リハビリテーション
明後日、7/3にあの長嶋さんが東京ドームで巨人ー広島戦を主治医と観戦、というニュースがでていた。
本ブログでも書いたが、息子さんが今年私と同じ医学部を卒業したU教授である。単純に「長嶋さんと一緒に野球観戦なんて、いいな〜、うらやましい!」と思うのは私だけではないだろう。U教授はダンディでギョロっとした目が特徴だが、学会などであった時に挨拶すると「うちの息子がお世話になりました」と気さくに話してくださる。私自身野球は好きだ。子供の頃、福岡の平和台球場で西鉄ー巨人戦などを親に連れられ観戦した覚えがある。西鉄巨人連合軍対ホワイトソックスなどという試合も見たような記憶がある。長嶋、王や稲尾がまだ若手で、中西太がplaying managerだった時代である。
「巨人、大鵬、卵焼き」
男の子の好きなものの代名詞。子供の頃からどちらかというと天の邪鬼で地方都市に育ったせいか、私は
「西鉄、柏戸、目玉焼き」
などと自ら言っていたような気がする。
話しがそれたが、長嶋さんの巨人戦観戦はとても大事なリハビリだと思う。U教授との観戦は、医学的な理由ではなく「あくまでお世話になったお礼に」と新聞には書いてあったが、違うと思う。もちろん「お礼」の意味もあろうが、血圧を含め観戦中の体調管理もあるだろうし、なによりこういう機会が初めてなので「万が一のため」という心づもりもあると思う。そしてこういう機会を少しずつ増やして行くことがリハビリそのものなのだ。長嶋さんは、これから人前にでてくる機会も増えるかも知れない。何より彼は野球人なのだ。一番の心の栄養は野球を見ることだと思う。リハビリというと、歩く練習をするとか、箸で豆をつまむとか、そういう訓練のことだと思っている向きもあろうが、「訓練」はリハビリの一部に過ぎない。「失われた機能の回復」とか「障害からの日常生活や仕事への復帰」もリハビリの目的ではあるが、現代のリハビリテーション領域ではもっと幅広く正常機能の維持とか精神的なリハビリということも考える必要がある。長嶋さんが東京ドームに観戦に来ればマスコミは放ってはおくまい。人の目にさらされある種のストレスを感じる場面に積極的に出て行くこともリハビリであると思う。
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なかなか頭が整理できないため執筆が進んでいないのだが、本家サイトに不定期連載している「フルート上達法」のために、森岡周著「リハビリテーションのための脳・神経科学入門」を読んでいる。非常に理論的に詳しく運動学習理論が書かれてある。リハビリの勉強をすることは、運動や音楽(身体的な運動による競争や表現を必要とするという意味で)の上達や競技会やコンテスト、コンクールを目指す人達に非常に資するものが得られそうである。まだ私の頭が整理されるまでに時間が必要であるが。
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コメント
精神的リハビリ、そうですよね。私が始めてネットで書き込みをして、元気をいただいて、mayakoさんの本を読んで、また元気になって自分もブログをつくって、ネットの皆様から勇気をもらって、さらにいろんなことが平気になって、顔面麻痺の顔でも平気でブログにのせられるようになり、今日は主治医とのツーショットの写真までのせちゃいましたよ。ネット上ですが、精神的にひらかれていくのは、とてもよいリハビリです。大事な事ですね。TBさせていただきます。
投稿: @むーむー | 2005.07.02 01:01
そうです、精神的なリハビリ大事ですよね。
でも自分の情けない姿をあえて世間にさらす事は私も最初は勇気が要りました。
でもさらしきってやろうときめて。。。
いまじゃ世間の迷惑かな~(爆)
私もTBさせていただきました♪
投稿: 則香 | 2005.07.04 20:17
@むーむーさん、ウ〜ム、わたしとは「格」が違うというお方ですね。誠実で真面目でお優しそうな感じが滲み出てますものね。私は、、、
則香さん、「ミスター」話しだったので逆TBさせていただきましたよ。
投稿: balaine | 2005.07.04 22:45