人間だもの、、、
は、相田みつを氏の有名な言葉。
昨日のニュース(またAsahi.comから)
『厚生労働省は23日、医療費の総額「国民医療費」について、96〜02年度の7年間にわたって、計算間違いをしていたと発表した。患者の自己負担額を推計する計算式を間違えるなどして、実際より年間約670億〜2400億円多い値を出していた。計算し直し、02年度は31兆1240億円から30兆9507億円にするなど、各年度の数字を下方修正した。厚労省は同日付で、作業に携わった保健統計室の当時の室長補佐と係長6人を口頭厳重注意、監督者の担当室長3人を口頭注意の処分とした。』
人間だもの、間違いはあるよね、誰にでも。責めちゃ行けないよね。でも医者の医療過誤やミスは厳しく責めるよね、厚生労働省は。監督官庁だもの、当然だよね。。。
「口頭厳重注意」と「口頭注意」ってどういう風に違うんでしょうね?医者もミスを冒したら「口頭厳重注意」で済むのかな?済まないですよね。警察がでてきますもの。送検されたりしますもの。医療に対する警察の立場は、それが医学上許容される範囲であったとしても、何らかのミスが患者さんに悪影響を及ぼしたとしたら「医者が犯罪を犯した」という前提で捜査を検討するそうですよ。医者は、原則的にミスを冒しては行けない、100%の人間でいなければならない、というのが官憲の立場のようですよ。上記の役人の「ミス」は立件しないんでしょうか?しないですよね。役場の中での計算ミスのようなものですからね。
ーー
3日間、お休みを頂きました。
リフレッシュしてきました。でも今日から下の先生は、脳神経外科医にとって大事な関門である、専門医認定試験の面接口頭試問を受験するため東京に行きました。明日の午前中に試験なのですが、台風も近づいて来ているので、今日の午前中から出かけて余裕を持つようにアドバイスしました。お陰で私は、朝8:15に働き始めて、外来が13:30頃終わり、買っておいたカレーパンをかじりながら3日間溜めていた書類に目を通し診断書を3通書いて、すぐに耳鼻咽喉科の病棟に知人から頼まれた患者さんに会いにいき、その後病棟で最低限必要な仕事を済ませ、勤務中に頭部を打撲した患者さんを外来で診察し、また病棟に戻って指示だしや入力漏れを実行し外来と病棟のレセプト(診断、治療行為に合致する病名を付けたり入院患者の経過を書くこと、保険診療を認めてもらうために必要な医師の仕事)をやって、ほっと一息ついたらもう18時でした。
このお休みの間、いろいろな所に行ってきました。
先日、「牛タン、牛タン、ぎゅう、たん、タン、、、」のところで書いた仙台の老舗「太○」に行きました。なんと牛タン焼き「一人前1600円」と値上がりしていたのみならず、一人前の下に「3枚」と書いてありました。1.5人前のところには「4枚」と書いてありました。昔はこんな事書いてありませんでした。2年前で、麦飯とテールスープに牛タンが3、4枚とお漬け物がついて、「食事」と呼んでいますが、多分1100円か1200円でした。今では2100円という訳です。味は変わっていなかったと思いますが、「3枚」とか書いてある事が悲しくなりました。そんなせこい店ではなく、もうちょっと豪快というか、「俺は黙って焼いてるんだ。食う奴は食え!」みたいな親父さんが仏頂面で焼いている店だったのに。
喜多方ラーメンは有名です。人口わずか3万人の街に、出前が出来るラーメン店だけで優に100件を超えるそうです。その中でも老舗は坂○食堂とま○と。月曜日に行ったら「ま○と」は定休日でした。他にも美味しい店はたくさんありますが、わざわざ行ったので久しぶりに坂○食堂に行きました。平日でもたくさんの人が並んでいます。ここはラーメンの事を「そば」といい、チャーシューメンのことを「肉そば」と呼んでいます。わからない人のためなのか、メニューの板に「そば(中華そば)」、「肉そば(チャーシューメン)」と送り仮名(というのか?)がしてありました。私は肉そばを注文。おお〜!変わらぬ肉の多さ。分厚〜〜い「煮豚」系のチャーシューが10個(枚のようなスライスではなく、『個』なんです)乗っています。麺もスープも豚肉も昔の味のまんま。お値段も850円と、そりゃ20年前に比べりゃ値上がりしたけど2年前に比べればほとんど変わりなし。
普通の「そば」でも豚肉(チャーシューとはいいずらいので)は4,5個乗っていますが、「大盛り肉そば」というと本当に20個くらい乗っていて、麺もスープも肉のために見えないくらいなんです。26年前からこの店を知っていますが、ほとんど変わっていません。素晴らしい!
