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2005.08.10

平和祈念コンサートから繋がって、、、

 昨晩、某公共放送(いまさらこんな書き方古いか〜)でやっていた浦上天主堂でのコンサートを見た。
 ミッシャ・マイスキーに五嶋龍だって!さらに吉永小百合の朗読!オケのメンバーは平均年齢26才の若い才能の集まり。指揮はSIENA wind orchestraで有名な佐渡裕。熱い指揮をしていた。平和への祈りを込めた企画であった。特に吉永さんの朗読で「アンジェラスの鐘」の時に合わせて鐘が鳴っていた(もしかしてオケの打楽器かも)のも感動的であった。会場の人々が涙を流しながら聴いているのも印象的。私の遠い親戚も長崎で原爆に倒れたと父母から聞いた記憶がある。テレビでこのような企画、音楽が見られるのは素晴らしいと思う。
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 テレビでの音楽番組といえば先の日曜日の「N響アワー」。現進行役の池辺晋一郎と大河内奈々子が、池辺の母校である「芸大」を訪ねるという企画であった。 
 上野公園にある文化会館には私も思い出がある。小学校時分のレベルの低い話しではあるが、○○音楽教室ピアノコンクール全国大会に中国四国地区代表の一人として出た事がある。そのときの演奏はSPのレコードになって手元にあるが、レコードプレーヤーが押し入れの奥に眠っているので久しく聴いていない(聴くに耐えない演奏なのだが)。芸大と言えば、昨年、故吉田雅夫先生追悼記念演奏会が芸大奏楽堂であったのを聴きにいった。金晶国先生が指揮をして、N響首席の中野富雄さんがオケのコンマスの位置に座り、フルートオケなどを聴いた。ピッコロからコントラバス、ダブルコントラバスまで揃うとまるでパイプオルガンのようであった。フルートオケ用の編曲を担当した、N響のもう一人の首席の神田さんにある時、そのような事を私が言ったら、「そうですね。原理が同じですからね。」と言っていた。私の大好きな高木綾子さんが、その芸大出身者、関係者で占められるフルートオケをバックにニールセンのフルート協奏曲を吹いた。「追悼記念」ということでこんなメンバーの演奏がタダで聴けた。
 吉田雅夫先生と言えば、フルート業界では老舗のム○マ○から出ているDVDによるマスタークラスシリーズをいくつか買った。元々VHSビデオで販売されていたのは知っていたがDVD化されたのを機に購入した。その中に、モーツァルトのアンダンテを解説する吉田雅夫先生の元気なお姿を拝見する事が出来る。元気とは言っても、N響も芸大も辞められた後のかなりの高齢のときで、「僕なんか、もう、入れ歯だからダメだよ!」と笑いながら言ってらしたという時代のお姿。解説しながら吹くその笛の音は、ちょっと「ありゃ〜」というものではあるが、その解説の丁寧さ、素晴らしさ、そして品の良さというか人の良さというか、がよく現れている。私が11才頃に初めてフルートを手にして独学で吹き始め、初めてついた先生は教育テレビの「フルート教室」(後の「フルートともに」)の吉田雅夫先生であった。ちょっと左卜全っぽい下唇の形もまねして吹いていたものだった(今は全く違うけれど)。音楽は、楽譜は、徹底的に時代考証を含め研究し勉強するものなのだということをよくあらわされているDVDだと思う。フルートを専攻していなくても、音楽で飯を食っていこうとする人は一度見ておいて損はないマスタークラスだと思った。

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