練習を聞かずに早々に会場を後にした。夜遅くなればなるほど帰り道が危険だからである。でも片付けをしてコンビニによってお茶などを買っていたら結局21時過ぎになった。そこからまた1時間半から2時間の冬道の帰路である。月山新道には途中で動けなくなった(おそらく)夏タイヤの車が数台乗り捨ててあった。23時前に自宅に着いた。
 なんだかすぐに眠る気にはなれず、買ったばかりの「ハウルの動く城」を見た。この主題曲の『世界の約束』は私の音ブログでもお気に入りの曲で、自分の演奏にもまあまあ満足していたが、残念ながら当然JASRAC管理楽曲であったために削除したものである。iTunesに入っているので、今、久しぶりに「世界の、、、」を聴きながら書いている。
『あ〜、いい演奏だ〜』(完全なる自己陶酔の世界、医学的には自己愛型人格障害と表現できよう)
映画自体は、有名タレントを吹き替えに起用したり宣伝にお金をかけた割には薄かったような気がする。原作があるのだから、なにも宮崎氏やジブリのせいではないだろうが脚本がどうだったのだろう?個人的には、「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」のほうがもっとメッセージ性を感じるし内容が濃いというか観終わって興奮するような感じだった。絵はすごく綺麗である。あの草原や湖や山々などはまるでビデオで撮ったのではと思うくらいに質感の高い手のかかった映像であった。おかげで冷静に床につくことができた。
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11/19(土)、いよいよ最終練習日。午後二時から客演指揮の工藤俊幸氏による最後のリハ。夕方にはソリストの巨匠福田進一さんも入られる。
 午前中はまず車にガソリンを満タンにし買物に出かける。明日の朝が早いので今晩練習終了後はオケの仲間の家に泊めてもらう事になっているのでささやかなお土産を選ぶ。実は、これには前々からの約束があって、そのオケ仲間の御家族を私が執刀した経緯があり、幸い後遺症もなく自宅退院されたその家族の方が私が来るのを楽しみにしている、という事であった(オケ仲間の人には迷惑だったかも?)。(^^
 今、来日中のチェコフィルのフルート奏者であるロマン・ノボトニーに9月待望の女の赤ちゃんが生まれた。来年の1月にスークホールでのコンサートに招待されている事であるし、是非赤ちゃんへのプレゼントを渡したいと考えた。11/7から来ていて、11/22が前橋、24が所沢で25日には帰国する。私も行きたかったが20日の定期演奏会直後にまた休みを取る事もできず、オケ仲間の数名が前橋に聴きに行くので彼らにプレゼントを託す事にしたのだ。ある人のアドバイスもあって、私の頭の中には生後3〜6ヶ月の女の赤ちゃんが着る『キティーちゃんのカバーオール』とイメージが出来上がっていた。ところが私が行ったデパートになかっただけなのかわからないが、サイズ100以上とか2,3才児用の可愛らしい子供服はあるが赤ちゃん服はなかった。世界に誇る『サンリオ』のキティーちゃんと思っていたのに残念である。余談であるが、日本でミッフィーちゃんと呼ばれているオランダ人ディック・ブルーナのウサギちゃん「(ク)ナインチェ」のアムステルダムのお店、つまりミッフィーちゃんの本店のような所に行ったとき(あくまで世界脳神経外科学会への参加のついでです、教授と一緒に行ったのです)、可愛いと思って手に取った食器や小物の半分はMade in Japanのサンリオ製品であった!
 売り場のお姉さんにアドバイスをもらいながら(なんせ女の赤ちゃんにプレゼントを買うなんて生まれて初めての経験だし)、4人で共同購入するという予算も考えて決めたのは、な〜んにもキャラクターの絵柄などが書かれていない、全く無地の真っ白なフワフワのクマさんのぬいぐるみのようなフード付きのコート(オーバー?)であった。サイズ90であるが、半年未満の赤ちゃんでも全体的に(?)包めるはず。それにチェコは3月、4月になってもコートがいるくらい寒いはず。青緑の目をした金髪の(勝手にそう思っている)食べちゃいたいくらい笑顔の愛くるしい(奥さんの顔は知らないが、イケメンロマンの子供だからそうだ!とこれも勝手に想像している)チェコ人の女の子の赤ちゃん(チャフラフスカが赤ちゃんだったら可愛いと思うでしょ?)が、ふわっふわっの真っ白なコートに包まれて両親にだっこされている姿を想像して我が事のように嬉しく顔がにやけてしまった。演奏旅行中のロマンが海外旅行用の鞄に詰めやすいようにと、箱にいれず、そのコートにキティーちゃんの(この際、どうしてもキティーちゃんにこだわってみた)ハンドタオルとちっさな手袋に入ったキティー人形(クリスマスのオーナメントになるかも?と考えて)をつけてラッピングしてもらった。
 私の本家サイトの写真にあるように、丁度一年前は彼らの演奏をサントリーホールとよこはまみなとみらいホールに連日聴きに行き、西麻布の権○(某国首相が某国大統領を連れて行った事で有名になった)で会食したものだった。今年は日本では会えないが、来年早々プラハで会える。とても楽しみだ。