驚くのは、今や「坂○食堂」は「坂○グループ」とかいって、都内を始め全国に数十店舗の大チェーン店を展開している事です。大丈夫なのか?と心配になります。喜多方本店と同じ味を出せているのか?土地代の高い都会で、同じようにチャーシューがゴロゴロと入った肉そばを850円で出せているのか?ファンとして不安です。でも牛タン屋の「太○」に比べればがっかりしなかった。時代の流れ、時の運、BSE問題の牛肉と無関係の豚肉の差。とはいえ、老舗2件を回ってちょっとした時事問題を実感したものでした。
ーー
庄内国際ギターフェスティバルが始まりました。昨日は、前半はオスカー・ギリア氏のソロと後半は福田進一氏とのデュオでした。私はギターは門外漢ですが、細かい事を言えば、ミスタッチというのか、ギリア氏にはチョコチョコと見られました。多分、テクニック的な事から言えば、明日コンサート予定の村○佳○さんや8/28のガラ・コンサート出演予定の鈴○大○氏や大○康○氏の方がずっと指も動くし上手いのではないかと思います。しかし、ギリア氏の音楽はそんなものを超越している感じを聴衆に与えます。音楽を聴く喜びというかその場で共感、共有する幸せを感じます。一曲演奏終わるたびに氏が見せる、その可愛らしいとさえ言える笑顔に、私は「ギターの曲を聴いた」なんていう小さな事ではなく、「その場にいてギリア氏と同じ空気を吸っていた」ということだけで満足感を得たような気さえしています。
やっぱり、音楽の、器楽の演奏というものは、ハート、魂、なんですね。
人間だもの、、、ですよ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
はぁ~~人間だからいいのか、、、それでお役人の場合は誰が間違えたとも、はっきりとしなくてもいいんですよねぇ、、、人間なのか、、そうか。。
投稿: @むーむー | 2005.08.26 00:25
医療だけでなくあらゆる分野で訴訟が増えていますよね。日本があっという間にアメリカ化した結果だと思います。さばさばして後腐れのない社会が日本をおおっている気がします。小泉首相はその典型。
でも、アメリカは一方で地域コミュニティがしっかりしています。教会が根付いている。今ネットが氾濫していますが、日本はその度合いが桁外れだと、欧州にいる友はいいます。なんだか偉そうに書き込みしていて私も恥ずかしいのですが。ワーッと片一方に流れる国民性ですが、これから少しずつ成熟した日本人が出てくるのではないかと期待しています。
投稿: 侘び助 | 2005.08.26 08:39
人間だもの…って意識大切ですよね。
だから、甘くていいってコトではなく、自分も人間だから、何か間違いが起こった時、
自分もその場に立つことがあるということをいつも意識すること。
そして自分自身もそれを防ぐことができなかった責任を感じること。
訴訟社会になって、自己を振り返らず、相手を責めることだけに終始する社会、危険を感じます。
アメリカ化っていいことだとは思えない…
投稿: mayako | 2005.08.26 10:53
アメリカの良い点、悪い点はそこそこ皆わかって来ていると思います。
「アメリカ化」の他に、「スペイン、イタリア化」というのもあります。いわゆるラテン系のノリ、ですか。これは儒教思想の強かった旧来の日本人とは相反するものです。
ラテン的なノリがカッコいいのでしょう。僕もいいと思います。ただ、国とか国民とか国の経済を考えた時に、植民地支配で搾取した過去の遺産がまだたくさんある国や、広大な土地と油田と豊かな農業地を持つ国などのまねをしていたら。国土が狭く人口が多く油田も豊かな農業地も過去の遺産もない日本はすぐにダメになるのです。日本という国にとって大きな財産は、勤勉で真面目な国民性だったはずです。
投稿: balaine | 2005.08.26 13:50