 そうやって買物を終えて、高速道に乗った。途中の月山新道や山の高速道路は圧雪やシャーベット状の路面で、まだ夏タイヤの車が立ち往生していたり、昨日諦めて乗り捨てて行った車が数台停まっていてその屋根には20cm位の雪が積もっていた。極めて安全運転(?)で午後1時15分に高速道路インターを降り、まずはラーメン屋『味龍』を目指した。酒田には「月系」ラーメンといって、屋号に「月」の字の着いた店が有名である。自家製麺と煮干し系の和風だし汁的スープが酒田ラーメンの特徴らしい。でも、私にとってそれら超有名店は(もちろんまずくはないのだが)並んで待って食べようと思う程凄いとは思わなかった。しかし、町外れの住宅街の目立たないところにあるこの『味龍』という店がすごかった。初めて行った時、私は知らずに入ったのだが、結構お客さんが一杯いて「ほ〜、期待できるのかな?」と半信半疑。お店の水のサーバー(客がセルフでコップに水を注ぐ器械)の下に何かの記事の切り抜きのコピーがおかれていたのでそれを読むと、あの「ラーメンの鬼」としてテレビに良く出て来る佐○某氏が、酒田のラーメンを食べに来て『味龍』でスープ、麺、そしてチャーシューすべてに感動したというような話しが書いてあった。麺はやはり自家製面。スープは、酒田ラーメンからはかなり外れる、少しトロッとした「正調」醤油ラーメン。チャーシューは庄内が誇る豚、三元豚のバラを使っているのだ。一回しか食べた事がないが、手に入ったときは桃園豚でチャーシューを作る。こんなチャーシュー今まで食べた事ないよ、というくらい味がある。それ以来、私はこの店のファンになった。まずはそのお店で軽く「普通の」ラーメンを食べて(550円だったかな?)やおら会場を目指した。予定通り1350着。
 さすがに今日は集まりが良く、ほとんど揃っている。まずはブラームスから始まった。
 会場はもちろん全部空席であるが、今日は弦が多い。第一バイオリンで5プルト半いる。しかもトラに一部プロが混じっているため(地方のアマオケなんてこんなもんです、自前のメンバーだけで70〜80の大編成オケなど無理というもの)端(下手)の方から何とも言えないいい音色が聴こえてくる。純正のメンバーには悪いが、トラが加わって弦のパートの厚みと美しさと音程の正しさが出て来た。すると面白い事に、管も昨日とは変わったように音程が安定する。
 これは皆がホール2日目でホールの響きや空間に慣れて来た事もあると思うが、聴こえて来る弦の音が音程正しく美しいので管も寄り添いやすくなるのである。降り板のベルリオーズの練習の時には、会場のあちこち(一階の真ん中や後ろ、二回の真ん中や一番後ろやバルコニー席など)に移動して聴いてみた。オケの音の響きもわかる。自分でどういう吹き方をすれば綺麗に聴こえるだろうか、ということも少しは想像できた。午後2時から休憩を入れながらまずブラ4の練習を2時間半程。工藤さんからは弦への注文は多かったが、管には少なかったような(注意しても直らないと諦めていたのか、ある程度で我慢されていたのか)。もちろん手を抜かれている訳ではないが、本気で注文をすれば注文したいところはヤマほどあるはず。プロの指揮者なのだから、プロの演奏家にだって厳しいはず。アマオケの我々に対する指導も、噛んで含むようにていねいに指導して頂いた。ブラ4の4楽章の「大ソロ」として有名な、あのフルートのソロのところでは、トップを吹く奏者に(わたしではない)「ここは、ブラームスが、言うぞ、言うぞ、言いますよ、という所ではなく、『言わないよ、言わないよ、やっぱり言わない』という感じなんです。わかりますか?」「あなたの演奏は健康的すぎるのです」というような表現をされた。私にはこれがなぜかよくわかった。大人の男の哀愁が漂わないとブラ4の大ソロは吹けないのかもしれない。
 さて、相当長くなったので、前日最終リハの目玉、福田進一氏との初合わせの話しは明日に持ち越します。(^^;;;

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コメント

ぴーさん、お元気?予防接種の後は大丈夫ですか?
こんな長い駄文を読んでくださってありがとう!
僕も「あの乗り捨てた車どうするんだろ?友人か誰かに頼んで冬タイヤとともに戻って来るんだろうな。大変だ〜。やっぱタイヤ交換は早めにすべきだね。」と思いながら通り過ぎました。
いや〜、キティーちゃんコーナーで小物を物色している私を想像してみてください。相当に気持ち悪いでしょ?(笑)あんなにたくさんあるんですね。ビックリしました。ロマンがいかにイケメンか確認したい人は下記サイトからどうぞ。
では続編をお楽しみに!

投稿: balaine | 2005.11.22 09:04

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